たのしい国語〈一般の感覚とかけ離れた科学の言葉〉/「ゼリーは固まっていないのです」といい切る科学者の言葉-楽しい学習・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 言葉の重要性は力説してもしすぎることはありません。安易に使う言葉が相手に誤解を生じさせ、関係がこじれてしまうこともあります。「こう思っていたのに違うの?」ということは小さなすれ違いで済むこともあれば、大きな問題に発展することもあるでしょう。
 言葉の感覚に敏感な子ども達を育てることも教育の大切な目標の一つでしょう。そしてそれは〈たのしい教育〉の大切な内容の一つです。

 たとえば一流の科学者たちは、普通の人々の感覚と科学の言葉の感覚がずれている時、何度も丁寧に説明を重ねてきました。実験を見せてきました。それがふに落ちる様に努力してきました。

 ほぼ見ないテレビの中で私が唯一といっていいほど毎週みる番組があって、その中でとても気になる内容がありました。批判をするのが趣旨の内容ではないので、どの番組で誰が言ったのかということはあえて付さないこととします。
 気になったのはある研究者が発した次の言葉です。

ゼリーは見た感じ固まっている様に見えるじゃないですか。
でも実はあれ、固まっていないんですね。
ほとんど液体みたいな状態なんです。

 ゼリーというはこういうデザートですね。

 どこをみて〈実はあれ、固まっていないんですね〉と言い切るのでしょう。

 いや、実はその人がいいたいこともわかるんです、おそらくこういうことでしょう。

 理科で学ぶように物質の状態には〈個体・液体・気体〉の三つの状態があります。とはいえ私たちの身の回りを見渡すと、ハチミツの様に〈ギリギリ液体と表現してよいかもしれない〉と思える物質や、スライムの様に〈液体と言い切るには固いよね〉とか豆腐の様に〈個体と呼ぶにはもろすぎるな〉という物質など、いろいろありますね。
 そういう個体と液体の中間にある様に物質は水の分子が物質の中にたっぷりとふくまれています。

 その研究者は「ゼリーの中には水がとてもたっぷりあるから個体とはいえない」という様な意味で「でも実はあれ、固まっていないんです」と語ったのでしょう。

 というところまでくみとっておいた上で、考えてみましょう。

「固まっていないんです」という言葉をゼリーに使ってよいのでしょうか?
 ゼリーを作る過程でトロトロの状態になりますから、その状態をみて「これ、まだ固まっていないね」と表現することはあっても、出来上がったゼリーを型から出したりする時に「これまだ固まっていないね」と表現する人はいないでしょう。
 固まっていない状態ならゼリーの形として取り出すことはできません。

 〈ジェル状〉とか〈ゲル状〉とかいう言葉があります、それらもゼリーも同じ語源で、もともとはフランス語の「gelée(ジュレ)」に由来しています。
 液体のジュースなどを凍らせていくと、カチカチに固まる前のシャリシャリでかきまぜることのできる状態がありますね、それを表していた言葉です。
 調べてみるとこうありました。
「gelée(ジュレ)」は、元々は「凍る」という意味の動詞「geler(ジュレ)」から派生した名詞で、果物のジュースを固めて作るジュレ(ゼリー)のことを指していました
 この「gelée(ジュレ)」が英語に取り入れられ、さらに広まって「gel(ゲル)」や「jelly(ジェリー)」の単語になりました。https://enpitsuart.com/gelee/

 私たちはジュースなどと違って固まってきたことを表す言葉としてジュレ・ゼリーという言葉を使ってきたのです。

 それを「あれは固まってはいない」と言ってよいのでしょうか?

 みなさんが子どもならそう説明する先生に「はい、先生のいうことは正しいです、わかりました」というでしょうか?

 私は「この先生はへんだな」と思います。

「先生、固まっていないならどうして固まりのまま取り出せるの?」と質問するでしょう。
 ああだこうだと説明されても「ほとんど液体っていうなら、やわらかいスライムとかハチミツの状態をいうのだと思うんだけど」と考えるでしょう。

 言葉を大切にする教育は、国語という教科によらず、いろいろな教科ジャンルに広がっていくでしょう。
 みなさんが「ふにおちない」と感じる表現があったら教えてくださいね。

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おいしい〈リュウキュウイチゴ〉の株さらに発見ーたのしいアウトドア-楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 野山歩きの時、去年と違う場所で〈リュウキュウイチゴ〉の新しい株を発見しました。リュウキュウイチゴは野イチゴの中で私が一番好きな種で、とてもおいしい味わいです。
 webを見ていると沖縄の北部の森ではめずらしくないのだと書かれていたのですけど、たのしい教育研究所のある中部あたりでは、ほとんど見ない種類です。そもそも「北部の森では普通にみられる」と書いたサイトの、その言葉はどれくらい確かなのたなぁ?

