学びのシステム 日本の歴史- たのしい教育へのシフト

 最新の〈授業ブック〉「ガリレオがひらいた世界①」にガリレオの学生時代と日本の侍の時代を比較したページがあります。

 ガリレオの研究のスタートの頃、1600年あたりを比較するために、日本では〈関ヶ原の戦い〉があった頃、すでにヨーロッパには大学の大きな建造物が出来ていて、ガリレオはそこで学び始めたことを書きました。「日本とそんなに違っていたのか」と知ったからでしょう、いろいろな人たちからため息の様な声があがります。

 授業ブックは大型TVなどへの画像出力で利用できる様に、できるだけ短い言葉でまとめる必要があって、たくさんの文章を省略しました。

 そのために消した一つが〈ヨーロッパの大学の歴史〉です。

 現在の大学ランキングで世界一位の座を占めているのがヨーロッパにあるオックスフォード大学(イギリス)です。

 いつ頃できたか?

 日本でいうと・・・

 1096年、〈武士/ぶし〉の時代が訪れる前「平安時代」です。

 もちろん古い建造物なら日本が世界に誇る法隆寺があります、607年です。世界遺産にも登録された建造物です。

平安時代でいえば〈平安神宮〉もあります。 

 ヨーロッパとの大きな違いは古さではありません、いろいろな人たちに学びの扉を開いた〈大学〉というシステムが確立され、それに巨大な費用を投じていたという違いです。

 日本の巨大な建造物や行政的なシステムは中国から学び真似たものでした。ヨーロッパが近くにあったら、違う歴史になったのは間違いありません。

 明治以降の近代国家になってからも日本はまだまだ海外の教育を真似るシステムが続いています。いいものを真似るのは賢い選択です。ところが今は世界中が〈教育〉の方向性を見定められず足踏みしている状況です。

 ここで重要なのが「たのしさへのシフト」でしょう。

 いろいろな人たちが〈たのしいから学ぶ〉〈たのしくて学ぶことがやめられない〉という様な教育を模索して、そういう教材・プログラムを少しずつ増やしていくこと、それがもっとも重要だと考えています。そしてこのサイトの熱心な読者の皆さんには、それに賛同してくださっている方も多いと思います。

 大きな変革の小さな一歩ですけど、一緒に力を注いでいただけたら幸いです。おかげさまで着実にこのサイトの読者数は増えてきています。身近な方達に「このサイト読みやすくてたのしいよ」と伝えていただけたら幸いです。

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たのしい国語のアイディア〈辞書を逆引きでたのしむ〉新明解国語辞典

 来週の〈たのしい教育メールマガジン〉の内容を考えるのは、私のたのしみの一つです。〈たの研〉に来てくれるメンバーに軽く話してみたら「おもしろいです!」と言ってくれたものがあるので、それをまとめ始めています、好評ならそれがメルマガの記事の一つになります。このサイトにアイディアを紹介してみます、気に入っていただけたら嬉しいです。

 三省堂に感謝を込めて、読書中の「新明解国語辞典」を利用します。

 語釈から、それがどの言葉なのか予想するゲームです。

 やってみましょう。
 語釈がいくつもあるので、順を崩して出してみます、一つでわからない場合は続く語釈から予想してみましょう。

第一問
①国家公務員試験1種に合格したものの通称

わかりますか?

②その方面で実際に場数を踏んできた経験年数

③狭義では〈競技歴・試合経験〉を指す

④病原菌やウィルスに感染しながら発病せず、しかも保菌し続ける人

 

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答え「キャリア」です。

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第二問、これは一本でいきましょう。
「個人の立場や利害にとらわれず、広く身の回りにあるものをすべての存在価値を認め、最大限に尊重していきたいと願う、人間本来の暖かな心情」

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答え「愛」です。

どうでしょう、かんたんでしたか。
 難しかったですか。

 こうやって語釈を独立させてしみじみ味わうことで、私自身の言葉のセンスも磨かれてきている感じがしています。

 学校でもできると思うので、興味のあるみなさんは試してみませんか。

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たのしい読書「新明解国語辞典」を一ページから読み進める

「新明解国語辞典」について書いた記事が好評です、ありがとうございます。「自分用が欲しくて買いました」という方もいました。

 辞書は改訂されていくので、私が尊敬する「山田忠雄」の責任編集版でなくなってから、しだいに柔らかくなっていきました。最新は〈第八版〉で、〈第四版〉あたりまでが、山田忠雄イズムが貫かれている様です。メルカリなどで古本を探すとよいと思います。

