ChatGPTを紹介したところ、これまでで最も反響がありました!/〈たの作〉のすすめ

 2月に入って、ChatGPTの使い方についての熱心な問合せが複数届きました。使い方の入門編というのではなく「自分がやりたいことができるだろうか、どういう使い方ができるだろうか」という中級レベルの質問です。

 その時にSV(スーパーバイズ)したことをもとに今週号の〈たのしい教育メールマガジン〉で使い方の初級以上の方法を数種紹介しました。

 これまで2~3回ChatGPTを取り上げてきたのですけど、今回の反響は最も高いものがありました。

「実はこういうこともできます」と取り上げた応用編の使い方に反響が大きかったのですけど、このサイトの読者の皆さんはChatGPTをよく知らない方もいると思うので、ここでは、冒頭の《ChatGPTのイメージ》の部分を紹介しましょう。

 

はじめに
 二月に入って数件、ChatGPTについてのアドバイスが欲しいというコンタクトがありました。
 いろいろなことで実用できる上に、子どもたちの笑顔と賢さにつながるので、久しぶりにChatGPTの紹介をしましょう。
 調べてみると2023年2月にChatGPTの記事を書いているので、私はそのあたりから使い始めたことになります、つまり一年くらいです。ちょうどGPT-3になって画期的に性能が向上し制限のない有料版が使えるようになった頃だったので、早くに利用している人の一人です。今は有料版でGPT-4にアップグレードし、GPT-3は無料で利用できます。
 こんな使い方ができますよ、ということで紹介します。

ChatGPTとはどんなものかイメージするところから
 たとえば学校や家庭で子ども向けの割り算の問題を探そうとした時、グーグル検索とどのように異なるのか、で考えてみましょう。
Google検索で
 Google検索で「小学校 割り算 初歩 文章問題」と打つと、いろいろなプリント問題が出てきます。
 〈ぷりんときっず〉がトップにでてきました。感謝してイメージ図を掲載させていただきます。 ありがたいサイトですね、ご活用ください。

 他にもいろいろあります、その中から文章問題を選んで利用することになります。気に入らなければ他のサイトを開いて気に入ったものを使うとよいでしょう。

 インターネット検索では、「こちらが欲しい」と指定したものを世界中にあるwebデータから集めて提供してくれるわけです。

ChatGPTでは
 ChatGPTはそうではありません。こちらが欲しいといった情報や質問、意見などに、ChatGPTがweb上からデータを収集して、答えを提供してくれます。その際に、私たちが使う自然な日本語で対話が可能です、やってみましょう。条件にあうデータを提供するというのではありません。
 やってみましょう。

わたし) 小学校で割り算を学び始めた子どもたちに応用問題を十問作ってください。

ChatGPT
  小学校で割り算を学び始めた子どもたち向けに、応用問題を10問作成します。これらの問題は、基本的な割り算の理解を深め、応用能力を養うことを目的としています。問題は簡単なものから徐々に難易度を上げていきます。
問題1
あなたは、12個のりんごを3人の友だちと平等に分けたいです。1人あたり何個のりんごをもらえますか?
問題2
24本のクレヨンを4つの箱に均等に分けます。1つの箱には何本のクレヨンが入りますか?
問題3
ある本屋さんには、45冊の本があります。これを5つの棚に均等に並べたいと思います。1つの棚には何冊の本を置けますか?
問題4
60分のビデオを4人の子どもたちで見ることにしました。それぞれの子どもが見ることができる時間は何分ですか?
問題5
あるクラスには、36人の生徒がいます。このクラスを6つのグループに分けたいと思います。1つのグループには何人の生徒がいるでしょうか?
問題6
48円のお菓子を、8円ずつに分けます。何人の友だちに分けることができますか?
問題7
ある農場で、72個のたまごを生産しました。これを9個ずつのパックに入れたいと思います。全部で何パック作ることができますか?
問題8
100ページの本を、毎日10ページずつ読むことにしました。全部で何日かかりますか?
問題9
あなたと友だちが、合わせて56枚のトレーディングカードを持っています。このカードを2人で均等に分けると、1人あたり何枚のカードをもらえますか?
問題10
90リットルの水が入ったタンクがあります。これを10リットルずつのバケツに移したいと思います。全部で何個のバケツが必要ですか?
これらの問題を通じて、子どもたちは割り算の基本を理解し、日常生活での応用を学ぶことができます。

