たのしい発想法〈エイプリルフールの効用〉①/たのしい教育の発想法・楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

「たのしい教育のページをこどもたちに読んでいます」という便りが届いています、うれしいことです。今回の内容も、こどもたちに読んであげたくなる様な内容になると思います、ご活用ください。
 4月1日のエイプリルフールが世界的に受け入れられていると思う人もいるかもしれません、しかし中国・ロシア・インド・タイ、イスラム諸国など、好ましくないとされている国はたくさんあります。

 

 子どもの頃から「〈ウソもほうべん〉というのもあるのに、ウソをつくのが4月1日くらいだという国があるのは悲しいことだな」と感じていたのですけど、みなさんはどう思うでしょうか。

 以前、いったいどの国からはじまった習慣なのか調べてみたことがあります、結論は「起源不明」でした。

 wikipediaにこうあります、※感謝して引用

エイプリルフールの起源は全く不明である。

すなわち、いつ、どこでエイプリルフールの習慣が始まったかはわかっていない。有力とされる起源説を以下に挙げるが、いずれも確証がないことから、仮説の域を出ていない。以下に挙げるのは、その例である。

 

その昔、ヨーロッパでは3月25日を新年とし、4月1日まで春の祭りを開催していたが1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用した。これに反発した人々が、4月1日を「嘘の新年」とし、馬鹿騒ぎをはじめた。この説を利用し、さらに「嘘の嘘の新年」なる説まで登場したが、これは2006年に意図的に本項目に書き込まれたデマ情報である(嘘の嘘の新年を参照)。

 

インドで悟りの修行は、春分から3月末まで行われていたが、すぐに迷いが生じることから、4月1日を「揶揄節」と呼んでからかったことによるとする説もある。この説によれば、インドの「揶揄節」が西洋に伝わったものがエイプリルフール、中国に伝わったものが「万愚節」になったという

 

イングランドの王政復古の記念祭であるオークアップルデー(en:Oak Apple Day)に由来を求める説がある。

フランスではエイプリルフールを Poisson d’avril(4月の魚)といい、子供達が紙に書いた魚の絵を人の背中にこっそり張り付けるいたずらをする。この『4月の魚』とはサバのことを指すと言われ、ちょうどこの頃にサバがよく釣れるためこう呼ばれるとされる。

日本には大正時代に欧米のエイプリルフールが伝わったが、前述の中国の「万愚節」が江戸時代の日本に伝わり「不義理の日」と呼ばれていたという説もある

 「この日くらいはウソをついてもよいよ」という消極的な発想ではなく、日本の「ウソも方便(ホウベン)」の様に〈ウソに対する積極的な評価〉が外国にもあります。

 どの映画だったのか覚えていないのですけど「It’s white lie./ホワイトライさ」という言葉がありました。他の人を傷つけない、悪意のないウソです。

 調べててみると、ドイツには「緊急のウソ/Notlüge」という言葉がありました。スペインにも「慈悲深いウソ/mentira piadosa」という言葉があります、他の国からもいくつか出てくるでしょう。

 ウソにも良い側面がある、ということです。

 以前にも書いたと思うのですけど、出血多量で危ない人に「あなたはあぶないよ」と正直にいうのではなく多くの人は「大丈夫だ、きっと助かる」というでしょう。

 さて、エイプリルフールで考えてみたいことがあります。たのしい教育の発想と関わる大切なことです。

つづく

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二十四節気〈清明〉をたのしむ-たのしくアウトドア

 春夏秋冬(しゅんかしゅうとう)という一般的な四つの区切りでなく、その六倍の〈二十四節気(にじゅうしせっき)〉という農耕を中心にした季節の区切り方があります、中国で生まれ、東南アジアのいくつかの国に広まっていて、かつての日本もそれを取り入れていました、今でも〈立春〉とか〈夏至〉〈秋分〉〈冬至〉など、生きて使われている節がいくつもあります。

 国立国会図書館のサイトに二十四節気の表があります、元々太陰太陽暦(旧暦)なので、新暦でいうと何時頃なのか、右端に記されています。

二十四節気
季節 二十四節気名 新暦の日付
立春(りっしゅん) 1月節 2月4日頃
雨水(うすい) 1月中 2月19日頃
啓蟄(けいちつ) 2月節 3月5日頃
春分(しゅんぶん) 2月中 3月21日頃
清明(せいめい) 3月節 4月5日頃
穀雨(こくう) 3月中 4月20日頃
立夏(りっか) 4月節 5月5日頃
小満(しょうまん) 4月中 5月21日頃
芒種(ぼうしゅ) 5月節 6月6日頃
夏至(げし) 5月中 6月21日頃
小暑(しょうしょ) 6月節 7月7日頃
大暑(たいしょ) 6月中 7月23日頃
立秋(りっしゅう) 7月節 8月8日頃
処暑(しょしょ) 7月中 8月23日頃
白露(はくろ) 8月節 9月8日頃
秋分(しゅうぶん) 8月中 9月23日頃
寒露(かんろ) 9月節 10月8日頃
霜降(そうこう) 9月中 10月24日頃
立冬(りっとう) 10月節 11月7日頃
小雪(しょうせつ) 10月中 11月22日頃
大雪(たいせつ) 11月節 12月7日頃
冬至(とうじ) 11月中 12月21日頃
小寒(しょうかん) 12月節 1月5日頃
大寒(だいかん) 12月中 1月21日頃

