ジャガイモの美味しい食べ方入門

 前回の続きです、まずジャガイモの美味しい食べ方を紹介させてください。

 小学校六年生を担任していた頃、家庭科の時間もとてもたのしい時間でした、ミシンは苦しんだのですけど、何しろ〈料理〉がある。

 小学校の家庭科にはじゃがいもが取り上げられているのですけど、どういう料理として出てくると思いますか?

 このサイトを読んでくれている方たちには学校の先生も多いのですけど、保護者の皆さんも教育内容に興味関心がある方たちもいますから、「指導要領」という学校の教育内容の〈手引書〉から説明してみましょう。

 指導要領〈家庭科〉には

B 衣食住の生活–抜粋–
次の(1)から(6)までの項目について,課題をもって,健康・快適・安全で豊かな食生活,衣生活,住生活に向けて考え,工夫する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(1) 食事の役割
ア食事の 役割 が分かり,日常の食事の大切さと食事の仕方について理解すること。
イ楽しく 食べるために日常の食事の仕方を考え,工夫すること。
(2) 調理の基礎
ア次のような知識及び技能を身に付けること。
(エ) 材料に適した ゆで方,いため方を理解し,適切にできること。

そして
ゆでる材料として青菜やじゃがいもなどを扱うこと」とあります。

 つまり指導要領どおりのことをやっている先生は〈ジャガイモをゆでて〉使っているわけです、家庭科の指導案(その授業の脚本みたいなもの)を検索すると日本全国いろいろな学校でジャーマンポテトが作られていることがわかると思います、指導要領にあるからです。

ジャーマンポテト

ポテトサラダ


 たの研のA先生は「フライポテト食べないでマックに行く意義があるか!」と語るほどフライポテト好きです。

 私はマックのポテトより、これから紹介するじゃがいも料理の方が好きです。
「厚切りしてフライパンに少し多めに敷いた油で炒めるだけ」のシンプル料理です、下味なども無しで。
 これがもうバツグンに美味しい。
 味付けは塩こしょうをお皿に盛っておいて、食べる時に少し付ける、パーフェクト。

 表面をキレイに洗って、なるべくなら〈皮付き〉で。緑色の芽があるならその部分はえぐりとってくださいね、太陽の光でソラニン・チャコニンなど体によくない物質がそこにできていますから。※掘り立てのじゃがいもにはそういう部分はみられません。

 これがたの研で食べている〈厚切りポテト〉です、もう、いくらでもいけますよ。

 油たっぷりで揚げる(フライ)のもよいのですけど、フライパン1~2mmくらいの油でも十分美味しくできあがります。お箸で刺してホクッと通ったらOK、シャリッとしている感じがしたらもう少しいためてください。

  小学校の家庭科でも応用編として取り上げるといいと思います、子ども達でも比較的簡単に料理することができるはずですから。

 書いていて、また食べたくなった。

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こども達にたのしい教育〈惑星ゴマで感じる目の不思議〉

 今週もたのしく元気に〈こども未来キャラバン-出前児童館〉が実施されています。

 たの研のディスプレイに「やったやった!」と、たくさんのこどもたちがやってきてくれます。

 このキャラクターを知らない子もいます、でも可愛い可愛いと人気です。
みなさんはご存知でしょうか?

 宮里公民館の二階で実施されたのは〈惑星ゴマ〉です、一本の棒を回転させると、棒にはられていたシールが浮き上がって、まるで惑星の様に見えてきます。

 たの研のものづくり名人〈マッキー先生〉が丁寧に教えてくれますし、他のメンバーももちろんマッキー先生並にくわしく教えてくれます。

 きょうだいで仲良くものづくりしている子ども達ほか、たくさんの笑顔がうまれる〈こども未来キャラバン-出前児童館〉です。

 いよいよ今月で今年度のプログラムが全て終了、あと二週間です。
 まず来週のスケジュールです。

3/9(水)越来公民館
3/10(木)池原公民館

 ぜひご参加ください。
 時間は4~6時を基本にしていますけど、学校の下校時間の変動にあわせて全体時間が早まる事もあります。子どもたちの安全等に配慮した措置ですので、ご了承ください。

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たのしい教育と読書/驚異的な小説〈三体〉:中国の現代文化おそるべし

