楽しい読書ー本屋さんめぐりの快楽-購入した本の紹介

 今は〈たの研〉の活動に没頭しているのでほとんど行かなくなったのですけど、以前から本屋さんが大好きで、誇張ではなく1週間に10回くらい通っていました。

 最近、大きな仕事が山を越え始めたので、ほっと一息ついて「そうだ、本屋に行こう」と思いました。

 私の読書再出発の頃の本「馬鹿一/ばかいち」が新刊で出ていました、角川書店、みごとです。

 

 結局、選んだのは全て私が持っている本たちでした。
 好きな本は何冊持っていても嬉しいものです。
 また「どこかにある」と思っていて探せない本は、やっぱり買っても読みたくなるものです。

・武者小路実篤 馬鹿一
・北村薫 空飛ぶ馬
・ヨシタケシンスケ しかもフタがない

・トマス・ハリス カリ・モーラ
・ビル・ブライソン 人類が知っていること すべての短い歴史(上)

 本の世界の強い重力に引き戻されそうですけど、少しゆとりが出てきそうなので、二~三日くらいなら逆らわなくてもよいかもしれません。

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読者の方からの質問に答えて=研ぎすまされた文章を味わう 中島敦〈名人伝〉/楽しい国語・楽しい文学

 毎日ここに綴っている文章が読みやすく気に入っています、というお便りをいただきました。中身について詳しく書くことはできませんけど、その返事に加えて、少し書かせてください。

 ここに書いている文章は、移動中に書くこともあり、校正する時間がなく、言葉の間違いなどがあることも覚悟しながらUPしています。申し訳なく思いながら、そういう中でも、文意をよみとり、たのしみにしてくれている方たちがたくさんいることを、心から嬉しく思っています。

〈つれづれなるままに 心にうつりゆくよしなしごとを そこはかとなく書きつくって〉もなお、間違いなどない力をもつ人たちはいるでしょう、私にまだそういう力がないということです、すみません。いずれその域に達したいと思っています、長い目でお付き合いください。

 さて、ある方から「好きな作家の作品は?」という問いがありました。

 私の文章のスタイルとは異なるのですけど、中島敦の研ぎすまされた文章は、何度も読み返しています。

中島敦 wikipediaより

 中島敦には短い名文もいろいろあります、気に入りは〈名人伝〉です。
 文章もさることながら、ストーリー展開も早く〈サスペンス短編の名作〉といってもよいとおもいます。

 はじめの部分を引用しましょう。

   名人伝

         中島敦

 趙の邯鄲の都に住む紀昌という男が、天下第一の弓の名人になろうと志を立てた。己の師と頼むべき人物を物色するに、当今弓矢をとっては、名手・飛衛に及ぶ者があろうとは思われぬ。百歩を隔てて柳葉を射るに百発百中するという達人だそうである。紀昌は遥々飛衛をたずねてその門に入った。

 飛衛は新入の門人に、まず瞬きせざることを学べと命じた。紀昌は家に帰り、妻の機織台の下に潜り込んで、そこに仰向けにひっくり返った。眼とすれすれに機躡が忙しく上下往来するのをじっと瞬かずに見詰めていようという工夫である。理由を知らない妻は大いに驚いた。第一、妙な姿勢を妙な角度から良人に覗かれては困るという。厭がる妻を紀昌は叱りつけて、無理に機を織り続けさせた。来る日も来る日も彼はこの可笑しな恰好で、瞬きせざる修練を重ねる。二年の後には、遽だしく往返する牽挺が睫毛を掠めても、絶えて瞬くことがなくなった。彼はようやく機の下から匍出す。もはや、鋭利な錐の先をもって瞼を突かれても、まばたきをせぬまでになっていた。不意に火の粉が目に飛入ろうとも、目の前に突然灰神楽が立とうとも、彼は決して目をパチつかせない。彼の瞼はもはやそれを閉じるべき筋肉の使用法を忘れ果て、夜、熟睡している時でも、紀昌の目はカッと大きく見開かれたままである。ついに、彼の目の睫毛と睫毛との間に小さな一匹の蜘蛛が巣をかけるに及んで、彼はようやく自信を得て、師の飛衛にこれを告げた。

 それを聞いて飛衛がいう。

 この文章の、一つの単語、たとえば助詞一つとっても、無駄・不要というものはありません。

 声を出して読んでみると感じると思うのですけど、中島敦はリズムを刻む様に、リズムが崩れないように、言葉を選んでいます。

 kindleで無料で読むことができます⇨https://www.amazon.co.jp/%E5%90%8D%E4%BA%BA%E4%BC%9D-%E4%B8%AD%E5%B3%B6-%E6%95%A6-ebook/dp/B009IXHOJU

 青空文庫にもあります、もちろん無料です⇨https://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/620_14533.html

〈~である〉調の文章は綴らないとはいえ、こういうそういう〈もの書き〉になりたいと思っています。

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たのしい教材:仲よくなるきっかけになる島言葉① 楽しい〈しまくとぅば〉-楽しい国語

 たのしいしまくとぅば(島言葉)の新しい教材ができあがりました。たくさんのお問い合わせをいただきましたが、ご希望の方にお渡しできます。前回より大量に準備しましたが、数に限りがあります、ご了承ください。

 同時進行で〈動画〉の作成もすすんでいます、近々アップする予定です。

 印刷して利用したい方は、次のリンクからダウンロードしてご利用ください⬇︎

https://tanokyo.com/wp-content/uploads/2023/08/a9483f3dfab34f064377458b67ae7030.jpg

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本が多い家の子は学力テストの点数も高い、について考えてみよう(2)-楽しい教育の発想

 前回、家にある本の数と学力テストの結果は関係があって、本がたくさんある家の子は得点が高いというデータを載せました、読んだみなさんはどういうことを考えたでしょうか。

「本があるだけで得点があがるなら買って飾っておこうかな」と考えた人もいるかもしれません。

「本の冊数ではなく、それを読んでいる親が知的なものに興味関心がたかいのだろうから、そういう親の子育てが影響するのだろう」と考えた人もいるでしょう。

 いずれにしても、少し考えてみると、本そのものより、本を読むかどうかが大切だろうということには賛成してくれるのではないでしょうか。

 たとえば塩分をとりすぎると血圧が高くなることは科学的にはっきりしているのですけど、家に塩をたくさん置いていても血圧は高くなりません。塩分をどの程度体内に取り入れるかが問題なのであって、丸一日塩を眺めていても血圧は高くなりません。

 比喩的な表現になるのですけど、本も身体にとりいれるかどうかが重要で、本の表紙をいくらながめていても読解力などはアップしないでしょう。

 100%とはいえなくても、本を読むことは知的な高まりにも人間的な深にみも影響していくでしょう。

 ところで、学ぶということは本来たのしいこと、心動かされることです。ところが点数があがるかどうかを中心にすすめていくと、そういうことは置いていかれるのではないかと心配になります。

 本が大好きになると、いずれ点数が伸びるかもしれません。でも点数をのばすために本を読もう、読みなさいということになると、本の持つすばらしさが置いていかれるのではないか・・・

 そもそも、本が好きになるかどうかは、学力テストの点数よりずっと大きなものだと思うのですけど、どうでしょうか。

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