わたし) 答えも一緒にお願いします。

ChatGPT
こちらが問題の答えになります:
問題1の答え
 1人あたり4個のりんごをもらえます。
問題2の答え
 1つの箱に6本のクレヨンが入ります。
問題3の答え
 1つの棚には9冊の本を置けます。
問題4の答え
 それぞれの子どもが見ることができる時間は15分です。
問題5の答え
 1つのグループには6人の生徒がいます。
問題6の答え
 6人の友だちに分けることができます。
問題7の答え
 全部で8パック作ることができます。
問題8の答え
 全部で10日かかります。
問題9の答え
 1人あたり28枚のカードをもらえます。
問題10の答え
 9個のバケツが必要です。

これらの答えを元に、子どもたちが割り算の概念をより深く理解できるようになることを願っています。

 こんな感じです。
 もちろん、「ChatGPTさん、神様を信じていますか?」という質問にも真剣に答えてくれますよ。

 その後、実用的な利用方法をいろいろ紹介しました。

 反響が大きかったのは、あいさつや小説、ものがたりを作ってくれるという利用法についてでした。

 ChatGPTではそれなりの文章を作成するどころか、かなり校正をすすめた状態までできあがったものを提供してくれます。
 ある程度の文章は、今やA.I.で十分可能です。

 けれど、相手の心を動かす、唸(うな)らせる文章は「書くことが好きで、時間をみつけて買いている」という人たちには勝てないでしょう。

「昨日は、おうちに帰ってから宿題をしました。夕食はカレーでした。美味しかったです」的な日記を書き続けていくとA.I.の文章力が上にいくでしょう。子ども達は「書きたい」と思ってくれるテーマを見つけると、すぐに天才性を発揮してくれますよ。

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セーガン暦の地球バージョンを劉慈欣(リュウジキン)が圧倒的筆力で綴る、みごと!

 敬愛するカール・セーガンが名作『コスモス(TV番組)』の中で「宇宙の歴史を一年の流れで表すと」という素晴らしいアイディアでビッグバンから現在までの歴史をとてもわかりやすくみせてくれました。⇨ https://starwalk.space/ja/infographics/entire-universe-in-1-year

 「この流れでみると、地球が誕生したのは何月何日でしょう?」というのは知的好奇心をくすぐる問題です、ぜひ子どもたちに出してあげてください。一緒に調べるとたのしさが深まりますよ。

 セーガン暦に刺激を受けて、いろいろな人たちが「地球のこれまでの歴史を1日24時間で表すと」というアイディアで語っています。

「地球が誕生した時に24時間時計をスタートさせると、人間が誕生したのは何時何分でしょう?」というのも、たのしく学ぶきっかけになる問題です。

 さて〈劉慈欣〉という人物をご存知でしょうか、中国のSF作家で「りゅう じ きん」と呼びます。

 SFというジャンルにとどめず「これまでの読書経験でとても心を動かされた作品を選びなさい」と言われたら、アゴタ・クリストフの『悪童日記』を含めて、四作の中に劉慈欣の『三体』を入れるでしょう。素晴らしい作品を送り出してくれた一人です。

 彼の新作が『白亜紀往事(はくあき おうじ)※往事:過ぎ去った事がら』です。今回の主人公は「恐竜とアリ」です、さすがに劉慈欣の腕はみごとで、すぐにのめりこんでしまいました。