 私が〈活字中毒〉で、小説類から評論、古典、歴史書などジャンルも国も限定せず、本に浸っていた頃、それぞれが読んでいた本作品について情報交換していたAさんという人物がいます。
 私がブログに書いた書評にAさんが目に留めてくれたことで始まったやり取りで、地理的にかなり離れていたので直接顔を合わせて語らう事はありませんでした。
 なぜかお互い仕事の話はしなかったのですけど、Aさんはおそらくバリバリ働くビジネスマンだったと思います。旅行が趣味らしく、たまにその様子を送ってくれることがあって、Aさんの顔は知っているのですけど、それ以上にAさんの人生観や人間観など、普通の友人以上に深い部分を知ることができました。本を読んで語らうというのは、そういうことだと思います。
 そのAさんに、たの研を初める頃こういう便りを送りました。いくつか記憶に残っているキーワードを紡ぐと、おおよそこういう話を書いたと思います。
 Aさんへ
 私はそろそろ〈決まり〉〈べき論〉にしばられた公務員の暮らしを卒業してフリーになろうと考えています。今までは娯楽でどんどん本を読んで、Aさんともたくさん語り合ってきたのですけど、起業するわけですからそういう時間がなくなります。
 かつての日本では、本を読む様な奴は怠け者で、やることをやらない腑抜けの様にいわれたり、戦争が始まる頃は危険視されたり、学校で先生のいうことだけを聞いていればよくて、娯楽の様に本を読むものは不良だといわれたりetc.
それでも本の魅力にとりつかれた人たちは、それらを全て受け入れる度量もまた手にしたと思います。私たちの頃は、不思議なことに「読め読め」と言われる様になったのですけど、それはお節介なことで、形・かっこうを整えたら本の魅力がわかるかというと、それは文字通り格好付けで、長続きするものではないでしょう。
 Aさんや私は幸いそういう格好付けで終わらず、かつて〈不良だ〉と言われた頃の先人たちと同じ位置に立てているのではないでしょうか。
  さて、起業に伴って、これからしばらく読書に熱中することを離れます。
 それでも間違いなく、またいつか戻ってきます。
 その時にまた語りあえると嬉しいです。

 去年久しぶりに届いたAさんの便りには、中国の小説家が書いた「三体」についてつづられていました。

 年が明けて最近、三体(三部作)の一作目を読みました。

 また〈不良〉に戻って浸ってしまいました。

 愕然とするレベルのSFです、中国文化おそるべし。

 メルマガの「映画の章プラス」に久々に小説を紹介しようと思います。

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君死にたもうことなかれ

 与謝野晶子が生みだした詩が、今の言葉でいう炎上騒ぎとなったことは高校の国語で学んだけれど、その時には歴史の感覚が記憶一辺倒の薄ぺらいものだったので、社会の状況とうまく結びつけることができませんでした。

 明治の頃の日本は〈日清、日露〉と10年越しに戦争が続きました。

 大国〈中国〉に勝った後、今度は〈ロシア〉という大国を撃破しようと、日本が過剰な熱を帯びていた頃に「君、死にたもうことなかれ」と弟に手紙を書いた。それは私信ではなく雑誌に発表され、いろいろな 人たちの目に触れるものとして。

 第日本帝国憲法で〈天皇の地位は神聖なもので、侵すことはできない〉とハッキリ記された明治天皇に「すめらみこと(天皇)自身は、自ら戦いにはでませんよね」と書いた。
 そのすごさに鳥肌がたったのは教師になってからでした。

君死にたまふことなかれ
 (旅順の攻囲軍にある弟宗七を歎きて)

ああ、弟よ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ。
すえに生れし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親はやいばをにぎらせて
人を殺せと教へしや、
人を殺して死ねよとて
廿四にじふしまでを育てしや。

さかいの街のあきびとの
老舗しにせを誇るあるじにて、
親の名を継ぐ君なれば、
君死にたまふことなかれ。
旅順の城はほろぶとも、
ほろびずとても、何事なにごとぞ、
君は知らじな、あきびとの
いへの習ひに無きことを。

君死にたまふことなかれ。
すめらみことは、戦ひに
おほみづからはでまさね、

かたみに人の血を流し、
けものみちに死ねよとは、
死ぬるを人のほまれとは、
おほみこころの深ければ、
もとより如何いかおぼされん。

ああ、弟よ、戦ひに
君死にたまふことなかれ。
過ぎにし秋を父君ちゝぎみ
おくれたまへる母君はゝぎみは、
歎きのなかに、いたましく、
我子わがこされ、いへり、
やすしと聞ける大御代おほみよ
母の白髪しらがは増さりゆく。

暖簾のれんのかげに伏して泣く
あえかに若き新妻にひづま
君忘るるや、思へるや。
十月とつきも添はで別れたる
少女をとめごころを思ひみよ。

この世ひとりの君ならで

ああまたたれを頼むべき。
君死にたまふことなかれ。

 立身出世や外面を気にする〈おとこ〉たちには生み出せない心の歌でしょう。

 この詩を紹介しようと下書きしていたのは一週間少し前のことでした、そのうちにこの世界は、また起こしてはいけないことを起こしてしまいました。世界はそれを止めることができませんでした。

 外交や人々の叫びではなく〈システム〉として蛮行を起こせないしくみを人類の叡智で構築しなくてはいけません。

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