読書は優遇されている/たのしい教育と読書

 空港では「歩きながらのスマートフォンの利用は危険ですからおやめください」というアナウンスが頻繁に流れています。ところが、同じ〈歩きながら〉なのに「歩きながらの読書はおやめください」というアナウンスはどこでも聞いたことがありません。
 本はスマホより大きいので、周りの状況が見えなくなる危険度はずっと大きいのにね。

 親から「うちに帰ってから何していたの?」と聞かれて
「ゲームをしていた」と答えたら「遊んでばっかり」と注意されることがあるけれど
「本を読んでいた」と答えたら、何かしら勉強していたかの様に評価されてしまいます。

 読書は優遇されているのです。
 私いっきゅうは活字中毒を名乗るほど本好きなので、それはありがたいことですけど、すこし複雑な気持ちになります。

 本を読むと〈漢字や語句に詳しくなるから〉ということがあるかもしれません、けれどそれなら〈マンガ〉も同じなのに、「マンガを読んでいた」ということではゲームをしていたことと同じ評価になってしまうでしょう。

 間違いなくマンガで漢字や語句に強くなった私いっきゅうは、そのことが不満でなりません。第一級のマンガは文学作品に勝るとも劣らないのにね。


 マンガにひっぱられそうなのでいずれ〈おすすめ名作マンガ〉としていくつか紹介することにして話を戻しましょう。
「読書は優遇されている」という話です。

 優遇されている読書を引きずり落とす様なことをしてはいけません。
 他のものがそこまで高まること、例えばマンガやゲームなどが優遇される様な位置に高まることが、人間の豊かさへの道です。

 子ども達がゲームなどと同じ様に読書にのめり込んでくれることは、たのしい教育のベクトルの一つです。

 どうすれば子どもが本を読む様になるか?

 一つの有効な方法はたのしい教育の基本である「予想をもって問いかけること」です。

 先生が気に入った本を読んであげる、そして

「このあとどうなると思う?」

 と問いかけて、いろいろ予想を出してもらいましょう。

「興味のある人たちはぜひ自分で読んでみてね。でも答えを周りの人に教えるのはNGだよ。映画のラストを教える様な、罪なことだからね。

みんなも、他の人に答えを教えてもらわない様にしてね!」

と言って終わる。

 読んだ人は〈家庭学習ノート〉などに感想や自分の考えとの違いなどをまとめてもらうのもおすすめです。

 教科書で学んでいない子どもたちなら例えば「もちもちの木」、その途中まで読んで、おじいさんが苦しみ出したところで「どうなると思う?」と問いかけるわけです。

 

 読書にあまり興味のない子どもが多い場合には、短めの作品を選んであげてくださいね。

 本好きの子どもが多くても、そういう子どもたちは自分でどんどん読んでくれるでしょう、苦手な子、たのしさを味わっていない子たちを想定して比較的短い作品を紹介してあげるとよいと思います。本好きの子どもたちも読んでいないかもしれませんし、本好きの子どもたちは大抵キャパシティ(受け入れる容量)が大きいですから、それをたのしんでくれると思います。

 せっかくですから本好きの子ども達向けの作品を一つ紹介しましょう。
 表紙からB級怪獣モノの様に思えるかもしれません、しかしアドベンチャーゲームに勝るとも劣らないたのしい作品です。

 長いので、ネコの〈ダレカ〉と語り合うはじめの少しを紹介してあげるだけでもよいとおもいます。

 大人でもたのしめますよ。

 

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バランスとんぼのたのしみ方いろいろ/バランスとんぼ競走

 沖縄市が子ども達の居場所づくりに力を入れている「出前児童館事業」にRIDE(ライド)が関わって3年目になります。
 そこでどういうプログラムを取り上げるか、毎回なんども教材検討会・安全会議を経て実施するので、学校の先生たちが積極的に協力してくれて、事前にいろいろな子ども達に授業を実施して、その結果を本番に活かす流れです。
 学校が代休だった時などに、実際の出前児童館に参加してくれる先生たちもいて、プログラムがいろいろな処に拡がっています。

 これは中部の学校に務めるA先生から最近送られてきた写真です。

 みんなで作ってたのしんで・・・

 


