人生はたのしさに満ちている/たの研の勢いの源は応援してくれる人たちの声/たのしい学力向上の検索で〈たの研〉ダントツ

 この記事を書いているこの日、公式サイトや私の書いた文章をいろいろ読んでくれているHさんから「沖縄市の研究所に顔を出したいけれどいますか?」という連絡が入りました。講座や〈しまくとぅば〉の授業などでスタッフは飛び回っているので、私が第3研に向かいました。

 なんと「たの研のみなさんで食べてください」とおいしいものを持ってきてくれました。

 青々としてぎっしりした巨大なゴーヤーと・・・

 カゴに入れてもあふれてくるたくさんのスコーン、そして思いのこもったことばが添えられていました。


  おかげさまで、たのしい教育研究所の活動は県や企業をはじめ、いろいろな処に注目をうけいろいろな支援も届いています。

 それは、このサイトを読んでくださっている皆さんをはじめ、たくさんの方たちの応援が大きな力になっているに違いありません。

 この地球はたのしさに満ちています。

 知的好奇心をゆさぶられるものに溢れています。

  そして美しい星です。

 けれどそのたのしさも知的好奇心も美しさも、人と人とのつながりがなければ無味乾燥したものになるでしょう。

 たのしさを伝えたい人がいる、知的好奇心を自分だけのものにせず、周りの人たちの笑顔につなげていきたい、そしてこれから生まれてくる人たちのためにも、この美しい星を壊さないようにしなくては・・・

 そういうことも、たとえば今日たの研に来てくださったHさんがいてくれてさらに強く感じます。

 人と人との繋がりを感じる美味しいひと時になりました。

 帰りぎわに「サイトの記事を読んで、わたしももっといろいろ調べてみたくなりました」と語ってくれました。

 声としてはとどかなくても、応援している方たちの熱量がはっきりわかることもたくさんあります。その一つが〈サイトの検索順位〉です。
 ご覧ください、〈たのしい学力〉で このサイトはGoogleとYahooの検索順位はダントツです。

「学力向上」についての相談やお便りをいただく機会が増えてきたのは、このせいですね。

 これからも力をいれて「このサイトたのしいよ、こどもたちや周りの人たちに話したくなるよ」そう言って、周りの人たちに伝えていただけるようにたのしく綴っていきたいと思います。
 応援よろしくお願いいたします。

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自由研究のその前にー何が正しいかを追求するのは人間の本性(ほんせい)/真理を追求するたのしさ/板倉聖宣(日本科学史学会前会長)に聞けなかったこと

 夏休みになり自由研究がテーマになることも増えてきました。このサイトにも自由研究のヒントがいっぱいつまっています。「いっきゅう先生の書いていることをテーマにしました」というお礼が届くこともあります。この夏も自由研究の具体例を紹介していきたいのですけど、その前に〈なぜ自由研究するのか〉という話をしておきたくなりました。

 自由研究というとたいていは〈科学〉がテーマです。
 では科学とは何か?

 師の板倉聖宣は「仮説を立てて実験し真理を追求するのが科学である」と何度も語ってくれました、それほどに人々の「科学とは何か」という認識が不確かなものだったからです。

 板倉先生は仮説実験授業研究会の代表をつとめただけでなく、日本科学史学会の会長もするほど科学史の分野では名の通った人でしたから、科学とは何かということとあわせて、〈人間が科学を手にする前〉にどういう認識の流れがあったのかについては、けないままでした。板倉先生がもういないことが、とても残念です。
 これまで教えてもらったことを元に〈なぜ自由研究する〉のかについて考えてみたいと思います。

 原始時代と呼ばれた頃、わたしたち人間は知能の高まりにともなって、自分たちの理解を超えたことが起こると、〈神〉の物語りを作り出して、全てをそのせいにしてきました。

〈雷は天の神が怒っている〉〈竜巻は神が地上のものを欲しがって吸い取ろうとしている〉というように・・・
 死んだら天使や悪魔が連れていくというのもそのたぐいです。

 人間たちにとって不思議なこと、理解を超えたことはとてもたくさんあったらので、それらを説明するためには、怒りの神や優しい神、男の神だけでなく女の神、戦いの神や癒しの神など、たくさんの神を作り出していきました。ギリシャ神話ではじめ、いろいろな国にたくさんの神々の話が残っているのは、そのせいです。日本でも〈八百万/やおよろず〉の神という様に、ものすごい数になります。

