楽しい国語「漢字しりとり」

 たのしい教育cafeでさくら先生が紹介してくれた〈漢字一ヶ所しりとりゲーム〉があります。
  たのしい教育cafeに参加した先生たちは、口々に「これはたのしい」と言っていたのですけど、子どもたちが主人公です、大人がたのしむだけでなく、子どもたちがどういう反応をしてくれるのか実験するのは必須の過程です。

 翌日さっそくA先生が漢字嫌いを自認するBくんに「一緒にやってみない」と声をかけて、ためしてみてくれたそうです。
 Bくんはとてもたのしんで漢字学習してくれたそうです。

 

 ルールはシンプルで

 家庭でたのしむ想定で説明すると
1.家族の人が漢字を一つ書く
2.その漢字のどの部分でもよいので、それを使う漢字を考えて書く
 ※「子」というかたまりでも、「、」とか「一」というパーツでもよい
3.交互に繰り返していって、いくつの漢字を書けるか続ける

という流れです。

 慣れてきたら、時間をくぎったり、使うパーツを〈部首〉などに限定するのもよいでしょう。

※「書き順が違う」とか「点のうちかたは右から左」とか細かいことをいうのはあまりおすすめできません。まずは漢字に親しんでもらうことを目標にしたほうがよいと思います

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スミレについて考える② 牧野富太郎説〈スミレは墨入れ〉-楽しい学習・楽しい理科・楽しい国語-

 前回〈スミレは墨入れに似ているから名付けられた〉という牧野富太郎の説を紹介しました。

 横から見ると似ているのだそうです。

 

 そういわれてみたら似ている気もしますね。 

 牧野富太郎の本は好きなので何度も読み返しているのですけど、彼は「何しろ自分は植物学の権威である」という高い意識が強く伝わってくる文章を綴っています。

 それを読むと、その説が最も正しいと思う人も多いでしょう。

 けれど「誰々が言うのだから正しい」というのは「テレビで言っていたから正しい」「本に書いてあったから正しい」という考え方と似ています。別のテレビ番組、別の本で違う説を伝えていたらどうするのでしょう。

 自分でどれが正しいのかさがしていく力は大切です。

 スミレの語源には、他に「摘み入れ」の意味とする説がある。
『和名抄』の野菜(山菜)の部に「須美礼」、『万葉集』には「須美礼摘みに」とあるように、古代からスミレの若葉は食用となる山菜の一種で、摘草の代表であった。
 古代はタ行音とサ行音は近かったことから、「ツミレ(ツミイレ)」と言っていたものが、「スミレ」と表記されるようになったということは考えられる。

        https://gogen-yurai.jp/sumire/

 万葉集の〈須美礼〉は墨とは関係ありません、「つみ入れる草」が変化して〈すみれ〉となったという説の方が私は好きです。

 いずれにしても、こういう問題意識を持ち続けているうちに、いずれ「あ、そういうことだったのか」と悟ることもできる可能性があるでしょう。

 逆に「牧野富太郎がいうのだから正しい」という発想でいると、本当はどうなのか悟ることは困難でしょう。 

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スミレの話① 牧野富太郎〈植物記〉を読んで考える たのしいブックレビュー

 沖縄のスミレというと〈リュウキュウコスミレ〉を思い浮かべます、かわいい可憐な花です、以前このサイトにもいくつか写真をのせています。

 花もそうですけど「すみれ」という名前もステキですよね。

 その感じが牧野富太郎の本の一節を読んで以来、違うものに感じられる様になりました。

「スミレ名」談義

 スミレという名を聞けば何んということなしにそれがい名で慕わしく感ずるのであるから、これはそのスミレなる名の起りに対し盲目であるのがむしろ賢こいではあるまいかと思われる。何んとならば実は一たびその語原を識れば、どうも彼れの美名がきずつけられるような気がしてならないからである。
 スミレはかの大工の使う墨斗すみいれの形ちから得た名で、それはスミレの花の姿がその墨斗に似ているからだというのである。すなわちそのスミイレのイが自然に略せられてそれがスミレとなったのだと言う訳だ。

