植物写真と植物線画とはどちらがリアル(現実的)か? 伊波善勇(いは ぜんゆう)先生の植物画・技法-楽しい理科・楽しい植物学

 前回の〈沖縄のカエデ〉の記事の中の『クスノハカエデ』のスピンアウトして別記事として書きたいテーマがあります、写真と絵はどちらがリアルかという話です。もちろん〈抽象画〉や〈抽象写真〉ではなく、写実的なものをめざして表現したものについてです。

 沖縄にもカエデがあって、それをクスノハカエデという話を書いたのですけど、それはこういう植物です、〈カエルの手〉の形の様な切れ込みはありません。ちなみに〈カエデ〉は《カエルの手》を略して名付けられました。私が大好きな「新明解語源辞典」から紹介しましょう、この辞書はおすすめですよ、暇な時はパラパラめくっているだけでいろいろな発見があります。

 これがクスノハカエデです、沖縄県の公式サイトに載っている写真です(https://www.pref.okinawa.jp/site/norin/shinrinken/kikaku/yuyou-detail/kusunohakaede.html) 山に入ってこの写真をたよりにクスノハカエデを同定することができるでしょうか。つまり「これかもしれない」と思った〈木〉と〈この写真〉を比べて「これに違いない」と識別できるでしょうか?

 時間はかかるかかるでしょう、その後「これは違うな」とか「ほぼこれだと言って間違いないだろう」と判断するのは難しくはないと思います。

 では伊波善勇先生が描いたクスノハカエデの線画を見てください。山に入ってこの絵をたよりにクスノハカエデを見つけることができるでしょうか。

 これは厳しいと思うのですけど、どうでしょうか。リアルな色彩感や質感は写真に敵いません。
 けれど「これかもしれない」と手にした後は
「あ、この葉先の様子が似ているな、違うな」
「葉脈の間隔、様子が似ている、違う」
「花の形が似ている、違う」
といった識別は、遥かに写真より上だと思います。

 以前も書いた記憶があるのですけど、この植物線画には伊波善勇先生の「この葉先はこうなっているんだよ」「葉と茎の間隔はこれくらい離れているんだよ」という様な語りがそのまま描かれているわけです。

 写真と写実画はどちらがリアルか?

 私はどちらもリアルで重要だと思います。

 植物が好きな人は本屋さんで普通に売られている写真図鑑だけでなく植物画の図鑑を携えていると、より楽しめると思います。
 伊波善勇先生の植物図鑑は教育委員会の依頼で作成されたものなので販売されていません(たのしい教育研究所で閲覧できます)、伊波先生がモデルにした牧野富太郎の植物図鑑は販売されています。

 牧野富太郎の植物線画はKindle(キンドル/電子書籍)や青空文庫で無料で読むことができます。※Kindleの作品は一定期間後〈有料〉になる可能性もあります、無料のうちにダウンロードしておければいつでも読むことができます

 みなさんも植物画の魅力を味わってみませんか。こういうところから本物の学力、確かな賢さが広がっていくと思います。

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楽しい科学-虹色の光を見つけたら光のくる方向を探してみよう

 背中に朝の光を感じながら、珈琲を味わいつつ執筆していると、ノートパソコンのすぐそばに虹色の光を見つけました。

 前に目を移すと、壁板にも虹色の光が見えています、虹色の右側の直線はパソコン画面の影でしょう。

 1666年、ニュートンの実験によって「太陽の光は、異なる波長の光つまり〈いろいろな色の光〉が組み合わさって〈無色〉に見えている」ことがわかりました。※1666年という年を覚える必要はありませんけど比較的覚えやすい数字ですよね。ちなみに江戸時代に入る区切りとなる〈関ヶ原の戦い〉が1600年ですから、日本でいうと江戸時代のはじめの頃にこういう偉大な実験がおこなわれていたことになりますね

wikipediaより

 幅のある波長(いろいろな色)を含んだ無色の光が物質に当たって、青い色を跳ね返したらその物質が青に見えます、赤い色を跳ね返したら赤くみえます。
 血液は赤い波長の光(色)を反射して、ブルーベリーは青い波長の光(色)を反射しているわけです。

 頭を動かして後ろからくる朝陽をさえぎったら虹色の光が消えてしまうので、虹色の光は太陽からくる光だとわかります。

 虹は小さな雨粒などが光を通過させる時に屈折つまり進む方向を曲げてしまったり、雨粒の内側で反射させてできます。

 テーブルや板壁は表面で光を反射させるわけで、光を内部に取り込んで反射させるわけでも、光の進む方向を曲げてしまうわけでもありませんから、テーブルや板壁が虹色を作っているわけではありません。

 どうしたわけでしょうか?

