楽しく島言葉検定〈たの研版=たの島言葉検定4級〉クラスでたのしむ

 メルマガで紹介した「検定試験でたのしむ」という記事が好評で、要望に応えて2週連続でアイディアを紹介しました。もっと気軽に試験をたのしむ、がコンセプトで、あくまで自由参加型です。「これを受けたら成績があがる」もなし。あくまで子どもたちが自分の可能性を高めるためのたのしいアイディアです。

 その中の一つが、たの研のプログラムを使った島言葉検定⇨たの島言葉検定です。「こんなアイディアがありますか」という声がさっそく届いています。

④〈たの研〉しまくとぅば検定4級
 〈たの研/たのしい教育研究所〉の教材プリント(公式サイト)を使って、しまくとぅばを学んでもらい、5問中3問正解なら合格。
  イントネーションなどはあまり気にしないこと。

 このサイトにあるたの研のプログラムを利用します。※〈たの研〉島言葉プリントは他にもあります

https://tanokyo.com/archives/156855

このプリントで島言葉をたのしんであと、たとえばこういう問題を出します。

問題の例(筆記でなく答えてもらう)
🟡「すごーい」を島言葉では?
 答え『ちびらーさん』
🟡「また明日あそぼうね」を島言葉では?
答え『またあちゃー、あしばやー』
🟡「まぜる」ことを島言葉では?
答え『まんちゃー、まんちゃー』
🟠島言葉「よんなーよんなーどー」はどういう意味?
答え『ゆっくりね/ゆっくりゆっくりね』
🟠島言葉「まかい」はどういう意味?
答え『おわん』

 それを過半数、三問以上正解したら4級です。

 今回は一年生からたのしめる検定試験というフレームだったので、中学年高学年ではハードルを上げるとよいと思います。

 興味のある方はどうぞ。

 沖縄県が正式に実施している「島言葉検定試験」があります、そこに繋げる一つとしてためしてみてもよいでしょう。

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たのしく島言葉の報告書に感動大きく

 二月三月は年度の活動のまとめものがあります、講座などの準備と並行して、作成進行中です。

 スタッフのAさんに島言葉の報告書の進行状況を見せてみらって、感動しました。

 こんなにたくさんの活動をやったということだけでなく、たのしい教育のアイディアに満ち満ちていたからです。

 もちろん私も活動は一緒にやっているので、知っている内容なのですけど、こうやってまとめてられたものをみると驚きます。

 こういうたのしい内容が何十ページも続きます。

 島言葉の教材プログラムは大人気で、ほぼ尽きてきているのですけど、ほしい方は、増印刷できますので、ご連絡ください。

 島言葉のたのしい講座を希望の方たちもお問い合わせください、忙しいとはいえ、優先して対応できると思います。

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「朋(とも)あり遠方より来たる また楽しからずや」-人と人との触れ合いは単なる情報収集以上の素晴らしさ

 如月(きさらぎ)某日、遠く県外から〈たの研〉を訪ねてきてくれた方がいます。古くからの知人で、とてもたくさんの知恵と元気をくれるAさん(右)です。

 最近、図書資料の話をいろいろ書いてきたのですけど、図書資料の素晴らしさはかけがえのないものとはいえ、直接的な人と人との触れ合いは、それだけでは得られないものを与えてくれます。

 たのしい授業や仮説実験授業研究会の全国的な状況もたっぷり聞かせてもらい、Aさんの魅力的な研究も具体的に教えてもらいました。

〈たの研〉とコラボできないかという話もあり、これからお互いの接点を見つけていきたいと思います。

 国語で習った漢詩は苦手だったのだけど「朋(とも)あり遠方より来たる また楽しからずや」という論語の一節は覚えている。

 太宰治は「酒嫌い」というエッセイに、この言葉を引用しています。青空文庫の大いなる業績に感謝して、その詩が含まれる前後を引用しましょう。※わかり良いように色かえしておきます