 さて、いろいろなお便りが届いたこともあって、私自身の興味関心もますます高まり、新明解国語辞典を1ページから全て読んでいくことにしました。

 やっと「あ」から「い」にはいったところです。
 おもしろいですよ。

 序章として山田忠雄が「辞書に求められるもの」と題した文章を載せています。

 これが骨ある文章で「背筋をまっすぐにして読まなくては」と思わせます。前回書いた〈暮らしの手帖〉も
 指摘した辞書界の孫引き体質を直球で指摘しています。少し書き抜いてみます。

 朝起きて朝食の膳に新聞を見る、夜の帳の下りる頃は夕刊を手にする。その度毎にわれわれは現代社会の進む方向と思潮を各自のアンテナで捉えようと試みる。媒体は言葉である。 本を読む、手紙を書く。事務を執る、連絡を受ける、命令を伝える。旧友と久し振りに会う、会話を楽しむ。テレビを見る。社会生活において欠くべからざるものは言葉である。
 生活は言語によって支えられ、われわれの思考と内省は言語によって深まる。

 〈言葉〉は私たちになくてはならないものであることを刻んであと、辞書の重要度にすすみ、その後、辞書界の現状を綴っています。

 しかしながら、辞書後進国の悲しさ、どの辞書を見ても満足を覚えることはめったに無い。そこに載せる用例は余りにも貧弱であり、当然の結果として語義の分析は十分でない。鋭さなど求むべくもない。語釈は十種一様であり、千篇一律である。付録の多さと本文の組み体裁に僅に自己主張をするのみ。既に団栗の背比べであって見れば、わが国においては、辞書の比較は無意義(ナンセンス)に近く、蒐集(しゅうしゅう)は多く好事(こうず)の域を出ない。

 それを打破するために山田忠雄が中心となって世に送り出したのが「新明解国語辞典」でした。

 もちろん辞書は山田忠雄一人で作ることができるわけではありません。けれど編集代表、主幹として彼がいなくてはこの辞書は完成しなかったことは間違いなく、その意味で〈山田忠雄がつくった〉といってよいと思います。

「あ」からはじまる言葉の一つを紹介しましょう。

〈あやまる/謝る〉自分が悪かったということを表明し、相手に許しをもとめる。

 なるほど、その通りだ。

 続いて用例が出てきます、みなさんならどういう例を挙げるでしょうか?

〈ちゃんと謝ってきなさい〉
〈心から謝ることが大切〉
という様な言葉をもってくる人もいるでしょう。

 ところが山田忠雄が刻んだ用例は違います。

「謝れば済む問題では無い」!

 笑いしました、他の辞書では真似できないでしょう。

 辞書を「読書する」というのは、活字中毒だった私もはじめてのことです。
 これからますますたのしみが広がります。

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Newスタイルの講座〈たのしい教育実践ワークショップ〉が始まります②

 六時間前の記事からの続きです。

 そういう〈真剣勝負〉の人生の中でとても嬉しいことがたくさん起こってきました。その一つが〈たの研〉の中堅若手の実力がとても高くなってきたことです。いろいろな部分をみると、明らかに過去の私より腕が上だと思います。
 前回の初夏の講座でも私は授業ブックの作成とプロデュースの仕事を主にしていたのですけど、講座の評価はとても高いものがありましたから、いろいろな人たちの力は確かだといってよいでしょう。
 ということでスタッフ全員の賛同を得て「たのしい教育実践ワークショップ」を開催することになりました。

 季節ごとの講座の様に何人もの講師が担当するのではなく、メイン講師がたっぷりとたのしい授業を担当します。
 第一回は寺尾大地先生が〈算数〉を起点にして低学年から高学年までつながるたのしい授業づくりのワークショップをしてくれます。
 6月25日(土)09:45~11:15
 うるま市「うるみん2F」
 参加費は映画をみるくらいの費用で、各種割引もあります。
 まだコロナの心配がなくなったということではないので少数で開催する予定ですけど、ぜひたくさんの人に広めていただけませんか。

