〈菌〉の〈縄張り争い〉で病気を治す-たのしい教育プログラム作成中

〈縄張り争い〉も〈菌〉も、よくないイメージがつきまとうのですけど、菌の縄張り争いがたくさんの人たちの命を救ってきました。
 方便(ほうべん)でも誇張(こちょう)でもありません、救った命の数は何百万人と見積もっても少ないくらいでしょう。

 以前から、子ども達が喜んで学んでくれる〈たのしい教育プラン〉になりそうで、候補の一つにしていました。

 今回はその話を少しだけ紹介しましょう。

 さてみなさんはどういう〈菌〉を知っていますか?

・・・・

 菌にはビフィズス菌、乳酸菌、大腸菌、破傷風(はしょうふう)菌などたくさんの種類があります。

 たとえば湿ったパンを置いているとカビが生えてしくことがあります、カビも菌の仲間です。

 カビ(菌)はそのパンの炭水化物やタンパク質、脂質、水分などを栄養にしてどんどん広がっていきます。
 他の菌たちがそのパンに群がってくると、自分たちの栄養が減ってしまうので、そういう場合には別な菌が自分の広がっていかない様に〈ある物質〉を作り出し、別な菌たちが広がらないようにばらまきます。
 その物質を『他の菌が〈生える〉のに抗(あらが)う物質』➡︎《抗生物質:こうせいぶっしつ》といいます。

 《黄色ブドウ球菌》といって、表皮感染症や食中毒、また肺炎、髄膜炎、敗血症など、命をうばうほどの菌があります。

wikipediaに感謝して

 これはその黄色ブドウ球菌が繁殖したシャーレーです、その中に円状の場所がありますね。

wikipediaに感謝して

 その円の中央にあるのは青カビです。
 青カビが黄色ブドウ球菌が繁殖しない物質(抗生物質)を生み出して、自分の縄張りを確保しているのです。

 黄色ブドウ球菌という人間にとって恐ろしい菌を青カビが排除している、押さえ込んでいる・・・
「お~、この縄張り争いは、病原菌を攻撃することに使えそうだぞ」
 そう気づいたのがアレクサンダー・フレミングさんです。

ウィキペディアより

 
 彼は青カビが作り出している物質を「ペニシリン」と名付けました。

 フレミングの発見をきっかけに「菌が生み出す物質(抗生物質・抗生剤)によって、病気や感染症の原因となる菌の繁殖を抑える」つまり『菌の縄張り争いによって感染症・病気を治す方法』についていろいろな科学者たちが研究を始めました。

 その研究の成果が出て、戦争で負傷した人たちを治療したり、肺炎、敗血症、破傷風など、それまで死を待つしかなかった感染症からたくさんの命を救ってきました。

 今ではカビから作られた「ペニシリン」だけでなく放線菌から作られる「スプレプトマイシン」ほか、抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗腫瘍薬など200種類くらいの抗生物質が作られています。

 子ども達が感動してくれる教育プランに仕上がると思ってワクワクしています。

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教育の中で必要なカウンセリングの力-PEALカウンセリング

 カウンセリングは難しいという話をよく耳にします。

 莫大な予算をかけて日本の全ての教師に複数回のカウンセリング研修を実施してきたにもかかわらず、いろいろな先生たちに「子ども達へのカウンセリングができますか」と尋ねると、否定的な答えが返ってきます。

「教育相談ということで、いろいろ話を聞いたりアドバイスしたりすることはやっているんですけど、それがカウンセリングかというと、そうではないでしょう」と答えた方もいました。

 どうしてでしょうか?

 先生たちの能力が低いからでしょうか・・・

 とんでもありません。

 突きつけられる難題・課題にプラスして、よく知られている様に、たくさんの仕事量をこなしていく必要がある中で、学校システムを崩壊させていない。
 現状を維持する力は、日本の一流企業体が挑戦しても勝てないでしょう。

 カウンセリングが学校現場に定着しないのは、そのカウンセリング流派の手法が先生達向きに構造化されていないからです。

 忙しすぎる日々の先生がシンプルに学べ、その結果を確かめることができるカウンセリングでなくては、そもそも難しいのです。

 気になる子どもと話をしようと二人で向かい合う。

「最近、気になるんだけど・・・
 何か学校で困っていることはない?」と尋ねました。

「先生、実はAさんBさんに嫌なことをされて困っています。
 休みの時にもLINEでバカにしたことを書いてきて・・・」

 さて、あなたは何て答えるでしょう。

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「そうなの、それは辛いわね。
 先生がAさんBさんに、どうしてそういうことをするのか、聞いてみようね」

 その流れはカウンセリングに進みそうもありません、生徒指導的な流れにいくでしょう。 

 では、カウンセリングはどの様にすすめるのか、どう言葉を返したらよいのか?

