たのしい会議入門/「日本一たのしい総会だと思います」参加者からの声-NPOの年次総会たのしく開催

〈会議〉と〈たのしさ〉は同時に存在することはない様なイメージだと思います。特に〈総会〉となると、前年度の活動、それに伴う予算執行、監査結果、今年度の予算編成、今年度の活動計画、役員体勢ほか、大切な審議を行なう必要がありますから大抵は〈たのしさ〉が入る隙間はほとんどありません。

 これまで、PTAの総会、スポーツ系の総会、◯◯組合、◯◯会議の総会、地域の自治会の総会そのほか、いろいろな総会に参加した経験でいうと、誰かが面白いことをいって笑わせてくれることはあるのですけど、全体として「あ~、たのしい総会だったな」と感じた経験は、〈たの研〉の総会以外では一度もありません。

 タイトルにある「日本一たのしい総会だと思います」という言葉は、たのしい教育研究所の年次総会に参加したAさんが真顔で語ってくれた言葉です。参加したみんなも口々に「たのしかった」と伝えてくれました。

予算審議もあります、活動報告もあります、当然いろいろな総会が実施する内容は全て網羅します。その結果を毎年、県がチェックして、不審なところがあればチェックが入りますし、それらがしっかりしていなくてはNPOの資格は取り消されてしまいます。

 審議では定款(元となる決まり)についても、改訂の中身がはっきりわかる様にします。
 活動の中で出来上がってきた教育プログラムをみんなで体験したり、写真や動画を多用し、活動の様子がよくわかるように見てもらいます。

 これは11年目を記念して〈たつまきハイパー〉で喜んでいるところです。
  メルマガで紹介した〈たの研〉版 モラルジレンマ『決勝戦』をみんなに授業したいというメンバーがいて、実際に授業してくれました。

 総会後も二次会三次会とすすみ、たのしい一年の計画の日になりました。

 いよいよ今年度の活動が本格始動します。

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楽しいクイズ入門〈蚊取り線香の問題〉解答編

 たのしいクイズ入門の蚊取り線香クイズの解答編です。

 ぜんぜんアイディアが浮かばなかった方はヒントを出しておくので、それで考えてから、解答をみることをおすすめします。

ヒント:

1時間で燃え尽きる蚊取り線香で30分はかる方法がないか考えてみてください。
 もしその方法が思いついたら、似た様な方法で15分はかることができないか考えてみましょう。

 

解答

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考え方

1)1時間で燃え尽きる蚊取り線香で30分はかるには、先端と根元の二カ所に火をつけて、その火が交わるところ、つまり燃え尽きる時が30分だと考えることができます。もちろん微妙な誤差はありますけと

2)炎が重なったあたりまでの長さがわかりますから、もう一本の蚊取り線香を、その部分に合わせて折りましょう、折った外側も内側もどちらも30分時計になります。


 この30分時計を、さっき同じ様に先端と根元の両方に炎をつけます。炎が燃え尽きる時、炎が重なった時がほぼ15分です。

3)その長さを測りとれば15分で燃え尽きる蚊取り線香ができます。

4)とすると、2)で使った長さの蚊取り線香と3)で使った長さの蚊取り線香があれば30分+15分で、いつでも45分を測ることができますね

45分時計(30分計・15分計)を準備して使うのではなく、一気に45分測る方法があります。

①1時間の蚊取り線香を両側から燃やす(A)と同時に⬇︎

②一ヶ所のみ火をつけた蚊取り線香Bもスタートさせます。

 ③  ①の蚊取り線香Aが燃え尽きた時が②の線香Bの残った蚊取り線香が30分計になっていますから、内側に火をつけます⬇︎

 両方から炎が重なった時が30分+15分で45分です。
 これも結局、前半に紹介した方法と同じことになりますね。

別な解答

 別な方法もあると思いますから、これだけが正解と限定しないことが大切です、特に教育の場面では。

 私のところとどいた解答の中には
「何しろ山でキャンプなんだから、細長い草があるでしょ。それで蚊取り線香のグルグルの部分に合わせて長さを測りとって、四等分した三つ分までの長さが45分!」
というスッキリした解答もよせられていました。
 すばらしいと思います。

 たとえば子ども達が上の様な解答をすると、クラスの子の誰かが
「問題には〈蚊取り線香とライターのみを利用して考えましょう〉とあるのだから、それはダメ」というかもしれません。

 そうでしょうか?