 彼はその小説のはじまりで「地球の歴史」を1日24時間で表現しています、図ではなく言葉の力で。
 すばらしい迫力です、読む価値十分ですよ。

プロローグ
 地球の歴史全体を一日とするなら、一時間は二億年、一分は三百三十万年、一秒は五万五千年に相当する。
 生命が誕生したのは午前八時か九時ごろ。 人類文明は一日の最後の一秒の、最後の十分の一秒になってようやく出現した。
 古代ギリシャの神殿の前で哲学者たちが最初の議論を交わしたとき、奴隷がピラミッドの最初の石を積んだとき、あばらやの蠟燭のもとで孔子が最初の弟子をとったときそれらの時点から、あなたがきょう、この本の一ページめを開くまでに流れた歳月は、時計の秒針がカチリとひと刻み進むのに要する時間の十分の一に過ぎない。
 では、この十分の一秒に至るまでの十数時間、地球の生命はなにをしていただろう?
走ったり泳いだり、 交配して繁殖したり、いびきをかいて眠ったりしていただけだろうか?
 数十億年の歳月、その脳はかたくなに無知な状態を保ちつづけていたのだろうか? 進化という大樹の無数の枝の上で、知性という光を発しているのはわたしたちだけだろうか?
 そんなはずはない。けれど、知性の萌芽が壮大な文明に成長するのは容易なことではない。それには多くの条件が満たされなければならない。数万年に一度あるかどうかの偶然だ。

 劉慈欣著『白亜紀往事』

 ところで、日本のSF作家〈光瀬龍〉が『百億の昼と千億の夜』で生命の誕生の歴史を圧倒的な言葉の力で表現してくれています。

 この劉慈欣の文章に勝るとも劣りません、見つけたら紹介しましょう。

 私は映画も好きですけど小説の魅力も大きく感じています。温泉につかりながらのんびり読んでみたいと思います。

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沖縄の2月中頃の自然(&島言葉):わずか拓かれた草道を行くと白いつぼみたち‥‥何の花でしょう?/楽しく島言葉

 野山を歩くことは人生の大きなたのしみの一つです、それはたとえばわずか数分の時間でも味わうことができます。
 先日大きなイベントを終えました、久しぶりに行くあてなく車を走らせていると、自然と山のふもとに向かっていました、いつものことです。

 そうそう、最近も「このサイトを読んで、そのまま学校で子どもたちに話をしています。子どもたちもとてもたのしく聞いてくれます」という嬉しいお便りをいただきました。遠慮なくどんどん広めてください、〈たの研〉にとって光栄なことです。今回は島言葉にまで広がるテーマです

 琉球・沖縄には大きな山はないけれど、自然が貧弱だということではありません。それどころか…

琉球・沖縄の鳥類は、日本産鳥類542種のうち〈約73%の395種〉が琉球諸島で記録され、爬虫類も日本在来種95種のうち〈約75%にあたる71種-海生爬虫類15種、陸生爬虫類56種〉が生息しています。陸生爬虫類は56種のうち〈46種が日本固有種で、約82%〉という極めて高い固有種率-ABOUT OKINAWAより https://filmoffice.ocvb.or.jp/about-okinawa/okinawasnature_001/

 

 沖縄でなくても自然は楽しめるのですけど、こんな豊かな自然の沖縄でインドアばかりはもったいなさすぎる。

 山の近くに車を止めて歩いていると・・・

 

 誰かが奥までいくために道をつけてありました、奥にサトウキビ畑など、何かを育てている様子はありません。養蜂家など、次期次期でミツバチの巣を移動していくという話を聞いたことがあります、そのためのわけ道かもしれませんね。

 幅が分かりにくいかもしれません、少し入って写した写真に私の影が写っています、ダブりますけど載せてみましょう。

 しばらくいっても、ミツバチの巣箱や畑などは見つからなかったのだけど、木に芽吹く白いつぼみが目に入りました、これです。
 何の木、何の花のつぼみだと思いますか? つぼみに見惚れてしまい、全体を撮ることをうっかり忘れてしまったのですけど、2mくらいの木です。

 開き始めたつぼみや、ほぼ開いた花もあります。

 

 2月の中頃、木に花を開かせる植物・・・

 何だろう?

 詳しい人はこの花を見て「あ、これは◯◯ファミリー(科)の花だ」と気づくかもしれません。

 

強引に予想してみてください。

イジュの花?

 月桃の花?

  ハゼの花?

   桃の花?

