(祝)たのしい教育研究所の応援団長「的川泰宣先生」航空功労賞受賞!

 たのしい教育研究所を設立当時から強く応援してくださっている的川泰宣(まとがわ やすのり)先生が今年の航空功労賞を受賞しました。私はこのサイトの読者の皆さんのことも応援団の一人だと考えているのですけど、その意味で、読者の皆さんの筆頭に立ってくださっている人物です。

 的川先生は日本のロケット開発の魁 糸川英夫先生の直系の弟子で工学博士の学位を持っているのですけど、今回は受賞は「宇宙教育」の取組が高く評価されてのことです。

 人を包み込む、とてもいい表情は80歳になってもまったく変わりません。

 コロナ流行で、直接お会いする機会はなくなりましたが、時々電話でお話しする声からも元気な様子が伝わってきます。

 的川先生は〈たの研〉ができる前から沖縄のたのしい教育のメンバーをとても大切にしてくれて、これまで何度も沖縄に足を運び、たのしい教育の大切な活動に力を貸してくださいました。

 初めて的川先生にお会いしたのは私がJAXAの選考を通過して日本の教師代表としてヒューストンで授業することになる過程のことでした。
 宇宙航空開発の中枢にいながらきっぱりこう語っていました。
「宇宙開発のこととか日本の将来のこととか、いろいろなことが気になるんだけど、私がもっとも大事にしたいのは、こども達の未来です」

 様々な異論を突破して、的川先生は日本宇宙航空研究所(JAXA)に「宇宙教育センター」を設立しました。

 

 さらに活動を広げるために、その後 ku・ma(クーマ)を立ち上げて〈宇宙の学校〉を全国展開します、ku・maはたのしい教育研究所がモデルにしているNPOで、ku・ma現会長 並木道義さんも応援団に名を連ねてくださっています。

 的川先生からたくさんのことを学ばせていただいたのですけど、私が
「教師を辞めて、たのしい教育研究所を設立したいと考えています」
と話した時、
「そうですか、とても大切な活動になりますね、応援します!」
と力強い言葉で背中を押してくださいました。

 設立の時のパンフに言葉を寄せてくれた的川先生の言葉は今でも宝物にしています。

的川泰宣 まとがわ やすのり
JAXA宇宙科学研究所名誉教授/公益法人 Ku-ma代表理事

 

 かねてから私たち「Ku-ma 子ども・宇宙・未来の会的川先生matogawa(公益法人)」と意を同じくし、沖縄で積極的に活動してきた仲間たちが、今度新しく「たのしい教育研究所」を立ち上げる事となりました。

「宇宙」や「科学」を始めとして<たのしい教育活動>に全力を尽くすという事で、私もとてもたのしみにしています。

 代表の喜友名さんとは数年前一緒にNASA で開催された宇宙探査教育者会議に参加した頃からの付き合いです。

 彼は日本の教師を代表して世界各国から参加した宇宙教育関係者へ授業を実施し高い評価を受けた方です。

 私も何度か彼の授業を受けた事がありますが、たのしい授業の腕は折り紙付きです。

 今回の沖縄のパワーが、日本各地に広がる事を期待して、心 からエールを送りたいと思います。

https://tanokyo.com/suisen

 

 みなさんのおかげでたのしい教育研究所は日々、充実した活動を推進しています。その中で一つ、的川先生との約束が果たせていないものがあります。

「いつかきゆなさんが本を書いた時には、私が本の帯に推薦の言葉を書きましょう」

といってくれた言葉です、ずっと心の中に刻まれています。
 たの研の仕事がヒマになるとすぐにまとめられそうなのですけど、なかなかうまくいきません。というよりうまくいっているということもできますね。
 的川先生は私よりずっと忙しい日々を過ごしながら宇宙関係の本を日本一たくさん書いています。
 それからすると、的川先生の偉大さを強く感じます。
 がんばろう。

