さて、ブルーベリーとスズランの花が似ている、という話の続きです。未読の方は戻ってお読みください。
私は〈似ている〉と思っているのだけど、ファミリー(科)も同じなのかは確かめてみなければわかりません。
それと同時に「予想」を立てておくことが肝心です、楽しく賢くなるからです。
私はスズランの花を直接みたのは30年以上前くらいなので、姿かたちをハッキリ思い出すことができません。なので〈花の形が似ている気がする〉レベルです。
缶で育てたスズランでした。
全体の大きさは20cmくらいだったんじゃないかな、ブルーベリーは1mを超すのであまりにも違います。とはいっても、缶で育てたら小さいままということは考えられます。
ま、はっきりした記憶はないままにブルーベリーとスズランは『同じファミリー(科)』だと予想しておきましょう。
違ってたら、それでまた賢くなります。
しかもドキドキして楽しくなります。
予想を立てたら確かめてみましょう。
※
これは前回出したブルーベリーの花です。
スズランの花は?
・・・これです。

「のよりっこのブログ」に感謝して引用
どちらも〈つり鐘〉〈ちょうちん〉のような花の形だとはいえ、つき方がどうも違う感じがします。
思っていたより似てないな。
もっと詳しく調べてみると、ブルーベリーの花びらは5枚が基部で合着して筒状になり、スズランの花びらは6枚が基部で合着して筒状になっています。
この《花びらの枚数の違い》はファミリー(科)を分ける大きな手がかりになります。
ちなみにブルーベリーと同じツツジ・ファミリー(科)の「アセビ/馬酔木」も花びらの数は5枚です。
※
もっと自由研究をすすめましょう。
花びらの中のつくりを見てみますよ。
これはブルーベリーの花の中です。

「トロピカルフルーツネット」に感謝して引用
これは「スズラン」の花の中です。
〈シベ/蕊〉、おしべ・めしべの姿かたちがかなり違います。

「風の松原植物調査」に感謝して引用
スズランもブルーベリーもメシベの数は1つです。※スズランのメシベの形をみると〈本〉と数えるより〈1つ〉と数えた方が自然です
オシベの数は異なります。
スズランのオシベは6本、ブルーベリーは10本です。※ブルーベリーはかなり改良が進んできてオシベが8本の品種もでてきています
アセビのオシベも10本です。
《シベの本数の違い》もファミリー(科)を分けるとても大きな手掛かりになります。
※
では、全体のつくり確かめてみましょう。
これはブルーベリー、1m~2mくらいまで大きくなると書かれています。

free images USAに感謝して利用
こっちはスズランです。全体の画像がなかなか見つからないのでwikipediaにある画像を載せましょう、全長15~20cmくらいです。

wikipediaに感謝して引用
ブルーベリーは〈木本:茎が木質化して太くなる植物〉で、スズランは〈草本:茎が柔らかく、一年または数年で枯れる植物〉です。
木本なのか草本なのかもファミリー(科)を分けるとても大きな手がかりです。
もう一つ、葉の姿かたちに注目してください、…全然違う。
葉の姿かたちもファミリー(科)を分けるとても大きな手がかりです。
スズランは『キジカクシ・ファミリー(科)』の植物でした。
ブルーベリー、アセビは前回紹介したように『ツツジ・ファミリー(科)』です。
「何となく花が似ているから、もしかして同じファミリー(科)なのかも」と予想して調べてみたら、ぜんぜん違うファミリー(科)ですね。
それも〈予想〉を立てたからはっきりしたことです。
しかも私自身がとても楽しく自由研究をすすめることができました。
「まあ、違うだろうな」という予想から出発しても、予想を立てて確かめることで確実に楽しくなります、賢くなります。
※
おかげさまで〈たの研/たのしい教育研究所〉の公式サイトは、〈たのしい自由研究〉というキーワードでも、〈楽しい自由研究〉というキーワードでも10位以内に入りました。〈面白い自由研究〉の検索順位もどんどん伸びてきています。『学研』や『ベネッセ』、自由研究に特化したサイトなどに食い込んで、沖縄の一NPOが大きな結果を出したと思います。
みなさんのおかげです、心から感謝しています。
これからもよろしくお願いいたします。
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