ナンジャモンジャの木-沖縄にもあるんです

 最近、牧野富太郎関連の記事を時々書いているのですけど、お察しの通り朝のテレビドラマが関係しています。私はテレビをほぼみないので、その番組の内容も知らないのですけど、このサイトに書くと、読者の方からの反響が多く寄せられることと、〈たの研〉に来てくれる方たちからもテレビの影響で、牧野さんの話が時々出てくるからです。

 今回は〈ナンジャモンジャの木〉の話。

 牧野富太郎の本「草木とともに」にインパクトある植物の名前が出てきます、『ナンジャモンジャの木』です。
 インパクトある名前なので頭に刻まれてしまいます。
 本当にそんな木があるんだろうか・・・

 実はwikipediaにも出ています、実際ナンジャモンジャの木と呼ばれている植物があるんです。

 それは正式な名前かニックネームか?

 正式な名前だったらいいのにね。

 牧野さんの本には「昔、将軍から尋ねられたけれど何の木か名前が解らなかったため〈ナンジャモンジャと答えた〉という話がある」とのこと。
 いかにもありそうですね。

 つまり「何だかわからないからナンジャモンジャと呼んだ」というわけです。

 そういう木は日本各地にいろいろあって、牧野富太郎は、その話の中で、本物のなんじゃもんじゃの木と偽物のなんじゃもんじゃの木がある、と続けます。

 よくわからないからナンジャモンジャと呼んだわけだから、よくわからない本物とかよくわからない偽物というのは変だと思うんだけどな・・・
 ねぇ。

 牧野富太郎が本物のナンジャモンジャと語ったのは、ヒトツバタゴの木です。

ヒトツバタゴ=ナンジャモンジャの木

 清楚な白い花を咲かせます。

ヒトツバタゴ=ナンジャモンジャの木の花

 私は見たことがありません。

 各地にあるという流れでサイトをいろいろ調べてみたら、沖縄ににも「ナンジャモンジャの木」と呼ばれていた植物がありました、これです。

 以前書いた気がします、沖縄で紅葉する数少ない木の一つ〈ホルトノキ〉です。

 本草学者としても有名な平賀源内(江戸時代)がホルトノキの〈実〉がポルトガル(ホルト)から来たオリーブの実に似ているので、混同して付けたのではないかという話がweb上でいくつかみつかります。
 さもありなん。

「実が似ているのでオリーブの木だ」と勘違いした木で、実際よくわからなんなぁ⇨ナンジャモンジャ となったのかもしれませんね。

 子どもたちにはホルトノキを紹介するとき「これはポルトガルの木といのでホルトノキと名付けられたんだけど、〈ナンジャモンジャの木〉とも呼ばれていたらしいよ」と伝えてあげると、喜んでくれると思います。 

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ChatGPTと仲良くなる-単純計算の時もクロスチェック(ダブルチェック)が大事②

 最新号に書いたChatGPTについてのクロスチェック(ダブルチェック)が必要だという内容です、メルマガの途中からになります。

 ChatGPTに小学生向けの〈論理的思考力を高める問題〉をいくつか作ってもらい、メルマガで紹介しました。理科の問題などはチェックしていたのですけど、A.I.が強いはずの計算問題はノーチェックで出したところ単純な計算部分が間違っていて、読者の方からの指摘で気づきました。

 年齢の推理

ある家族には、お父さん、お母さん、息子、娘がいます。

お父さんはお母さんよりも10歳年上で、息子は娘よりも3歳年上です。

家族全員の年齢を足すと100歳になります。娘の年齢を推理してください。

 

答え:娘は17歳です。
(お父さん43歳、お母さん33歳、息子20歳)

 

Aさんからの指摘

☆(17+43+33+20)歳は《103》です

☆しかも33歳の母親に20歳の息子がいるというのはへんではないか

 なるほど、しかも笑えます。

 ChatGPTを利用する時は、はじめに書いてきた様にクロスチェック(ダブルチェック)が大切です、その範囲は簡単な計算などにも広げる必要があります。

 とはいえ「だからChatGPTはダメなんだ」と切って捨てられるほど小さなツールではないことは、きっと読者の皆さんには伝わっていると思います。

 またChatGPTはどんどん進化していきますから、こういうミスは次第に減っていくでしょう。減っていくとはいっても完全に0になるわけではありません。

 早めに慣れて、自分の思考を深めるツールにしておくことをお勧めします。

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ChatGPTにはクロスチェック(ダブルチェック)が必須①

 たのしい教育研究所はChatGPT(対話型AI)が登場したあたりから教育分野への活用実験をはじめてきました、結果的にその力を高く評価しています。
  今の〈たの研〉にはChatGPTのスーパーバイズ(SV)を受けにくる方たちが何人もいます。最近も「たのしい教育メールマガジン」でその時の内容を紹介したところいろいろな方たちから高い評価が届いています。