 何しろまず予想するところから楽しさと賢さの扉が開かれます。

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〈たの研〉の周りにこういう花は見られないのですけど、ヤンバル(本島北部)の地で教師をしていたころ、何度も目にした花でした。

 確かめるために葉を揉んで香りを確かめるとはっきりしました。

シークヮーサー和名:ヒラミレモン(平実檸檬)、学名Citrus × depressa台湾語酸桔仔 sng-kiat-á ) は、ミカン科常緑低木柑橘類です

wikipediaより

 です。

この学名〈Citrus と depressa〉が気になったので、ChatGPTで訳してもらいました。

 Citrus と depressa のそれぞれの意味が知りたいです。
ChatGPT:
 ”Citrus” と “depressa” は、植物学における学名で使われるラテン語の単語です。それぞれの意味を解説します。
“Citrus” は、柑橘類を指す属名です。この属にはレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツなど、私たちがよく知る多くの果物が含まれています。
“Citrus” 属の植物は、その独特の酸味と芳香で知られ、食品、飲料、香料など様々な用途で利用されています。
 
 なるほど、柑橘類で、かつ酸味が強い種ということでつけられた名前です。
 シークワーサーは、甘さより酸味が強烈な種です、和名の「ヒラミレモン」の〈レモン〉はダテではありません。
 偶然にも〈たのしく島言葉〉の題材の一つもみつけました。
 何とシークヮーサーは〈酢を食べさせる〉という琉球言葉らしい・・・
 wikipediaにこうあります。
日本語沖縄方言で「シー」は「[1]、「クヮースン」は「食わせる」の意味で[2]、「シークヮーサー」という名称は「酸食わし」「酢食わし」という意味になる[3]。果実は小粒で、酸味が強い未熟果の果汁は調味料やジュースとして利用される。
 
 たのしさを味わう中で賢さが広がらないことはありません。散歩からたくさんのことが広がる日々です。

 

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たのしい教育フェスティバル 参加者満足度100%=みなさんに心より感謝申し上げます

 たのしい教育研究所の春の講座(フェスティバル)が大盛況のうちに終わりました。「頭がジンジンするくらいたのしかったです」というのはスタッフの声!
 スタッフがこれだけたのしくしているくらいです、参加者の方たちもとてもたのしんでくれました。

〈たの研〉の講座は名前通り本当にたのしいという評判がたっているらしく、「この日を待ちわびていた子が、たのしみにしすぎて熱発し参加できなくなりました」という声もありました。熱発した子には残念なことだったのですけど、それくらいたのしみにしてくれていたことは、とても嬉しいことです。
 ぜひ今度の講座に参加してください!

〈たの研〉の講座はクラスでの授業をイメージしてもらうために30~40人に設定しているのですけど、そろそろもっと大きな枠で募集してもよいかと考え始めています。

 これは前半のおたのしみコーナーで、自由にいろいろな教材をたのしんでもらう前に、スタッフが楽しみ方をティーチしているシーンです。右側でさくら先生がリングキャッチの不思議を伝えていて、参加してくれたみなさんが身を乗り出しています。


 これはクイックケーキをたのしんであと、ミエ先生かせ『窓際のトットちゃん』を読み語っているところです。

 今回は会場のデコレーションも工夫してみました、たのしく彩るバルーンや文字ディスプレイなどを利用しています。クラスのオープニングの時、クラスが終わる時に、簡単に利用できるアイディアがいっぱいです。

 たのしい教育は面白おかしい授業ではありません。「〈学んでよかった・自分の可能性がのびた〉と感じ、周りの人たちにも伝えたくなるもの、もっと学びたいという意欲が湧いてくる教育」です。今回は〈薬と毒〉という20年前の〈授業書@たの研〉の新版もたのしんでもらいました。小学校低学年から、大人まで真剣な顔をして「ほ~、え~」と言いながら熱中してくれました。

 仲良くなるゲーム、汗を流してたのしむゲームも盛り上がり、クイックケーキは、味わうだけではなく「持って帰りたい」という人たちもたくさんいるほどでした。5分でできあがるので、きっと家庭で学校でたのしんでくれることでしょう。機会があれば紹介させていただきます。

  終わってスタッフ全員で読むのが〈参加者の皆さんが書いてくれる評価・感想〉です、今回も100%の満足度で、「たのしすぎる」「クイックケーキ最高」「窓際のトットちゃん、続きを読んでみます」という声が満載でした。

 参加した先生たちが、子どもたちに実施してくれることがたのしみです。

 次回はおそらく夏の講座になります。
 少し長く間が開くのですけど、ミニミニワークショップなどは希望に応じて開催しています。学級の子どもたちが楽しく賢く笑顔で過ごしていくアインディア満載です、希望の方は気軽にお問合せください。

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