たのしい読み語り/『おおかみだあ!』セドリック・ラマディエ(文) 谷川俊太郎(訳) ポプラ社

かなり遊び要素がたっぷりな絵本を紹介させていただきます。
『おおかみだあ!』セドリック・ラマディエ(文), 谷川俊太郎(訳)(ポプラ社)
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おおかみだあ! (ポプラせかいの絵本)

ページめくるたびにハラハラ、ドキドキ、笑いがいっぱいうまれると思いますよ。

はじめのうちは、遠くに小さく見えるオオカミが、どんどん近づいてきて、どきどきしながらすすみます。

どきどきしている私たちに、絵本がいろいろ語りかけてくれます。

「本を右側にかたむけて」
「本を振ってみて」
「本をさかさまにしてみて」

などなど、それに従っていると、笑いがうまれます。

今まで味わったことのない感じのたのしさです。
特に「しかけ絵本」というわけではないんですよ。
普通の絵本という形の中で、ここまでたのしめるんだ~と感心してしまいました。

オオカミの様子がスリルとおもしろさにあふれていて、ページをめくりながらどんどん引き込まれていきます。

 

さいごの言葉は

もういちどはじめから?

です。
それを読むと、子どもたちは何度も「はじめから、はじめから」と答えてくれました。
大人の方たちにも読んでみましたが、みんなとてもたのしんでくれました。

子どもから大人までおすすめします。
Hina記

たのしい教育は年齢の垣根をかるく超える

小学校のPTA行事で、たのしい科学の授業をしてもらいたいというので「原子論」の授業をしてきました、という話は前に書きました。
少し加えると、「原子論は難しい」と思う方がおおいと思います。しかし、原子のイメージをものをみることは、わくわくたのしいことで、いろいろなことを正しく予想できる様にもなってきます。
なにしろ現代科学の基本中の基本ですから、目を開かれる思いをたくさんすると思います。
興味のある方はお声がけください。

ということで、表題から続きます。
大人は、子どもに何かを授けるという役割を担うことがおおいものですから、こういう授業にも
「君の教育のために連れて行ってあげよう」という様な役割として参加することがおおいと思います。

スクリーンショット 2015-06-08 9.29.57わたしの授業にも、大人は後ろ側で、子どもの様子を見ている、というような始まりかたをするのが普通です。
子どもはわくわく楽しそうな顔をしてくれるのですけど、大人は、ごく普通のお話を聞いている、という様な表情をしています。

授業がすすむうちに、変化が訪れます。
お父さん、お母さん達が前のめりになって、ワークの時には子どもの様になってたのしんでいる、という姿をみることができます。

この間の、親子への授業でも、子どもの様にたのしんでいる大人達の姿をたくさんみることができました。

「危ないから高いところにのぼって実験しないでね」という話をしてから、ものづくりをするのですけど、ついつい大人がもりあがって、高いところに行こうとするのがおもしろかったです。
スクリーンショット 2015-06-08 9.31.27スクリーンショット 2015-06-08 9.23.08 スクリーンショット 2015-06-08 9.28.33 スクリーンショット 2015-06-08 9.28.58スクリーンショット 2015-06-08 9.36.58 沖縄のたのしい教育活動に全力投球の「たのしい教育研究所」です。

いじめと教師/授業で勝負するとはどういうことか

「月刊たのしい授業」という雑誌があります。
教材や、ものの見方・考え方などが載っている雑誌です。
たのしい授業 2015年 06 月号 [雑誌]

沖縄で「たのしい教育」をひろめる活動は「月刊  たのしい授業」と歩みをともにしていたということができます。

「月刊 たのしい授業」が創刊された1983年は、わたしが「沖縄の学力構造の統計的分析」という論文のまとめに追われていた大学4年の年です。

教員採用試験を受け、無事、現場の教師となった1984年、沖縄に、たのしい教育の最初のサークルができまた。
たった二人の船出でした。

 その頃は「受験戦争」がどんどん問題視され、「いじめ」が社会問題となっていた時でもありました。
そういう中「月刊 たのしい授業」にこういう記事が掲載されました。

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 イジメ事件が起こった時に「教師の責任」が問題になる。
なんだか「子どもを監視していたかどうか」というようなことばかり追求されたりする。
 それだけじゃおかしいですよ。
 もっと根本的に「イジメでない授業をする」というのが教師の責任でしょう
「勉強とはつらいものだ」とか「子どもがかわいいからシゴクのだ」なんていうのが一般に常識みたいになっているから「かなりイイといわれている教師だって、やってることはイジメと同じじゃないか」なんていう問題意識が出てこない。

