自由研究〈予想してみましょう〉紙に水が染み込んでいくと…

 たのしい実験の一つを紹介しましょう、色水のコップにキッチンタオルをひたして色水が染み入っていく様子をみていく実験です。これまで何度か同じ実験をしてきているのですけど、じっとみているわけではないので〈時間的なもの〉については私自身もなぞのままでした。

 年末のある日「そうか、動画で作成すればハッキリするんだ」と気づき、メンバーにお願いし教材動画(YouTube動画)の撮影を済ませました。

 ところがこれまで頑張ってくれたメインパソコンが年末にダウンし、急ぎ購入した新しいパソコンが予想していた通りの仕事をこなせず、別なものと交換することになり、今はまだ以前の様にタスクをこなせません、〈動画教材の公開〉はまだ少し待っていてください。

 結果は後日その動画で確認していただくとして、何をやるにも予想チャレンジです、まず予想を立ててみてください。

問題:

これをそのままにしておくと最終的に色水はどうなると思いますか?

 

予想

ア.特に変化はない

イ.ある程度真ん中のコップにうつる(左右のコップの色水が多い)

ウ.全部あるいはかなりの色水が真ん中のコップにうつってしまう(真ん中の色水の量が多い)

エ.その他

 

どうしてそう予想しましたか?

 

もう一つの問題

色水が移動するにしてもしないにしても、その結果、全体が安定するまでにどれくらいの時間がかかると思いますか?

 

予想

ア.30分~1時間くらい

イ.2~3時間くらい

ウ.5~6時間くらい

エ.12時間(半日)くらい

オ.1日くらい

 

どうしてそう予想しましたか?

 

 動画のアップは2番目の新しいパソコンが届いてからになります。
たのしみにしていてください。

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たのしく歩こう/みごとな紅葉

 沖縄も冬は寒い。湿度が高いだけにカラッとした寒さより体感的な強さを感じます。
 寒気が強く吹き込んだ日々、所用で車を走らせていると、遠くに見事な紅色が目に入りました。
 こんなにハッキリした紅葉はなかなか見ることができません。
 行ったことのない場所だったのですけど、車を近づけて歩いてみました。

 青空のもとで赤く輝いています。

 

 みごとなハゼノキでした。

 寒い日々は、自然の魅力を味わうチャンスも減ってきます。

 けれどそういう日々も自然の魅力はたくさん見つかります。

 皆さんも、時間をみつけて外に出てみませんか。

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楽しい環境学習〈野山で食べたおにぎりが一かけら残りました、あなたはどうしますか?〉/自由研究のすすめ

「環境を守りましょう」「ゴミは残さず持ち帰りましょう」という様なカンバンを目にしたことがある人も多いと思います。

 そこで問題

あなたがお弁当で食べたおにぎりが一口二口ほど残ってしまいました、あなたはどうしますか?

 学校でも〈ゴミは残さず持ち帰りましょう〉と教えられています、当然ゴミ袋に入れて持ち帰る人が多いでしょう。

 ところでその〈おにぎりの残り〉は本当にゴミなんでしょうか?

 大地の環境を考えるとき〈植物と動物〉たちのことをイメージする人もおおいでしょう。

 植物はおにぎりをパクパク食べないけれど動物やアリやダンゴムシなどの小さな生き物たちはおにぎりを食べます。

 おにぎりはゴミでしょうか?

 実はもう一つ重要な役割を担っている生き物がいます・・・

 微生物です。

※農作業のYANMERが出している読本から図を利用、感謝

https://www.yanmar.com/media/news/2021/10/27071512/soil_making_2107.pdf

 こういう微生物達もおにぎりの残りなどを食べて分解して、豊かな土にしてくれます。
 ミミズ達などはそういう豊かな土が大好物です。
 そういう土から必要な栄養をとる動物たちもいて、オウム、ウシ、ネズミ、ゾウが有名です。

 もちろん、ホクホクで豊かな土は森の植物たちにとっても重要なものとなります。植物に必要な栄養素をたくさん含んでくれるだけでなく〈水〉もたっぷり含むことができる土になります。

 もちろん遠足にいった子どもたちが大量の生ゴミを残していったら困ります。とはいえ、環境に対する見方・考え方が一方向的なものとなり、おにぎりの一かけらも残さず帰る人が増えていくことが環境にとってよいのか、一度たちどまって考えてみるのもよいと思うのですけど、どうでしょうか。

 興味のある方は野山の木に印をつけて、その根本に一口分くらいのおにぎりを置いて、上に草葉などをかぶせて、数日毎にどうなっているのか予想して、その観察記録をつけてみるとどうでしょう。

 庭がある人は、その草花の根本でもよいのですけど、化学肥料などを使っているところは生き物がいなくなるのでさけたほうがよいでしょう。

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「それはバッタじゃなくてキリギリスです!」という言葉/楽しい教材と〈分類〉の見方・考え方/楽しい学習・楽しい学力向上

