たのしく充実した教師への一歩/試験をたのしく突破するには一流の指導者から学ぶこと

 いろいろな先生たちから「ぜひこの人を早く本務として学校現場に送ってほしい」と頼まれて、〈たの研〉が全力で指導した先生たちがいます。

 いよいよ明日(記事公開当日)が試験本番の日です。

 たのしい教育研究所の指導者は全員が教員試験を突破してきたメンバーで、たのしい教育のプロフェッショナルです。そのメンバーで何度もブラッシュアップを重ねて確立した指導プログラムでトップクラスの成績で合格していった人たちがたくさん出ています。これまで何度も挑戦してきたのに合格できなかったという人たちがたくさん合格していきました。

 直近の〈合格率100%〉という高い成果は、メンバーがみんなボランティアだということも大きく影響しています、つまりお金で契約しているのではなく〈その意義を強く感じて力を出しているメンバー〉だということです。

 日頃から「子どもたちをどの様にひきつけるか、どうたのしく賢さを高めるか」を考え実践しているメンバーなので、その言葉一つひとつがとても魅力的です。

 そういった指導を身体全体で受け、その高みに登ろうと努力し、全てのプログラムを終えた受講生たちは、みんな笑顔でした。
 授業や面接の様子をみてきたのですけど、このレベルで授業・面接ができたら落ちることはありません。一般の受験生よりずっとり魅力的で生き生きした授業そして受け答えをするからです。

 大切に育てた一人ひとりが来年の4月、また学校現場に出ていきます。すでに小・中・高校・養護教諭として合格を手にし、明るく元気に活動している人たちがたくさんいます。
 たのしい教育研究所という名札をつけているわけではないので、明るくたのしく教師をしている先生がいたら「たのしい教育研究所って知っていますか」と聞いてみてください。ごく稀にではなく、ある程度の確率で「はい、講座を受けたことがあります。SVやカウンセリング、WSを受けたことがあります。〈たのしい教育メールマガジン〉で学んでいます、公式サイトを毎日読んで授業に利用しています」という様な答えが返ってくると思います。

〈やんばるプロジェクト〉の兼ね合いもあるので一次試験の合格SVを実施するかどうかは微妙ですけど、その決定は私ではないので、来年こそは合格したいという方がいたら、ご相談ください。あるいは周りに「こういう先生こそ合格してほしい」という人がいたら、この記事を転送してあげてください。
 積極的にこのサイトを読んでくださっているみなさんが、強くこの活動を支えてくれていることは間違いありません。

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いろはパズル-インドアでもアウトドアでも楽しめる教材に〈たの研〉メンバーも熱中

 〈たの研〉で開発したたのしい国語教材〈いろはパズル〉をアウトドアでやってみました、かなり盛り上がったので紹介しましょう。
 〈たの研〉の夏の後半は毎年〈アウトドア講座〉で盛り上がっています、今回はコロナもあけたので〈宿泊〉での開催となりました。
 準備メンバーはかなり早い時間に集合して、設置も終わったので、ゲームの賞品として並んでいた〈いろはパズル〉をたのしもうということになりました。

〈いろはパズル〉は去年開発したプログラムです、一つの単語からどんどん言葉を広げていって自分のカードを使い切る遊びです。先に終わったら他の人のカードをもらって手伝います、つまり勝ち負けではなくチームで課題をクリアーしていくタイプです。
 下の写真で説明しましょう、〈へや〉⇨〈なやみ〉⇨〈なは〉⇨〈てはい〉というようにどんどん言葉を連ねていきます、どの単語のどの位置の言葉につなげてもOKです。

 いろいろな先生たちが国語の時間や生活科、特別支援のクラスなどで使ってたのしんでくれています、これがアウトドアでもとてもたのしいゲームになりました。
〈たの研〉のメンバーは開発当時からたのしんでいるのでスピーディーに全部のカードが並んでいきます、はい完成!