 太陽からくる光を何かが屈折させているに違いありません。

 ガラス戸とカーテンくらいしか思い浮かばないなぁ~

 と振り返ってみると・・・

 カーテンの間にクリスタルがぶら下がっていました。

 真ん中あたりの3連続の多面体が太陽光で輝いてみえます、それを通過した光が分光してパソコン近くに虹色を見せてくれていたわけです。

 理科の実験で光を分光する時〈プリズム〉といってガラス状の三角柱を使います。そのせいで〈分光は三角柱で〉と思い込んでしまう子どもたちがたくさんいます。

 でも光は角度によって球面でも分光します、多面体のクリスタルならどんどん分光します、調べてみると〈サンキャッチャー〉という名前で売られているクリスタル多面体がたくさんありました。新しい授業プログラムとして使えそうな予感がしています。

 

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いろはパズル-インドアでもアウトドアでも楽しめる教材に〈たの研〉メンバーも熱中

 〈たの研〉で開発したたのしい国語教材〈いろはパズル〉をアウトドアでやってみました、かなり盛り上がったので紹介しましょう。
 〈たの研〉の夏の後半は毎年〈アウトドア講座〉で盛り上がっています、今回はコロナもあけたので〈宿泊〉での開催となりました。
 準備メンバーはかなり早い時間に集合して、設置も終わったので、ゲームの賞品として並んでいた〈いろはパズル〉をたのしもうということになりました。

〈いろはパズル〉は去年開発したプログラムです、一つの単語からどんどん言葉を広げていって自分のカードを使い切る遊びです。先に終わったら他の人のカードをもらって手伝います、つまり勝ち負けではなくチームで課題をクリアーしていくタイプです。
 下の写真で説明しましょう、〈へや〉⇨〈なやみ〉⇨〈なは〉⇨〈てはい〉というようにどんどん言葉を連ねていきます、どの単語のどの位置の言葉につなげてもOKです。

 いろいろな先生たちが国語の時間や生活科、特別支援のクラスなどで使ってたのしんでくれています、これがアウトドアでもとてもたのしいゲームになりました。
〈たの研〉のメンバーは開発当時からたのしんでいるのでスピーディーに全部のカードが並んでいきます、はい完成!

 その後、さくら先生のアイディアで
⭕️〈3文字〉以上でいろはパズル

⭕️〈たべもの〉限定いろはパズル
というルールで挑戦することになりました、すると慣れた集団もかなり頭を使いのめり込んでいきました。
 キャンプ場でうつむいている人たちはなかなかいないだろうと笑いつつ、これだけ盛り上がっているとは誰も知らないことでしょう。

 これは「《食べ物限定》いろはパズル」です。
〈こめ〉⇨〈にまめ〉⇨〈うに〉⇨〈にら〉⇨〈ぬてら〉とすすんでいきました。

 後半はかなり難しくなり皆で全部のカードを見ながら知恵を出しました。
 タープテントの下でたのしんでいたのですけど、二つの台風の影響で強い雨が降り出し、背中は濡れて椅子にも雨が降りてズボンも濡れてきたのに誰も「やめよう」と言いだす人はいません。

 雨もあがって、いよいよ残りカードはあと3枚となりました。

 そうこうしているうちに、みんなが来る時間が迫り、食事の準備などをはじめなくてはいけません。
「きっと全部埋まるのに」とさくら先生が言い、そのままの状態でシートにカードを移動して後でやることになりました、それほどまでにたのしい。


 けれど結局、その後のゲームで大いに盛り上がり、酔いも進んでキャンプ場で再チャレンジすることはできなかったので、後日みんなで集まって、この並びからスタートすることになりました。それほどまでにたのしい(繰り返し)。

 子どもたちとの勉強で使うだけでなく、高齢の方たちと「じゃ、次はおじいちゃんの番ね」という様にたのしむことで、認知症の予防にも使えると思います。
 欲しい方はラミネート加工版1セット送料込800円、2セット1400円、4セット2000円ででお届けします、気軽にお問合せください

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たのしい教育研究所の大きな財産

 ここ数日、たのしい教育研究所で学んだ先生たちが後輩たちを応援しようと足を運んでくれています、まさにうちの研究所の大きな財産です。

 ヘルプに来てくれた先輩たちにも評価感想を書いてもらっています。
 今回も嬉しい言葉がたくさん綴られていました、一つ紹介します。※ 具体的な内容は〈たの研〉の特許的なものなので、そこには少し手を入れました

 大切な時間に声をかけてもらってすごく嬉しかったです!

 ありがとうございました。

 一緒に教材研究している気持ちになり「自分だったら」と、もっと学びたくなりました。

 自分もこの研究所で学び、寝る間を惜しんでがんばっていた時を思い出すこともできてよかったです。

 他の人と同じようなことではなく、たのしく自分の可能性を伸ばし、子どもたちを惹きつけるたのしい教育研究所のスタイルがすごく好きです。

 講座などにも足を運び、たのしい教育をたくさん学びたいです。

 〈たの研〉で学んだ先生たちが沖縄県各地に広がってきています。その先生たちが中堅・ベテランになる頃、子ども達や周りの先生たちの笑顔とたのしさが広がる方向に力を発揮してくれるでしょう、その日がとてもたのしみです。

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