散歩で新しいことを発見しないことはない-たのしいアウトドア/楽しい学習・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

〈生物の種〉についての質問です、私たち人間や犬、ネコ、ウマ、ヒツジ、ゾウ、ライオンetc.といった〈哺乳類〉は地球上にどれくらいの種類いると思いますか?

※哺乳類とは
 背骨があって、体温を一定に保つために身体が毛に覆われていて、子どもを母乳で育てる生物のグループ。ほとんどは陸上に生活しているけれど、クジラやイルカなども哺乳類の仲間(水中で生活しやすい様に体毛はない)

おすすめ⇨ wikipedia

 いろいろな数え方があるのですけど〈約5500種類程度〉と説明している資料が多くみうけられます。

 では植物は何種類くらいでしょう?

 予想してみてください。

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予想してからね

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予想してからね

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予想してからね

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 現在、名前が付けられた植物で約28万種類くらいです、哺乳類の5500種類と比べると50倍くらいの数になります。

 それほどに植物の種類はたくさんあります。

 それらをすべて見ることはできなくても、たとえば沖縄の野山海岸を歩くと、これまで目には入っていたのかもしれないのですけど、立ち止まって「おや、おもしろい」と注目したのが初めてだという意味で「これは初めてみたなぁ」という植物たちにたくさん出会うことができます。

 最近歩いた場所でも「へぇ~、おもしろいなぁ」と感じた植物をみつけました、これです。「何だ、この実は」と立ち止まって眺めていました、みかんくらいの大きさの実です。

 よく見てください、中が空洞で、奥に黒いものが見えています、ちょうちんみたいな構造だというと伝わるでしょうか。

 調べてみたら〈ハスノハギリ〉、熱帯の植物で、ハスのような葉柄と桐(キリ)のように軽い幹が、ハスノハギリ(蓮の葉桐)と呼ばれる由縁です。果実は有毒とのこと、注意しましょう。

 それにしてもおもしろい形をしています、ひとつもって帰りました、子どもたちは真似しないでくださいね。

 中が気になるので、ハサミでカットしてみると・・・

 こんな状態です、上の方が〈空洞〉のあった部分です。

 
中のタネを取り出してみると、硬くて頑丈にできていました。

 

 それもハサミでカットしてみましょう。

 中から丸い部分が出てきましたよ。

 変わったことをしていると必ずといってよいほどア~ルがやってきます。

「どれどれ見せてごらん」と顔を寄せてくるので、このあたりで片付けることにしました、なめたら怖いことになるかもしれないので・・・

 植物の概算〈28万種〉の中から、また一種類、しっかりはっきり観察することができました。

 次の散歩もとてもたのしみです。

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たのしい工学・エンジニアリング〈電気自動車(EV)のエンジンはどうなっているんですか?〉②-楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 電気自動車とガソリン車の仕組みについて前回の続き「モーターは電気を流せばまわるけど、ガソリン車のエンジンはガソリンを流せば回るのか?」です。
 子どもにわかりやすく、どう伝えたらよいでしょう。

 私が中学一年の頃、感動したところが伝わる様に書きたいと思います、基本構造をシンプルに紹介します、難しくありませんから安心して読んでください。

 エンジンを日本語にするとなんというか、ご存知でしょうか。

「内燃機関」といいます。 内部で燃やしているんです。

 そうです、ガソリン車は〈ガソリン〉を燃やして走っている、ディーゼル機関車は〈軽油〉をもやして機関車を走らせている、飛行機は〈ジェット燃料〉を燃やして飛んでいるんです。

ディーゼル機関車 wikipediaより

「燃やしている」という言葉には焚き火の様なゆっくりしたイメージがあるのですけど、内燃機関・エンジンは「爆発させている」というイメージです。

 これが実際に車のエンジンの中でガソリンを爆発させている映像です。
 ね、爆発しているでしょう。

 エンジン内の爆発させる部屋をシリンダーと呼んでいます。※シリンダーは本来〈円筒形〉という意味
 爆発すると爆風が広がりますね。
 シリンダーには上下する〈ピストン〉がついて、シリンダー内の爆風が広がる力がピストンを強く押します。

カーライフ・サポートネットに感謝http://www.carlifesupport.net/engine%20kiso_pistonring.html

 上下する直線運動だけではここも実に巧みです、爆風が広がる力を直線運動ではなく、角度をもたせて回転を生んでいます。この構造を〈クランク〉といいます。
 クランクは〈爆発力〉をシリンダー内で動力に変えるシステムに比べると地味な感じがするかもしれませんけど、〈直線の動力〉を〈回転の動力〉に変えてしまうシンプルな仕組みは秀逸です。私が中学の頃エンジニアリング系の学校に進もうと考えたのは、このクランクのシンプルな発明に魅了されたことが大きかったと思います。

