沖縄の教育とたのしい教育-全国平均からさらにどう伸ばすか!

沖縄のこども達の学力得点が低いと言われていたのは過去のことでしょうか? 少なくとも文科省が毎年実施する〈全国学力・学習状況調査〉の結果では、そういってよいでしょう。最新(2121)の結果によると小学校は47都道府県の中で21位です。

https://diamond.jp/articles/-/282452?page=2

以前書いた様に、この結果は県教育委員会と校長先生と現場の先生たち、そして何よりこども達の努力の結果といって間違いありません。

 ところで、学力とは何か?

 文科省の定義には「知識や技能はもちろんのこと、これに加えて、学ぶ意欲や自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題解決する資質や能力等まで含めたもの」とあります。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/korekara.htm

 文科省が掲げる「生きる力」との関連、そして新学習指導要領の言葉と関連させていうと「学力とは新しい問題や課題に出会った時にそれを突破していける知恵と元気、そして周りの人たちと協力していける力」でしょう。

 その学力は「こどもの内発的なもの」として高まっていくことが大切です。

 内発的なものであろうとなかろうと、得点が上がったのだからいいではないか、と思う人もいるでしょうか?

 大違いです。

 ほうびや罰などの外発的なものの限界はけっこう早くやってきます。
※たくさんの研究が存在するのですけど、古い書籍とはいえ、中公新書の「 知的好奇心 」波多野 誼余夫 (著), 稲垣 佳世子 (著)は名著です

 歴史上、新しい問題や課題を突破して時代を切り開いてきた人物たちの中には、他から与えられたものでがんばったという人はほとんどいません。自分の中にある興味関心や価値によって、眠る時間も惜しいというほどに研究や学問をすすめていった人たちばかりだといってよいからです。
 そういう人たちは地位やお金、褒美や罰でがんばる人たちが突破できるラインをはるかに超えた結果を出してきたのです。
 これからの時代は、もうどこか進んだ国の真似をすれば突破できるという様な状況ではありません。コロナの流行にしろロシア・ウクライナ戦争にしろ、ネット上のセキュリティー問題にしろ、どこかの国の真似をしたら大丈夫だというものではないのです。
 その意味でも外発的な学びから次の学びへすすんでいく人たちがとんどん増えていくことが大切でしょう。

 もちろん子ども達の中には内発的なものとして得点が高まった子もいるでしょう。しかし外発的なものとしてがんばっている子もいます、外発的にもそれらのテスト得点をあげられるからです。

 いろいろ複雑な問題をかかえる沖縄のこども達の中に、自らの興味関心、好奇心でどんどん学んでいくこどもたちか増えていく、それは沖縄の教育にとってとても大切なことだと思います。

 たとえば算数の見方考え方にすごさに魅了されるこども達を育てることで算数の得点が上がる、そういう教育へのシフトです。

 それは難しいことではありません、具体的な手立てはたのしい教育の中にたくさん蓄えられているからです。このサイトにも具体的なことをたくさん書いてきました、興味ある方はぜひご覧ください。たとえば⇨https://tanokyo.com/archives/7984

 その学びを私たちは〈たのしい教育〉と呼んでいます。これからの教育が〈たのしい教育〉にシフトしていくと、沖縄の学力得点の計算に入っていない「登校を拒否しているたくさんの子ども達」の多くも学校に足を向けてくれる様になるでしょう。

 沖縄県教育委員会、校長先生たち、現場の先生たち、そして何よりこどもたちの努力で平均を突破してきた沖縄の教育が、次の段階にすすんでいくためにも、たのしい教育研究所の活動をすすめていきたいと思う今日この頃です。

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たのしい植物入門 ふきのとうのーふきのとうの花を見ると仲間が分かる-

 メールマガジンの読者の方から「ふきのとうが芽吹きました」という便りが届きました、たの研のある沖縄では見ないのですけど、ふきのとうは雪国では春の訪れを告げる愛しい植物だといいます。今朝の太陽で解かされるまで雪が覆っていたそうです。

 最近作った「菜の花から広がる世界」が好評で、それをまとめたお陰で、いろいろな花が気になっています。

 ふきのとうの花ってどういう花なんでしょう?

