たのしい体育〈空手の理論〉①-楽しい武道・楽しいスポーツ

 前回の〈ノウハウも大切、理論も大切〉にお便りが届いています。それにしても動画の作成が途絶えていて申し訳なく思います、パソコンがクラッシュ後、忙しさが増し、どうも動画作成の時間がうまくとれません。タイミングが整ったらまた動画に専念できると思います、お待ちください。
 動画作成とは逆に、このブログはおかげさまで毎日更新することができ、アクセス数も安定して伸びています。その分、読者のみなさんの興味関心の幅も広がり、たとえば今回書く「空手にも理論があるのですか」という話につながっているのでしょう。そういう中で「たのしい教育」と関わりがあると考える一部をこうやって紹介しています。

 さて、私いっきゅうは〈たのしい教育研究所〉を設立して全力投球するまで、ずっと琉球空手の修行を続けていました。師範免状をいただいているので、まずは琉球空手研究所から設立し、状況が整ってきたら琉球空手の真髄を子ども達向けに伝えたいという夢を持っています、興味ある方たちは少しご期待ください。

 ということで空手・武道に熟練している者として語っているとご理解ください。

「空手に先手なし」という言葉があります、では相手が突然顔面を殴って来たらどうしたらよいのでしょう。

 空手の〈受け〉はとても良くできていて、上手くなればなるほど小さな動きでそれを受け流すことができます。
 先手はなくても受けはありますす。

 私は学生の頃からずっと実践場面を想定して練習していたので、一方的に相手を倒して警察沙汰になった時は、向こうが先に殴ってきたというだけでは納得してもらえないことも多い上に、過剰防衛といわれると面倒なので、まずは顔面に殴られた跡をつくっておいてから倒すという想定で練習していました。なので〈受け〉を使わず、あえて攻撃を受け、それがさほどダメージにつながらない様な身体の流れです。

〈受け〉にしても、私の様にそういうノウハウ・身体の動きはとても大切でしょう。ただし、周りの人たちに殴られない様な状況にいる方がずっといい。

 闘わないに勝るものはない。

 ちょっと待ってください、では空手・武道は何の為に学ぶのでしょう?

 みなさんも考えてみませんか。

 

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ノウハウも大切、原理・哲学・発想法を大切に学ぶことも大切-楽しい教育の発想法

 最近の〈たのしい教育メールマガジン〉に書いた内容の反響が届いています、このサイトを読んでくれていめるまメルマガの読者の方も多いので、少し書かせていただきます。

 こういう時はどうしたらよいのか、というノウハウを学びたい人はたくさんいます。
 子どもたちがいうことを聞いてくれない、という先生から「立って歩いている子になんて言ったらよいですか」という様に。
 私は空手の指導者でもあるので「顔を殴ってきた時はどう受けたらよいですか」という様な質問をたくさん受けてきました。

 ノウハウつまり具体的な対応はとても大切です。

 ところがノウハウというのはある特定の状況で成り立つものがほとんどです。
「立って歩いている子になんて言ったらよいか」という時にも、その子の学年や、勉強が苦手なのかどうか、友達関係はどうかなどいろいろなファクターによって対応に差が出てきます。

 空手の技もそうです、逃げられる状況か、相手が力のある人なのか、防ぐものがあるかないかetc. いくつかのファクターで違いが出てきます。

 そういう時の具体的な対応・ノウハウを学びつつ、たとえば「子どものプライドを傷つけない様に声をかけることが大切です」という様な原理的なものを学ぶ方が応用範囲が広がるでしょう。

 原理的なものはとても大切です。

 最新号の〈たのしい教育メールマガジン〉の発想法の章にこうかきました。

 最近、学校関係の方から相談にのってほしいとたのまれ、いろいろな話をしてきました。巨大な壁を前に、何をどうしていけばよいのか打つ手が描けないとのことでした。確かに巨大な押し付けを前にすると個人としての打つ手はとても限られています。
 学校だけでなくいろいろな組織でも、もしかすると家庭でも〈抵抗できない強い力〉が存在することがあります。自分はそうではないと考える・そうしたくないと考える、けれど「こうしなさい」と押し付けてくる、そういう力です。
 その時、どうしたらよいのでしょう?

 こういうことはノウハウでは解けないでしょう。

 哲学・発想法など原理的なものを学んでいく必要があります。

 巨大な力を前にした時・・・

 みなさんも考えてみませんか。

 そして教育に関わる原理的なものと、実際のたのしい授業の方法とを学びたいと思ったら、ぜひ〈たのしい教育メールマガジン〉を購読してみてください。読者が全国に広がっている人気のメルマガです。

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エイプリルフールの効用②-ウソも方便だけではない

前回からの続きです;〈事実でないもの〉をウソだと考えれば小説だってウソです。
将来の夢も、「いまそう考えている」ということでは事実でも、現実のことではないということでみると虚構、つまりウソの一種です。

〈今、生きている〉とか〈呼吸している〉とか〈女性である男性である〉、〈2023年の4月である〉という様に、ウソでないものはホンのわずかなものになるでしょう。

 ためしに「今日1日は事実以外は語らない」というルールで過ごしてみてください。どれくらい言葉数が減ることでしょう。
 同時にウソ、虚構、まだ実現されていない夢や希望、飾り言葉、いろいろなものを組み合わせて私たちの日々の会話が構成されていることを知ることでしょう。

