巨大シャボン玉の長さの研究:〈たの研/たのしい教育研究所〉の巨大シャボン玉はなかなかすごい

 人気のタレント陣が、納豆とかオクラとかのネバネバ液を使ってシャボン玉の世界記録に挑戦していました、すばらしい。

 ちゃんとみたわけではないのだけど、後半、普通では準備できないような超巨大な道具を利用して、何百回も挑戦してしているうちに大きいものができて、それでも世界記録には及ばず、ということで終わっていた。

 お笑い的なチャレンジだと思っていたら、収録後のスタッフたちが泣いていたので、本気で世界記録をやぶろうと思っていたのだと知って、申し訳ない気持ちになりました、すみません。

 テレビをほぼみない私がその番組に目を止めたのは準備段階で〈普通のシャボン玉の記録〉が出ていたからです。

 通常のシャボン液でためしてみると4mという記録でした。

 建物の中で、良い条件をそろえて試しています。
 シャボン玉を作る道具は〈たの研〉が講座などで紹介しているものよりずっと大きく、レールに乗った人を一定速度で移動させるなど、さすがお金をかけていると思わせる、つまり、子どもたち先生たちがたのしむのは無理だと思えるような方式でした。

 これの方式で〈たの研〉のミムラ先生&さくら先生にやってもらったら12mとかいくだろうと思います。

〈たの研/たのしい教育研究所〉のYouTube動画本編の前に少しだけシャボン玉のシーンが載っています。ぜんぜん条件がよくないところでも、今回のテレビ番組よりずっと長い大きなものを作ってくれています。

 ぜひご覧ください⇩

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満足度99.9%=原子論者アルキメデスの科学+わくわくモノづくり+島言葉で美味しいおやつ

 たのしい教育研究所にはたくさんの講師依頼がきます。いろいろな活動の中、その中のわずかな依頼にこたえるのがやっとです。今日はY自治会に仲間と行ってきました。

 当初伝えられていた人数の二倍以上にふくらんだ参加者に喜びつつ、準備していた素材・材料がギリギリで、急遽、組み立て直しスタートしました。

 これは『アルキメデスの科学』をたのしんでくれている様子です。
 浮力の根本原理を本格的に学ぶ新作プログラムで、2歳の子から6年生、お母さんお父さん、主催者、先生まで、前のめりになってくれました。

 

 これはマシュマロスライムをたのしんでいる様子です。

 

 スライムを知っている人も知らない人も、不思議な手触りにたっぷりたのしんでくれました。

 島言葉でたのしむおやつ作り「ゆーぬく団子」は盛り上がりMAX。
 素朴な味わいは、不思議と大人から子どもまでみんな喜んでくれます。
 しかも健康と美容にとてもよいというのは、鬼に金棒でしょう。

 今の小学生の子をもつ保護者の方たちは、ほぼ例外なく「はじめて食べました」といってくれます。
 リタイヤしたくらいの年齢の方たちの中には「ユーヌクは、子どもの頃、食べたことがあります」という方たちもいるのですけど、それはトロトロのタイプです。〈たの研〉のゆーぬく団子は、名前どおり団子タイプで、串に刺して味わったり、大きさを変えたりと、バリエーション豊かです。

 2歳、4歳の子もいたので、満足度は少し下がるかとも思ったのですけど、評価・感想の集計をすると満足度100%でした。

 〈たの研/たのしい教育研究所〉では『こども未来スクール』をいろいろな場所で実施しています。
 とくに遠隔地にいるみなさんを優先しています。

 ご希望の方は、まずお問合せください⇨ http://tanokyo.com/me-ru

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指導案と授業書(授業プラン)/子どもたちと先生の笑顔と元気のために

 板倉聖宣先生(仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学学会会長/たのしい教育研究所の初期から支援者)が文科省の紀要に載せた論文に仮説実験授業の『授業書』の役割を書いています。それをメルマガで紹介したところ、その中で私が〈指導案〉と対比して書いた文章に心動かされ、お便りが届きました。メルマガを読んでいない方たちには伝わらない内容も多いので、現在、学校で普通に使われている「指導案」について紹介しましょう。

 教師で「指導案という名前を聞いたことがない」という人がいたら、その人は偽って教師と名乗っています。大学等で教師の単位を修める時点で、指導案の書き方を学びますし、大学の授業研究でも自ら指導案を書いて臨みます。
 とはいっても教師以外の方は、よく知らないでしょう。いろいろなパターンがあって、その一つがこれです⇩

 まず質問から。

質問1)日本で文部省ができたのが1871年/明治4年です。翌年『学制』という名で学校制度の基準が示されました。では、指導案は日本の教育の歴史の中で、いつ頃から登場したのでしょう? 

 ア.明治時代

 イ.大正時代

 ウ.昭和初期

 エ.第二次世界大戦後(1945年)

 オ.その他

 どうしてそう思いましたか?

