『星野道夫と見た風景』〈イチゴ事件〉/たのしいブックビュー

 毎年3月になると、我が家にかわいいブルーベリーの花が咲きます。白くて可憐なこの花を見ると幸せな気持ちになります

 たくさんの花が咲くのですけど、食べられる大きさになるのはほんの数個です。

「鳥が食べちゃうんだろうね」と近所の方とも話していたのですけど、今日はじめて、食べているところを目撃しました。


 追い払うことにくそのまま見ていたら、食べては玄関のシーサーのところに移動して、また実をつつく・・・
 
 網戸越しで写りはよくないのですけど、枝の近くにいるのがイソヒヨドリです。

きっと美味しかったことでしょう。
このイソヒヨドリをみて『星野道夫と見た風景』の本の中の〈イチゴ事件〉を思い出しました。

 いちごが熟する頃合いを見て「明日は摘もう」と思っているとなくなっていて、かわりに森のキノコがおちているというのです。それが何度か続いたあと、星野道夫さんの奥さんの直子さんはイチゴをくわえて走るさる現場を目撃したのだそうです。

 犯人は自分の家の森に住んでいる〈アカリス〉だったそうです。
星野道夫さんは
「イチゴが熟するのをじっと楽しみに待っているアカリスの姿を想像しなんだかおかしくてならなかった」
「イチゴをいただいていく代わりにキノコを置いていきますという〈つるの恩返し〉のようだね」という二人の会話もほのぼのとして良かったです。

 それにしても、うちのブルーベリーを食べるイソヒヨドリは何か恩返しに持ってきてくれてるんだろうか・・・

 どこかから木ノ実のタネを運んできてもらえたらうれしいのだけど。

 「星野道夫と見た世界」、この本は、とても好きな本です、日を改めてまた紹介させていただこうと思います。

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予言が的中しない理由/カーネマン「ファスト&スロー」から/たのしい教育の発想法

 みなさんは「正しい予言」というものが存在すると思いますか? 「人間はいずれ死ぬ」という様なことではなく「10年後の◯◯年◯月に戦争が起こる」という様な。
〈ノストラダムスの大予言〉は外れたけれど〈◇◇の大予言〉は当たるとか。

 久しぶりに「たのしい教育の見方考え方・発想法」を紹介しましょう。以前メルマガに取り上げた〈ダニエル・カーネマン〉の「ファスト&スロー」ハヤカワノンフェクション文庫 からです。著者のダニエル・カーネマンは経済学と認知科学とを統合した理論で〈ノーベル経済学賞〉を受賞しています。


 過去は容易に説明できると感じられるため、大方の人は〈未来が予測不能だ〉とは考えようとしない。
 ナシーム・タレブが『ブラック・スワン』の中で指摘したように、私たちは過去についてつじつまの合った〈後講釈〉をし、それを信じ込む傾向がある。
 そのせいで、自分たちの予測能力には限界があるとはなかなか認めたがらない。
 あらゆることが後知恵で見れば意味を持つ。だから金融評論家は毎晩、その日の出来事について説得力のある説明を披露できる。
 ところが私たちは「今日後知恵で説明がつくなら昨日予測できたはずだ」という直感をどうしても拭い去ることができない。
〈過去をわかっているという錯覚〉が〈未来を予測できる〉という過剰な自信を生む。
 私たちは大きな社会的事件や文化・技術の発展に注目したり、一握りの偉大な人物の意図や能力を分析したりすれば、過去を説明できると考えている。だが重大な歴史的事件を決するのは運にほかならない。
 この見方はひどく衝撃的かもしれないが、しかし冷厳な真実である。
 社会が劇的な変化を遂げた二〇世紀の歴史は〈ヒトラーやスターリンや毛沢東〉の果たした役割を抜きにしては語れまい。
 だが考えてみてほしい、卵子が受精する直前のほんの〈一瞬〉、後にヒトラーとなる胚が女の子になった可能性が半分はあったのである。
 この三人の分を合計すると二〇世紀に〈彼ら三人がそろって存在しなかった可能性〉は〈1/8〉あったことになる。「いや、彼らがいなくても二〇世紀の歴史はほとんど変わらなかった」と主張することはまず不可能だろう。
 たった三つの卵子の受精が重大な結果をもたらしたのだから、長期的な歴史の流れを予見できると言い張るのは物笑いの種でしかない。

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たのしいブックレビュー〈おおかみの おなかの なかで〉

〈たのしいブックレビュー〉の記事が届きました。大人気の内容で、たのしみにしている皆さんもきっと多いと思います。

 「おおかみの おなかの なかで」
おおかみのおなかの中に入ったら、どうなってしまうんでしょう・・・

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『おおかみのおなかのなかで』
 マック・バーネット 作 なかがわちろ 訳 
徳間書店 1870円
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 ねずみが森でオオカミと出会いました。
 どうなるのかとおもったら、すぐにぱくっと食べられてしまいます。
 いくらなんでも、いきなりの展開、驚いてしまいますね。
 でも当然お話はここからです。
 おおかみのおなかの中には先に食べられた〈あひるさん〉が住んでいて
「ようこそ わがやへ!
 食べられたけど、
 どうってこと ないし」
 さらに
「ここは、住みごこちがとってもいいから、外の世界にはもどりたくない」
 というんです。
 あひるの陽気な様子に笑えます。
 食べたいものはおおかみに飲み込んでもらってそれを食べればいいし、襲われる心配もないから安全で、二人いるから退屈もしません。
 おおかみのおなかの中は、快適なのです。
 そんな幸せな生活を送っていたある日、おおかみの前に狩人がやってきました、さぁたいへん。
 おおかみが狩人にやられたら、あひるもねずみも困ってしまいます。
 二人がとった行動がなんともおもしろくてたのしいですよ。
 どうなってしまうのでしょう・・・
 ぜひ手にとって読んでみてくださいね。

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たのしい親子ワークショップの様子/次回は7月30日(土曜午前)です

 たのしい教育研究所の新しいスタイルのワークショップが始動しました。

 たのしい教育研究所が開発・発展させてきた教材プログラムはとてもたくさんあるので、その時に申し込んでくれた人たちの人数や学年などによって、メニューを決定します。

 みんなで仲良くなるゲームやたのしい読み語り他にも3つのプログラムをとりあげました。〈つかえる島くとぅば/方言〉のミニ講習も取り入れて、たのしく進みました。

 一つは〈棒たおさん〉、たの研得意の〈新聞紙〉を利用したゲームです。

 
 〈ぼうたおさん〉で楽しんだ新聞紙は〈たの研ゴルフ〉に続きます。

 前回の〈初夏の講座〉で大ヒットした〈ものづくり&ゲーム〉で、大人もこどもも集中度Maxです。

 途中「トイレタイムで休憩とりましょう」というと「休憩いらなぁ~い」という声が上がるほどでした。

 三本目は〈バブルスライム〉、みんなとってもいい顔をしています。

 次回は7月30日(土)です、近々、リーフをアップします。

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