 子どもの頃から、心動かされるものごとについては本を読んだりすることはあっても、先生に言われたことを真面目に勉強するタイプではなく、植物の名前や昆虫など細かいものを一つ一つ覚えることはしてきませんでした。
 武道にのめり込む様になってさらにその傾向が強くなり、教員試験を受ける頃まで、教科書に出てくる植物は〈ひまわり〉と〈チューリップ〉くらいしか判別できませんでした。
 また都道府県の位置と名前があまり一致せず、大阪と名古屋のどちらが沖縄に近いところにあるのかもよくわかりません。
 どうして私が教員試験に合格できたかというと、あまりにも常識的な問題は出題されることがなかったからです。そして高校レベルの理数系文章読解などは得意だったからです。

 ところで〈ひまわり〉とはどういう植物で〈チューリップ〉とどう違うのか、〈大阪〉はどういうところで〈名古屋〉はどういうところで、それぞれどういう特徴があるのかという様なことは「分類」の問題でもあります。

〈分類〉というのは人間の知的な高まりとともにどんどん複雑になっていきます。

 話は変わるのですけど、全体として繋がりますから安心して読み進めてください、最近、山道に入ってしばらく歩き、車に乗り込むと、こういう生き物が一緒にいました。

 ちょうどバックミラーにくっついたので、背中も腹も一緒に見えておもしろかった、こんな感じ。

 車を停めて植物の枝に戻してあげました、見えますか?
 写真の仲程にいます。

 大きくしてみましょう。

 しばらくするとジャンプして行ってしまったのですけど、それまで、目がこちらを向いているかの様でした。

昆虫の名前

 この昆虫の名前は何か。
 「バッタ」ですか?

 小学校に勤めていた頃、昆虫や植物にとても詳しい年配の先生がいて、こどもたちによく「これは◯◯ではなく◯◯です」と語っていました、たとえば「みなさん、これはチョウチョではなくアゲハチョウです」という様に。

 この昆虫は〈ササキリ〉というのですけど、きっとその先生は
「みなさん、これはバッタに見えるかもしれません。
 でも違いますよ、バッタはこんなに触覚が長くないんです。
 これは実はキリギリスの仲間です」と語ったことでしょう。

 たのしい教育にのめり込んでいく中で、私も都道府県の名前をしっかり覚えたり、植物や虫たちの名前にも興味関心を持つ様になってきました。

 そして広く〈分類〉についてもいろいろ学び考える様になりました。

 分類はとても興味深いテーマです。
 教育の中では先端の分類にもっていくのではなく「人類が獲得してきた科学の歴史・分類の歴史をたどって教えるとよい」というのが、たのしい教育の見方・考え方です。

 はじめのうちはチョウはチョウでよいのです。

 興味関心が高まっていくうちに、アゲハチョウとモンシロチョウとは違うことを学べば良い。
 そしてアゲハチョウの中にも〈シロオビアゲハ〉や〈アオスジアゲハ〉〈ナガサキアゲハ〉という様に分類できるのだということを知ると良い。
 もちろん私たち大人の中にも〈アゲハチョウ〉というのはどういうチョウで〈タテハチョウ〉とどう違うのかわからない人もたくさんいると思います。
 それでもみんな元気に生きています。

 チョウの細かい分類がしっかりできるのは、チョウに興味関心をもってきた人か、テストなどで良い点を取るために頑張った人たちなのです。

 さて〈ササキリ〉は確かに「キリギリスの仲間」です。

 では「ササキリはバッタではなくキリギリスの仲間です」というのは正しいのでしょうか?

 キリギリスは〈バッタ目〉という大きなグループの一つです、だからササキリをバッタと呼んでも間違いではありません。

 だってこんな姿形⬇︎をしている生き物は、チョウでもダンゴムシでもカマキリでもなく、バッタでしょう?

 あまり細々としたことを教えるのではなく、まず「これはチョウとは違ってバッタの仲間です」ということが分かれば良い、〈ゴキブリやテントウムシとは違う〉ことが分かればよいのです。

 繰り返しになるのですけど、そうやって詳しく知りたくなった人たち、あるいはたのしく教えることが可能な場合にもっと詳しく教えていく、それが科学の発展の流れと一致した方法です。

「教科書にあるから教える」とか「正しいことは押し付けてよい」というのではなく「こういう具合に教えていくと子ども達が感動的に学んでいくことができる」という方法をみつけていくことがとても大切なのです。そうでないと「これは◯◯」「あれは◯◯」とどんどん押し付けて教えていくうちに、押し付けられた方は付いて行く気がなくなっていくでしょう。

「コウモリはどうみても〈鳥〉にしか見えないのに、実はねぇ、こうこういう特徴があるでしょう、だから哺乳類の仲間なんだよね、不思議だねぇ」という様に伝えていくいく、そうやって伝えていくことで子ども達が分類に興味を持っていくとしたら素晴らしいことです。

 たのしい分類入門、というプランもできてきそうな予感がしています。

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