 さて今日、一つの大仕事を終えたので、沖縄からお祝いの品物を送ろうとみんなでたのしくアイディアを出し合っています。読者のみなさんで何かおもしろいアイディアがあれば教えてください。

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野山は花屋さん(2)センス・オブ・ワンダーの扉

 前回、かるく池田武邦さんの紹介をしてからこの内容に入ろうと思っていたのですけど、どっしりと触れてしまいました。

 自然に感動できる心は大切です、レイチェル・カーソンの〈センス・オブ・ワンダー〉の世界は私たちのすぐ近くで扉を開いてくれています。

 最近歩いた時の植物たちの様子を紹介させてください、広いフィールド草木の間にポツリと咲いている花たちは、花屋さんの様に密集してたくさんの彩りをみせているわけではないのですけど、私にとって大きな花屋さんにいるようです。

 傘をさしてフィールドを歩いた時の一枚です。ビニールハウスのそばに花開いた美しい花がありました、蘭の様な彩りで、目を引きます。
 お店の花屋さんのたくさんの花の中に置かれていたら、みとれることもなかったと思います。フィールドの広がる空間の中でこその素晴らしさの一つです。

 調べてみると、いろいろな呼び名がある様です。
 和名では〈ルリハナガサモドキ〉、ところが私は個人的に〈~モドキ〉という名称が嫌いです、その生物に失礼だと思っています。
 学名で覚えようと思ったら、〈もどき〉を意味する〈pseudo/スードー〉とつくので困っています。気に入りの呼び名が見つかるまで覚えるのはひかえておこうかな。

 これも同じ日に見つけた鮮やかな紅の花、〈ベニツツバナ〉です。

 夏の盛りから終わりにかけてよくみる〈サルスベリ〉の花も満開です。

 やわらかないろあいで好きな花の一つです。

 沖縄では野生の〈ランタナ〉の花をたくさんみることができます。
 元気に咲いていました、イシガケチョウが蜜を集めています。

 お店の花屋さんではこういうシーンは見ることができませんね。

 サンダンカ・サンタンカも見つかりました。
 これも鮮やかな紅色を見せています。

  沖縄ではサンダンカと呼ばれ、植物図鑑では〈サンタンカ〉とあります。
 気になって調べてみると、こうありました。
 沖縄には古い和語が残っているという話を時々しているのですけど、その足跡の一つですね。

 サンタンカが日本にやってきたのは江戸時代中期で、当初は三段花(さんだんか)と呼ばれていました。大陸から琉球経由での渡来と言われます。ちなみに沖縄では露地でふつうに見られる花木で、オオゴチョウ、デイゴと並び沖縄三大名花のひとつに数えられています。

植物の育て方図鑑

http://www.yasashi.info/sa_00003.htm

 ※

  なんとビックリ、八月後半なのに梅雨時5月後半~6月の花〈イジュ〉の花が咲いていました。時々、こういう姿にも巡り会えます、これもまたフィールドこその出逢いです。

 長くなりました。

 まだまだ見てほしい写真がたくさんあるので、機会をあらためて紹介させてください。

 環境問題を真剣に考えていろいろな知恵を出し、たくさんの生物が共存する社会を作っていくことも、こういう体験がベースにある人たちが増えていくことで実現するのだと思います。
 それがたのしい学力・たのしい学習で生きた力になるのでしょう。そういうことを自由に研究していく人たちを増やしていきたいと考えています。

 ぜひみなさんも近くにあるセンスオブワンダーの宝庫へ足を運んでみてください。

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自然をたのしむ先生とこども達/インターネットや本からは学べない世界+予想を立ててものごとをみていく大切さ