 そもそもイメージすることは現実をベースにしていても、そこから自由に想像を羽ばたかせていくことです。「もしかしたら今日のご飯はカレーかもしれない」とか「今年の担任の先生はたのしい先生だといいな」etc. そういうものごとがあたまのなかをたくさん駆け巡っているのが私たちの思考でしょう。

 ウソ・虚構はイメージを膨らませることに不可欠です、それはたのしい教育の中でも積極的に利用できます。

 たのしい作文指導教材「たの作」では

「ある朝起きてみると食事の席に、別の自分が座っていた」の続きをかきましょう

という様なテーマなどでたのしむ内容がたくさんあります、ただし〈ホワイト・ライ/人を傷つけないウソ〉限定で。

 ウソの効能はまだあります。

 子どもの頃、エイプリルフールのことを知った時、驚いた人もたくさんいると思います。そのウソにも驚いたかもしれません、でも「人はウソをつくことがある」ということに驚いているということもあるでしょう。

 人は普通の顔をしてウソをつくことがある、という体験は「騙されない教育」にとっても大切です。

 振り込め詐欺、特殊詐欺だけでなく、フェイクニュースなどはたくさんあります。ウソのコマーシャルにのって商品を購入しことのある人もいるでしょう。政治の中でもいろいろなウソが作られています、今のロシアの戦争の中でも「相手側が悪い」の応酬です。

 騙されない人になる、というテーマはたのしい教育の中でもとても重要な一つです。

 4月は〈エイプリルフール〉をきっかけに、ウソの怖さとすばらしいさについて考えてみるのはどうでしょうか。

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たのしい発想法〈エイプリルフールの効用〉①/たのしい教育の発想法・楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

「たのしい教育のページをこどもたちに読んでいます」という便りが届いています、うれしいことです。今回の内容も、こどもたちに読んであげたくなる様な内容になると思います、ご活用ください。
 4月1日のエイプリルフールが世界的に受け入れられていると思う人もいるかもしれません、しかし中国・ロシア・インド・タイ、イスラム諸国など、好ましくないとされている国はたくさんあります。

 

 子どもの頃から「〈ウソもほうべん〉というのもあるのに、ウソをつくのが4月1日くらいだという国があるのは悲しいことだな」と感じていたのですけど、みなさんはどう思うでしょうか。

 以前、いったいどの国からはじまった習慣なのか調べてみたことがあります、結論は「起源不明」でした。

 wikipediaにこうあります、※感謝して引用

エイプリルフールの起源は全く不明である。

すなわち、いつ、どこでエイプリルフールの習慣が始まったかはわかっていない。有力とされる起源説を以下に挙げるが、いずれも確証がないことから、仮説の域を出ていない。以下に挙げるのは、その例である。

 

その昔、ヨーロッパでは3月25日を新年とし、4月1日まで春の祭りを開催していたが1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用した。これに反発した人々が、4月1日を「嘘の新年」とし、馬鹿騒ぎをはじめた。この説を利用し、さらに「嘘の嘘の新年」なる説まで登場したが、これは2006年に意図的に本項目に書き込まれたデマ情報である(嘘の嘘の新年を参照)。

 

インドで悟りの修行は、春分から3月末まで行われていたが、すぐに迷いが生じることから、4月1日を「揶揄節」と呼んでからかったことによるとする説もある。この説によれば、インドの「揶揄節」が西洋に伝わったものがエイプリルフール、中国に伝わったものが「万愚節」になったという

 

イングランドの王政復古の記念祭であるオークアップルデー(en:Oak Apple Day)に由来を求める説がある。

フランスではエイプリルフールを Poisson d’avril(4月の魚)といい、子供達が紙に書いた魚の絵を人の背中にこっそり張り付けるいたずらをする。この『4月の魚』とはサバのことを指すと言われ、ちょうどこの頃にサバがよく釣れるためこう呼ばれるとされる。

日本には大正時代に欧米のエイプリルフールが伝わったが、前述の中国の「万愚節」が江戸時代の日本に伝わり「不義理の日」と呼ばれていたという説もある

 「この日くらいはウソをついてもよいよ」という消極的な発想ではなく、日本の「ウソも方便(ホウベン)」の様に〈ウソに対する積極的な評価〉が外国にもあります。

 どの映画だったのか覚えていないのですけど「It’s white lie./ホワイトライさ」という言葉がありました。他の人を傷つけない、悪意のないウソです。

 調べててみると、ドイツには「緊急のウソ/Notlüge」という言葉がありました。スペインにも「慈悲深いウソ/mentira piadosa」という言葉があります、他の国からもいくつか出てくるでしょう。

 ウソにも良い側面がある、ということです。

 以前にも書いたと思うのですけど、出血多量で危ない人に「あなたはあぶないよ」と正直にいうのではなく多くの人は「大丈夫だ、きっと助かる」というでしょう。

 さて、エイプリルフールで考えてみたいことがあります。たのしい教育の発想と関わる大切なことです。

つづく

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