今週もメルマガ絶好調で、お陰様で来月には700号に突入します。週一回の配信とはいえ十数年続くと、どこかで不慮の欠落が起こることが予想されます。ところがこれまで1号も欠落がありません。〈たのしい教育ラボ/たのしい教育研究所〉の活動が十数年順調にすすんでいるからです。そして〈たのラボ〉のメンバーが事故なく健康的に過ごすことができているからです。

今週号の目次です。

人気のある「板倉聖宣の発想法」を少し切り取って紹介しましょう。
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板倉
仮説実験授業は「子どもが〈学びがいがある〉と感じてくれることだけを教える」ということから出発しています。
教科書と競争するのなら簡単なので、もしも指導要領や教科書を見て仮説実験授業を作っていたら、私の要求水準はうんと低くなったでしょう。
すべての子どもたちが“学びがいがある”と思えるものを教えるという考えていくと、例えば「光」なら「ものが見えるとはどういうことか?」とかを教える。それだったら子どもたちは学びがいがあるのですね。
「光の反射がどういう角度で、どうなるか?」とか、そんな反射の法則がわかっても子どもたちはうれしくないのです。物理学科に行きたいというような人たちは、そういうことだって面白いと思えるのです。それは「物理学科に行きたい」というような心を持つと、それなりの意欲が出てくるからです。そして、それをすべての子どもたちに強要するのですから、多くの子どもたちが嫌いになって当たり前なのです。
仮説実験授業なら小泉総理だって「機会があれば勉強したい」と思いますよ。
そして「大臣になるまでに、こういうことを勉強しておけばよかった」ときっと思うはずです、そういうものだけを選んでいるのです。
仮説実験授業をいい加減に勉強すると「なるほど分かりました。仮説実験授業というのは問題、予想、討論とやるのですね、そうやればいいのですね」というように理解してしまう人たちがいます。
教科書の中身もそのように変えられるところが結構ありますから、そう変更して教科書をやる人がいます。
実際にそういう人が絶えず現れます。
初めの頃は特にたくさんいました。
仮説実験授業提唱の時に私自身が「皆さん教科書の内容を全部そういうふうに変えることが出来たら、変えましょう」という誘惑がありました。
断固としてその誘惑を断ち切りましたけども、それをやっていれば法則化運動みたいに「ワァー」と広がったでしょう。
いい加減に、予想・討論・実験と入れれば、ないよりもずっと楽しくなります、これは確実です。
そうして教科書をやった人がいるのです。しかしすぐに飽きられてしまいます。
だって学びがいのないことについて予想、討論、実験としたってしょうがないのですね。
今でも仮説実験授業に初めて触れて感動した人はたいがい「授業書を作りたい」と思うのです。
大学を卒業してしばらくして仮説実験授業を知って「これは素晴らしいものだ」と思った人は「どうして仮説実験授業研究会の人たちはみんな授業書を作らないのだ」と思って自分で授業書を作り始めます。
しかし、たいがいは挫折をします。
仮説実験授業研究会の主要な人たちは授業書を作ろうとしなかった人たちではないのです。作ろうとした人が大部分なのです、でも「簡単には作ることができない」ということが分かってしまってやめたのです。
みなさんが教科書準拠で仮説実験授業のような問題を作ると「どうして、こんなこと勉強する必要があるの?」と、そこからまず反撃されてしまいます。
それから選択肢になると「何で、こんなこと」といわれてしまうのですね。
それで例えばこういう問題があります。
「ここに伊勢神宮というのがあります。
伊勢神宮はいつ再建されるでしょうか?
100年ごとに作るのでしょうか?
火事になった時に直すのでしょうか?
腐った時に直すのでしょうか?
あるいは50年ごとに直すのでしょうか」
という問題を作れば、選択肢がなかったときよりは考える気がします。
それで「20年ごとに作り変えるのだ」となると「へえー」となります。
しかしちょっと考えると「だから、どうだっていうのさ」となってしまうでしょう。
だから同じ「伊勢神宮は20年ごとに作り変える」という問題を作るにしても、もっと基本的なこととつながってくるとやる気が出てくるのです。
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