 夜、ひとり机に頬杖(ほおづえ)ついて、いろんなことを考えて、苦しく、不安になって、酒でも呑んでその気持を、ごまかしてしまいたくなることが、時々あって、そのときには、外へ出て、三鷹駅ちかくの、すしやに行き、大急ぎで酒を呑むのであるが、そんなときには、家に酒が在ると便利だと思わぬこともないが、どうも、家に酒を置くと気がかりで、そんなに呑みたくもないのに、ただ、台所から酒を追放したい気持から、がぶがぶ呑んで、呑みほしてしまうばかりで、常住、少量の酒を家に備えて、機に臨んで、ちょっと呑むという落ちつき澄ました芸は、できないのであるから、自然、All or Nothing の流儀で、ふだんは家の内に一滴の酒も置かず、呑みたい時は、外へ出て思うぞんぶんに呑む、という習慣が、ついてしまったのである。友人が来ても、たいてい外へ誘い出して呑むことにしている。家の者に聞かせたくない話題なども、ひょいと出るかも知れぬし、それに、酒は勿論、酒のさかなも、用意が無いので、つい、めんどうくさく、外へ出てしまうのである。大いに親しい人ならば、そうしておいでになる日があらかじめわかっているならば、ちゃんと用意をして、徹宵、くつろいで呑み合うのであるが、そんな親しい人は、私に、ほんの数えるほどしかない。そんな親しい人ならば、どんな貧しい肴でも恥ずかしくないし、家の者に聞かせたくないような話題も出る筈はないのであるから、私は大威張りで実に、たのしく、それこそ痛飲できるのであるが、そんな好機会は、二月に一度くらいのもので、あとは、たいてい突然の来訪にまごつき、つい、外へ出ることになるのである。なんといっても、ほんとうに親しい人と、家でゆっくり呑むのに越した楽しみは無いのである。ちょうどお酒が在るとき、ふらと、親しい人がたずねて来てくれたら、実に、うれしい。友あり、遠方より来る、というあの句が、おのずから胸中に湧き上る。けれども、いつ来るか、わからない。常住、酒を用意して待っているのでは、とても私は落ちつかない。ふだんは一滴も、酒を家の内に置きたくないのだから、その辺なかなか、うまく行かないのである。
 友人が来たからと言って、何も、ことさらに酒を呑まなくても、よさそうなものであるが、どうも、いけない。私は、弱い男であるから、酒も呑まずに、まじめに対談していると、三十分くらいで、もう、へとへとになって、卑屈に、おどおどして来て、やりきれない思いをするのである。

 太宰治「酒嫌い」より
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/18350_32522.html

 太宰治は特に注目している作家ではないのだけど、このことばの中から彼の〈酒で紛らわせる苦しい生活様式〉が伝わってきて、苦しくなる。

 それはそれとして、太宰のこの引用にもあるように「朋(とも)あり遠方より来たる また楽しからずや」という言葉は、友と一緒に酒を酌み交わすたのしさを表しているかのように書いていて、多くの日本丼もそのように解釈している感がある。
 けれど本来的には「同じ学問を志す者は、どんな遠くからでも集まって来て一緒に学ぶ。何と楽しいことだろう」ということで作られた言葉です、まぁ、表面上の言葉からはそこまでわからないのだけど。

 Aさんとの語らいの時にはビールも酒もなく、珈琲と、B先生が作ってくれた〈ゆーぬく団子〉を前に、同じく〈学ぶたのしさ〉を追求する者同士の深いたのしさがありました。

 春になったら、出張に合わせて、今度は私が尋ねていこうと思っています。日本のいろいろな処の信頼に足る友人たちと、連携して、ますます充実した活動をすすめていこうと思います。読者の皆さんで、私も〈たのしい教育の普及〉に協力したいという方は、ご連絡ください。

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子どもたちの未来を〈楽しさ〉で拓く「沖縄こども未来スクール」実施中!

 たのしい教育研究所の活動はどんどん〈深化〉し、日頃、たのしい教育研究所に足を運ぶことができない子どもたち、保護者の皆さんへ、たのしい教育プログラムを実施する活動が始まっています。

 これはそのプログラムの中の一つ〈空気の存在、空気の原子分子〉をイメージしてもらっている時の様子です。

〈たの研〉の個人情報保護規定で画像加工してあるのでスクリーンも見えなくなっているのですけど、「たのしい こども未来スクール」の表示の上に、空気の粒(原子分子)をイメージしながらすすめる実験の図が表示されています、その部分だけ切り取ってみましょう。

 原子分子のイメージは小さな子どもには難しいと思う人が多いのですけど、数々のたのしい教育プログラムを実施してきた中で、子どもたちは十分〈原子論〉のイメージをつかむことができることを感じています。教師の頃は仮説実験授業の授業書「もしも原子が見えたなら」をやってきて、そう感じ、今は独自のプログラムでさらにそう感じています。

 たのしい絵本を使ったプログラムもあります。

 これは、みんなで「マシュマロ スライム」の実験をしているところです。
 単なるあそびではなく〈ホウシャ/ホウ砂〉という薬品の性質もイメージしてもらっています。

 沖縄の素晴らしい文化遺産、心の遺産である「しまくとぅば」の授業もたのしんでもらい、子どもたちが「ちびらーさん」「よんなーよんなーどー」と声を出している様子もたくさんみることができました、これについては独立した記事として書きましょう。

 食育のプログラムもありました。

 子どもたちのたのしい未来は誰が育てるのか?

 親でしょうか、本人でしょうか?

 地域でしょうか、国でしょうか?

 その意義を感じている人たちが、子どもたちと一緒に力を合わせていくことが決定的に重要でしょう。

 子どもたちの笑顔がたくさん見える未来を創りたいと思います。
 読者の皆さんも、一緒に取り組んでみませんか。

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