 

 

⬇︎

予想してからね

⬇︎

予想すると当たっても間違っても賢くなるよ

⬇︎

 埼玉大の二宮裕之さんの論文によると「指導案に類するものとして「教案 」は明治時代には使われている」と書いています。
「教える案⇨教案」「指導する案⇨指導案」なので、どちらもその授業時間にどういうことをするのか、という意図で作成されるものでしょう。
 とはいえ内容が全然異なるということもあるかもしれません。
 多田(1888)は教案の内容についてこう整理しています。

一)目的 教授ニ依テ生徒ノ如何ナル能力ヲ修練スルノ目的ナルカヲ記ス
(二)大意 如何ナル観念ヲ開発シ且如何ナルコトヲ教授スベキカヲ記ス
(三)題目 教授ニ選択セル事項ヲ記ス
(四)方法 方法ハ即チ教授ノ順序手続ニシテ其ノ目的ニ依テ生徒ノ観念ヲ開発シ課目
大意ヲ記載シタルコトヲ教ユルノ法ナリ 之ヲ左4)ノ五項ニ区分ス
(1)復習
(2)解明
(3)教授
(4)演習
(5)約習

 読みづらいかもしれませんけど「目的、大意、題目、方法(復習、解明、教授、演習、約習)」というのは、教師の目からみると、いかにも指導案だなと思える内容です。

 文科省、学制ができて十数年後には「授業の目的や流れ」をまとめたものを使ってきたということです。もうすでに130年以上作ってきているわけです。

 古くから使い続けているものには重要な価値がある、という見方もあります。

 ところが、学校に背を向けている子どもたちが増え続けている現在、さらにたくさんの教師が疲労し病休に入る、教師になりたいという新しい人材は減り続けているetc.からみて 「学校システムのいろいろな部分を変革していく必要がある」という見方もあるでしょう。

 たのしい教育研究所は批判ではなく〈提案〉をする組織です。
「指導案」についても、他の教師がそのまま利用して授業できるものに進化していくことでずっと良くなっていくと思います。
 その授業を子どもたちが評価して、良し悪しを数字でハッキリさせることができる「授業書/授業プラン」スタイルに移行していくことで、経験の浅い教師も、どうも子どもたちの心が離れていると感じているベテラン教師も、いろいろな魅力あるアイディアを手にすることができるようになります。

 授業プラン/授業書スタイルとは何か?
 目標や授業運営法、使う教材教具などももちろん織り込んだ上で、子どもたちへの問いかけや実験の方法、歴史的な結果など、押し付けなく納得できるようなものを織り込んだ完成型としてのペーパーです。もちろんデジタル化して授業するのもOKです。

 たとえばこれは〈たの研/たのしい教育研究所〉版の授業書『ストローより愛をこめて』の途中の一枚です。
 途中の一枚をみても、全体イメージはよくつかめないと思うのですけど、授業で何をどうするのかハッキリわかって、結果もしっかり出る内容になっています。その流れで授業をすすめていくうちに、子どもたちは「全てのものに電気が発生する」という驚きを感動的に学んでいけるようになっています。

 興味のある方は、ぜひ〈たの研〉の講座を受講してみてください。直近の夏の講座は現在、キャンセル待ちの方たちがどんどん増え続けているので、急ぎの方はスーパーバイズや少数ワークショップをお申し込みください。

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クモの糸の強さ クモの魅力②

前回のジョロウグモの話から続いています、未読の方は一つ戻ってください。

 以前勤めていた学校で農業をしていた保護者の方から、ジョロウグモの糸に鳥が引っかかっていたと聞いたことがあります、私は見たことがないのだけど…

 クモの系もシルク(絹)の一種です、カイコの糸より強いのでスパイダーシルクと呼ばれています。

 これなら機能的な良質の繊維になるのに、どうしてカイコのシルクように商品化しないのでしょう、不思議です。

 みなさんはどう思いますか?

「カイコは飼い慣らして繭を利用すことができたけど、クモ類は飼い慣らすことができなかったから」というのが答えのようです。

 たしかにクモは難しそうだ。

 そもそもたくさんの動物(昆虫を含む)たちの中で、イヌやネコ、牛やウマのように、人間が飼うことができた生き物がごくわずかなのです。

 商品化は無理にしても、クモの系はどのくらい強いのでしょう。

 芥川龍之介が『蜘蛛の糸』という作品で、地獄に落ちた人間たちが天上から降りてきた〈クモの糸〉を手に上っていくシーンを描いたのですけど、もちろんクモの糸にそんな力はありません、赤ちゃんの力でも、クモの糸を切ることは簡単です。

 でも束ねたら、人間の体重を持ち上げるくらいにはなるでしょう。

 人間の身体を支える登山用のロープは1cmくらいです⇨https://amzn.to/4bMFR8q

 ではクモの系で人間の体重を支えるとしたら、どのくらいの太さあったらよいのでしょう、予想してみましょう。

ア.登山ロープと同じ1cmくらい

 イ.2~3cm

 ウ.5mmくらい

 エ.その他

どうしてそう思いましたか?

 

 ChatGPTに計算してもらいましょう。

ChatGPT

人間の体重を支えるためには、複数のクモの糸を束ねて太くする必要があります。例えば、以下のような計算が考えられます:

    • 人間の体重:平均的な成人の体重は約70 kgと仮定します。

    • 必要な引張強度:体重70 kgに対して、必要な引張強度は 70kg×9.8m/s2=686N70 \text{kg} \times 9.8 \text{m/s}^2 = 686 \text{N} です。

    • クモの糸の強度:クモの糸の引張強度が1.5 GPa(中間値)と仮定します。

    • つまり、単一のクモの糸ではなく、クモの糸を束ねて直径が0.76 mmになるようにすれば、人間の体重を支えることが理論的には可能です。ただし、これは理論的な計算であり、実際には他の要素(糸の劣化、結び目の強度など)も考慮する必要があります。

 なんと1mmに満たない太さでOKということです。
 私の予想を超えている強度です。

 とはいえ、ChatGPTが間違っていることもあります。

 調べてみると、所さんの目がテンという番組で実験したようです⇩

https://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/04/08/0808.html

 スパイダーシルクで糸をつくって、どれくらいの重さのものを吊り上げることができるか、自由研究で調べてみるとたのしいと思います。
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