今年もお世話になりました たくさんの方達からのお礼のたより「クイックちんすこう」〈楽しい学習・楽しい家庭科・楽しい教材・楽しい学力向上〉

 たのしい教育は学校と親和性が高いので〈子ども達の教育が中心〉の教育だと考える人もいるかもしれません、違います。どういう年齢の人でも〈たのしく学ぶ〉ことは可能です。
 ここ二、三週間はPEALカウンセリングを受けた方からのお礼の便りが増えています。PEALカウンセリングの対象はほぼ大人です。PEALカウンセリングは〈たのしい教育〉とは別物ではないかと考える方もいるかもしれません、けれど〈笑顔〉〈賢さ〉〈予想実験〉etc. たのしい教育が少し形をかえたバージョンだといってよいでしょう。

 とはいえ写真入りのお礼のたよりは、ほぼ子ども達の様子です。今回もその一つを紹介させていただきます。

 年末にこども達とたのしむプログラムということで「クイックちんすこう」の問い合わせがあり、たのしいお菓子づくりの専門家〈ナノ先生〉が担当して教材を提供したのですけど、そのプログラムを実施した様子を含めた丁寧なお礼のたよりが入りました。

 そこにはこどもたちのたくさんの笑顔にあふれていました。

 これが、こども達が自分の手でつくった〈ちんすこう〉です。
 その楽しさと美味しさはこども達の評価感想にもたくさん書き込まれていました、たのしいだけで学ばないということはあり得ません、こどもたちのいろいろな賢さを高めたに違いありません。

 

 我が琉球の歴史をしっかり伝えながら丁寧に授業したことが伝わってきます。

〈売っているものと同じ美味しさ〉はたくさんの実践で保証済みです。
「今までのちんすこうの中で一番おいしかった」「何回食べても飽きない食感」と書いてくれた子どもたちもいます。

 

「クイック」とつくくらいで作る時、手もベタベタにならず、片付けも簡単です。

「〈2時間くらいかかるかな〉と予想していたら、30分くらいでできてしまう。簡単なので、これなら家でも作ってみたい」と書いてくれている子どももいました、もちろん評価も最高点です。

 年末にメインパソコンがダウンしてしまい、動画の作成が遅れているのですけど、安定してきたら「クイックちんすこう」の作成もメンバーに提案したいと思います。

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〈こどもの感性〉というより〈はじめの頃の感性〉/岸惠子自伝

昭和を代表する俳優の一人に岸惠子(恵子)さんがいます。

俳優としての岸惠子さんのことは
〈寅さん〉で知っているくらいです。
とてもチャーミングで魅力的な女優だと思います。
       

 ※1973年「わたしの寅さん」

 女優としてより、エッセイで筆の腕は確かで、エッセイ「ベラルーシの林檎」、小説「わりなき恋」などの作品があります。
 

 去年、自伝が出ました。「卵を割らなければ、オムレツはたべられない」というサブタイトルが気に入って手に入れておきました。


 少しゆとりができたので読んでみました。

 生まれたその日、庭に咲いた芙蓉(ふよう)の花をみて「この子の名前〈ふよこ〉にしましょう!」といった母親の提案を、父親が「名前はどこにでもある平凡が一番だ」と一蹴して〈けいこ〉となった話からはじまります。

 父の決定をうらめしく思う。

 パリでも日本でも、字は違っても、わたしの周りは〈けいこ〉だらけでしまつが悪い。

 という話から始まる文章の中から岸惠子さんの個性がはっきり見えてきます。

 少しページをすすめると、こういう文章が出てきます。

 もっと小さかった頃の私は、まぶしく光る海を見ながら、この海が終わる時、海水はどこに溢れるのだろうと思った。
 海水はどこにもこぼれず、海や陸地は繋がっていて、地球という丸い大きなものに乗っていると知って驚いた。
その地球はもっと大きい、果てしない宇宙というものの中に浮いていると聞かされて不思議な気持ちになった。
「じゃあ、まあるい地球の底にいる人は、逆さまに立っているの?
 そらの中に落っこちたりしないの? 人間も海や空の様に果てしないの?」
 うっすらとしたこわさが湧いて、私は地球の底で地面にしがみついている女の子の絵を描いた。
果てしがないって、終わりがないっていうこと?
 父がどんな説明をしてくれたのかは覚えていない・・・
 幼い私の頭はこんぐらがった。
果てしがないというのは不気味なことだと思った。
果てしはあった方がいいんじゃないかと思った。

 きっと、この話にある感覚を、たくさんの人が感じてきたのでしょう、私もその一人です。

  以前、磁石を使って、こどもたちにこういうモデルを作ってみせてあげたことがあります、頭でわかっているこどもたちも「ふしぎだよねぇ~」と感動してくれました。

 可能な方は、ぜひ、作って展示してあげてください。

 こういう心動かされた感覚が成長していくうちに、遠い昔のこととして忘れ去られていくのです。

 ああ、もったいない。

 私たち大人にもある〈はじめの頃の感覚・感性〉は、たのしい教育の原点とも重なります。一緒に広報していただけたら幸いです。

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チベット旅行記/青空文庫・Kindleで読めます

 知人とkindle(キンドル:電子書籍サービス)の話になり私のアウトドア系の座右の書 河口慧海(かわぐち えかい)「チベット旅行記」を紹介しました。

 実際の本は講談社学術文庫と旺文社文庫の二つを持っているのですけど、講談社の本は4分冊

 旺文社文庫の本は一冊で上の四冊本の厚みがあります。もう一冊買っておこうかと調べてみたら古本で5000円近くの値がついています、いつの間にか貴重な本になっていました。