 たのしい教育を学んでいる先生から、お便りが届きました。授業で校庭に出て、いろいろな虫たちを探している写真や動画もありました。
 みんなとてもいい顔をしています。

 この写真の左側の男の子の手には、生まれて少ししかたっていないカマキリの赤ちゃんがのっています。

 たくましい子です。  

 
 クモがアミにかかったバッタを糸でグルグル巻きにしているところをみて驚きの声をあげている子どもたちもいました、なかなか目にする機会のない貴重なシーンです。

 本やネットからもいろいろな情報が手に入ります、もちろんそれも貴重です。アメリカまで行かなくてもアメリカのことがわかるというのは素晴らしいことですよね。

 けれど図鑑で見ていたバッタが実際に目の前でジャンプする時の、あの素晴らしい跳躍感、ひと飛びする距離が自分の体長の何十倍も距離である驚き・・・

 それは目の前で見て感じることに勝るものはないでしょう。

 勉強していく時にも人生の課題を解決していく時にも、実際の経験が多い人はは、知識先行の人よりも、もっと生き生きしたアイディアが生まれていくと思います。

 生きた学力というのはそういうことだと思います。

 ただし単に体感することが素晴らしいといっているわけではありません。

 コペルニクスが提唱しガリレオが決定的証拠をみつけるまで、何度見ても〈太陽が動いている〉としか思えませんでした。
 〈予想を立てて確かめる〉思考の流れがないまま、単にいろいろ見るといいというわけではないからです。

 たのしい教育は、体感すること+予想をもって確かめる思考の流れも、どちらも大切にしていく教育です。

 

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たのしい宇宙科学『ブラックホール』⇨〈ブラック(黒い)ホール(穴)〉は穴ではないという話

 今回は久しぶりに宇宙の話をしましょう。大分前に作った科学の授業のプログラムで、ブラックホールを扱ったものがあります。宇宙に強い人たちでも「え!」というので、なかなか広がっていかないのですけど、それが「ブラックホールは穴ではない」という話。最近も、ある先生が「え~、ブラックホールって別な宇宙に繋がる穴じゃないんですか」と驚いしていました。

 たくさんの人たちがブラックホールを〈穴〉だと考えるのは、その名前にも原因があるのですけど、そこで目にしている〈イメージ図〉にも問題があります。

 これは写真撮影に成功したというその画像です、まさに穴が空いてみえますね。ウィキペディア〈ブラックホール〉の記事筆頭にある写真です。

 

 ウィキペディアにはこういう図もあります、まさに宇宙に穴があいていますね。

こういう図もよくみかけます、落とし穴の様にトンネルが続いています。

 何もない空間からガスが噴射している図もよく見ます。

 こういう図ばかり見ていると、〈穴〉をイメージさせる名前でなくてもブラックホールは〈穴〉なんだろうと思ってしまう、つまり間違ったイメージを持ってしまうのも無理はありません。

 けれどブラックホールは穴ではありません、ブラックホールは〈天体〉です。

wikipedia
ブラックホール
(black hole)とは、宇宙空間に存在する天体のうち、極めて高密度で、強い重力のために物質だけでなくさえ脱出することができない天体である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

 

では天体とは何か?

ウィキペディアで検索するとこう説明されています。

https://ja.wikipedia.org › wiki › 天体
天体 ( てんたい 、 ( 英語: object、astronomical object)とは、宇宙空間にある物体のことである。

ブラックホールは〈物体〉つまり『原子の集まり』です。

「ブラックホールは星の一つだ」といってもよいでしょう。

 私たちが普通に見る岩石や金属より、もっと原子が高密度で、原子の中の陽子や中性子などを作る〈クオーク〉がびっしり詰まっているのではないかとイメージしている科学者もいます。何しろ普通の天体よりずっと重く、重力もものすごく強いので光すらすいよせるのがブラックホールです。

 丁寧に調べていくと、誤解を生まない様に〈星〉として描いてくれているものもみつかりますよ。

https://gigazine.net/news/20220220-black-hole-in-the-universe/

 かつてブラックホールは「あるだろう」と予想されている星でした。調査研究がすすみ、その存在が科学的に確かめられました。現在では、この宇宙にとんでもない数のブラックホールが存在していると予想されています。

 夏の夜空、星を見ながらブラックホールのことをこども達に語って見ませんか。

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