 私が歩いた時には白い花がいくつも見えていました、実はまだです。

 これから実ができてタネもできるでしょう、何度か通って鳥たちに食べられるまえにタネを収集しようと思っています。

 ところでイチゴは〈バラ科〉です。

 バラの仲間は多彩で、サクラ、桃、スモモ、アーモンド、アンズ、ウメ、リンゴ、ナシetc. いろいろあります。
「え、それもバラ科なの」と思うことでしょう。

 植物の仲間を整理していったリンネさんも、時間をかけて調べていきたい人物の一人です。

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ボランティア活動というのは自分の頭で考えて行動すること-東北大地震ボランティアの経験から

 東北大地震から12年経った3月11日、ひとりしみじみ、その時のボランティア活動の様子を想い出していました。

 その時の経験は心のどこかの回路をスイッチして、今のたのしい研究所の設立につながっていますから、ボランティア活動に止まらず人生の大きな変化を生んだわけです。

「今は危ないですよ」という人たちが圧倒的でした。中には私が行くことを耳にした県外の知人の知り合いの方から「今は危険で消防や自衛隊が活動する段階だから、行ったら迷惑です」「その旅費を募金した方がよい」という強い言葉も届いたのですけど、あの映像を目にした私は居ても立ってもいられず、地震から約10日後、クラスの子ども達を送り出したその日に飛行機に乗りました。
 岩手空港は壊滅的な打撃を受けていて飛行機で入ることはできなかったのですけど、幸い秋田空港が開いていたので、そこから宮城県に入りました。
 まだ大規模火災もおさまってなく、気仙沼あたりの火の手が西の空をオレンジ色に染めて上がっている頃でした。※写真は全て私が撮ったものです

 水は引いたとはいえ、こういう光景が360度広がっている中で何ができるのか、まずは頭をクリアーにしなくてはいけませんでした。

 選んで撮ったわけではなく、ボランティアに入った地はどこに目線を向けても圧倒的な打撃のあとが広がっていました。

 行っても迷惑だと語ったその言葉はすぐに間違いだとわかりました。
 これは塩釜市で担当した時の一枚です、私が運転していた車に載せていた表示が偶然フロントガラスに映っています。
 鏡文字で読みにくいかもしれません、「緊急車両 高齢者安否確認中です」という表示です。

 家が潰された人たちが膨大な人数でしたから、自分の生活をどうにかしないといけません。他の人たちのために時間を注ぎたいと思っていても、身内の行方が分からなくなった人たちがたくさんいましたから〈安否確認〉の人手も足りませんでした。

 昼食をとっていると「手を貸して欲しい」と呼ばれて汗を流した場所がここです、。各地からたくさん届く支援物資の保管庫です。

 ボランティア活動というのは、誰かに言われてやるものではありません。それと同じように、誰かに〈やめなさい〉といわれて「はいわかりました」と簡単にいうものでもありません。

 自分の心の奥から「やりたい」「やらなくては」と湧き上がってくるものなのです。

 安全についても、自分が食べるもの、飲むもの、寝るところについても全て自分の責任で準備していく必要があります。もちろんどこからもお金をもらうことはありません、全て自腹です。
 もし本当に自分の活動が邪魔だということになったら、持っているお金で全てカイロや食べ物を買って避難所に届けようと思いました。三月とはいえ東北は寒く、避難所は底冷えする状態です。
 そういうことも自分の責任できりもりする必要があります。

 自分の頭で考えて行動する、そういう子ども達を育てたいという人はたくさんいるでしょう。
 ぜひ、そういう子ども達を本気で育てて下さい。

 そういう子ども達が増えていくことで、日本はきっとよくなっていくと思います。
 困難な状況も突破していけるでしょう。

 そういう教育には夢と希望が詰まっています、それはつまりたのしさでもあります。

 答えが準備されているのではなく未知の状況で活動できる子ども達をたのしい教育研究所は全力で育てていきたいと思います、そしてそういう子ども達を育てることができる先生たちを着実に広げていきたいと思います。

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たのしい工学・エンジニアリング〈電気自動車(EV)のエンジンはどうなっているんですか?〉②-楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 電気自動車とガソリン車の仕組みについて前回の続き「モーターは電気を流せばまわるけど、ガソリン車のエンジンはガソリンを流せば回るのか?」です。
 子どもにわかりやすく、どう伝えたらよいでしょう。

 私が中学一年の頃、感動したところが伝わる様に書きたいと思います、基本構造をシンプルに紹介します、難しくありませんから安心して読んでください。

 エンジンを日本語にするとなんというか、ご存知でしょうか。

「内燃機関」といいます。 内部で燃やしているんです。

 そうです、ガソリン車は〈ガソリン〉を燃やして走っている、ディーゼル機関車は〈軽油〉をもやして機関車を走らせている、飛行機は〈ジェット燃料〉を燃やして飛んでいるんです。