 それが一つの地域の中で語られている時には〈納得いく説明〉として信じる人たちもいたのですけど、交通の発達に伴って離れたところに住む人たちとも交流していくことになりました、船で遥か遠いところに住む人たちと触れ合うこともありました。

 違うところに住んでいる人たちは、自分たちが信じていた神たちと違う神の話をしていることに驚くことになります。「おや、嵐は〈陸の神◯◯〉が起こしているはずなのに、ここに住む人たちは〈森の神◯◯〉が起こしていると信じている・・・いったいどっちが正しいんだ?」
 もっと離れたところに住む人たちは〈海の神◯◯〉が起こしているという・・・


「この世界はこれこれだ」と信じていたことが、いろいろなところで考えが違う・・・いったい何が正しいのだ?

 自然にそういう疑問は大きくなっていき、どっちの神が正しいのかハッキリさせようと考える人たちも出てきました。
 そして〈神〉という説明にはどれも証拠などなく、誰かの作り出した物語りであることもわかってきました。現在では、科学の研究がすすむにしたがって、もう〈神〉という想像物を持ち出さなくても、嵐もカミナリも自然の現象として説明できる様になりました。私たち人間は神が作り出したのではなく単細胞生物から進化していく過程でできてきたこともハッキリしています。

 自然の中の食べ物を探す時にも同じ様なことが起こります。

 同じ様なキノコに見えていても、こっちは食べることができて、こっちは食べることができないどころか死んでしまう。
 安全な食べ物と危険な食べ物について、正しく見分ける力が必要になってきます。

 山に分け入る時にも、右のけもの道を行くとキケンで左の険しい道は安全であるという違いもわかってきました。

 実はそういう過程が〈自由研究〉なのです。

「私たち人間は〈何が正しいのか〉を追求していく動物だ」ということもできるでしょう。

 板倉聖宣は「仮説を立てて実験し真理を追求するのが科学である」と語りました。

 どうして仮説を立てて真理を追求しなくてはならないのか?

 追求しなくてはならないのではなく、何が正しいのかという真理を追求することが私たちの本性(ほんせい)だからです、本能だといってもよいでしょう。
 知的好奇心と名付けられたその本能は、実にたのしくてやめられないものです。

 今後も科学を追求していくこと、つまり自由研究することを私たちはやめないでしょう。

 ただしその科学の追求は一部の人たちのためではなく、広い地域のすべての人たちの幸せ・笑顔と結びつくことが大切です。この話はまた項をあらためて書くことにしましょう。

 自由研究の話もこれからいろいろ書いていこうと思います。その前に、こういう話も大切なことだと考えています。

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(自由研究)赤い土と灰色の土(沖縄の土)/たのしい授業ブック・たのしい地学(1)/楽しい社会・楽しい学力向上

 夏休みになりました、自由研究をテーマにお届けしましょう。長い休みに、いろいろな予想を立てて、謎を追いかけてみませんか。テーマは〈赤い土と灰色の土〉です。書き始めたら〈たのしい授業ブック〉として独立させるくらいのテーマになってきました。全部読みたい方は授業ブックの完成をお待ちください。
「赤い土と灰色の土」というメインテーマに入る前の部分がおもしろくなって、メインの授業ブックに独立させた方が良さそうな気がしてきました。

おはなし

沖縄本島は直線距離で100km少しの長さの島です。


 100kmというとけっこう大きな島に住んでいると思うかもしれません。でも〈地球全体〉で見ると沖縄島は注意してみないと見つけることができません。

 

 今日はその沖縄島の土に注目してみていきましょう。

 

沖縄の土

 地球の写真では目に入らないくらいの小さな島、100kmの長さの沖縄島には、様々な変化がみられます。

〈土〉に目をつけてみましょう。

 小さな島の沖縄の土ですから、どこでもほぼ似たようなものだろうとおもうかもしれません。

 ところがそうではありません。

 これは、沖縄島の二つの場所でとった写真です、比べてみてください。

※いずれもいっきゅう撮影

 

 ぜんぜん違う色をしていますね。

 ごく限られた場所の特別の土を撮ったわけではありません、この写真を写した場所は、そこに広く広がっていて、それぞれ沖縄の代表的な土の一つになっているのです。

 

質問
 この地図で、どれくらい離れている場所にある土だと思いますか?