 その後、さくら先生のアイディアで
⭕️〈3文字〉以上でいろはパズル

⭕️〈たべもの〉限定いろはパズル
というルールで挑戦することになりました、すると慣れた集団もかなり頭を使いのめり込んでいきました。
 キャンプ場でうつむいている人たちはなかなかいないだろうと笑いつつ、これだけ盛り上がっているとは誰も知らないことでしょう。

 これは「《食べ物限定》いろはパズル」です。
〈こめ〉⇨〈にまめ〉⇨〈うに〉⇨〈にら〉⇨〈ぬてら〉とすすんでいきました。

 後半はかなり難しくなり皆で全部のカードを見ながら知恵を出しました。
 タープテントの下でたのしんでいたのですけど、二つの台風の影響で強い雨が降り出し、背中は濡れて椅子にも雨が降りてズボンも濡れてきたのに誰も「やめよう」と言いだす人はいません。

 雨もあがって、いよいよ残りカードはあと3枚となりました。

 そうこうしているうちに、みんなが来る時間が迫り、食事の準備などをはじめなくてはいけません。
「きっと全部埋まるのに」とさくら先生が言い、そのままの状態でシートにカードを移動して後でやることになりました、それほどまでにたのしい。


 けれど結局、その後のゲームで大いに盛り上がり、酔いも進んでキャンプ場で再チャレンジすることはできなかったので、後日みんなで集まって、この並びからスタートすることになりました。それほどまでにたのしい(繰り返し)。

 子どもたちとの勉強で使うだけでなく、高齢の方たちと「じゃ、次はおじいちゃんの番ね」という様にたのしむことで、認知症の予防にも使えると思います。
 欲しい方はラミネート加工版1セット送料込800円、2セット1400円、4セット2000円ででお届けします、気軽にお問合せください

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語り合う力を楽しく伸ばす〈トーキングカード〉-現行学習指導要領との関わり-

 二週間前の夏の講座で好評だった一つがさくら先生の「トーキングカード」です。自己紹介の時に十数枚のカードから、自分の得意な、好きなものを選んで、それを見せながら語ります。

 これがその時の様子です、語る子も聞いてる子も朗らかなニコやかな表情をしているのがわかると思います。

 語ることが苦手な子はこのカードがあるといろいろなことを自由にイメージできて安心して語ることができる、得意な子も「あ、これもいいな」と選択肢の幅が広がっていく、そんなカードです。

 もちろん「自分はこれを語りたい」という子はそのテーマでOKで、迷ったり困ったりしている子はカードから選んでトークしてもらいます。

 これがその一部を加工したものです。

 この方式はたくさんの先生たちにおすすめです。
 現行学習指導要領の『主体的・対話的で深い学び』というテーマは、どう考えてもその根幹は《たのしい教育》と深く関わっているとしか思えないので個人的に好きなのですけど、その『対話的』という部分でも、このカードは十分活躍するでしょう。

 メルマガで「二学期はじめに使えるトーキングカード」を作成して紹介したところ、読者の方たちから「印刷利用したいので解像度の高いデータが欲しい」という声がいくつも届いています。

 みなさんも、無料素材を利用していろいろな場面で使えるトーキングカードを作成してはどうでしょう。

 どのクラスにも話すことが苦手な子はいるでしょう。逆に〈いくらでも語りたい〉という子がいるかもしれません、特別支援のクラスだとさらにそういう子が多いと思います。そういう子どもたちにもテーマを整理するドライバーになると思います。

 おすすめします。

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騙されない人になるために〈スピリチャルの起源はいたずら〉高橋昌一郎「反オカルト論」-特殊詐欺被害に合わないためにも

 最新号のメルマガの〈発想法の章〉で高橋昌一郎著『反オカルト論』を紹介しました、読みやすく書かれた本です。

 本のレビューにこうあります。

STAP事件は現代のオカルト!
霊感セミナー、血液型診断、江戸しぐさ・・・
現代も生き続ける〝トンデモ〟を科学的思考でメッタ斬り!