ディーゼル機関車 wikipediaより

「燃やしている」という言葉には焚き火の様なゆっくりしたイメージがあるのですけど、内燃機関・エンジンは「爆発させている」というイメージです。

 これが実際に車のエンジンの中でガソリンを爆発させている映像です。
 ね、爆発しているでしょう。

 エンジン内の爆発させる部屋をシリンダーと呼んでいます。※シリンダーは本来〈円筒形〉という意味
 爆発すると爆風が広がりますね。
 シリンダーには上下する〈ピストン〉がついて、シリンダー内の爆風が広がる力がピストンを強く押します。

カーライフ・サポートネットに感謝http://www.carlifesupport.net/engine%20kiso_pistonring.html

 上下する直線運動だけではここも実に巧みです、爆風が広がる力を直線運動ではなく、角度をもたせて回転を生んでいます。この構造を〈クランク〉といいます。
 クランクは〈爆発力〉をシリンダー内で動力に変えるシステムに比べると地味な感じがするかもしれませんけど、〈直線の動力〉を〈回転の動力〉に変えてしまうシンプルな仕組みは秀逸です。私が中学の頃エンジニアリング系の学校に進もうと考えたのは、このクランクのシンプルな発明に魅了されたことが大きかったと思います。

 ※

 以上、かなりシンプルにしてまとめたのですけど、エンジン・内燃機関の基本構造は
〈爆発:シリンダー〉⇨〈上下運動:ピストン〉⇨〈回転運動:クランク〉
の三つです。
 ※マツダ社が開発したロータリーエンジンというとても画期的な内燃機関があるのですけど、それはいずれまた

 ここでwikipediaの動画をご覧ください、何がどうすごいのかを知らずに単に動画をみているだけでは、見えなかったものが見えてくると思います。みたらまた戻ってきてくださいね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/

 この基本構造に加えて、効率的に爆発させるためにガソリンをうまく空気にまぜてシリンダー内に噴射するシステムも必要です。

 何しろ爆発させているわけですからすごい熱量です、それで水を循環させて冷やさなくてはいけません。

 一つの部屋で爆発させるよりいくつかの部屋(シリンダー:気筒)に分けた方がよいことがわかったので、今の車は4気筒とか6気筒という様になっています、それぞれのシリンダー・気筒の爆発と回転のタイミングをうまく調整していく必要もあります。

 爆発させたあと残ったガスを外に出して、新しくガソリンを含んだガスを吸入しなくてはいけません。

 爆発させたガスは高温で臭いもありますから、マフラーといってそれをうまく処理して排気するシステムも必要です。

 そういういろいろなことを連続でどんどんすすめていくので、エンジン・内燃機関はとても複雑な構造をしています。
 

 
 その結果、ガソリン車のエンジンルームはいろんなものがぎっしり詰まっています。下の方にも複雑な仕組みが連なっています。

 それに比べて、EVのモーターは小さくシンプルです。上のガソリン車と同じ大きさの車ですけど、そのエンジンルームに比べて、モータールームはスカスカな感じがしますね、左側やや前方の四角いヘッドになっている部分がモーターです。

 モーターははじめから回転運動になっているので、エンジンの様な複雑な構造を組み合わせていく必要がないからです。爆発させている訳ではないので排気ガスも出ませんし、熱も内燃機関の様な超高温になることはありませんから、付随するシステムもシンプルです。

 もちろんその分、故障も少なくなります。

 というようにここまで書いてきて電気自動車の構造のシンプルさと内燃機関の構造の複雑さの違いを感じていただけたと思います。

 もちろん時代はシンプルな方、電気駆動の時代にすすんでいくでしょう。

 電気自動車の課題は動きそのものではなくエネルギーを供給する〈バッテリー〉側です、これからさらに進化していく必要があるでしょう、それについても機会があればいずれ。

 とはいえ工学系の私が、より心動かされるのはエンジン・内燃機関側です。

 人間が生み出してきた複雑で美しい構造だと感じるからでしょう、その進化した構造が〈ロケットエンジン〉です、巨大なこのエンジンの前にたつといくらでも眺めていられます。
 これは日本が開発したH2Aエンジンです。

wikipediaに感謝して

 工学系にすすむ人たちがどんどん減ってきているといいます。

 ぞくぞくする様なエンジニアリングを伝える人がとても少ないからでしょう。

 以前〈沖縄から宇宙飛行士をプロジェクト〉を推進していた時、たくさんの子どもたちが工学を目指しました。

 たのしい教育研究所がとても忙しい頃、またあのクラスのイベントを実施したいという申し出がありました。残念ながらお受けすることはできなかったのですけど、またそろそろああいうビッグイベントもまたやってみたい気がしています、興味関心のある方達がいたらオファーしてください、真剣に検討します。

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