 ※

 以上、かなりシンプルにしてまとめたのですけど、エンジン・内燃機関の基本構造は
〈爆発:シリンダー〉⇨〈上下運動:ピストン〉⇨〈回転運動:クランク〉
の三つです。
 ※マツダ社が開発したロータリーエンジンというとても画期的な内燃機関があるのですけど、それはいずれまた

 ここでwikipediaの動画をご覧ください、何がどうすごいのかを知らずに単に動画をみているだけでは、見えなかったものが見えてくると思います。みたらまた戻ってきてくださいね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/

 この基本構造に加えて、効率的に爆発させるためにガソリンをうまく空気にまぜてシリンダー内に噴射するシステムも必要です。

 何しろ爆発させているわけですからすごい熱量です、それで水を循環させて冷やさなくてはいけません。

 一つの部屋で爆発させるよりいくつかの部屋(シリンダー:気筒)に分けた方がよいことがわかったので、今の車は4気筒とか6気筒という様になっています、それぞれのシリンダー・気筒の爆発と回転のタイミングをうまく調整していく必要もあります。

 爆発させたあと残ったガスを外に出して、新しくガソリンを含んだガスを吸入しなくてはいけません。

 爆発させたガスは高温で臭いもありますから、マフラーといってそれをうまく処理して排気するシステムも必要です。

 そういういろいろなことを連続でどんどんすすめていくので、エンジン・内燃機関はとても複雑な構造をしています。
 

 
 その結果、ガソリン車のエンジンルームはいろんなものがぎっしり詰まっています。下の方にも複雑な仕組みが連なっています。

 それに比べて、EVのモーターは小さくシンプルです。上のガソリン車と同じ大きさの車ですけど、そのエンジンルームに比べて、モータールームはスカスカな感じがしますね、左側やや前方の四角いヘッドになっている部分がモーターです。

 モーターははじめから回転運動になっているので、エンジンの様な複雑な構造を組み合わせていく必要がないからです。爆発させている訳ではないので排気ガスも出ませんし、熱も内燃機関の様な超高温になることはありませんから、付随するシステムもシンプルです。

 もちろんその分、故障も少なくなります。

 というようにここまで書いてきて電気自動車の構造のシンプルさと内燃機関の構造の複雑さの違いを感じていただけたと思います。

 もちろん時代はシンプルな方、電気駆動の時代にすすんでいくでしょう。

 電気自動車の課題は動きそのものではなくエネルギーを供給する〈バッテリー〉側です、これからさらに進化していく必要があるでしょう、それについても機会があればいずれ。

 とはいえ工学系の私が、より心動かされるのはエンジン・内燃機関側です。

 人間が生み出してきた複雑で美しい構造だと感じるからでしょう、その進化した構造が〈ロケットエンジン〉です、巨大なこのエンジンの前にたつといくらでも眺めていられます。
 これは日本が開発したH2Aエンジンです。

wikipediaに感謝して

 工学系にすすむ人たちがどんどん減ってきているといいます。

 ぞくぞくする様なエンジニアリングを伝える人がとても少ないからでしょう。

 以前〈沖縄から宇宙飛行士をプロジェクト〉を推進していた時、たくさんの子どもたちが工学を目指しました。

 たのしい教育研究所がとても忙しい頃、またあのクラスのイベントを実施したいという申し出がありました。残念ながらお受けすることはできなかったのですけど、またそろそろああいうビッグイベントもまたやってみたい気がしています、興味関心のある方達がいたらオファーしてください、真剣に検討します。

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神を否定したラプラスなのに〈ラプラスの悪魔〉/神は信じていないけど悪魔を信じているって変ではない?-楽しい科学史・楽しい学習・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 ラプラスについては〈熱い冷たいって何?〉の項に少し触れたのですけど、その時書きたかったのは実は今回の内容です。

 まずラプラスさんについて紹介しましょう。

 ピエール=シモン・ラプラスPierre-Simon Laplace, 1749年3月23日 – 1827年3月5日)は、フランスの数学者・物理学者・天文学者。「天体力学概論」(traité intitulé Mécanique Céleste)と「確率論の解析理論」という名著を残した。 1789年にロンドン王立協会フェローに選出された。wikipediaより

