こども達の評価・感想が宝物

たのしい教育研究所の授業などには必ず評価・感想をとっています。年度の締めくくりに実績報告書をまとめているのですけど、ページのバランスを取るためにその〈評価・感想〉をおりこんでいます。

 改めて読んでみると感動的な言葉に感動してしまいます。

 たくさんあるのですけど、その中の一つを紹介させてください。

 わずか12文字で、これだけ人の心をうつ・・・
 こどもの無垢な心は宝物です。
 こういう心を忘れないで生きていきたいです。

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たのしい教育を〈原理〉としてみる−クランボルツの〈偶発性学習理論-Happenstance Learning theory /旧:計画的偶発性理論-Planned Happenstance theory〉

 計画的偶発性理論(Planned Happenstance theory)という名前を聞いたことがあるでしょうか、心理学者クランボルツが提唱した理論です。のちに〈Happenstance Learning Theory〉と名称を変えています、和訳がまだ広まっていないので〈偶発性学習理論〉と名付けておきます。「クランボルツのキャリア理論」としておいてもよいでしょう。

 沖縄県からの依頼で県内の親子向けにキャリア教育の授業を引き受けたり、予算を組んでもらって県内の学校向けのキャリア教育副読本を作成している時入手した本や資料の中で「まさに〈たのしい教育〉だ」と感じていたのが計画的偶発性理論です。

 板倉聖宣が「たのしい授業」を提唱して後、松本キミ子(故人)さんのキミ子方式と出逢い『楽しい授業』として広く紹介した様に、計画的偶発性理論はキャリア教育に関わる重要な理論で〈たのしい教育〉の原理から派生する理論だとみることができます、クランボルツの方が有名ですけど。
 とはいえ、有名さの大小が理論的順位を決めるのではありません。より原理的なものがたのしい教育なのです。

0.現在の教育は、その子の目標や夢に向かって努力し、それを成し遂げることを想定している

1.しかし、成功した人々の人生をたどってみると、その多くは〈偶然性〉に左右されていた。すてきな英語の先生に出会ったから英語が好きになった人がいたり、私の様に中学で学ぶと同時に英語が大嫌いになったり、趣味で偶然出会った人のアドバイスでその職業についたり

2.そういう偶然性によるものを〈縁〉とか〈ラッキーなこと〉にするのではなく、自然に任せるのではなく積極的に活かせるような教育が大切である。たまたま出会ったチャンスを自分の人生にプラスに活かせるのはどういう人間か?

(1)「好奇心」 ――行動を狭く限定せずいろいろなものに興味関心をもつ力
(2)「持続性」 ―― すぐに投げ出さず一定期間は継続して結果をみることができる力
(3)「楽観性」 ―― どうせダメだと考えずポジティブに捉える力
(4)「柔軟性」 ―― ある考え方等に固執せず起こるできごとや状況に柔軟に対応する力
(5)「冒険心」 ―― ある程度のリスクがあっても挑戦できる力

こういう力をもったこどもたちをそだてようではないか。

 そういう理論です。

 まさに〈たのしい教育〉が提唱する「自分の興味関心を大切にして、いろいろな予想を立て挑戦するこどもたち先生たち大人たち」を育てる活動です。〈たのしい教育〉の「キャリア教育分野」だといってもよいでしょう。

 大きな報告ものが一区切りついたので、週一度のメールマガジンにさらに詳しくまとめはじめています。

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たのしい教育原理−たのしさから生まれるものたち

 2022年4月のはじまりの日に書いています。新しい年度の始まりの日、それはそしてたのしい教育研究所を設立して10年目の時を刻む記念の年度の始まりの日です。

「記念の時には大風呂敷を広げた話をするといい」
 師の板倉聖宣の言に従って頭の中に形作られている大きな構造の話をさせてください。

「たのしい教育」というのは〈具体的な教育内容〉を説明するだけではありません。理論的な骨子もはっきりした概念です。

 師の板倉聖宣は〈仮説実験授業〉を生み出し、独自の〈仮説実験授業研究会〉を組織しました。そしてその成果をもとに「たのしい授業」という概念を提唱しました。この3つが広い意味での板倉聖宣の功績だと私は考えています。

 私は板倉聖宣から学び、教師を辞めてフリーとなって《たのしい教育》を冠した組織をつくりました。〈たのしい授業〉という言葉を少し変えたのではありません、たのしい授業よりもっと大きな概念として提唱したのです。

 もう一つ、板倉聖宣が提唱した「たのしい授業」も私の「たのしい教育」も、それまでなかった言葉ではありません。
 もともとあったものを看板する、あらためて取り上げることに意味があるのか?

 その内容が伴ったものなら大きな意味と価値があります。

 提唱した「たのしい教育」は「たのしければよい」というものではありません。〈おもしろおかしい教育〉でもありません。学んだ人たちが「〈もうやめろよ〉と言われてもやめられないような内容を伴った教育」です、それはこども達だけでなく教育する側にとっても同じです。

 「たのしい教育」は単なる方法や一つの見方ではなく「原理」です。「原理」という言葉は科学的な用語で〈いろいろな現象の根本にあるもの〉〈そこからいろいろな現象ものごとが派生していく〉という言葉です。
 「たのしい教育」を核にいろいろなものが広がっていきます。

 逆にいうといろいろな教育が〈たのしい教育〉に帰結できるとということでもあります。

 もちろん全てではありません。民主的つまりこども達一人ひとりが主人公として主体的に生きていける教育についていえることで、〈服従による教育〉や〈点数至上主義教育〉の様なものとは相いれません。

「たのしい教育」の中にある〈予想論〉や〈実験論〉〈一人ひとの思いを大切にする思想〉〈拒否する権利〉などから必然的に派生していくものを大切に丁寧にこれからも取り組んでいきたいと考えています。たのしい教育全力疾走RIDE(たのしい教育研究所)、みなさんの応援が元気の源です。一緒にたのしく賢く明るい未来を育てましょう。このクリックで〈応援〉の一票が入ります!

 

 

こども未来キャラバン 今年度もたのしく終了

 今年度のこども未来キャラバンがたのしく終了しました。
 これは次々集まって来てくれたこども達と保護者の皆さんの様子です。

 空気の力を味わいながら、いろいろな実験をしています。
 これは大きな的をめがけて空気砲のふわふわ玉を発射しているところです。

 こどもたちはとてもいい顔をしています。
 保護者の皆さんもとても嬉しそうです。

 終了後、スタッフ四人にたの研のメンバーから花束の贈呈がありました。
 こんなにみごとなチームは他の団体ではみることができないでしょう。

 また新しい構想を元に、こども未来キャラバンを編成したいと思っています、おたのしみに。

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