たのしい宇宙科学『ブラックホール』⇨〈ブラック(黒い)ホール(穴)〉は穴ではないという話

 今回は久しぶりに宇宙の話をしましょう。大分前に作った科学の授業のプログラムで、ブラックホールを扱ったものがあります。宇宙に強い人たちでも「え!」というので、なかなか広がっていかないのですけど、それが「ブラックホールは穴ではない」という話。最近も、ある先生が「え~、ブラックホールって別な宇宙に繋がる穴じゃないんですか」と驚いしていました。

 たくさんの人たちがブラックホールを〈穴〉だと考えるのは、その名前にも原因があるのですけど、そこで目にしている〈イメージ図〉にも問題があります。

 これは写真撮影に成功したというその画像です、まさに穴が空いてみえますね。ウィキペディア〈ブラックホール〉の記事筆頭にある写真です。

 

 ウィキペディアにはこういう図もあります、まさに宇宙に穴があいていますね。

こういう図もよくみかけます、落とし穴の様にトンネルが続いています。

 何もない空間からガスが噴射している図もよく見ます。

 こういう図ばかり見ていると、〈穴〉をイメージさせる名前でなくてもブラックホールは〈穴〉なんだろうと思ってしまう、つまり間違ったイメージを持ってしまうのも無理はありません。

 けれどブラックホールは穴ではありません、ブラックホールは〈天体〉です。

wikipedia
ブラックホール
(black hole)とは、宇宙空間に存在する天体のうち、極めて高密度で、強い重力のために物質だけでなくさえ脱出することができない天体である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

 

では天体とは何か?

ウィキペディアで検索するとこう説明されています。

https://ja.wikipedia.org › wiki › 天体
天体 ( てんたい 、 ( 英語: object、astronomical object)とは、宇宙空間にある物体のことである。

ブラックホールは〈物体〉つまり『原子の集まり』です。

「ブラックホールは星の一つだ」といってもよいでしょう。

 私たちが普通に見る岩石や金属より、もっと原子が高密度で、原子の中の陽子や中性子などを作る〈クオーク〉がびっしり詰まっているのではないかとイメージしている科学者もいます。何しろ普通の天体よりずっと重く、重力もものすごく強いので光すらすいよせるのがブラックホールです。

 丁寧に調べていくと、誤解を生まない様に〈星〉として描いてくれているものもみつかりますよ。

https://gigazine.net/news/20220220-black-hole-in-the-universe/

 かつてブラックホールは「あるだろう」と予想されている星でした。調査研究がすすみ、その存在が科学的に確かめられました。現在では、この宇宙にとんでもない数のブラックホールが存在していると予想されています。

 夏の夜空、星を見ながらブラックホールのことをこども達に語って見ませんか。

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〈のり/接着剤〉の歴史を自由研究してみよう

 以前のメルマガ(有料)の授業の章に「たのしく学ぶハサミとノリの使い方」というプランを紹介しました、好評です。私を含めてほとんどの人は、子どもの頃にハサミとのりの使い方について学んだことが無いと思います、見よう見まねで覚えたのです。
 今回のメルマガの内容は、たのしいものづくりをしながらハサミとノリの使い方をしっかりと学ぼうというプランです。

 その中に「ハサミと紙はどちらが先に発明されたか」という話を書いたのですけど、もう一つ「〈のり〉が利用されたのはいつか?」については「自分で調べてみましょう」と書いて止めました。あまり長く話を聞くより、ワークに入りたかったからで サイトに書いておこうと思います。

 まず、ハサミとノリ(接着剤)について、どちらが先に発明されたか予想してみてください。

 あなたの予想

ア.ノリ(接着剤)が先に発明された

イ.ハサミが先に発明された

ウ.ほぼ同じ頃

エ.その他

どうしてそう予想しましたか?

 

諸説あるとはいえ、順位が逆転することはないでしょう。

まずハサミの発明について、「ハサミのアレコレ➡︎ハサコレ」というサイトにこうあります。

世界最古のはさみは紀元前1000年ごろ、ギリシアで作られたもので、羊飼いなどが羊毛刈りに利用していたものではないかと考えられています。

https://bungu.plus.co.jp/special/st/hasakore/history/1/

 

ノリを含めて、接着剤の発明はいつ頃かについてはウィキペディアから引用します。

接着剤の歴史は人間が道具を使い始めた頃に始まった。石器時代にはを木の枝や竹に固定するためにアスファルトが使われた[1]。また、を使って修理された約6000年前の土器も見つかっている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A5%E7%9D%80%E5%89%A4

 ハサミが紀元前1000年、今から3000年前という、とても古い歴史を持つものだということにもびっくりしたのですけど、接着剤はさらにそれより古く、今から6000年も前です。