 ふきのとう自体を見ることのない沖縄なので、ふきのとうがどんな植物なのかという知識はありません、それでも花を見ると〈何の仲間〉で〈どういう特徴があるのか〉が分かりますよ。

 これがふきのとうの花です。小さくて分かりにくいかもしれませんけど〈キク科〉の特徴が見られる花です。

 これもキク科の花です。
 大きさとか広がり方とか違いはあっても全体としては似ています。

 キク科の花は花びらに見えている一枚一枚が〈花〉で、そこにはおしべ・めしべがあって一つ一つにタネができます。

たのしい教育プラン「菜の花から広がる世界」で〈生物の仲間を分けるとき、何に目をつけるとよいのでしょうか?〉と問いかけて
「色でしょうか? 大きさでしょうか?」
「色ではありません。たとえば私たち人間にも、イエロー・ブラウン・ブラック・ホワイトなどいろいろな皮膚の色があります、それでもみんな同じ人間です」というところに感動した先生がいました。

 菜の花から広がる世界は、早めに電子出版したいと考えています。

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たのしい国語「古くから伝わる言葉の美しさ」〈緋色〉〈茜色〉〈あさぎ色〉

 映画好きの友人が「名探偵コナン 緋色ひいろの・・・」の話をしたので
「緋色っていうとあの色でいいよね」と月桃の実を指差すと・・・


「そこまで鮮やかな赤ではなくて、もっと落ち着いた赤です」とのこと。

 緋色をはっきりイメージできていない自分を発見して、たのしく調べてみました。

 これが緋色、英語で訳すとスカーレットです。

 茜あかね色というのはどういう色かな、夕焼け色だとイメージしているのだけど・・・

 これが茜色です。
 とすると夕焼け空が暮れて暗くなっていく時の色ですね、もっと鮮やかな色だと思っていました。

 音の響きで気に入っているのが〈あさぎ色〉です。

 天才「甲本ヒロト」 がザ・ブルーハーツ解散後〈クロマニオンズ〉を結成して作った唄に「あさぎ色」という歌があります。
 「水平線まであさぎ色」というフレーズです。

 みなさん、どういう色かイメージできるでしょうか?

 漢字で書くと〈浅葱色〉、浅いネギの色、薄いネギ色です。

 

 大好きな映画「ちはやふる」に出てくる和歌

ちはやふる 神代もきかず 龍田川
からくれなゐに 水くくるとは

 の〈からくれない〉というのはどういう紅くれないなのか?

 漢字で書くと「唐紅・韓紅」、〈深紅しんく〉も同色です。

 こうやってみていくと、音的な美しさとあわせて、日本人が微妙な色を絶妙に表現してきた民族なのだと嬉しくなります。

 みなさんもいろいろ調べてみませんか?

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原子分子の目でみることが科学の基本/水や二酸化炭素の分子とタンパク質の分子 一流の教育はたのしい!

 たのしい教育では小学校の子ども達へも〈原子分子の目でみる重要性〉の授業をします。それが科学の基本だからです。

 この宇宙には100種類くらいの原子があって、その組合せでたくさんの分子があり、それらで宇宙の物質ができあがっていきます。
 人間も原子分子でできています。
 コロナウィルスも原子分子でできています。 

 水の分子はこういう形をしています。白が水素原子で赤が酸素原子です。原子分子はとても小さくて、酸素原子を一億倍くらいするとやっとピンポン球くらいの大きさです。

 私たちの口から吐き出されている二酸化炭素はこういう形です。真ん中の黒い原子は炭素原子、両端の赤い原子は酸素です。

 私たちの体の大部分はタンパク質でできています。牛乳も卵も大部分はタンパク質です。タンパク質はいろいろな種類のアミノ酸が結びついて出来上がります。

 タンパク質の分子は、水や二酸化炭素よりずっと巨大です、炭素や水素などの原子がたくさん結びついています。

 原子分子の話は中学理科で出てきます、しかし〈たのしい教育〉で扱うよりずっと表面的な内容です。
「そういうことを教えるのは小学校ではなく、大学や高校くらいからがいいのでは」と思うかもしれません。
 その考えもわかります。

 しかしたのしい教育で取り上げると、何しろこども達がとても喜んでくれるのです。
「いっきゅう先生、あの黄色い原子はなんですか?」
「タンパク質って炭素原子がいっぱいですね」
「タンパク質の中には水も見えますね」
という様に、たくさん質問してくれる様になります。

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