楽しい医学 麻薬というのは麻酔薬のこと/アガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」

 現場で教師をしていた頃作った〈薬と毒〉という「たのしい教育プログラム」があります。担任の先生養護教諭の先生に人気のプログラムで、中にこういう一説があります。

 犯罪のニュースで〈まやく〉と聞くと〈悪魔の様な薬⇨魔薬〉とイメージしてしまう人もいるのですけど、正しくは「麻薬」です。麻薬は医学用語で「麻酔作用のある薬」を意味することばです。

 麻酔薬の乱用が問題となり、その乱用を取り締まるうちに、麻酔とは逆の作用をもつ〈向精神薬〉その他もふくめて麻薬と呼ぶ様になっていきました、本来の医学・科学的な意味から外れていったことになります。

 こういう「言葉の問題・言葉の感覚」を研ぎ澄ますこと、言葉を丁寧に使うこと、本来の意味で整理していくことは法律の世界でも大切なことだと思います。

 そのプログラムを作成したあと読んだ小説の一説に驚いたことがありました。

 ミステリーの女王アガサ・クリスティーの小説「そして誰もいなくなった」です。

 この中の重要な登場人物の一人、老婦人がこう語ります。

近頃の若もの達はしまりがなくてみていられない。
眠れないといっては睡眠薬、歯を抜くときには麻酔注射・・・

「え、この老婦人、歯を抜く時に麻酔を使わないでぬくの?」
すごすぎますね。

 この小説が世に出た1939年、今から80年くらい前には登場人物に語らせたそのことと同じ感覚をもっている人、つまり〈虫歯を抜く時に麻酔を使わないままで抜いてもらう人〉は他にもいたわけでしょう。

 実はこの小説、日本語訳がよくなくて、私は途中で投げ出してしまいました。
 今度、我慢して最後まで読んでみようかと考え始めています。

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アウトドア体験〈沖縄横断トレイル〉満足度100%/楽しい学習・楽しい家庭科・楽しい教材・楽しい学力向上

 年末押し迫る日、寒波も重なって震えながら実施することになるのかという心配もあったのですけど年末の講座納め〈沖縄横断トレイル〉をたのしく実施し、みんなでたのしみながら、沖縄のリアルな大きさを体感しました。

 歩く前は健康チェックと、今日のプログラムについて予想を立てながらお話をします。

 沖縄横断トレイルのプログラムについては、まとまった紹介をしたいので、内容については控えて、実施の様子や評価感想について紹介しましょう。

 

 これは歩きはじめの様子です。

 途中、ネイチャーゲームを折り込んでたのしみ。

 こういう道も歩きます。

 後半はこんな道に入ります。

 最終の段階でもみんなとても元気で「まだまだいけますよ」という感じでした、予想通りです。

 感想評価もたくさん書いてくれました。

「沖縄横断」と聞くと〈すごい〉、でも〈大変そう〉〈時間もかなりかかるよね〉と思いきや、まさか◯キロ、◯◯分でそれができるなんて・・・

 それを思いついたことやたのしく実施する企画に感激です。

 体験してみて、教育的価値がとても高いと思いました。

 とはじまり、終わってからのパーティーがとてもたのしかったという感想など、びっしりと綴られていました。

 体調が悪くて参加できなかった方、周りの方に不幸があり参加を見合わせた方などもいて、「とても参加したかったです」という言葉も届きました。

 また機会をみて、今度は別なプログラムを加えながら横断トレイルを実施することも考えています。

 歩道がしっかりしていない場所も通るので10名程度の募集になります。実施の場合はこのサイトでも告知します、参加したい方は今から頭にいれていてくださいね。

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アウトドアにはたのしいことがいっぱい/子どもは先生/楽しい学力向上