 そういうことに的確に答える、そして構造的に学べるものがPEALカウンセリングです。

  PEALカウンセリングは4つの工程をシンプルにたどりながら、クライエント(相談側)と知恵を寄せ合いながら組み立てていくカウンセリングです。

 学びたい方は4名程度のグループでお申し込みください。実践的な力が高まる四回コースをプログラムしています。PEALカウンセラー資格を目指している方たちは、年末に開催する予定のカウンセラー要請講座に向けての重要なステップになります。すでに資格を持っている皆さんも、基礎理論を確かめ、カウンセリングの力をブラッシュアップする機会になります。

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たのしい国語「新明解国語辞典〈第四版〉」三省堂の破壊力

 以前のメルマガに書いたところ「手に入れました」という声がいくつも届いた三省堂(さんせいどう)の「新明解国語辞典〈第四版〉」は、私がとてもたよりにしている国語辞典です。

 ちなみに現在すでに〈第八版〉が発行されていて、購入してあるのですけど、主幹『山田忠雄』さんの個性がイキイキと刻まれているこの〈第四版〉が大好きです。

 新明解国語辞典についてはこのサイトに何度か書いていて、山田忠雄さんについても綴っています、興味のある方はご覧ください➡︎ https://tanokyo.com/archives/35265

 つい最近のこと、たのしい教育プランを作成しながら「動物」の国語辞典的な定義を確認する必要があって引いてみました。

 新明解ファンには有名な「動物園の定義」も久しぶりに目にしました、強烈です。「そういえば〈植物園〉についても強烈な書き方をしているのかな」と気になって開いてみました、紹介しましょう。

 まず有名な「動物園」の定義から! ※動物の説明の途中に出て来ます
 

動物園(第四版)
生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする、人間中心の施設。

 この定義に私が賛成しているわけではありません、そこは誤解しないでください。それなのになぜ評価しているか?
 こういう定義を国語辞典に綴ってしまう破壊力に私は素直にこうべを下げます。

 もちろん〈動物園〉を運営している方たちからの反発を受け、その後こういう定義はのらなくなりました、最新版はこうです。

動物園(第八版)

捕らえて来た動物を、人工的環境と規則的な給餌とにより野生から遊離し、動く標本として、一般に見せる、啓蒙を兼ねた娯楽施設。

 第四版に戻ります、動物園についてあれほど強烈な定義を下した新明解国語辞典は〈植物園〉について、どう定義しているのでしょう。

 恐ろしい言葉が綴られているのでしょうか。

 みなさんはどう思いますか、予想してみてください

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あなたの予想

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予想すると外れても賢くなりますよ
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もちろん 当たっても賢くなります
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そして何より〈たのしく〉なります
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では、開いてみましょう。

植物園(第四版)

生態を公衆に見せ、かたわら資源保護、研究をはかるため、多くの植物を系統的に集めた施設

 何と、すごく優しく綴られています。

 新明解国語辞典 主幹〈山田忠雄〉、あなたの中の動物愛と植物愛はどの程度違っていたのでしょう。

 生きている時に会って、居酒屋さんに行きたかった。

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沖縄の赤土って本当に赤い-楽しい自由研究・楽しいアウトドア

 依頼の仕事が終わって少し時間があったので、野山に続く道を歩いてみました。沖縄は海に囲まれていて、細長い形なので、少し移動するとこんなキレイな海を近くに見ることができます、いい処です。

「あ、イジュの花だ」
「月桃の季節だよね」
「お~、カスミヒメハギだ」
「そっか、すでにノボタンの季節だったんだ」

 そうやって夏の季節へと移ろう植物たちの変化を楽しみながら歩いていると、土砂が崩れた場所がありました。

 沖縄の〈中北部〉は赤土のところが多いので、これもめずらしい眺めではありません。それにしてもほんとに赤みがかった土ですよね。

 土の中の鉄分がさびて赤く見えているのが赤土です。

 でも不思議ではありませんか、鉄さびって赤かったかなぁ~

 これは「赤い」とは表現しないと思うんだけど・・・
 みなさんはどう思いますか。

ボルトのサビ wikipediaに感謝して参照

 

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 そう思っていろいろなサビを見ていると「ひとくちにサビといっても、いろいろな色があること」がわかります。

ボルトのサビ wikipediaに感謝して参照

 そもそもサビというのは何か?
 これもwikipediaに頼りましょう。

(さび、銹、鏽)とは、金属の表面の不安定な金属原子が環境中の酸素分などと酸化還元反応(いわゆる「腐食」)を起こして生成される腐食物(酸化物水酸化物炭酸塩など)

 鉄分がさびる時、酸素との結びつき方の違いや程度、水分、別な物質との混ざり具合でいろいろな色の変化が生まれます。
 そういうことをふまえた上でサビを見ていると、黒ずんでいたり赤かったり、黄色っぽかったりといろいろな色の変化が生まれていることがわかると思います。

サビ wikipediaに感謝して参照

 そういう目でみていくと、沖縄の中北部と南部の土の色が大きく違っている理由もわかる様になるかもしれません。

 小学校高学年から中学生にかけて、自由研究のテーマにしてはどうでしょうか。

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