楽しい自由研究:ススキは〈ほうき〉に利用しただけ?

 私いっきゅうは夏休みの自由研究で、祖父が得意気に教えてくれたススキの箒(ほうき)を提出したことがあります。いつも学校で利用している市販のホウキと比べると丈は小さいけれど、隙間に詰まったホコリやゴミもサッと除いてくれる優れものでした。
 こんな感じのホウキです、これほどカールしてはなかったけど⇩

https://www.yaeyamacraft.com/items/87164278

 子どもの頃からものづくり系は好きだったのに、作業そのものがたのしい経験だった記憶はありません。祖父は「使うものをお店で買うんじゃなくて、昔はこうやって自分でつくっていたんだ」と言いながら、ほぼ全ての工程を自分ですすめてしまって、私は不ぞろいのススキの穂をカットするくらいだったので、楽だったのだけれど、

 それでもしっかり記憶に残っているのは、その時、一本ずつはひ弱でも二、三十本束ねると、折れないくらい丈夫になることに驚いたからだと思います。そして「野山にこんなにたくさんあるススキをホウキにするだけというのはもったいないことだ」と感じたことも大きいと思います。

 そのことが何十年の時を経て解決しました。
 ススキにはある重要な利用法があったんです。

 私が無知だっただけで、たいていの人は知っている、ということもあるかもしれません。
 まず質問。

 その昔、ススキは何に利用していたと思いますか?

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ススキの重要な利用法

 ススキはイネ・ファミリー(科)です、米や麦などもイネ・ファミリーです。

 ほとんどのイネ・ファミリーの茎はストローのような中空構造です。

 表面は木目ががびっしりつまっていて、プスチックのようにツルツルになっています。

 そういう性質を利用して屋根の素材に利用していました。
「カヤ(茅)ぶき屋根」という言葉を聞いたことがありませんか、その「かや:茅」というのは〈いね科の植物チガヤ・ススキなどの総称〉です。

 高床式住居も茅(かや)の屋根だと説明されています、だいぶ昔から使われてきたわけです。https://kids-kouko.com/housing/

 日本の白川郷・五箇山など合掌造りの古い住居も茅ぶき屋根です。https://machiyane-kagoshima.com/column/2019-12-25.html

 ススキは人間の住居の歴史の中で重要な役割りを果たしていたわけです、なるほど・・・

 こういうことも自由研究の一つです。自由研究で長年の謎が解け続けている日々です。

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たのしいSDG’s:食べ物を無駄にしない⇨予想を立てて実験するたのしさが基本

 〈たの研〉にはいろいろな依頼が来ます。「オキナワウラジロガシを入手したい」「物語を書きたい」「研究授業の授業作りをしたい」etc. 〈教育〉に関わることならたいてい相談にのっています。

 最近あった相談が《家庭科の授業作り》でした。その方が準備してき動画が「環境保護のために食べ物を無駄にしない工夫が大切です」というテーマでした。

 こども達を含めて環境保護の重要性、必要性を否定できる人はほとんどいないと思います。そういう前提にたつと「だからモノを大切にしなくてはいけない」という話にすすむのが普通です、つまりそのパターンは広く進められている流れといってよいでしょう。

 〈たの研〉の環境教育のテーマは『環境を保護するのはたのしいことだ』という感覚を育てることです。それは私たちのDNAに刻まれた部分、本能に響く教育です。

 前に「シークワーサーの皮は捨てずにジュースにするととっても美味しく栄養満点」という話を書きました。
 それと同時にたのしんでいるのがゴーヤースムージーです。

 今回はゴーヤースムージーをきっかけに「たのしい環境教育」の話をしましょう。

 ゴーヤーをミキサーでかけてあと、スッキリした味にするために茶こしで粒を濾しとるのですけど、その時に残ったものをどうするか?

 これが茶こしに残った素材です、下にはとっても苦いゴーヤージュースが滴り落ちています。

 これを利用すると、卵焼きに入れてゴーヤーエッグがたのしめます。

 クッキーに入れてゴーヤークッキーはどうだろう?
 ほろ苦いクッキーで斬新な味わいになるかもしれません。

 ゴーヤーのペーストでジャムをつくることもできそうです、子どもには好まれなくても苦味のあるジャムで大人にはうけるかもしれません。

「もともと、食べてもいい部分をクッキーにしたりするわけだから環境保護ではない」と思った方もいるでしょう。
 たしかにそうです。でもたのしくいろいろな利用方法を考えて実際に試してみるというスタイルを身につけていくことが大きな環境保護につながるのも事実です。

 ニンジンや大根は皮をとりのぞかず、そのまま料理しても美味しいという話もありますね。
 最近はシークワーサーの葉が利用できないかと考え中です。
 すでに料理の香り漬けには利用されているようです。
 お茶にすることは十分可能だと思います、渋いかな?
 さっそくこの休みに、ティーにしたり葉のジュースをつくって試そうと思っています。

 何をやるにも予想⇨実験です。
 それをたのしむ人たちを増やすことで、環境保護についてもいろいろな取り組みが出てくるでしょう。
 みなさんも、たのしい環境教育を一緒にすすめていきませんか。

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絵本で楽しく島言葉『だれかなぁ』みやにし たつや

読み語りプロデューサー ひな先生から 絵本の紹介と、島言葉の楽しみ方が届きました、紹介しましょう。     

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おすすめの本
『だれかなぁ』
    みやにしたつや 作・絵  (すずき出版) 1320円
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今回もたのしい絵本を紹介しますね。

