おすすめ絵本シリーズ 『しもんスタンプでかいてみよう」』エド・エンバリー (偕成社)

しもんスタンプでかいてみよう今日は『しもんスタンプでかいてみよう』エド・エンバリー (偕成社)を紹介します。

芸術の秋…時には絵を描くのもいいですね。
さて、今回は絵がすきなひとはもちろん、
絵のにがてな人でも描くのがたのしくなっちゃう絵本です。

自分の指のしもんで絵が描けてしまうんです。
布やスポンジなどに、えのぐ、ポスターカラー、カラーインクなどを
水でといてしみこませれたものに指をおしてしもんスタンプにします。

画用紙などにぺたぺた押して、それをえんぴつやサインペンなどで
点や腺をくわえるだけで、お花、動物、昆虫、小鳥、のりもの、
その他・・・などいろいろなものに変身していきかわいい絵の世界が
広がっていきます。

世界中におなじしもんの人はふたつとありません。
世界に一枚しかないとくべつな絵を描くのもステキだなと思います。

34ページに「サンタクロースとトナカイ」が載っていますが、
クリスマスカードをしもんスタンプでを手作りするのもいいかもしれませんね。

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写真はエンバリーさん

( by hina )

 

NHKテレビドラマ 村岡花子さんの英語

 今回の内容は,一般教養「英語」の学習にもなります。
受験生の皆さんは英語の部分を特に丁寧に読んでみましょう。
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 テレビはほぼ観ないので,NHKの「花子とアン」の中身は知らないのですけど,研究所のメンバーから,とても面白いのだと何度も聞かされていました。
その話の御陰で,ほんの少しだけ内容を知っています。

 さて最近は都会(那覇市)に出る機会が多く,某月某日,話し合いの合間に1時間ほど空いたので,デパートの本屋さんに行きました。
すると催事場で「村岡花子と赤毛のアン展」を開催していました。

 時間はあまりなかったのですけど,もちろん行ってみました。

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本もいろいろあったので,モンゴメリーの原書と村岡花子の訳したものを読み比べておどろきました。

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まず赤毛のアンを書いたモンゴメリーさんの文体が異常に長いのです。

私の英語力のせいもあるだろうけど,子ども達に向けて分かりやすく書いているようにも思えないのです。

始まりからして,この長さですよ。

Chapter I
Mrs. Rachel Lynde is Surprised

Mrs. Rachel Lynde lived just where the Avonlea main road dipped down into a little hollow, fringed with alders and ladies’ eardrops and traversed by a brook that had its source away back in the woods of the old Cuthbert place;it was reputed to be an intricate, headlong brook in its earlier course through those woods, with dark secrets of pool and cascade; but by the time it reached Lynde’s Hollow it was a quiet, well-conducted little stream, for not even a brook could run past Mrs. Rachel Lynde’s door without due regard for decency and decorum; it probably was conscious that Mrs. Rachel was sitting at her window, keeping a sharp eye on everything that passed, from brooks and children up, and that if she noticed anything odd or out of place she would never rest until she had ferreted out the whys and wherefores thereof.

セミコロン( ; )は元々,それで一文というようにも考えられるので,そこまでをワンフレーズだと考えても,でも長いなぁ。

花子さんも,私と同じ事を感じたのだと思います…独自に短くして訳してくれています。
赤毛のアンのヒットには,花子さんの文体が大きく作用していると思います。

モンゴメリー原文
Chapter I 
Mrs. Rachel Lynde is Surprised

Mrs. Rachel Lynde lived just where the Avonlea main road dipped down into a little hollow, fringed with alders and ladies’ eardrops and traversed by a brook that had its source away back in the woods of the old Cuthbert place;

このモンゴメリーさんの文章を,強引に直訳すればこうなったところです。

第一章 レイチェル・リンド夫人の驚き
 レイチェル・リンド夫人は,ちょうどハンの木やレディーズ・イヤー・ドロップの木が茂り,奥の方にある古いカスパート家の森を源とする小川が横切るアヴォンリー街道を降りたところにある小さな窪地のところで暮らしていました。