19世紀アメリカの少女の単なるイタズラから始まったとされるスピリチュアリズム。これほどまで科学の発達した21世紀の現代でもなお、「オカルト」は生き続けている。日常的には血液型占いや六曜のような迷信、祈祷治療や霊感商法、さらに「死後の世界」を煽る医師やSTAP研究不正の社会問題まで、様々に姿を変えて存在する。その「罠」に、庶民のみならず大学生やエリート、学問に携わる専門家さえも陥るのはなぜか? 現代社会にはびこる「欺瞞」に囚われないための科学的思考法を、分かりやすい対話形式で身につける。

 興味のある方は、こちらからどうぞ⬇︎

 高橋さんはスピリチャルの起源をフォックス姉妹のイタズラにたどっているのですけど、それが妥当でないしにしても、スピリチャル・降霊などを信じる人たちにとってフォックス姉妹は有名です。

「フォックス姉妹」wikipediaより

 反オカルト論から引用しましょう。

教授

 その「スピリチュアリズム」という言葉、どうも仰々しく持ち上げる風潮があるようだが、実は歴史は浅くてね。
 そもそもの発端は1847年(今から約170年くらい前)の暮れ、ニューヨーク郊外のハイズビルという村に両親と二人姉妹のフォックス一家が引っ越してきたことにある。
その家で奇妙なことが起こった。
当時14歳のマーガレットと11歳のケイトがベッドに入ると、どこからともなくコツコツと木を叩くような虚ろな音がする。両親は幽霊屋敷に引っ越したかと思ったそうだが、しばらくすると、姉妹がその音と交信できると主張し始めた。
助手
「交信」って、どういうことですか?
教授
 文字通りその音と会話ができるということだよ。姉妹が「私たちの言うことがわかったら返事してね。 イエスなら一回、ノ-なら二回音を立てて」と言うと、コツンと一回音が鳴った。 「あなたは生きているの?」と言うと二回、「死んでいるの?」と言うと一回返事があった。
助手
 そんな……
教授
 この音は姉妹がいなければ発生しない。逆に姉妹さえいたら音が答えたから、音の原因は屋敷ではなく姉妹にあることがわかった。そして、フォックス姉妹は「死者の霊と交信できる霊能者」として評判になった。そこからビジネスを企てたのが、すでに結婚して家を出ていた長女だ。女は姉妹をニューヨークに呼び寄せて、見物客を募って会費を徴収して「死者の霊と交流する会」を開催した。そこから「交霊会」が発生したというわけだよ。
助手
それで、その音の正体は、何だったんですか?
教授
 種明かしをすると、この姉妹には、足の指の関節を鳴らして音を立てるという特技があった。そのイタズラで両親や村人を驚かせているうちに、姉のビジネスに利用されて、後戻りできなくなったわけだ。そのことは、四十年後の一八八八年になって、マーガレットが「人々を騙して後悔している」と告白して謝罪した。
それでも「交霊会」は本物だったと言い張る人がいたというから、人間心理は難しいものだ。
今も昔も、愛する死者の霊と一言でも交信できるなら、金に糸目はつけないという人は多い。
フォックス姉妹の真似をして儲けようという「霊媒師」が山のように現れて、アメリカとヨーロッパを空前の交霊会ブームに巻き込んだ。それが「死者との交流」という意味での「スピリチュアリズムの起源」なんだよ。

 マーガレットが「あれは嘘だった」と打ち明けたあと「その嘘だったという発言は間違いだった」と否定しているので、スピリチャルを信仰する人たちの中では「ほらやっぱり霊と対話することは可能なのだ」といわれているのですけど、それ以上に、いろいろな人たちがフォックス姉妹のトリックを暴いた数が遥かに上回っています。
 少し紹介しましょう、《超常現象の謎解き》というサイトからです。