 

 河口慧海は明治期のお坊さんです。

 当時の日本にある仏教の本は、漢語つまり中国経由のものばかりでした。慧海はそれらの仏教の経典が、同じ箇所所を訳しているはずなのに本によって異なる意味になっていたり、訳されてなかったり、順序も違っていたりしているのが気になり、本来の仏典、古代インドのサンスクリット語で書かれた仏典を求めに旅立つことを決意します。

 原書はブッダのふるさと仏教の生まれたインドに渡ればよいと考えるところですけど、インドに行っても原書はほぼ手に入らないらしい。今はネパールやチベットにそういう経典が残っていて、特にチベット語に訳された経文は文法の上からも意味の上からも中国訳より確かだという。

 そこで彼はチベットに入ることにします。

 当時のチベットは鎖国していて日本から行っても捕まるに決まっています、そこでいろいろな知恵を絞って入るのですけど、その道程は並大抵のものではありません。登山の本や映画を数々手にしてきたのですけど慧海さんのチベット旅行記は、その作品の中に入れてもトップクラスに読み応えがあります。

 登山などのトレーニングなど積んでいないはずなのに、30キロほどもある重い荷物を頭の上に束ねてチベット氷河から流れ来る身が切られるほど冷たい川を渡る。

 渡ったはよいものの、あまりの冷たさに身体の震えが止まらず動かすことができない、そのまま死んでしまうのではないかというようなレベルの話が何度も出てくる、アドベンチャーものとしても優れものです。

 さてさて古本で5000円の値がつくチベット旅行記ですけど青空文庫とkindle(キンドル/電子書籍サービス)で無料で読めます。登録でお金がかかるわけでもないので、興味のある方は入手してみるのをお勧めします。ちなみにKindleも青空文庫が作成したデータを利用している様なので書きづらいのですけど、レイアウト的に読みやすいのはKindleです。

青空文庫「チベット旅行記」

https://www.aozora.gr.jp/cards/001404/files/49966_44769.html

Kindle「チベット旅行記」※この本をクリック⬇︎

 朝日新聞社の記者に語ったものを文字起こししたものなので全体は読みやすいのですけど、はじめの本人が書いた文章は読みにくいです、飛ばして良いと思います。

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楽しい福祉&教育=板倉聖宣「強制を意識すると何でも嫌になるのが人間ではないか」

  みなさんは「宿題」は好きですか?

 なかなか好きだという人に出会ったことがないので、きっと多くの人がNoと答えていると思います。

 最近の〈たのしい教育メールマガジン〉に「宿題論」と「たのしい宿題実践編」を紹介したところ、感謝のたよりをいくつも届きました。

 その発想の部分に板倉聖宣(仮説実験授業研究会初代代表/日本科学史学会前代表/元文科省教育研究所室長)が宿題について語った一文を紹介しましたので、ここでも少し紹介しましょう。
1994年7月号の〈月刊たのしい授業〉に「わたしの宿題論」として書いた長文の中の一節です。

 じつは「いくら自分のやりたいと思っていたことでも、そこに多少とも強制を意識するととてもいやになる」というのは、私にとって一つの大発見でもあったのですが、このような精神状態は私の場合とくに強いことがあるとしても、私だけの異常な出来事とは思えません。
 だから私は「強制的なものはできるだけ排除したほうがいい」と思うのです。
 しかし「いつか書けたら書きましょうね」といった強制のない〈宿題〉なら夢があって楽しいと思うことが少なくありません。
「夏休みの自由研究」なども、やらない自由まで認めてくれれば、楽しいものになりうると思うのです。
 私の友だちの中には、私とは正反対の生き方をするように心掛けている人もいます。
「自分自身に強制を課さないと怠けて仕事をしないから強制を課するようにしている」というのです。私の尊敬する文学者の杉浦明平さんは、自分自身に〈毎月1万ページ以上の本を読むこと〉という課題を課して、毎月完遂するようにしている、という話を聞いて驚いたこともあります。杉浦さんは「今月はその目標を達成できそうもない」と思うと「絵本など字数の少ない本を読んで、何とか目標を完遂する」というのですから、徹底したものです。
 しかし私には「人間というのは、そうやってでも自分を進歩させたほうがいい」とはどうしても思えません。
      --略--
 私は〈人間というのはもともと勤勉なものだ〉と思うのです。小さな子どもたちを見てもそうです。絶えず活動しているほうが楽しいのです。休んでいるときが楽しいというのは、あまりに働き過ぎです。
 もしも人間というものがもともと勤勉なものだとしたら、できるだけ強制をしないで気持ちよく活動をする方法を探し求めたほうがいいと思うのです。私は「そういうことが可能だ」と信じています。

 そこで多くの楽しい授業プランを作り、楽しい授業を提唱することができたと思うのです。

 学校では宿題と呼ばず「家庭学習」という呼び方をしています。私は公立の学校で勤めていたので、私立の内実はわかりませんが、公立学校で「家庭学習なし/宿題なし」というのは難しい状況です。 

 たのしい教育が普及していく中で、こども達は「もっと学びたい」という様になり「興味のあることについてそれぞれで研究してみましょう」という段階に進むことになるでしょう。

 すると「宿題をやってきなさい」という言葉もなくなっていくと思います。

 それは「これこれをやってくる様に」という今の状況より、ずっと高みにすすむ段階だと思います。
 興味のある方は、ぜひ「たのしい教育」を体験してみてくださいね。

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