〈ラプラス〉 wikipediaに感謝を込めて参照

 ラプラスは18~19世紀に活躍したフランスの科学者・数学者で、彼の卓越した才能は〈ニュートンの運動法則を完成に導いた〉と説明されることもあります。ニュートン力学に基づいて天体の運動を計算するための数学的手法を確立したからです。実際に彼は土星の軌道の計算に成功し、その他にもニュートン力学を応用して流体力学や弾性体力学などの分野においても重要な業績を残しました。

 けれどそれよりも私は次のラプラスのエピソードが大好きです。

 ラプラスの著書『天体力学概論』が評判になった時のこと、フランスの皇帝ナポレオンがラプラスに「お前の書いた本は不朽の大著作だと評判が高いが、神のことがどこにも出てないじゃないか」と語ると、ラプラスは眉根ひとつ動かさず「陛下、私には神という仮説は無用なのです」と語ったという話。

 ラプラスも原子論者つまり本物の科学者なのです。

 ところで、その無神論者のラプラスなのに「ラプラスの悪魔」という言葉が広まっています。

 ラプラスは、これから起きるすべての現象はこれまでに起きたことに原因があって、ある特定の時間の宇宙のすべての粒子(原子)の運動状態が分かれば、これから起きるすべての現象はあらかじめ計算できる。つまり人々の行動はすでに決まっているという決定論的な考え方です。
 殺人犯はそれまでの流れで殺人を犯す必然があったということです。

 この〈すべての原子の動きを計算できる存在〉が「ラプラスの悪魔」といわれています、この悪魔はすべての未来とすべての過去を知ることができる。

 その科学論の真偽はいずれ触れるとして、とても気になるのは「私には神という仮説は必要ない」と語ったラプラスが〈悪魔〉と仮定を使っていることはおかしいのではないか、ということです。

 神も必要ないないら悪魔という仮定も必要ないのにね。

 とずっと気になっていたら、ある時その謎が解けました。

ラプラス自身は著書の中でこう書いていたのです。

 もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力がある〈知性〉が存在するとすれば、この知性にとって不確実なことは何もなくなり、その目には未来も、過去同様に全て見えているであろう。

        — 『確率の解析的理論』1812年

 ラプラスは「それらのデータを解析できる〈知性〉が存在するなら」と語っているのであって〈悪魔〉という表現は書いていません。

 明らかにその後の人たちの誇張、間違い、あるいはラプラスを神や悪魔に近づけようという宗教的な意図が含まれた表現だったのでしょう。

 卓越した科学者ラプラスには〈神〉という仮定・仮説も〈悪魔〉という仮定・仮説も必要なかったのです。

 安心しました。

 ラプラスの凄さは、ニュートンが「惑星同士が衝突しないように神様が微調整してくれている」と語ったことすら「そういう調整は必要ない」と証明してしまったことです。それについては項を改めて書きましょう。

 またラプラスのいう、すべてを見通せる〈知性〉は存在するのか、いずれこのサイトでいつか書きたいと思います、おたのしみに。

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板倉聖宣の発想「普及させることを優先して考える」-楽しい学習・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 久しぶりに板倉聖宣先生(仮説実験授業研究会初代代表・元文科省教育研究所室長)の発想法を紹介します、1997年の講演〈科学の大衆化〉の中からです。

板倉

 いいものは大衆化するといいんです。
「こんな教材を自分たちでつくらない先生はだめだ」と叱りつける必要はないんです。

みんなに自分と同じように工夫をすることを要求することは間違っています。
 自主的にやってしまうのは構わないんですよ、工夫するのは楽しいですからね。教材を開発するのは楽しいんです。
 しかしすべての人が教材を開発するわけではありません。
 だから安くすることなんか考えないで「普及すること」を中心に考えなさいというんです。
 安くすることが普及するために決定的だと思ったら安くするといい。
 高くした方がいいんだったら高くするといい。
 高くして儲かったら嬉しくなるんで、その予算でいろいろ買うとよい。
 新しい実験器具を開発するのに役立てるといいんです。
 そう思います。

 春の講座の教材はたくさん売れたのですけど、値段をもう少し安くしてみたいと考えています。もちろん売上でもうかることは期待していません、先生たちがクラスで使ってくれて、子ども達の笑顔と賢さとが広がっていくことが目標です。

 講座の参加費についてもスタッフで検討がはじまっています。
 生活必需品がどんどん値上がりしてきているので、それに対抗して〈たの研〉の講座の参加費は下げていこうというわけです。

 今年度の講座は全て終了たのしい教育で四月以降からになるのですけど、いろいろな人たちが参加しやすいものにしたいと考えています。

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