・1850年2月『ニューヨーク・イクセルシアー』紙が、ラップ音はフォックス姉妹の足の下か、彼女たちの足が接触しているものからしか出ないという記事を掲載。
・1850年、『ニューヨーク・トリビューン』紙は「ラップ音は足の関節で起こせる」という記事を掲載し、同年12月にはニューヨーク州ロチェスターのホールで、足の関節でラップ音を再現してみせるということを実際に行っている。
・1851年2月、バッファロー大学の3人の医師たちがマーガレッタとリアのラップ音を調査。「意志の力による関節の動きによって出されている」という結論を報告。
・1857年、『ボストン・クーリエ』紙がマーガレッタの霊能力を調べるために実験を開催。新聞社が考えた質問をあらかじめマーガレッタに知らせず、その場で答えてもらうというものだった。結果は正しい答えを出せず、マーガレッタは賞金の500ドルを手にすることことができなかった。
・1884年、ペンシルバニア大学のセイバート委員会によって2度のセッションが行われ、判定員がマーガレッタの足を固定すると、ラップ音は突然やんだ。
この他にも、フォックス姉妹は手の指でもラップ音を鳴らすことができたこと、壁や床から音が鳴っているようにするため、反響を利用していた可能性が高いことなども指摘されている。
 またインチキを行っていたことについては、次のような話も出ている。
・1851年、フォックス家の親戚のノーマン・カルヴァーが『ニューヨーク・ヘラルド』紙に「姉妹が自分たちの膝と足先でラップ音を出す方法を実演してくれた」と暴露。
・マーガレッタは、探検家で夫のエリシャ・ケーンに秘密を告白していた。「彼は最初から、ラップ音は私が練習したインチキであったことを知っていました」「彼に秘密の全部を打ち明けました」と語っている。
ケーンはこの秘密の告白を受け、マーガレッタを更生させようとした。フィラデルフィアの学校で教育を受けられるようにし、「もうこれ以上、決して悪いことはしないでくれ」と手紙を書いている。
他の手紙では、「マギー、この気の重い相変わらずのインチキの繰り返しで、よく飽きないものだね……」。さらにこう諭している。「もう『霊』は避けたほうがいい。こんな悪とインチキに関わっている君のことを考えると、私は堪えがたい思いだ」。
 さらに姉妹のトリックとは別に、彼女たちの支持者たちによって行われたとみられるトリックも指摘されている。
・1904年にフォックス家の壁の奥から人骨と行商人が使うブリキの箱が現れたという話である。これは、アメリカ心霊研究協会(ASPR)のジェイムズ・ハーヴェイ・ハイスロップが現場で調査をしており、イタズラであったと1909年に報告している。
https://www.nazotoki.com/fox.html

 メルマガの後半は私の「そもそも」という言葉でまとめたのですけど、そのまとめへの反響が大きかったようです。

 引用しましょう。

「フォックス姉妹の降霊の時の音は大きくて遠くまできこえた、断じて骨が鳴らす音ではない」という声もあるのですけど、それは〈限られた人物の言葉〉であって証明されたものではありません。

 そもそも霊と話ができるなら、マリーアントワネットやロシアのロマノフ王家の人物と対話して〈隠し財宝〉の場所を教えてもらい大金持ちになれたはずなのに、好霊術という見せ物で各地を回って糧を得ていたという行動そのものが根本矛盾です
 科学者たちははじめから霊の存在を否定していたわけではありません、もし本当に霊として存在することができるならアインシュタインやニュートンと対話してアイディアをもらうことができるし、本人と対話して「フェルマー予想の解」を知ることもできるわけですから、こんなすばらしいことはありません。 
 霊にお願いして〈当たりくじ〉を教えてもらったり徳川埋蔵金を探し出すこともできるでしょう。
「あなたを殺した犯人は誰ですか」と問えば犯人が特定できるわけですから、その人のアリバイなどを確認したり矛盾するところをつけばよいので警察も今の何分の1の人数で済むでしょう。
 夜の山道で行き先に迷っても霊に導いてもらって無事たどりついたり、自分が倒れている場所を近しい霊に頼んで家族に連絡し救助してもらうこともできるでしょう。
 そうやって考えると事故死の95%以上は防げるでしょう。
 私が東北大震災直後、ボランティアで入った時には家族の亡骸を探している人たちがたくさんいました、その大切な人が〈遠くの海に流された〉のか〈あの建物のこの部分の下側に埋まっている〉というようにかなりの確率で特定できることになります。
 どうしてそういう莫大なメリットが出てこなくて「お父さんが自分は天国で元気に過ごしているから安心してくれといっていますよ」といった誰でも口にできることしか出てこないのでしょう。正否がはっきりせず、ウソだとばれずらいことしか出てこないのでしょう。
 科学的にというより〈論理的〉に考えると答えは自ずと明らかだと思うのですけど、どうでしょうか。

 たのしい教育は自ずと〈真実〉を求める教育につながります、騙されない人になる、それは今の世の中ではさらに重要度を増していくと考えています。

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