 

 

 土の色に合わせた矢印で表してみました、けっこう近い位置ですよね。

 こんなに近いのに、そこに広がっている土の色がかなり違うのです。

 小さな島でも土の性質がいろいろ違うものがあるのが当たり前だと思うかもしれません。
 しかし、たとえばアフリカ大陸の北側に位置するサハラ砂漠(さばく)は、南北1,700キロメートルでアメリカ合衆国とほとんど同じ面積に渡って、にたような茶色系の砂でおおわれています。

wikipedia

 沖縄という小さな島の中でこんなにも色の違う土が出てくるというのはどういうわけでしょうか。

 それがこの授業ブックのテーマです。

 

お話 性質の違う土たち

 はじめにみてもらった赤い土、これは〈国頭マージ〉と呼ばれています。〈赤土〉ということもあります。これが沖縄島をおおう土の中で最もたくさんの割合をしめています。雨水に流されて海を赤くそめ、サンゴなど海の生き物に悪い影響が出て問題になっています。理科で〈酸性・中性・アルカリ性〉の勉強するのですけど、国頭マージは〈酸性〉です。

 この灰色の土は〈ジャーガル〉と呼ばれています。〈クチャ〉ということもあります。ぬれると粘土のようになり、かわくと固くなります。沖縄島で2番目に多い土が、この〈ジャーガル/クチャ〉です。ジャーガルは国頭マージと逆に〈アルカリ性〉をしめします。

※3番目に多い土が〈島尻マージ〉で〈沖積土壌/ちゅうせきどじょう〉と呼ばれる土もありますが、ここでは、最も多い〈国頭マージ〉と2番目に多い〈ジャーガル〉をとりあげて考えていくことにします。
 
 赤い〈国頭マージ/赤土〉と灰色の〈ジャーガル/クチャ〉が沖縄のどこをどの程度おおっているか示したのが下の地図です。
 ※赤が〈国頭マージ/赤土〉で、灰色が〈ジャーガル/クチャ〉

 ごういんに線を引くと、二つの土はこんな風に頒けることができます。

 どうして色も性質も大きく違う土がこの小さな島にそんざいするのでしょう。

 みなさんはどう思いますか。

 予想を立ててみてください。

 

 というように、土に目をつけて沖縄がどうやってできたのかをみていくのが、たのしい教育授業ブック〈沖縄の赤い土・灰色の土〉です。内容の完成に伴ってタイトルもどんどんバージョンアップしていくことになります、ご了承ください。

 こども達の知的興味関心が高まり「もっと学びたい」と感じてくれる教育をどんどん普及させていきたいと考えています。そして〈たのしい教育〉を推進できる先生たちをどんどん学校現場におくりたいと考えています。読者の皆さんのご協力を期待しています。

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たのしい教育はワクワクする教育/たのしく力ある先生たちを教育現場に

 たのしい教育を学びにくる先生たちのスーパーバイズの日、毎回のことの様に、指導していてとてもたのしかったです。

 皆さんはご存知でしょうか。

 日本で最も高い気温を記録した都道府県と最も低い気温を記録した都道府県を。

 低いのは北海道で、高いのは沖縄だろうと思っていませんか。

 さにあらず。

 たのしい授業を見せてもらいました。

 算数では「このケーキの書類がたくさんあるとします。この中から毎日二つの種類のケーキを選んで食べていいとすると、前の日と異なるるケーキの選びかたは何種類あるでしょう。ある日に〈アップルバイ&バナナケーキ〉を選んだら別な日は〈バナナケーキ&ドーナツ〉という様に、別なものを選ばなくてはいけません」という出題でした。
 これもたのしい。

 たのしい教育は、こどもたちが身を乗り出してくれる様な授業、ワクワクする様な授業を目指しています。沖縄県教育委員会の学力推進5カ年計画でいえば〈問いが生まれる授業〉でもあります。

 授業の腕を磨いて、こども達とたのしく元気に過ごしていく先生たちをたくさん育てたいと思います。 

  授業スーパーバイズを受けたい人は、お問い合わせください。
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