 教師をしながら〈子どもは私の先生だ〉と感じた場面が数えられないくらいたくさんありました。
 知識や経験は大人が優っていても、あのみずみずしい感性は子どもたちには勝てません。
 そしてその子どもの様な感性は、たのしく生きていく時のとても重要な要素です、だから子ども達から学ぶことはとても大切なことだと思うのです。

 大人は時々ふりかえる必要があるでしょう、〈自分の感性はもう年老いたのか〉と。
 これは年齢とはあまり関係がありません、20代の人たちより子どもに近い感性をもった50代60代もいるからです。
 〈たの研〉にはそういう人たちがたくさんいます。

 さてこれは私いっきゅうが最近さんぽしている時に驚いて撮った一枚です。
 怪獣の様に見えてしばらく眺めていました。

 何の写真だか明かす前に映画の話を…

 去年感動した映画の一つがヴィルヌーヴ監督の「デューン 砂の惑星」です、賛否あったのですけど、私は名作だと思います。
 メルマガにも〈おすすめ〉だと紹介しました。

 その作品にサンドワームという巨大な怪物が登場します。

 これがそのサンドワーム。

 砂漠の砂もろとも呑み込んでいく恐ろしい生物です。

 ヴィルヌーヴ監督はもしかして、これをヒントにサンドワームの姿を構想したのかと感じてしまいました、そんなことはないだろうけれど。

 さて、何の写真か?

 これです、沖縄に普通にみられるソテツです、左下側をみるとサンドワームが見えますよ。

 

 外を歩く時、健康のために歩数や距離を細かくチェックしたり、イヤフォンで音楽を聴きながらというのもよいのですけど、それは自宅で器具を使ったり、エアウォークしたりしながらでもできますね。

 アウトドアにはインドアにないたのしい刺激がたくさんあります。

 外でしかできないもの、風を感じて、音を感じて、いろいろなものの姿形をたのしんだり、生き物たちを探したりしてたのしむのはどうでしょう。
 そういうことが子どもの感性を失わないことにもつながると思います。

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たのしい科学 虹とプリズム

 虹が好きな人は多いと思います、〈たの研〉のメンバーも虹が大好きで、発見した人は写真にとって送ってくれます。最近も海におりていく気持ちいい虹の写真が届きました。

 ところで皆さんはプリズムという透明の多面体をご存知でしょうか?

 太陽の光などは透明なのですけど、プリズムを通すといろいろな色の光に分かれていきます、太陽の光にはいろいろな色が合わさっているてのです。

 このプリズムで分かれた色をよくみてください、上から順に〈赤系⇨黄系⇨緑系⇨青系〉に分かれてみえますね。

 さてこれは〈たの研〉のメンバーが撮った、海からたちのぼるめずらしい虹です。

 

 海や空の青に重なって、それほどはっきりしないのですけど、上から順に〈赤系⇨黄系⇨緑系⇨青系〉になっています、プリブムで分かれた色と同じです。

 その時の状況によって色がはっきりしたりわかりにくかったりするのですけど、どの虹もこういう色に分かれます。

 では空にプリズムがあるのか?

 実は水の粒がプリズムの役を担います。

 だから雨上がりの空などで、上空に水滴などが浮いた状態の時に虹が見えます。

 太陽が出ている時、ホースで空中に水滴を分散させても虹をつくることができます、やった人もいると思います。

 空中にただよう水滴がスクリーンの様になって、太陽の光を跳ね返し、その時にプリズムの様に光の色を分けてくれるのです。

 水の粒はまん丸です、はじめに載せた〈プリズム〉の形とは違いますね。

 それなのにどうして光を分けてしまうのか、それに興味のある人は、いろいろ調べてみるとよいですよ。

 また新しい世界が広がっていくはずです、学ぶということは基本的にとてもワクワクすることですから。

 板倉聖宣先生も〈光と虹〉という授業書を作ったのですけど、〈たの研〉では低学年のこどもたちからたのしめる虹の教育プログラムをつくろうと思っています、いつになるかわかりませんけど、少し期待していてください。
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