 

 4月のこの頃は〈清明:せいめい〉の季節です。
 沖縄ではけっこう大切にされていて、親族が集まってお墓でパーティーをします、大和言葉で〈せいめい〉、もともとの中国語では〈チンミン〉、島言葉では〈シーミー〉です、大和言葉と中国語をミックスしたみたいですよね。

 私はアウトドアでの食事が大好きなのですけど、明らかに幼い頃、親族が集まってアウトドアで食べた〈シーミー〉の影響があると思います。

 子どもたちにも伝えていきたいたのしい行事の一つです。

 清明は本来〈自然界が清らかで明るくなる時期〉であるところから名付けられています、まさにはっきりと春が到来した季節ですから自然が美しく、お出かけやピクニック、風景を楽しむのに最適な頃ともいえるでしょう。

 そういう習慣のない方たちも、ピクニックにでかけてみませんか!

 

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楽しい科学の歴史③〈1700年代の科学の歴史には何があったか〉-楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 お便りを基にした三回シリーズになりました、長くなったので、とりあえずここでいったんしめておきたいと思います。みなさんのお便りを基に、続けるか考えてみたいと思います。気軽にご意見ご感想をお寄せください。
 1800年代と1700年代の科学・技術の発明発見の数が大きく違うという話から広がってきたのですけど、なぜこんなに違うのか?

 それにはいろいろな答え方があるでしょう。

 そして「こうだからだ!」とシンプルに結論づけるのは難しいでしょう。

 とはいえ「なるようになったのだ」では未来につながる知恵を得るのは難しくなります。
 たのしく賢くなっていく視点でみていきたいと思います。

 前回あげた科学の歴史年表にも出てくると思うのですけど、1700年代には重要な研究がまとめられています、その後のいろいろな科学技術の発見の基礎になっていく研究です。たとえば1800年代に提唱されたダーウィンの進化論は1700年代のリンネの分類表をベースにして誕生したものです。

  • カール・リンネの分類法(1735年):カール・リンネは、植物や動物を分類するためのシステムを考案し、それが現在の生物学の分類法の基礎となっています
  • ハレー彗星の予測(1705年):エドモンド・ハレーは、彗星の周期的な出現を予測し、彼の名前がつけられたハレー彗星が76年周期で戻ってくることを示しました

  • ダニエル・ベルヌーイの流体力学(1738年):ダニエル・ベルヌーイは、流体の挙動や圧力に関する法則を発見し、それが今日の流体力学の基本原理となっています

  • ウィリアム・ハーシェルによる天王星の発見(1781年):天文学者ウィリアム・ハーシェルは、太陽系の7番目の惑星である天王星を発見したんだ。これは、古代以来知られていた惑星以外で最初に発見された惑星なんだよ。

  • ジョゼフ・プリーストリーによる酸素の発見(1774年):ジョゼフ・プリーストリーは、実験を通じて酸素ガスを発見し、それが燃焼や呼吸において重要な役割を果たしていることを明らかにしたんだ。

  • アントワーヌ・ラヴォアジエによる質量保存の法則の発見(1789年):アントワーヌ・ラヴォアジエは、化学反応において質量が保存されることを示す法則を発見し、それが現代の化学の基礎を築く大きな発見となったんだ。

  • ベンジャミン・フランクリンの雷の研究(1752年):ベンジャミン・フランクリンは、避雷針を発明し、雷から建物や人々を守る方法を提供しています。特に静電気の性質や導電性に関する実験が有名です

  • ジョン・ミシェルによるブラックホールの理論(1783年):天文学者ジョン・ミシェルは、ある程度の質量が集まると光も抜け出せないほどの強い引力が働く天体が存在するという理論を提唱。この理論は、後にブラックホールとして知られるようになりました

  • ジョセフ・ブラックによる熱量と温度の区別(1760年代):ジョセフ・ブラックは、熱量(カロリー)と温度を区別することで、熱の性質や伝達に関する理解が進みました

区切りの1800年にはボルタの電池も登場しました。

  • アレッサンドロ・ボルタ(ヴォルタ)の電気の発見(1800年):2種類の金属板の化学反応を利用して電気を生成する方法を発見し、それが現在の電気学の基礎を築いています

画期的な〈基礎研究〉がたくさん登場したのが1700年代でした。

それらがなくては1800年代の目覚ましい発明・発見はありませんでした。
人間の思考や作り出すものは、その前に誕生したものたちの上に構築されるものだからです。
人間の思考や技術というものも〈進化〉していくからです。

 ではその100年前を遡るとどうなのか…1600年代には何があったのか?

