仮説実験授業「地球」で利用できる巨大ふうせん/板倉先生との約束

 仮説実験授業の中でも大好きな〈地球〉という授業書があります。その授業を幼稚園のこども達からたのしめる様にできないかとずっと考えてきました。

 今回そのプログラムづくりに挑戦しています。

 これは地球を1000万分の1にした時のモデルとして利用する巨大ふうせんです。

 以前は突然破裂したり、何度か使っているうちに膨らませている途中で破裂したりする危険物でした。
 こども感覚の私はこういうのが苦手だったのですけど、調べてみるとかなり柔軟性のある素材でできた風船がありました。

 さっそく入手して試すことにしました。

 充電タイプの空気入れを使ってふくらませています、右側のスタッフが握っている青いツールです、

 なかなかいい感じです。

 女性の先生たちでも使えるので、授業を広めていくこととセットで広めていく必要があります。

〈1000万分の1〉とか〈世界一高い山が約8000m〉といった数字をどうしようか、いろいろ考えているところです。

 板倉先生(仮説実験授業研究会初代代表)が何度かの脳梗塞の発作後、いよいよ寝たきとなり、その後も板倉先生の元に何度も見舞いに行きました。
 沖縄から東京までなので必然的に宿泊を伴うので、時間がありますから、行く時には何時間という様にベッドの側で板倉先生に語りかけていました。
 奥さんの玲子さんも私が来るととても喜んでくれて、たくさんの話を聞かせてくれたり、板倉先生を私に任せて自分の用を済ませたりすることもありました。

 これは玲子さんも一緒に板倉先生を車イスにのせて外の風をたのしんでもらった時の一枚です。

 玲子さんに「いっぱい語りかけてくださいね」とお願いされていたので、私が撮った授業の写真をみてもらったり、たのしい教育研究所の活動についてお話ししたりと、何しろたくさんのことを語りかけていました。

 板倉先生は言葉で意思を伝えることはできなかったのですけど、自分が何か思うところがあった時にはしっかり私を見て目で返事をしてくれました。

 その一つが「仮説実験授業の〈地球〉を小さな子ども達もたのしめるようにしたいと考えています」という話でした。
「それはいいね、ぜひ」といってくれたように感じました。

 たのしい教育研究所の基盤を作ってくれた板倉先生のことを思いながら、授業づくりにいそしんでいます。

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野草でおいしい環境教育

 秋の講座を数日後に控えたある日、今回先生方にオススメする食べ物を子ども達にもぜひ味わってもらいたいと思い、
「ある食べ物を採りにいきます、なにかというと~」
 といいながら本を開きました。

 食べられる野草でたのしい環境教育です。

資料として〈たのしい教育研究所〉の仲間がおすすめしてくれた〈沖縄の植物〉の本をりようしてみました、沖縄の自然を楽しむ「野草の本」、この本とてもいい!

 文章が読みやすくて難しい言葉もなく、子ども達にもスッと入ってきそうな言葉で書かれています。

今日はその中から〈ヨモギ〉と〈シロバナセンダン草〉をとりにいきます。
どんな葉っぱかよく見て採るんだよ。
迷ったら先生やお友達に聞いてくださいね。
シロツメセンダン草の葉っぱより、花の方がわかりやすいね!

という話をした後、外に出ると、さっそく子ども達は真剣に探しています。
「先生、私、これならたくさんある場所私知ってます!」と得意げに話してくれた女の子がいました。
 その後、みんなワクワクして教師をよそに猛ダッシュ・・・

 その子が案内した場所に行くとセンダングサとヨモギがびっしり並んでいました。

 「タイムセール!」と笑いながら楽しそうに摘み取っています。

 植物をこんな風に覚えていく事も、またたのしいです。

 私が今日食べられる野草として教えた植物は2種類だったのですけど、案内してくれた子が「先生。これも食べれますよ」と言って、タンポポの葉っぱを摘んで見せてくれました。

 少しの時間で、たくさん収穫し、校内にはたくさんの野草があることをみんなで確かめられる日になりました。

 明日はいよいよ調理です!
 それをたのしみに登校してくれる子どもがいると嬉しいなと思う1日でした。

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海が教えてくれること〈たのしいアウトドア 海岸編〉

 日々の暮らしの中で生まれてくるルーティーンやリズムは大切な推進力で、気づいたら仕事に入っているとか、食事に入っているとか片付けがさっと終わったりしていて、とても重宝です。

 そして、そういうリズムやルーティーンを意識的に崩すこともたのしいものです。

「休みの日は海へ」というは気持ちにも身体にもよいことです、それが普通になると、それはルーティーンになります。

 私がすすめるのは、たとえば〈たまには海へ〉とか〈突然海へ〉という行為です。

 この日は南の方にいく予定があって、海岸沿いの道を走らせているといい海の色。
 こんな時に〈突然海へ〉です、そんなに時間は取らなくていいんです、何なら5分10分でも。

 砂というより貝や石のかけらがびっしりでした。

 動画でないとわからないのですけど、突然その小さな粒たちが動きだすんです、少しずつ寄ってみましょう。

 真ん中より少し左の薄茶の丸い粒をみてください。

 ヤドカリです。

 顔を下に落としてじっとしているといろいろなものが見えてきてたのしいですよ。

 海岸の上あたりには、小さな花が咲いていました。

 ハマゴウです。

 

 あとで調べてみるとハーブとしても使えるというので、今度ためしてみようと思います。

 あらかじめ入っているスケジュールや日々のリズムをあえて崩してみるたのしみ、おすすめです。

 

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読者の方たちから〈たのしさの意義〉を読んだ感想が届く

 二回連続で書いた〈たのしさの意義〉を読んでくれた皆さんからのたよりが届いています、少し続けさせてください。
※〈たのしい教育研究所〉の「たのしい」という言葉の意義を書いた文章に対しての便りです、未読の方はまずそれから読んでいただけますか ⇨ https://tanokyo.com/archives/150675

 読者の方からの便りの一つに「たくさんの人たちが教育をどうにか良くしようとがんばっていたらやはり良くなっていくのではないか。不登校が増えている様に、実際よくなっていないのなら、がんばっていないということではないか」という疑問が綴られていました。

 その疑問に対してやはり私は、行政の方たちも管理職の皆さんも、もちろん教師も〈良くしよう〉とがんばっていると答えます。

 具体的に〈どういう姿〉を目標にするのか、それが重要なのだというのです。

「できる・わかる」なのか「できるだけ長く学んでいる時間」なのか「先生のいうことに従う姿勢」なのか?

 たのしい教育研究所は、それを「学ぶたのしさだ」と言い切ってきました。

 単なる〈たのしさ〉ではありません、学ぶ過程の中で実験的に確かめられてきた〈たのしさ〉です。
 このことが決定的です。

 前回はあえて詳しく触れなかったのですけど、このサイトで何度も繰り返してきたように、目的意識的なとりくみの過程全てにおいて〈予想⇨実験〉が重要です。

 いつまでたっても「きっとこの方向で取り組めば大丈夫だ」と考え続けていくことが、その〈予想⇨実験〉の発想のない行為です。

 教育は間違いなく、たのしい教育の方向に向かうでしょう。
 それができるだけ早く来る様に、これからも全力をあげていきたいと考えています。

 読者の方からの便りに、この記事で返事としたいと思います。

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