学力 その本質的な向上 /学力方程式④「国語の時間をたのしくかしこく」/〈授業書@たの研〉

沖縄の学力向上をめぐって、書かせていただいています。
「学力はマイナスの値を取りうるのだ」ということに、多くの反響と共感とをいただきました。

第2回でその具体的な方法について書かきましたが、今回も、具体的な例をとりあげます。

つまり学力方程式から導かれる「本質的な学力」をどう高めるか、についてです。

ただしこれには、「たのしい教育」に関する熱意を必要とします
何しろこれまで長いあいだの教育で培われていた
「まず覚えなさい、まずできる様にしなさい的」
「点数が高まれば好きになるはずだ式」
の教育方法ではなく、日々の授業の内容そのものを「感動を伴ったもの」にシフトしていくことになりますから、時間がかかります。

しかしご心配なく。
必要なものは「熱意」です。
たのしい教育に伴う教材は着々と増えています。
自分で一から準備する必要はありません。

その中から今回は、すでに全国各地で利用されている、たのしい教育研究所の授業プラン「国語辞典をたのしもう」をとりあげることにします。

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たのしい教育研究所が提唱する「学力方程式」

学力 = 重要な知識・技能  ×   意欲
(1〜10)    (-10 〜 +10)

で高い学力特典を目標にする授業の一つです。

 

内容は、国語辞典の引き方からはじまって、その魅力を味わっていく内容です。

プリントを印刷して一枚ずつ配りながら、いろいろ予想を立ててたのしんでいく授業です。

はじめに、国語辞典の引き方について学びます。
そこでは、「自転は《あいうえお 順》になっている」ということを具体的に知ってもらってあと、こういう質問を出します。

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【質問1】 あなたは「すもう」が好きですか?

 すもうには、日ごろあまり聞かない言葉がよく出て来ます。

 すもうで一番強い人たちを『横綱(よこづな)』とよび、2番目に強い人たちを『大関(おおぜき)』とよびます。では、辞典を引くとどれが先に出て来るのでしょうか…考えてみて下さい。

  <予想> ア 横綱(よこづな)がさきに出て来る

       イ 大関(おおぜき)がさきに出て来る

       ウ 辞典(じてん)によってちがう

 なぜそう思いましたか。考えのある人は発表しましょう。

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 引き方を知っている子も知らない子も自由に予想を立ててくれます。
子ども達同士で考えを出しあってもらってから、「実際に引いてみましょう」というワークです。

はじめて引くという子ども達もいますし、それまでにすでに引いている子もいます。

ですから、しばらく挑戦しても答えにたどりつけない人は、周りの人に教えてもらってもOKです。
時間がきたら教師が「◯◯ページの左から◯番目にあります」という様に教えてあげるのもOKです。

こういう質問とワークを繰り返しながら
「辞典というものはとにかく徹底的に《あいうえお 順》になっている」
ということを体験してもらいます。

そうやって第一部は「家庭学習」の課題のページで終了するのですけど、経験上、その日の子ども達の家庭学習の提出率がバツグンによくなります。

 

第二部は「国語辞典の利用」です。

二部の一ページは、このような内容になっています。

——————

 これからはじっさいに自分で辞典を引きながら、すすめていきます。まだ辞典になれていない人がほとんどだと思いますから、あせらないで、ゆっくり引いてみて下さい。どうしてもさがせないときには、友だちや先生に聞きながらでもかまいません。ゆっくり自分で何度も引いていくうちに、かならずうまくなりますよ。

【問題1】

 色はホントにいろいろあります。赤(あか)・青(あお)・黄色(きいろ)・・・

 さてある日、保育園(ほいくえん)にかよっている、いとこから電話がかかってきました。

「ねぇお兄ちゃん(おねぇちゃん)、青ってどんな色のことをいうの?」

 電話なので「ほらこの色さ」というように、見せながらのせつめいができません。

 さて、あなたはどのような言葉でせつめいしますか?

