まど・みちお は私にとって特別な人物です。
わたしの考え方の重要な尺度となる人物です。
この人の「良心」を前に、身が引き締まる気がします。
昨年、104歳で他界しました。
まどさんは、詩が有名ですけど、エッセイもとてもよいのですよ。
まどさんの「百歳日記」にこういう文章があります。
子どもっていうのは、生まれた直後から数年は、昔もいまも同じじゃないでしょうかね。
いまの子どもたちが違って見えるのは、周りの空気がまるきり違うから。
空気っていうのは天然のエアーもそうだけれども、周りの人たちの感じも昔とは違いますからね。でも詳しいことは私みたいな素人にはわかりません。
子どもはとにかく発想が面白です。
私なんか、どんなに頑張ってもかないません。
子どもたちの出てくるテレビの番組をときどき見ても、みんな先生のまねをしているようで、ひとりとして同じことをしていないですね。
あさってのほうを見ている子もいますし、本当に みんなそれぞれ美しい個性を発揮している。
ああ、さすがに子どもだなあと思います。
みごとな感性です。
こういう感覚で教育に携わることのできる先生方を育てることも、たのしい教育研究所の重要な活動の一つです。
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