たのしい英語・楽しい国語「言葉の中に刻まれた〈平等〉」

 言葉には、それを使っていた人たちの価値観や自然な感覚など、たくさんのことがDNA(遺伝子)の様に刻み残されています。

 英語のBrother(ブラザー) というのは〈兄弟〉、Sister(シスター)は〈姉妹〉をしめす言葉です。

「日本人」は誰が先に生まれたのか、兄なのか弟なのか、姉なのか妹なのかをハッキリさせるのが普通で、上下だけでなく〈長男・次男・三男〉という様に、何番目に生まれたのかまでハッキリさせるのが普通です。

 ところでアメリカの映画をみているとBrotherはBrother(兄弟は兄弟)、SisteはSiste(姉妹は姉妹)で、日本の様に誰が上かを示す表現はほとんど耳にしません。elderをつけて年上だと表現することはできるのですけど、すくなくとも、よく聞く表現ではありません。

 家族の中で、先に生まれた子でも下でも同じ様に自分たちの子どもとして大事にされているのでしょう。

 イギリスの王室の様な長男継続の伝統は特殊なもので、長男が家業を引き継ぐとか家を引き継ぐという様な伝統は、アメリカやイギリスではほとんどないようです。

 日本でも実際のところ、きょうだいはきょうだいで、上だから下だからということで分け隔てはないと思います。けれど家業は長男とか仏壇は長男という慣例があるのは事実です。
 実際、女性が結婚する際「長男の嫁は大変だ」という話も時々聞きますから、噂だけのことではないでしょう。

 言葉には、その言葉を母語とする人たちの、ものの見方・考え方、価値観がしっかり刻まれています。

 どちらの文化がよいとか悪いという裁定はできません。そこに残された価値観は、いろいろな状況が作り出した必然性もあるでしょう。とはいいえ、きょうだいの上下関係をことさら重要視しない英語の感覚を私は好ましいと思っています。

 みなさんは、どう感じるでしょう。

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楽しい読み語り・楽しいブックレビュー『ぼく モグラ キツネ 馬』②

〈たのしい教育メールマガジン〉や〈このサイト〉の読者の皆さんから「図書館で借りて読んでいます」「本屋さんで手に取ったら自分のものにしたくて購入しました」etc. うれしい便りが届いている「ぼく モグラ キツネ 馬⇨archives/154024」 その後です。

 先日、メンバーからの希望でたのしい教育研究所で《たのしい読み語り》が実施されました。

 聴くたびに感覚を揺すぶってくれます。

やさしくされるのをまつんじゃなくて、

じぶんにやさしくなればいいのさ


この世界をおもしろがろう

 みなさんも、ぜひ身近な人たちに読み語りしてみませんか。

 子どもたちへ、家族へ、友人へ・・・

 心が疲れているときでも、どこかのページに心動かされると思います。

 もしもこの作品が気に入ってくれたら、いつかアニメーションも観てください。
 熱烈な映画愛好家の私の気に入りの一作です、本の世界が一つのクリエイティブなストーリーによって展開されていきます。
 今現在は〈アップルTV〉のみの公開なのですけど、いずれレンタルDVDや他の動画配信サイトにも登場してくれると思います。

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ナンジャモンジャの木-沖縄にもあるんです

 最近、牧野富太郎関連の記事を時々書いているのですけど、お察しの通り朝のテレビドラマが関係しています。私はテレビをほぼみないので、その番組の内容も知らないのですけど、このサイトに書くと、読者の方からの反響が多く寄せられることと、〈たの研〉に来てくれる方たちからもテレビの影響で、牧野さんの話が時々出てくるからです。

 今回は〈ナンジャモンジャの木〉の話。

 牧野富太郎の本「草木とともに」にインパクトある植物の名前が出てきます、『ナンジャモンジャの木』です。
 インパクトある名前なので頭に刻まれてしまいます。
 本当にそんな木があるんだろうか・・・

 実はwikipediaにも出ています、実際ナンジャモンジャの木と呼ばれている植物があるんです。

 それは正式な名前かニックネームか?

 正式な名前だったらいいのにね。

 牧野さんの本には「昔、将軍から尋ねられたけれど何の木か名前が解らなかったため〈ナンジャモンジャと答えた〉という話がある」とのこと。
 いかにもありそうですね。

 つまり「何だかわからないからナンジャモンジャと呼んだ」というわけです。

 そういう木は日本各地にいろいろあって、牧野富太郎は、その話の中で、本物のなんじゃもんじゃの木と偽物のなんじゃもんじゃの木がある、と続けます。

 よくわからないからナンジャモンジャと呼んだわけだから、よくわからない本物とかよくわからない偽物というのは変だと思うんだけどな・・・
 ねぇ。

 牧野富太郎が本物のナンジャモンジャと語ったのは、ヒトツバタゴの木です。

ヒトツバタゴ=ナンジャモンジャの木

 清楚な白い花を咲かせます。

ヒトツバタゴ=ナンジャモンジャの木の花

 私は見たことがありません。

 各地にあるという流れでサイトをいろいろ調べてみたら、沖縄ににも「ナンジャモンジャの木」と呼ばれていた植物がありました、これです。

 以前書いた気がします、沖縄で紅葉する数少ない木の一つ〈ホルトノキ〉です。

 本草学者としても有名な平賀源内(江戸時代)がホルトノキの〈実〉がポルトガル(ホルト)から来たオリーブの実に似ているので、混同して付けたのではないかという話がweb上でいくつかみつかります。
 さもありなん。

「実が似ているのでオリーブの木だ」と勘違いした木で、実際よくわからなんなぁ⇨ナンジャモンジャ となったのかもしれませんね。

 子どもたちにはホルトノキを紹介するとき「これはポルトガルの木といのでホルトノキと名付けられたんだけど、〈ナンジャモンジャの木〉とも呼ばれていたらしいよ」と伝えてあげると、喜んでくれると思います。 

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ChatGPTと仲良くなる-単純計算の時もクロスチェック(ダブルチェック)が大事②

 最新号に書いたChatGPTについてのクロスチェック(ダブルチェック)が必要だという内容です、メルマガの途中からになります。

 ChatGPTに小学生向けの〈論理的思考力を高める問題〉をいくつか作ってもらい、メルマガで紹介しました。理科の問題などはチェックしていたのですけど、A.I.が強いはずの計算問題はノーチェックで出したところ単純な計算部分が間違っていて、読者の方からの指摘で気づきました。

 年齢の推理

ある家族には、お父さん、お母さん、息子、娘がいます。

お父さんはお母さんよりも10歳年上で、息子は娘よりも3歳年上です。

家族全員の年齢を足すと100歳になります。娘の年齢を推理してください。

 

答え:娘は17歳です。
(お父さん43歳、お母さん33歳、息子20歳)

 

Aさんからの指摘

☆(17+43+33+20)歳は《103》です

☆しかも33歳の母親に20歳の息子がいるというのはへんではないか

 なるほど、しかも笑えます。

 ChatGPTを利用する時は、はじめに書いてきた様にクロスチェック(ダブルチェック)が大切です、その範囲は簡単な計算などにも広げる必要があります。

 とはいえ「だからChatGPTはダメなんだ」と切って捨てられるほど小さなツールではないことは、きっと読者の皆さんには伝わっていると思います。

 またChatGPTはどんどん進化していきますから、こういうミスは次第に減っていくでしょう。減っていくとはいっても完全に0になるわけではありません。

 早めに慣れて、自分の思考を深めるツールにしておくことをお勧めします。

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