タイトルからもわかるように、それが何かあてっこをする絵本です。

保育園の小さい子から小学校低学年まで、とても喜こんでもらえる絵本です。

木の後ろから体の一部をちょっとだけ出していているのをみて

「木の後ろにいるのはだれかな〜?」ってあてっこしていきます。

 しっぽがくるんとまいたピンクのおしり、くろいつばさ、しましまのにょろっとしたしっぽ、しろいあたまにまっくろのおみみ、ながーいおはなの・・・

 子どもたちは絵を見てすぐわかるので得意になって答えてくれます。

 カンタンカンタンと思っていると・・・

 最後の場面は「よるになりました・・・なにかひかっています・・・」

 なに?
 私も間違ってしまいました。

 ぜひ絵本を手に取って、子どもたちとたのしんでみてください。

 ところで、このシンプルでたのしい絵本を、〈たの研〉がひろめている「楽しくしまくとぅば」の取り組みで使おうと思いました。

 先生たちのワークショップでよんでみたら!

「だれかなぁ?」は「たーやがやー」
「あれれ」は「(ありあり」でどうかな。
「みえてるよ」は「みーゆんどー」

先生たちに好評でした。

 大切な沖縄の文化のしまくとぅばは、絵本を利用してもたのしめることがわかったので、この方法でプログラムをつくってみようと思います。

 たのしみにしていてください。

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たのしい教育の実験結果 教え子Rさんからの手紙

  出世や給与ではなく、たのしい教育一本に人生をかけることができたのは幸せなことです。
 先月の授業の時にも、私の名前を見た、かつての教え子が参加してくれて、すてきな感想を残してくれました。
 以前「あの頃の授業もとてもたのしかったです。今日は自分の子どもにも先生の授業を受けてもらうことができました」と語ってくれた教え子もいました。

 嬉しいことに、たのしい教育に力を注いでくれる教え子もいます。

 そんな中、かつての教え子Rさんからこういうたよりが届きました。子どもらしく元気でのびのびした女の子でした。
「覚えているでしょうか」という前書きが続いた後の内容を引用します、もちろん本人の許可も得ています。

 先生へ

 私は◯◯年◯月、国立◯◯大学大学院理工学研究科の修士課程を修了いたします。
小学4年生の頃、先生の理科の授業で科学(特に化学分野)の面白さを知り、中学・高校へ進学してからも化学を学びたいという想いを持ち続け、◯◯大学理学部の化学系へ進学いたしました。

 そして大学院へと進み、化学センサの研究を経て、4月よりその関連の企業へ技術職として就職をすることになりました。

 また、就職後も社会人博士課程へ進むことも検討しております。

 元々理科という科目には興味がありましたが、先生の理科の授業、6年生の頃の授業から「知ること」「科学」の面白さを学び、その後の進路に繋がりました。

先生と出会いがなければ今の私はいなかったと思います。
 現在、先生は教育に関する活動をされているとHPやFacebookの投稿より拝見し、大変感銘を受けました。
 私のように、さらに多く子供たちが科学や知ることの楽しさを知ってくれたらと願っております。

 長々となってしまいましたが、大変お世話になりました。

 最後になりますが、科学の面白さを教えてくださり誠にありがとうございました。

 教師という仕事は、本当に素晴らしいものだとたくさんの人たちに語ってきました。ただし、どういうやり方をしてもよいというものではありません。
 子どもたちの心に響くたのしい教育をすることです。

 人間が洞穴で暮らしてきてDNAに刻まれた情報に多くを頼っていたいた時代から「こうあらねばならない型」の行動様式を子どもたちに伝えてきました、そうでないと命を失う危険すらあったからです。
 ファミリー内での躾も「こうあらねばならない型」でした。
 日本で明治期に確立した公教育でも、そのスタイルは変わりません。
 その時間、先生がついているわけですから、ファミリーの中で行われる教育より押し付けがきつかったでしょう。

 社会が成熟していくうちに、創造の時代に入りました。
 そういう中では、かつてのような押し付け型の教育ではなく、たのしい教育が必要とされる時代に入りました。

 押し付け型でなければ「自由にしなさい」という教育か?

 いいえ違います。

 たのしい教育は「子どもたちがもっと学びたい」という内容を提供するプログラムです。こちらが本気で構えないと、そういう内容を提供することはできません。

 Rさんも、それで自分の可能性を伸ばした一人です。

 化学分野を苦手とする人たちは多いのに、四年生でその魅力を感じたというわけですから、嬉しいことです。

この宇宙にはわずか100種類ほどの原子でできていて、それらが結びつくことでいろいろな物質、現象が起こる。人間だって特別な存在ではない。
人間を含む動物は酸素O2を吸い、食べものから得た炭素Cや水素Hと酸素が結合し、CO2やH2Oになる時に発生するエネルギーを利用して生きている。

という話を、原子分子模型を利用して、たくさんの子どもたちに語ってきました。
 理科は四年生から持っていたので、その話に目を丸くして聞き入っていた一人がRさんです。
 高校で突然こういうような図で化学を教え込まれてダウンしてしまう人たちが多いのですけど、きっとRさんは「お~、あの時の話か!」と感じてワクワクしながら向かっていったのでしょう。

A.I.作成図 イメージズとして理解してください、間違いありです

 たのしい教育が突破する世界はどんどん広がっています。
 応援してくださる方たちが一人ずつ増えていくことをたのしみにしています。

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