 私自身がとてもたのしみにしているワーククショップです。

こどもワークショップも同時開催
 わたのしい教育実践ワークショップと同時に別室でミエ先生の〈こどもワークショップ〉も開催します。ミエ先生の、こどもたちへ優しくたのしく授業する腕はかなりのもので、私も真似できません。
 当日は〈ものづくり〉や〈ゲーム〉〈絵本の読語り〉などいろいろたのしんでもらうことになっています。
 こどもは別室でワークショップ、自分は〈たのしい教育実践〉を学ぶということが可能です。
 ということで、講座事務局から届いた案内メールを添えます。
 ぜひご参加ください。自分がいけないにしても「たの研の講座、おすすめだよ」って伝えてくると嬉しいです。

 みなさん、こんにちは。
 6月も半ばとなりました。
 この時期になると、今年ももう半年がすぎようとしているのか、と時のはやさに驚かされます。先月は「初夏の講座」を開催し、参加者のみなさんとたのしく学ぶことができ嬉しく思います。
 さて今回は「実践ワークショップ」のお知らせです。
 6月のテーマは〈いろいろな教科につながるたのしい授業実践法〉
 新しいスタイルのワークショップです。
 こどもたちがたのしく賢くなる授業、もっと学びたいと感じてくれる授業を一人のメイン講師が担当し、たっぷりたのしんでもらいます。6月は、たの研で学び数々の講座で講師をつとめてきた寺尾太地先生です。
 こどもたちが目を輝かせてくれる授業のつくり方、いろいろな学年、いろいろな教科につながる授業の〈見方・考え方+具体例〉を、まず〈算数〉を起点にして、たのしく体感してもらう予定です。少人数で開催する予定ですから質問なども気軽にできます。もう一つの新しい工夫「子どもがいるので、なかなか参加できず残念です」というみなさんの声におこたえして、同時並行でこども(小学生)向けのたのしいワークショップを別室で開催することになりました。〈たの研〉の新しいものづくりやゲーム、読み語りなどが体験できます。安全をみていただける方が一緒にいてくれる場合には3~4歳からでも受講可能です。気軽にお問い合わせください。感染症対策のため人数の制限があります、申込みは早めをおすすめします。

 

日時:2022年6月25日(土)
 9:30 受付/ 9:45〜11:15
会場:うるま市〈うるみん〉2F第2交流室

 ※安慶名十字路近く
対象:教育関係者に限らず、たのしい教育に興味関心のある方
⭐️小学生向けのたのしいワークショップも実施します(人数制限あり)

 

参加費(資料など込)

大人1700円、学生1500円、子ども(小学生)700円
★早割り:6/17(金)17:00まで 
大人 1500 円,学生1300円、子ども 500円
★RIDE会員-メルマガ会員(本人のみ)
1500円 、早割併用で1300円
☆申込み後、事務局から参加可否の連絡がとどきます。受講費はオンライン決済でお願いいたします(クレジット、コンビニ、振込などいろいろな方法が選べます)
「当日現金で支払いたい」という方はご相談ください
持ち物:筆記用具、マスク、飲み物、教材持ち帰り用のバッグなど
服装: 動きやすい服、涼しい格好で

寺尾大地 プロフィール
たのしい教育10年以上の経験を活かし数々の講座の講師を担ってきた。低学年から高学年まで幅広い教育実践を元にオリジナル教材の開発も積極的にすすめている。琉大附属小教諭。
★ お問合せ 090-1081-7842 (平日 18:00まで)
★申し込みはメールで ⇨ office@tanoken.com
件名に「2022年6月WS申込み」と書き
①名前 ②所属(会社・団体・学校学年など)
③ 電話番号(緊急連絡に利用)
※RIDE会員の方は「RIDE会員」と明記して申し込みください(週1回のメルマガが届いている方は会員です)。
※申し込みから2日以内(休日除く)に受講可否メールを返信しています、返信がない場合は連絡ください

  問合せ 090-1081-7842

 

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