花子さんはこの固まりを,三つの短い文章に分けてリズミカルに訳しています。

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花子訳
一 レイチェル・リンド夫人の驚き
アヴォンリー街道をだらだらと下っていくと小さなくぼ地に出る。レイチェル・リンド夫人はここに住んでいた。まわりには,はんの木がしげり,ずっと奥のほうのクスパート家の森からながれてくる小川がよこぎっていた。
花子さんのこのセンスは,とても好きです。
たとえば…
「レディーズ・イヤー・ドロップ」という植物がどういうものなのか私もしらないのですけど,花子さんも知らなかったのでしょう。あるいは知ってはいても,日本にはなじみのない植物だったのかもしれませんね,原文にある単語を飛ばしてやくしています。

文章も読みやすいと思いませんか。
あの時代に,みごとな才能だったと思います。

『宇宙のひみつがわかるえほん』的川泰宣(ポプラ社) 読み語りおすすめ本

今日は『宇宙のひみつがわかるえほん』的川泰宣(ポプラ社) を紹介します。

2宇宙へに行くの2009年は世界天文年でした。
宇宙に関するイベントや本もいろいろありました。

低学年の子どもたちでもが分かりやすい宇宙の本がないかなと
探しているときに,たのしい教育研究所と関係の深い 的川先生の本がたくさん手に入りました。

的川先生は,たのしい教育研究所が立ち上がる時に,遠藤純夫先生と一緒に強く支えて下さった方で,喜友名先生が「師匠」と呼んでいる方です。
よく沖縄にも来て下さって前回は研究所の皆とパーティーを開きました。

宇宙関係の本を日本で一番たくさん出している方だけあって,とても分かりやすい本です。
子どもたちだけでなく大人の私にも分からなかったことが
たくさんあって「これだー」と思いました。

「どうやって宇宙へに行くの」
「なぜ宇宙へいくの」
「なぜ星は光っているの」
「宇宙人はほんとうにいるの?」
「わたしたちは星からうまれたの」
「宇宙なぜなぜQ&A」の6巻です。

イラストや写真もたくさんあってとても分かりやすく
説明されています。

本の中のタコロス先生と一緒に、
時には宇宙の不思議さに目を向けてみるのもいいものです。

7月の既日食は図書館でもイベントを行い、
思い出すだけで感動がよみがえって来ます。

また沖縄では宇宙ステーションに長期滞在してた
若田光一宇宙飛行士との通信イベントや仮説実験授業「宇宙への道」があって,まさに「世界天文年」でした。
宇宙がぐっと身近に感じられるようになりました。

この本はその若田さんのスペシャル対談も載っています。
タイムリーな本に出会いました。

( by hina )

『絵本 窓ぎわのトットちゃん』1・2巻 黒柳徹子(講談社):読み語りおすすめ本

ご好評の「読み語りおすすめ本」のコーナー
 今回は「絵本 窓ぎわのトットちゃん」1・2巻 黒柳徹子(講談社)
  を紹介します。

絵本 窓ぎわのトットちゃん「窓ぎわのトットちゃん」が絵本版で登場しました。
最初に出たのは30年以上も前に出された本で、
黒柳徹子さんの自伝物語で295ページもあります。

この絵本版は
トットちゃんが小学校1年生で学校を退学になるところから始まります。
入学早々退学になったトットちゃんは、
自由が丘のトモエ学園に通うことになります。

そこは、電車を教室に使ったり、授業のやり方も変わっていたり、
校庭のあちこちに自分専用の登る木があったり、
トットちゃんはそこがとても気に入り、
毎日学校でわくわくたのしく過ごしていきます。

トットちゃんが、どんなことを考えて、どんなことを感じて、
毎日を思いっきり暮らしていたのか読みながらこちらまでわくわくしてきます。

子供の話をじっと聞いて、さりげない校長先生の一言にも感動しました。
認めてもらえるってうれしいことですよね。

(by hina)