 板倉聖宣「正義と民主主義の問題としての いじめ 」
月刊たのしい授業1985-5 7p


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 あたまを殴られた思いがしたのをいまでもはっきりと覚えています。
わたしの原点の一つです。そして「たのしい教育研究所」が提唱している授業がそれに対する具体的な答えです。

 子ども達の笑顔、先生方の笑顔、保護者のみなさんの笑顔にまっしぐらの「たのしい教育研究所」です。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=

 

科学者ファラデーも普通の人間

教育の世界で有名な板倉聖宣ですが、教育の世界で注目される前から「科学史」で独自の研究をしていました。
現在は「日本科学史学会」の会長もしています。
子ども達向けの本をかなり書いている板倉聖宣の話は、内容が魅力的であるだけでなく、とてもわかりやすいのですよ。

最近、ガリレオやファラデーの文献をあたっているときに、板倉聖宣が「ファラデー」について講演で語った文章を読みました。

ファラデーの収入や健康状態などを読むと、さらにファラデーのことが魅力的に思えてきました。
皆さんも読んでみませんか。
1991年夏「授業科学の方法論研究会(阿蘇)」で語られた内容です。
古いコピーがあったので、それを書き起こしました。読みやすくなる様に喜友名が少しだけ手をいれました。

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ぼくは、学生時代から〈アリストテレスはどうやって生活していたのか〉ということが気になっていました。
何故そんなことが気になったかというと、ぼく自身が、大学を卒業したらどうなってしまうのか心配だったからです。

ぼくは何かをして稼がないと科学者にはなれません。
アリストテレスみたいになるにはどうしたらいいか。
ガリレオみたいになるにはどうしたらいいか。

ガリレオは大学教授になりました。
大学教授になると食べていけると普通は思います。
しかし、大学教授になるのも簡単ではありません。
ファーブルは、師範学校を出て小学校の先生になりました。
しかし,小学校の先生より中学校の先生の方が収入が良いということで、検定試験で中学校の先生になって物理と化学を教えました。
ファーブルは、書いた啓蒙書が当たってたくさん売れました。
それで校長とけんかして、学校をやめて『昆虫記』を書いたのです。

ぼくはファーブルの収入調査もしました。
ヨーロッパでは収入によって人を差別する習慣があるので、日本よりヨーロッパの方が収入調査ができます。

江戸時代でも100万石しか1万石とか5万石とかの大名がいました。
◯◯石だとわかる、というのは収入調査の一種です。
明治時代には、渡辺敏が40円校長だと新聞に出たことがありました。
戦前は校長の月給が新聞に出ていたのです。
市町村の教育委員会が「今度はいい校長をいくらで連れてこよう」という事を決めていました。

ファラデーは面白い事があったから科学をしたのです。
そしてファラデーはお金を稼ぎすぎて体を壊します。
いくら稼いだかというと今のお金で年間に2000万円ぐらい稼いでいます。
2000万円も稼いでいるのですから、これは出世です。
でも体をこわしたので彼はお金を稼ぐことをやめました。
みんなは体をこわしたファラデーを心配して、アルバイトしなくてもお金が稼げるようにいろいろ援助してくれています。

そういう歴史を見ると、人間らしいファラデーが見えてきます。
天才ファラデーではなく「人間ファラデー」です。

ぼくたちも人間です。
ファラデーやえらい人は人間じゃないみたいに思うかもしれませんが、たのしい事が好きで、つまらないことが嫌いです。
みんな同じです。
私もファラデーだし、あなたもファラデー。
みんなファラデーです。

このように「ファラデーは私と同じ人間だ」という事になると研究の仕方がぜんぜん違ってきます。
「彼は天才だから不思議なことが考えられる」と思っていると、ファラデーの書いたものをみてもまともに読まないうちに「やっぱり天才だ」とすぐ言ってしまうでしょう。
「ファラデーは天才だ」と言ったら何考えなくてすみます。
でもファラデーは私と同じだ、としたら「ファラデーってこういう時にどんな事をかんがえるのだろう?」と考えるのです。

板倉聖宣はその後「わたしもファラデー」という本を書きました。
興味のある方は、ぜひどうぞ。
わたしも、その本をまた再度読みたいと思っています。

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