 あの爽やかな名前が〈墨入れ〉からきたというのはギャップが大きいと思うのですけど、どうでしょう。

〈スミレの語源が墨入れだ〉という説をweb検索すると、こういう写真が出てきます。

 大工さんたちが板などに直接を引く時に使うとても便利な道具です、左側から突き出ている糸のついたピンを引っ張って木の端に突き刺し、糸の真ん中あたりを手でつまんで少し持ち上げ離すと糸に染み込んだ墨が板にポンと移ってきれいな直線がきざまれます。
 そのカッコイイ手作業を子どもの頃見たことがあったのだけど、今の大工さんの仕事で使っているのだろうか・・・

 それはそれとして、この道具は〈墨入れ〉ではなく「墨壺:すみつぼ」と呼ばれています。牧野富太郎が墨入れを〈墨斗〉と書いているのですけど、〈墨斗〉も〈すみつぼ〉と読みますから、しっくりきません。

 墨壺が墨入れと呼ぶとしても、スミレ、リュウキュウコスミレが似ている様には見えないのだけどな。

「牧野富太郎が言っているからただしいのだろう」という人もいるかもしれません、でも人間の認識には間違いということもあります。

 みなさんはどうでしょう、すみれが墨壺・墨入れに似て見えるでしょうか。

つづく

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野ボタンの色といえば?-たのしいアウトドア・とってもたのしい野山歩き

 野山を歩くと4月後半や5月前半もけっこう肌寒かったのに、冬の日々が数ヶ月も前だったかの様に思えてしまう今日この頃、六月の沖縄の日々です。

 梅雨の頃の植物〈イジュ〉と同じ時期に姿を見せてくれる〈ノボタン〉の花があります、数日前に、たくさん見つけました。

 直線状に仲良く咲いていておもしろいなと撮った写真です、紫色をしています。

 薄めの色、さくら色に近い色のノボタンもあります、別な株に咲く種類です。キレイですよね。

 濃いシャープな色合いのノボタンもあります、〈シコンノボタン〉といって、庭に植えているものはこの種類が多いと思います、鮮やかな色でこの花も好きです。

「シコンノボタンはブラジル原産の常緑低木で、ハワイ諸島などにも野生化しています。ノボタンとは縁が近いですが同じ仲間ではなく、分類上は別物です」と書いてあるサイトがあって気になりました。
「分類上は別物」と書いてしまうと『異なる種類の植物だ』と考えてしまう人もたくさんいるでしょう、犬と猫が異なる種類だという様に。

 花びらの枚数やつくり、葉の形状などをみてもとても似ている仲間であることはわかると思います、シコンノボタンも「ノボタン科」です。説明するときには「とても近い仲間です」というのがより正しい説明だと思うのですけど、どうでしょうか。

 さてさて話はここからです。

 これまでこの季節にノボタンの花をたくさん見てきたのですけど、今年はじめてみつけたノボタンがあります。

 かすかにさくら色がまざっていて、とても涼やかな白のノボタンです。

「これから紫に色づいてくるんじゃないですか?」という人がいたのですけど、この頃の野山をかなり歩いてきた私でも、今まで気づかなかった花の色なので、それはないだろうと思います。

 サイトを調べるとヤンバル(沖縄北部)で白いノボタンの記事がいろいろ見つかりました。

 調べてみるとやはりめずらしい花です、2012年の琉球新報の記事にこうあります。

名護市内では、まっ白なのボタンが端をつけた。

普通は薄い赤や、青紫の花で、真っ白なものは貴重だ。

白いノボタンは、もともと北部の畑の周辺で自生していたものを、畑の人からカブを分けてもらった名護市内の愛好家が育てた。

http://ryukyuuoootayaki.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-422d.html


 2年前には沖縄タイムスでも〈白いノボタンが咲いた〉という記事が載っているくらいなのでやはりめずらしいと言ってよいのでしょう。

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/765698

 次、出かけていく時に、しっかりタネを採取できる様にしておきたいと思います、たのしみだな。

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