 ノリやハサミはそういう長い歴史を経て次の世代へ次の世代へと大切に引き継がれ、改良に改良を重ねられてきました。

 普通のノリは水分を含むと弱くなっていくのに、瞬間接着剤は水分で薄まることはないどころか接着が早くなってきます、どういう工夫が加えられているのでしょう。

 3000年前のハサミの写真が見つかりました、これです。

 こういう〈U型〉から一年生の文具セットに必ず入っている〈X型〉のタイプができたとはいえ、U型のハサミは今でも利用されています。大きさや切れ味などは工夫されていても、基本構造はあまり変わってないように見えます。

 歴史をたどっていくと、興味深いことがたくさん出てくると思います。みなさんも自由研究してみませんか。

たのしいことに気づいたら、たの研にも連絡ください。

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自由研究:雨の日〈花びら〉が透明になっていた…、みまちがいだったのかな?

 以前、黄色い花の花びらが雨の日に〈とうめい〉になっていて驚いたことがあります。知り合いに話すと「透明になる花なんてみたことない」と言われて、それから時が流れてゆきました。
 「あれは何かの間違いだったのか」のかと思い始めていた雨の日、同じ花に出会いました。

 沖縄ではめずらしい花ではないのですけど、私は名前を知らないので調べてみました。

ツルネラ・ウルミフォリア(キバナツルネラ)

 この花が透明(とうめい)になるとは思えませんね・・・

 残念ながら次の予定があって、雨の中をたたずんで待っているゆとりがありません。

 人の家や畑などから生えているものではなかったので、自由研究のために一輪もらうことにしました、実験結果がはっきりしたら挿し芽できるかにも挑戦する予定です。

 まずこうやって表や裏を水に浸しておきます・・・雨に近い水を利用するために天然水を使いました。


 仕事が終わって二時間後、「どうなったかな」と見てみると・・・

 こうなっていました、花びらが透き通って、葉の緑が見えます。

 

 取り出してみましょう、ゆびの形も透けて見えています。

 濡れてない花びらは指が透けて見えることはありません。


 さてここからさらなる自由研究のはじまりです、このキバナツルネラのように、雨で透き通る花は、他にもいろいろあるのでしょうか。

 いやいやそんなことはないでしょう、と考えますか?

 けれど大抵の花びらは雨で透き通ってしまうのに、私たちはそこに注目していなくて、これまで見えなかっただけかもしれませんよ。

 ひまわりの花びらはどうでしょう、私にはキバナツルネラに似たようにみえます・・・

 こういう実験は、とてもたのしいので、またいずれ時間をとって研究してみようと思います。

 簡単にできるので、みなさんも予想をたてて確かめてみませんか。

 自由研究こそ、本物の研究です。
 一緒にたのしみましょう。

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アウトドアをたのしむ:沖縄トレイルコース研究/たのしい教職10年研修

 たの研に企業研修に来る先生たちがいるという話をしましたが、今回もその研修の話です。たまたま「次の晴れの日に〈たのしい沖縄横断トレイル〉のコース探索をしよう」と計画していた、その晴れの日が研修の日、ということで後半の時間はアウトドア研修となりました。とても満足してくれて「こんなたのしい研修は経験ありません」と本当に嬉しそうに語ってくれた姿が心に残ります。

 学校ではこども達を連れて屋外での授業や行事は遠足や地域探検をはじめとしていろいろあります。そういう時や、ファミリーでアウトドアをたのしもうという時に、海や公園、川などで遊ぶ以外に、自然の中をたのしく歩くコースがあるとよいと思いませんか。ある程度構想がまとまったら、県の〈文化観光スポーツ部 観光振興課〉や〈当該市町村〉に企画を持ち込んで実現させたいと思っています。

 本格的なトレイル派は、そのままヤンバルの自然の中に入っていっていただいて、たのしめます。たのしい教育研究所が企画選定するのは〈たのしいトレイルコース〉〈たのしいトレッキングコース〉です。
 今あたためているアイディアは〈観光客〉にもとても喜ばれると思うので、持ち込む先は〈観光ビューロー〉がよいのかな。

 さて、研修当日、その場所を回りました、家族で学級でこういう場所を歩く・・・

 
 牛さんたちもいました、与那国馬もみました。

 
 今すぐにここほコースに設定することは無理でも、こういう場所を歩ける様にしていくことは、そう難しくないでしょう。

「歩くことがたのしい」「へぇ~、沖縄ってこういうところなんだ」「また次も歩きたい」と感じてもらえる様なコースを車で探したり、直接歩いたりしながら構想をすすめています。
 こういうことが本物の学力につながることも多いのです、あることに興味が出てきて自由研究することになる人もいるでしょう。

 10年研では「こども達がたのしむ&安全な屋外活動」についても研修の内容に入れたので、参加した先生も「いつかこどもたちと歩きたいです」と目をキラキラさせていました。

 たのしい教育研究所の活動は座学だけではありません、たのくさん人たちが喜んでくれる内容に満ちています。興味のある方はお問い合わせください。

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