 蚊取り線香とマッチだけといったって、それを地面に置くために石とかアルミホイルとかを利用しないといけません。そのまま地面に置いていたら消えてしまうからです。

 キャンプに来ていて器具類は何もない、という前提なのですから、かなりグッドなアイディアだと私は思います。
 その方が「蚊取り線香1本ですむ」&〈両方から火をつけて、燃え尽きたらもう一つの根元にも火をつける〉というめんどうな方法をとらなくてよい
 という上でも優れていると思います。
 こういう子ども達のすばらしさをつぶしてしまってはいけません。

 みなさんも、この答え以外にも思いつくかもしれません、たのしんでみてくださいね。

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蚊取り線香クイズをたのしもう!②〈問題編〉-たのしい頭の使い方

 前回の〈まず自分で予想を立てよう〉という話を読んでいただいた上で、私がたのしんだ蚊取り線香クイズを紹介します。

 メルマガの読者の方から問題が届いた時、〆切ものを手がけていたので、それが終わってからと思ったのですけど、ついつい頭がクイズに入り込んでしまって、まず解いてから〆切ものに戻りました。

 二、三行のシンプルなクイズだったのですけど、それを私が子ども達が考えやすい様に脚色・構成しました。
 家族で学校でたのしめると思います。

問題
夏休み、静かな山にキャンプにきています。
自然の中にどっぷりひたりたかったので、スマホやゲーム機、時計など機械的なものはいっさい持ってきていません。


今回の大きなたのしみの一つは料理です。
おいしいソーキ(スペアリブ)料理を作ろうと思います。

レシピをみたら
「だし汁にソーキを入れ強火で45分煮てから素早く取り出し、これこれを入れたタレにつけ込みます。この45分という時間が大切です!」
と書いてあります。
「しまった!
 時間を図るものは何ももっていない!」
 ・・・
「あ、そうだ!」
ちょうど1時間で燃えつきる蚊取り線香が一箱あるぞ!
 これを工夫して時計がわりに使えないかなぁ~

 1時間で燃え尽きる蚊取り線香で45分を測ることはできないでしょうか、みなさんも一緒に考えてみませんか。
 もちろんストップウォッチで測る様な正確な時間ではなく〈ほぼ45分〉だという長さがわかればOKです。
 ちなみに重さを測る様な器具ももちろん持っていません。
 ライターと一箱の蚊取り線香のみで考えてみてください。

 さぁ、頭をフル稼働させて、いろいろなアイディアを出してみましょう。

 答えは後日紹介します。

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楽しい国語入門ー言葉を大切にするとは②

 前回の〈エビデンス〉の話は読んでいただけたでしょうか、日本語で〈根拠〉でいいのにあえて「エビデンス」を連発することはない、という内容です。今回はそれとセットの話です。

「ルーティーン」という言葉があります、普通に使っている人もいるでしょう。

「朝起きたらコーヒーを呑むのが私のルーティーンです」

「寝る前は、おやすみの挨拶をして布団に入ることが毎晩のルーティーンです」

という様に使うことができます。

 ルーティーンはそれに適した日本語がないから使われたのでしょうか?

〈日課〉でいいですよね、音の数も少なくてすみます。

 学生の頃、いちいちルーティーンという言葉を使う先生がいて、違和感たっぷりだったのですけど、それから何十年経ってみると、自分も違和感なく使っている上に、英語を学ん〈道筋〉を意味するルート(route)が語源だということを知ってからは、さらに使いやすくなりました。

 エビデンスで感じている私の違和感も、ルーティーンで感じた私の違和感も、同じものです。

 方や自分で普通に使う様になっている。

 〈ことばは生きている〉と言われることがあります。

 エビデンス(証拠)という言葉やアジェンダ(議題)、コモディティ(商品)etc.
 いろいろな外来語の中で、しばらくすると消えていくもの、普通に使われる様になるものなどいろいろ分かれていくでしょう。

 つまり「実験」です。

 その言葉が使われる、消えていくということが〈実験結果〉です。

「言葉を大切にする」というのは、やみくもにどんな言葉でも受け入れることではなく、気にいらない言葉を弾圧することでもありません。「言葉も実験である」という視点で付き合っていくことだと思います。

 違和感のある言葉は自分では使わないとはいえ、あえて弾圧しない。
 もちろん私の様に「〈障がい者〉という言葉は使わない方がよい」というはっきりした考えがあるなら主張してよいのです、それはお互いが意見を交わし合うことで、民主的な流れで弾圧ではありません。

「言葉は生きている」と表現されるのは、生きている人間集団の口から発せられ、それが成長したり滅びたり、化学変化の様に形を変えていくからです。

 エビデンス(証拠)、アジェンダ(議題)、コモディティ(商品)などがこれからどうなっていくのか、予想を立てながらみていきましょう。

 今のところ私はそういう言葉を使うことはないのですけど、もしそれを使っている人たちは、子ども達や、あまりその言葉に慣れていない対象に使う時には、その意味がちゃんと伝わる様に工夫してほしいと思います。

 学校に行きたくない、勉強がつまらないという子ども達はどんどん増えています。

 何とかがんばって授業の中で教科書を開いてついていこうとしても、先生が意味のわからない言葉を普通に使っていたら、ますます心はそこから遠ざかっていくでしょう。

 そのことを加えて、今回のテーマを終えたいと思います。

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