 今につながる〈近代科学の礎(いしずえ)〉が気づかれた年代だといってもよいでしょう。

 筆頭が〈ガリレオ・ガリレイ〉の数々の研究です。

・地動性の決定的証拠を明らかにした

・望遠鏡で月の表面の状態をスケッチし、それまで人々が「天上の世界」と敬っていたものが、地球の様にデコボコであることなどをリアルに伝えた

・木星に衛星があることを発見した

・自由落下の研究・ふりこの周期性 etc.

 とても重要な研究が発表されています。

 ガリレオの研究をもとにニュートンが万有引力の法則、運動方程式を発表したのも1600年代です。

 またガリレオの弟子であったトリチェリが〈大気圧〉を発見し、気象学や物理学に大きな影響を与えたのも1600年代です。

 ニュートン自身も、ロバート・フックにあてた手紙に「もし私が他の人々より遠くを見ることができたとすれば、それは巨人の肩に乗っていたからです」と書いています。

If I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.

 科学や技術の発展を見ていく時、こうやって過去の業績をたどる視点は大切であると同時に、とてもたのしいことです。

 今回の一連の流れで紹介したのは1600~1800年代です。

 その上にたって1900年代はさらに画期的な科学や技術の進歩がありました。コンピュータもインターネットもスマホも月面ロケットも全て1900年代です。

 では1600年代の前はどうだったのか?

 実は宗教の支配による弾圧が科学や技術の発展・進化を止めていった時代が長く続いていました。

 1600年代のガリレオにさえも、宗教弾圧がおよび、裁判で有罪となって自宅幽閉の処分を受けてしまったほど、その影響は強いものがありました。

 そういうことは、自分でも予想を立てていろいろ調べていけると思います。

 何か発見したことがあったら、教えてくださいね。
 今日はここまで!

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楽しい科学の歴史②〈1800年代と1700年代の違い〉-楽しい学習・自由研究ネタ・たのしい授業・楽しい授業・楽しい自由研究・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 人類の科学と技術がみるみる花開いていったのが1800年代であったことを前項で書きました。

 ここに書いたもの以外にも画期的なものがあるのですけど、理科などで耳にすることの多いものからいくつかを書き取ってみます。

  • 1800年: アレッサンドロ・ボルタが〈電池〉を発明
  • 1804年: リチャード・トレビシックが〈蒸気機関車〉を発明
  • 1807年: ロバート・フルトンが〈蒸気船〉を発明
  • 1822年: シャルル・ブジャンが〈写真〉を発明
  • 1831年: マイケル・ファラデーが〈電磁誘導〉を発見
  • 1837年: サミュエル・モールスが〈モールス信号〉を発明
  • 1846年: ウィリアム・モートンが〈麻酔薬〉としてエーテルを使用
  • 1865年:ジョゼフ・リスターが〈消毒法〉の開発を行う
  • 1859年: チャールズ・ダーウィンが〈種の起源〉を発表
  • 1861年: ルイ・パスツールが〈病原菌の存在〉を示す実験を行う
  • 1861年:マクスウェルが電磁気学の方程式をまとめた「マクスウェル方程式」を発表
  • 1867年: クリスティアン・ヤルマー・ステッドが〈周期表〉を発表
  • 1871年:マクスエェルがエントロピー(熱力学的な無秩序の尺度)の定義を提唱
  • 1876年: アレクサンダー・グラハム・ベルが〈電話〉を発明
  • 1879年: トーマス・エジソンが〈白熱電球〉を発明
  • 1895年: ウィルヘルム・レントゲンが〈 X線 〉を発見
  • 1898年:マリー・キュリー夫人が〈ラジウム、ポロニウム〉を発見

 一つひとつがとても興味深いドラマをともなっています、興味のある人はぜひ調べてみてください。

 どうして1800年代にこんなに魅力的な発明や発見が続いたのでしょう?

 不思議だと思いませんか?

 1800年代の前の100年(世紀)も実はいろいろな発明や発見があったのかもしれません、調べてみましょう。
 理科で耳にするということ、日常生活に関わるものという視点で探しする、これくらいしか見つかりませんでした。圧倒的に少ないのです。

  • 1765年: ジェームズ・ワットが〈蒸気機関〉を改良
  • 1766年:キャベンディッシュが〈水素〉を発見
  • 1774年: カール・ヴィルヘルム・シェーレが〈酸素〉を発見
  • 1783年: モンゴルフィエ兄弟が〈気球〉を飛ばす実験に成功

  web上にも科学誌年表がありました、みなさんも自分で確かめてみてください。

 発明発見の数が明らかに違うのがわかると思います。

 話をもどしましょう。
 どうして1800年代に数々の発明発見が出てきたのか、1700年代と1800年代の発明・発見の差の大きさはどういうことで生まれたのか、みなさんはどうしてだ思いますか?

 

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