感動〈ハート型のつぼみ〉@たのしい植物めぐり

 先日〈たのしい教育研究所〉の新しい拠点を探しに、スタッフで走り回っているとき、感動的な植物をみつけました。

 このピンク色のハート型をごらんください。
 きれいだと思いませんか。

 花が開いた姿もキレイですよ。

 
 私が感動しているとメンバーのN先生が
「これは学校でたくさん育ていたんですよ、〈ベニバナ ベゴニア〉です」
と教えてくれました。

 ベゴニアの仲間なのか・・・
 これまで勤めてきた学校でベゴニアがなかったところは記憶にないほど、親しんできた植物です。

 今回感動したベニバナベゴニアは、立木性と呼ばれていて、スクッと立った大きな植物です。
 言われてみると確かに似た感じのする花なのですけど、同じファミリーだとは知りませんでした。

 N先生によると「ベニバナベゴニアは〈さし木〉でどんどん増えせますよ」という話。

 嬉しい情報です。

 さっそく分けてもらって挑戦してみましょう。

 花の美しさはたくさんみてきたのですけど、久しぶりに見とれてしまいました。

 ここで気になるのが、他のベゴニアもツボミはハート型なのか、ということです。

 みなさんはどう思いますか?

 私は「ハート型だろう」と予想しています、これからベゴニアに出会ったらツボミをさがしてみようと思います。

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〈たの研〉を初期から強く支援してくださってた板倉聖宣先生(仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学学会会長)は植物の本もいろいろ書いています。これはまだ紹介していなかったと思います、おもしろいですよ⇩
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楽しい理科「太陽なの、月なの?」「上がるところなの? 沈むところなの?」

 これまで撮った写真を整理して、太陽と月が映っているものをまとめながら、ある写真を〈たの研〉に来た先生たちに見てもらったら「太陽ですか?」とか「月にも見えますね」とか「これは上がるところですか、それとも沈むところですか」という質問が出ました。

 これです。
 皆さんはこの写真に映っているが、月だと思いますか、太陽だと思いますか?
 これから上るところでしょうか、それとも沈むところでしょうか、どう思いますか?

 これは〈たの研〉の新しいプロジェクトの話し合いがあって、戻る時に撮った写真です。

 太陽か、月か?

 月です。

 

 上るところか沈むところか?

上るところです。

 みごとな満月の輝きに感動して、車を停めて撮りました。
 では撮った私ではなく、単にこの写真だけみた人が、それを正確に当てることができるでしょうか?

 無理です。

 もしも画像から電磁波の解析ができるようになれば、これは太陽の輝きではなく月の輝きだとわかるでしょう。しかし現在の画像解析ではそこまでは無理です。

 ただし、上るところか沈むところかは、もしかすると当てることができるかもしれません。

 この地理的なものから画像解析し、どこからみたものかが分かれば可能です。

 ここに映っているのが東の海か、西の海か特定することができればよいのです。

 東の海なら、上るところです。
 西の海なら、沈むところです。

 地球が東から西に向けて自転しているので、多くの天体は東から上って、西に沈むように動いて見えるのです。

 理科を担当しているとき、子どもたちと「先生が地球で、みなさんは星ですよ。地球は東から西に自転しているので、みなさんは止まっていても、お~上ってきて、ありゃ~沈んでいく、というように見えるんです、先生が自転するからね」といって、教室の真ん中でグルグル回ってみせたことがあります。

 順番に交代して、真ん中で自転してもらったら「なるほど、星は止まっていても、東から上って西に沈むようにみえる!」と感動してくれました。

 アウトドアで、あの時の授業をもう一度やってみたくなりました。

 太陽系の惑星たちの動きにも感動してもらえると思います。

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〈たの研〉を初期から強く支援してくださってた板倉聖宣先生(仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学学会会長)の天体の本もおすすめです。私が授業で定番として利用していた絵本に『北斗七星と北極星』があります、絶版なんですね、古本でどうぞ!
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講座で学んだたのしいプログラムがどんどん広がっていく@卒業生たちからのたのしい便りから 10年前のどんぐりプロジェクトの教材発見!