 辞典を引くのはがまんしていて、しばらく自分の頭で考えてみて下さい。

よく分かるように、できたら短(みじか)くせつめいしてみて下さい。

 青っていうのはねぇ・・・

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せつめいの仕方が思いついたら、みんなの考えを発表し合いましょう。

 友達のせつめいの中で「これはイイせつめいのしかただなぁ」と思うものがあったら、書いておきましょう。

 [友達のせつめい]  青っていうのはねぇ・・・

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——————

 ここから、子ども達のアイディアがどんどん出てきます。
続くワークのところで実際に国語辞典を開いて、どういうことが書かれているのか各自で確認するのですけど、実は子ども達のアイディアも、今後辞典の編者達の説明もほとんど違わない、あるいは、子ども達の説明の方がずっとわかりよい、という様なことを知って、さらにもりあがります。

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意味がわからな時には国語辞典が有力なツールになる事と同時に、子どもたち自身が、自分のすばらしさにも気づいていきます。

もちろん小学生だけでなくいろいろな方達への授業が可能です。
先生方の講座でも時々利用しますが、大人でももりあがります。

いくつかのページをピックアップしながら紹介させていただきましたが、たとえば「国語辞典」をテーマにしても、子ども達がたのしく賢くなる授業が可能です。
もっと辞典を引きたくなる、もっと自分でもいろいろな言葉について考えてみたくなる授業です。

教材は入手可能な形にしてあります。
興味のある方は、右のサイドバーをごらんください。
沖縄の子ども達の学力向上に毎日、全力投球の「たのしい教育研究所」です。

教材は注文可能です。
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本をたのしむ「西堀栄三郎」その②

三日前に書いた「本をたのしむ」を読んでくれた方から、メールが届きました。
うれしいことです。

その方も、西堀栄三郎 について熱く語ってくれていました。
そこで「その②」として少し続けさせていただきます。

この写真の左の人物が若き日の西堀栄三郎、日本初の南極越冬隊の隊長となる30年以上前の写真です。
彼が高校生の頃の一枚です。
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西堀栄三郎、なかなか凛々しい人物です。
さて、右にいる人物にも注目してください。
誰でしょう?

アルバート・アインシュタインです。

英語が堪能だった彼は、来日したアインシュタインが「京都を観て回りたい」と希望した時、学生の身で通訳を担当しているのです。

彼は本格的なアウト・ドア人間で、山を愛した人物です。
山好きでなくても耳にしたことがあると思うのですが、

雪よ岩よわれらが宿り
おれたちゃ街には住めないからに

という「雪山賛歌」の歌詞を詠んだ人物でもあります。
ちなみに、曲は、「クレメンタイン」
オーマイダーリン、オーマイダーリン、
オーマイダーリン、クレメンタイン  です。

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彼の書いた本をもう一冊持っています。
「出る杭を伸ばす」です。

魅力的な人物「西堀栄三郎」。
興味ある方は、図書館でぜひ手にしてみませんか。
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たのしい研究所日記:本をたのしむ

電子データに囲まれた現在であっても、書物は素晴らしい輝きを示してくれます。
このままだと紙の書物は無くなるというけれど、素晴らしい書物は無くならないでしょうし、逆に電子データが紙媒体として登場する可能性すらあると思います。

さて、忙しい研究所の日々、世間の連休の中でせめて1冊くらいは本を読めるのではないかと、かつて私が活字中毒だった時代の書物を眺めてみました。
懐かしい本が出てきました。
西堀栄三郎「石橋を叩けば渡れない」1972
です。
私が教師になった時、手にした本です。

西堀栄三郎と聞いてピンとくる方は少ないかもしれません。
日本初の南極越冬隊の隊長として活躍した人です。

スクリーンショット 2015-05-03 6.49.25 書物のように、いろいろな人たちの賢さと感動と夢となぐさめと元気に貢献できるとしたら、こんな素晴らしいことはありません。
地道ですけど着実に一歩いっぽ、たのしい教育の普及に全力投球のたのしい教育研究所です。元気いっぱいの沖縄にあります。

 

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