 みんなでグッドデザイン賞を選んだそうです。

 

 他の楽しみ方がないでしょうか、というので、出来上がった作品でたのしめるゲームを考えました。

 

 バランスとんぼは、こうやって指に乗せてたのしむだけではなく・・・

 こうやってエンピツに乗せてたのしむこともできます。

 

 エンピツは難し目なので、割り箸に乗っけて、それをバトンにして早足リレー競走をするのです。室内ですからくれぐれも疾走してはいけません。
 落としたら、その場で止まって落ちたバランスとんぼを乗っけてから早足です。

 外では風があって難しいので、室内で5mくらいの距離でバトンパスする様なコースをつくるとよいでしょう。

 試した方はぜひ写真を送ってくださいね。

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もし今日が自分の人生最後の日だとしたら

 敬愛するそして目標とするスティーブ・ジョブス(アップルの創始者)は、毎朝起きた時「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」と問いかけたといいます。

 なかなか、それにYesと答えらる人は少ないでしょう、普通の人間は〈やらなくてはいけないこと〉に囲まれて暮らしているからです。

 わたしいっきゅうの人生は、ジョブスを目標にしてきたところがあって、たいていの場合、それにYesと答えることができます。

 もちろん事務処理など私の苦手とするものごともありますけど、それらも間違いなく「たのしい教育を普及するための一歩」ですからYesです。

 学校の先生たちも「今日が最後だとしたら、わたしは子どもたちと、どうつきあうだろうか」、お母さんお父さんたちも「今日が自分の人生の最後だとしたら、子どもに何と声をかけるだろうか」と自分に問いかけてみると、今までと違う歯車が動きだすと思います。

 もともと韓国にある言葉にあるのだというのですけど、いっきゅうアレンジしてブレインノートにメモしていた言葉があります。
「今日無駄に過ごした一日は、ある人たちが生きたかったのと同じ長さの一日」

 毎日毎日を全部充実させて生きるのは難しいのですけど、心の中にこういう言葉を刻んでいるかいないかで、人生の過ごしかたはかなり違ってくると思います。

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身体を休めている時にオススメの映画②/キツツキと雨

 数回前に紹介したメルマガからの抜粋記事「身体を休めたい時にオススメの映画」でとりあげた「滝を見に行く」の反響が届いています。
「観終わったら、わたしも滝を見たくなって、少し無理していって来ました」とか
「もっと映画を紹介してほしいです」という要望などいろいろあったなか、「とてもよかったです。ラストのセリフが何度再生しても聴きとれません。わかりませんか?」という質問も届きました。

 確かに聴き取りにくいセリフです。
 ネタバレにはならないと思うので、書いてみましょう。

 ラストは「あ、高原野菜、買わなきゃ」に違いないでしょう。
 この映画のキャストはほぼ全員が素人なので滑舌もよくありませんし、映画は大抵アフレコといって映像を撮って後にセリフを吹き込んでいるので、口の動きともずれています。

 こういう時ははじめの部分をチェックするとはっきりすることがあります。
 始まりは、ツアーにいくバスで、ガイドの説明を聞かず思い思いのことをしているシーンです。

 ラストのセリフを語る根岸さんの、はじまりのバスのシーンです。

 根岸さんが読んでいる文章がこれです。

 ラストとはじまりの連動というのは、いろんな映画で出て来ますから、それを頭に置いておくと、映画の見方も幅が広がると思います。

 あわせて、もう一作品紹介しましょう。

 同じ沖田修一監督の作品で「キツツキと雨」です。

 今の日本の俳優の中で最も実力があるのは役所広司に違いないと私が感じた一作です。私は二谷幸希の作品はもともと笑えないので〈THE 有頂天ホテル〉で主演した時には「どうしたものか」と困ったのですけどね。

 林業を生業にする役所広司と、山に映画を撮りに来た監督やスタッフとの交流が縦糸となって紡がれていく作品です。
 アクション系の小栗旬も、この作品では他ではみられない味を出しています。

 身体を休めたい時にはハラハラドキドキや感動も、きついものがあります。
 沖田修一監督の作品は、おおむね、その時にマッチしたものの様な気がします。
 おすすめします。

 

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