〈たの研/たのしい教育研究所〉ができて約12年、干支のサイクルでいえばほぼ一回りしました。小さな講座を加えると年に5~6本開催しているので、たの研のプログラムはたくさんの先生たち、保護者の方たちに広がっています。

 先日、離島に赴任したA先生から「びっくりです、赴任した学校の備品室にたのしい教育研究所のどんぐり標本がありました」という連絡が入りました。

「20140525」という表示があります、10年くらい前に『どんぐりプロジェクト』で盛り上がっていた頃、東京から遠藤先生を招いて講座を開いた時に作成したものだと思います。

 会場は〈うるま市石川の舞天館〉です。

 環境保護のたのしい活動を、どんぐりの育成をテーマにとりくんだプロジェクトです。

 ちなみに、日本最大のどんぐりは沖縄にあるんですよ、オキナワウラジロガシです。

 そのオキナワウラジロガシの苗を育てて、それもプレゼントしたので、準備の関係で20人くらいの定員だったと思います。

 その時に参加した先生が、その島に赴任する持っていって、子どもたちに見せてくれたんだ、うれしいことです。

 10年でじわじわ広がっていくということは、100年すれば制覇するくらいになるでしょう。でも今生きている人たち、今の子どもたちの笑顔がひろがって自分の可能性をどんどん高めていくためには、そんなにまてません。
 仲間たちとたのしく元気に取り組んでいきたいと思う気持ちを強くする、たよりでした。
 ありがとうございます。

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長野県の教育の伝統②板倉聖宣の講演から@たのしい教育の見方・考え方〈後半〉

 板倉聖宣先生(仮説実験授業研究会初代代表/元日本科学学会会長/たのしい教育研究所 初期から支援者)の話の続き、長野県教育の泰斗〈渡部敏〉についてのです。未読の方は一つ戻ってお読みください。

 今でも教研集会などで実験をする人はほとんどいませんね。

 僕はある時、日本科学教育学会というところで話をした時に実験道具を持って行って、実験をして話したのですが.「ああ、実験道具を持って来て話をしてもいいのか!?」と言う人がいてビックリいたしました。

「科学教育では実験が大事だ!」とさんざん言われてきました。

 その〈全国教育者大集会〉でも「実験が大事だ大事だ!」という人がいるにもかかわらず、実験器具を持って来ない。

 日本人は「実験器具を持って来てもいいよ」と上からいわれないと持って来られないんですね…お上の思想に毒されております。

 それにもかかわらず渡辺さんは日本最初の教研集会に実験道具を持って行って見せようと張り切っておりました。

 しかし、そこには宮様が来ることになっています。
「宮様に水がかかったら大変だ」ということで実際には出来ませんでした。

 その集会では長野県代表と石川県代表が特に激しい対立をしました。
 何が大きな対立になったかというと「教育は国家的であるべきか、あるべきでないのか」ということについてでした。

 石川県代表は「国家的であるべきは当然」という論陣を張りました。それに対して長野県代表は「そうではない。教育は民衆の希望によって徐々に進展すべきものだ」と主張したのです。

 石川県は

「教師が家庭訪問をして、学校に子どもを出すように運動をすべきだ」

と主張したのですが、渡辺敏さんたちは

「そんなことはしてはいけない。教師は学校で授業をすればいいのだ。今多くの人たちが学校に子どもを出さないのは、経済的に豊かでないからだ。出せないのだ。それを無理して出させてはいけない。民衆が豊かになればおのずと学校に子どもたちを出すようになる」

という議論を展開したのです。

 長野県は江戸時代に小さな藩がたくさん集まった県です。

 石川県は加賀百万石の大藩でした。

「なんでも国家的に画ー的に考える」という石川県に対して「バラバラがいいのだ」ということを主張したのが長野県です。

 これは非常に対照的であります。

 その後、長島県は教育県として有名になりますが、その渡辺さんは信濃教育会の創始者の一人であります。

 渡辺敏の弟さんを浅岡ー(はじめ)さんといいますが、長野師範学校の校長として来て、この人が確か初代の信濃教育会の会長であります。

 渡辺さんは長野市の、はじめは長野町でしたが、長野町のあらゆる学校の校長でありました。今では考えられないことですが、長野長の全ての学校の校長ということは教育長と同じととです。

 実際に教育長と同じ役割を果たしました。

 自分が「こういう学校があるといい」と思うと勝手に作ってしまう。

 後で予算処置をさせるということで、今より遥かに自由に振舞って、1930年に亡くなるまで大変ユニークな仕事をしてまいりました。

 この渡辺敏さんの伝記については、「かわりだねの科学者たち(仮説社)」という私の本に詳しく書いてありますが、その本の半分ぐらいは渡辺敏さんの話になっております。

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 私は長野にそういう伝統があるのをうらやましく思います。

 ここまで

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