やっと長年の謎の一つが解けた@人生が自由研究/面白くてやめられない自由研究 〈アリジゴク〉はカゲロウの幼虫? その②

『アリジゴクはカゲロウの幼虫』という知識をめぐって約20年に渡る自由研究の流れを紹介しています、未読の方は一つ戻って読みはじめてください。楽しい面白い自由研究の記事です。

 アリジゴクのことを十数年追いかけ続けていたわけではありません。

 じゃあ自由研究ではないじゃない!

 いいえ、予想を立てて時期を待つこと、答えにめぐりあえる日を待つことも自由研究です。しかも、楽でとてもたのしい面白い自由研究です。

 最近〈たのしい教育 第3研究所〉の本棚を見ていたら、以前読者の方から「子どもにおすすめの百科事典を紹介してほしい」という声があったのを思い出して、百科事典を取り出しました。学研図鑑LIVE『昆虫』です。図鑑を作った〈丸山 宗利〉さんの『 昆虫学者、奇跡の図鑑を作る』という本を読んで、興味深かったので、いろいろな人たちにお勧めしています。

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 手にしてパラパラめくっていると「あ そうだった、アリジゴクのことを調べるんだった!」、記憶というのは不思議なもので、十数年ぶりに脳の回路がパッとここで開きました。

 
 いろんなカゲロウの写真が掲載されています。

「幼虫は、、、、アリジゴク?」

 そこにはアリジゴクとは違う〈幼虫〉の姿が載っていました。
 水中で暮らしているからでしょう、何となくトンボの幼虫〈ヤゴ〉に似ています。

 前回載せたのアリジゴクも一緒に載せましょう。
 アリジゴクはこんな姿で、砂地に潜んで暮らしています。

 これは違う種でしょ!

 そもそもカゲロウの幼虫には水中で酸素を取り込むための〈エラ〉があるのに、アリジゴクにはありません。
 生活する場所が全然違うので、体の構造が異なるのです。

 確認してみると、アリジゴクは〈カゲロウ〉の幼虫ではありませんでした。

 え?

 辞書には「アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫だ」とはっきり書いてありましたよね。※前回の記事参照

 複数の辞書にそう書いてあります。それらの辞書が間違っているのでしょうか?

 その謎も解けました。

 どういうワケだったのでしょう?

 次回の解決編にいく前に、ぜひみなさんも、なぜこういうことになっているのか考えてみてください。

つづく

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やっと長年の謎の一つが解けた@人生が自由研究/面白くてやめられない自由研究 〈アリジゴク〉はカゲロウの幼虫? その①

 楽しい自由研究・面白い自由研究の検索順位が着々と上昇中です、読んでくれている皆さんのおかげてです、ありがとうございます。今回は私の長年の謎の一つが解けた話を紹介させてください。

 どこの学校だったか定かでないけれど、こどもたちに一度「アリジゴクというのはカゲロウの幼虫なんだって、怖いアリジゴクが、か弱いカゲロウになるって不思議だよねぇ」という話をしたことがあります。
 学生時代に身につけた基礎知識として『アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫だ』と知っていたからです。

 と口にしつつも自分の心の奥の方で「ほんとかなぁ」という違和感があったので、辞書で調べてみました。
 そこにはちゃんと〈ウスバカゲロウの幼虫だ〉と書かれています、「やっぱり本当なんだ」・・・

 たとえば大好きな『新明快国語辞典』にはこうあります ※感謝と敬意を込めて引用

 

  デジタル大辞泉 にはこうあります ※感謝と敬意を込めて引用

あり‐じごく
読み方:ありじごく
1 ウスバカゲロウ類の幼虫。体長約1センチ。鎌(かま)状の大あごをもち、乾燥した土をすり鉢状に掘って巣を作り、底にひそんで落ちたアリなどを捕らえる。あとじさり。すりばちむし。《季 夏》「—見て光陰をすごしけり/茅舎」
2 1の作ったすり鉢状の穴。脱け出せない苦しい状況のたとえにもいう。「—からはい上がれない」

学研キッズの辞書はこうです。 ※感謝と敬意を込めて引用

 

アリジゴク【<蟻地獄>】

アミメカゲロウ目 ウスバカゲロウ科の幼虫のうち,地面にすりばち形の巣穴をほるものをいう。また巣穴をいうこともある。⇒ウスバカゲロウ

 もしかすると教室に置いている「理科辞典」を開いたかもしれません、いずれにしてもそこに書かれた説明に安心して数年が過ぎていきました。とはいえ、心の奥の方にある違和感から、その知識を子どもたちに伝えることはありませんでした。

 ところでカゲロウの成虫は食べる器官(口)を持たずというのは、数時間から数日で寿命が尽きてしまうといわれている〈か弱い〉昆虫です。
 

wikipediaに感謝して参照

 その幼虫のアリジゴクというのはこういう姿形(すがたかたち)です、身体中を毛が覆っています。


 アリジゴク(蟻地獄)は砂の中に潜んでアリが滑り落ちるワナをつくって獲物を待ちます、恐ろしい状態を表す表現としても利用されています。

wikipediaに感謝して参照

 幼虫と成虫がこんなに違っているから違う生き物だ、とは言えません。
 たとえば毛虫が美しい蝶になるようなこともありますね。

 不思議だなぁ、そういう違和感をもちつつ年月は過ぎていきました。

 数年後、テレビ番組で「カゲロウの幼虫は水生だ(水中で過ごす)」と知りました。

 その番組なども忘れてしまっているのですけど、この写真のように水中にいるカゲロウの幼虫の姿がそこにありました、これは〈ウスバカゲロウ〉ではなく「フタバカゲロウ」の幼虫です。