 とはいえ注意が必要です。
 このサイトでも書いたでしょうか、ChatGPT(チャットGPT)のみの情報を信頼してはいけません、webサイト他でのクロスチェック(別資料・媒体などで信頼性を確かめる)は必須です。ChatGPT自身に「その情報の根拠を示してください」とか「その情報の出典を教えてください」という様に尋ねることも効果的です。

 ChatGPTは最新の情報に弱いことは知られているのですけど、それだけでなく〈固有名詞〉に関わる情報は間違いがたくさんあります。「ヨシタケシンスケ」について質問した、こんな答えが返ってきました、「あるかしら書店」以外は全て間違いです。

質問:ヨシタケシンスケの作品を教えてください
 
ChatGPT
ヨシタケシンスケは多数の作品を発表しています。以下に彼の代表的な作品をいくつか挙げます:
1.「もしドラ」シリーズ – これは彼の最も有名なシリーズで、その中でも「もしもふとんがふっとんだら」や「もしものしょうぼうしゃ」などが特に人気です。
2.「だからだめだよ」 – 子供たちがよく言う”だからダメだよ”というフレーズをテーマにした、ユーモラスなストーリーです。
3.「いないいないばあ」 – 赤ちゃんが大好きな「いないいないばあ」遊びをテーマにした絵本です。
4.「しろくまのパンツはどこだ」 – しろくまが自分のパンツを失くしてしまい、それを探すストーリーです。
5.「リング!」 – ボクシングの試合を通じて、友情と努力について描かれた絵本です。
6.「あるかしら書店」 – 本が大好きな男の子が、不思議な書店を訪れる話です。
これらの作品は、ヨシタケシンスケの独特の視点とユーモラスな描写で、読者を引きつけます。子供から大人まで幅広い読者に楽しまれています。
 なお、これらの情報は2021年時点のものですので、その後に発表された新作については最新の情報をご覧ください。

 いろいろな人たちが活用し評価していく中で、情報をバージョンアップさせていきますから、次第に情報の信頼性も高くなっていくでしょう。同時に、こういうことを知っておいて利用することが、とても大切になるでしょう。

 こういう固有名詞に対する間違いではなく、単純な計算についての間違いも出てくることを、〈たのしい教育メールマガジン〉の読者の方から教えてもらいました、そのことを紹介させていただきます。   続く

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ミミズとダーウィンさん-楽しい自由研究・楽しい科学・楽しい学力

 庭に桃の木を植えようと思って土を掘っていたら、中でウネウネ動く生き物が姿を現しました、ミミズです。

 ミミズがいい土を作ってくれるありがたい生き物であることは、ご存知の方も多いでしょう。大きくわけるとこの四つの働きで土が改良されていきます。

  1. 土壌の混合: ミミズは土を食べ、消化した後、糞として排出します。この過程で、有機物と無機物が混ざり合い、土壌の構造が改善されます。これにより、水分や空気の循環が良くなり、土壌の栄養分がより利用可能になります

  2. 有機物の分解: ミミズは、落ち葉や枯れた植物などの有機物を食べることで、土壌の有機物を分解します。これにより、土壌の栄養分が増加し、植物が利用できる形になります

  3. 土壌の通気性の向上: ミミズが地中を移動することで、土壌に通気性のあるトンネルが作られます。これにより、土壌の酸素供給が向上し、根や微生物が活発に働くことができます。また、水はけも良くなり、水はたまらずに適度な湿り気が保たれます

  4. 微生物活動の促進: ミミズの消化活動により、土壌中の微生物に利用可能な栄養分が増えます。これにより、微生物の活動が活発になり、さらに土壌の有機物の分解や栄養サイクルが促進されます

 実は進化論のダーウィンさんは、ミミズにとても注目していました、『種の起源』の中でもミミズに言及していますし彼の最後の著書は『ミミズによる腐葉土の形成』です、『種の起源』よりたくさん売れたといいます。

 ダーウィンさんは、この本の中でとても面白い実験をしています、こどもみたいです。

 ミミズのミミズが音や振動にどう反応するか、という感覚能力の研究で、息子にファゴットを演奏させ、ミミズがどう身動きするかを調べました。ファゴットって、大きな楽器ですよ、低い音で調べたのです。

ファゴット wikipediaより

 また、目がないミミズが、光に対してとても敏感であることも実験で確かめています。

 興味のあるみなさんは、ぜひ調べてみてください。

 そろそろ自由研究の相談も届き始める季節です。

 ミミズは、あまり好まれる生き物ではないので、ダーウィンさんの研究の追実験(光を当てると土に潜るのか、など)をしてみるのも、おもしろいと思いますよ。

 ダーウィンさんの頃はなかった、赤外線の実験も、TVリモコンなどで簡単にできますから、見えない光をあててみるというのも面白いと思います。

 いつもいうように、必ず〈自分の予想〉を立ててからはじめましょう。外れてもあたっても賢くなります、そして何より自分自身がたのしくなりますよ。

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