フタバカゲロウの幼虫 http://tansuinoikimono.blog101.fc2.com/blog-entry-1143.html に感謝を込めて引用

 あれれ、蟻地獄は幼虫によって、水の中で暮らしたり、地上でアリに罠をかけたりするのかなぁ、そんなことあるのかなぁ、不思議だなぁ・・・

 そもそも水中で暮らすってことは「エラ」があるわけで、地上で暮らす生物、たとえばアリジゴクがエラをもっているというのはおかしいぞ、エラというのは水中、あるいはかなり湿度(湿りけの度合い)が高い状態でないと機能しないはずだから。

「アリジゴクがカゲロウの幼虫というのは間違っているんじゃないだろうか?」

 といってもいろんな辞書に「アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫だ」と書いてある、やっぱり調べてみないといけないな。

 そう思いながら、また年月は過ぎていきました、そう、おそらく合計して二十年以上・・・

 ここまで読んで、みなさんはどう思いましたか?

私と同じように「やっぱりへんだよなぁ」と思ったり、「カゲロウの幼虫は陸上、水中でいろいろ機能を変えているのだろう」そう考えたり。

みなさんも予想を立ててみてください。
                     つづく

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人生が自由研究@野菜を育てるHさんの自由研究成果を美味しくいただく

 3月に入って暖かい日、〈楽しい農業〉のスペシャリストHさんがやってきてくれました。驚くほどの野菜の量です。

 一つ一つの野菜たちが、みずみずしく実がぎっしりしています。

 Hさんは農業だけをしているわけではありません、専門の仕事を持ち、空いた時間で畑仕事をしています。それでこれだけの量を、いろいろな人たちにおすそわけできるのですから、その実力と時間のかけ方のすごさがわかると思います。

 Hさんのすばらしいところは、それだけではなく、自由研究しながらたのしんで農業をしているところです。

 その様子を全部紹介するには、サイトの誌面ではぜんぜん足りません。

 Hさんがまず初めに話してくれたのが、このニンジンについてです。

 同じタネを同じ時にまいて、同じように水やりをして育てたのに、こんなに大きさが違っています。

 日当たりが違っていたからでしょうか?

 土の硬さが違っていたのでしょうか?

 いいえそうではありません。

 ではどういうワケか?

 それはいつか皆さんで楽しく自由研究してみてください。

 たのしい教育は、いろいろな方たちの応援で、着実に広がっています。

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保護者が貧困の連鎖を乗り越える時=実際に動くチャンスをつくる

 昨日もある重要な場所で「どうすれば貧困世帯がその連鎖から抜けることができるか」というテーマでお話をしました。

それは〈たの研〉の地域福祉活動に大きなテーマで、私自身が教師時代からずっと取り組んできたテーマです。

 学校にいて「こどもにこんなに貧しい思いをさせて、あの親は…」というような言葉を何度も耳にしてきました、その都度「そうじゃないでしょ、子どもを捨てて逃げ出す人たちもたくさんいるのに、一緒に暮らしているじゃない」と考えていました。後輩たちがそう口にした時には「別な見方をすると、こういうこともいえるんじゃないかな」と語ってきました。

 どういう場合でも特別な人たちはいるとして、私がこれまで関わってきた、経済支援の必要なほとんどの家庭には、それぞれ固有の事情があって、簡単に「こうしたら貧困状態から抜け出せますよ」といえるものはなかなかみつかりません。

 こう書くと「福祉がしっかりしてないからだ」という人たちもいるでしょう。

 救うことができたのに福祉の壁に弾かれて命を亡くしてしまう悲しいことも起こっていますから、ここにも特殊な例はあります。あるとはいえ、私が関わってきた福祉の担当の方たちの大多数は、丁寧で誠実に仕事をすすめている方たちでした。先日、〈たの研〉を応援してくれる教師仲間の紹介でお会いした福祉担当の方も、とてもいい方でした。
「福祉システムが悪い」と感じる人たちは、ぜひ政治や法律が良い向きに変わっていくように力を注いでください。福祉の現場にいる人たちも、そういう中で素晴らしい力を発揮できるようになると思います。

 教育の場で過ごし、私自身がテーマにしてきた『貧困を脱する』ときの契機になる大きなきっかけがあることを発見してました。
「〈子ども〉をきっかけに変わり始める」ことです、その多数の例と向き合ってきました。

 子どもが自分の可能性を伸ばして輝いてくる中で、福祉の方たちとうまい具合につながっていくと、その貧困の連鎖から抜けることが多い、それは確かです。

 A.子どもたちが生き生きと可能性を伸ばす

 B.福祉のチャンネルと繋がる

それが両輪です。

 A.子どもたちが生き生きと可能性を伸ばす:『たのしい教育』は子どもたちの可能性を生き生きと伸ばしていく最適の方法です、学校だけでなく、地域、時にはアウェイの場所でもたくさん実践してきて高い評価を得てきましたから確かです。

 B.福祉のチャンネルと繋がる:これまで関わってきた福祉の中にいる人たちの多くは素晴らしい人たちでした。
〈たの研〉を創って以後、福祉の方たちとのつながりはさらに広がってきました。福祉とのリンクは、〈たの研〉の得意とすることです。

 つまり〈たの研/たのしい教育研究所〉はその両輪をもっているということです。

 これまでも個別でたくさんの相談(無料)を受けてきました、必要な方は気軽にご相談ください。

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