折染め(折り染め)をたのしむ先生とこどもの様子/折染めのたのしさとは?

 夏休み、たの研のメンバーのA先生の元にある先生から「親子で折染めを体験したいです!」というお話が来て一緒にたのしんだそうです。

 その時の写真が届きました、画像処理したものからも〈笑顔〉が伝わるのではないでしょうか。

 テーブルの上には清々しい作品が並んでいます。

 折染めを体験した人たちはわかると思うのですけど、想像を超えた作品がどんどん出てくるので、おもしろくて次々に作品を作っていったのでしょう。

 頭の中にあるデザイン、たとえば〈服のデザイン〉や〈家の設計〉などを形にすることも素晴らしいことです。
 そういうデザインと違って、折染めは偶然性が大きく作用します。
 選んだ色、その重なり、そして染み込ませる時の量、色の濃さ、折り方、つまむ時の指の力 etc.
 A.I.でも計算できない多様な条件が生み出す世界です。

 折染めワークショップも開催可能です。
 また原液で利用できる染料もセットで提供しています。

 興味のある方は気軽にお問い合わせください。

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(祝)たのしい教育研究所の応援団長「的川泰宣先生」航空功労賞受賞!

 たのしい教育研究所を設立当時から強く応援してくださっている的川泰宣(まとがわ やすのり)先生が今年の航空功労賞を受賞しました。私はこのサイトの読者の皆さんのことも応援団の一人だと考えているのですけど、その意味で、読者の皆さんの筆頭に立ってくださっている人物です。

 的川先生は日本のロケット開発の魁 糸川英夫先生の直系の弟子で工学博士の学位を持っているのですけど、今回は受賞は「宇宙教育」の取組が高く評価されてのことです。

 人を包み込む、とてもいい表情は80歳になってもまったく変わりません。

 コロナ流行で、直接お会いする機会はなくなりましたが、時々電話でお話しする声からも元気な様子が伝わってきます。

 的川先生は〈たの研〉ができる前から沖縄のたのしい教育のメンバーをとても大切にしてくれて、これまで何度も沖縄に足を運び、たのしい教育の大切な活動に力を貸してくださいました。

 初めて的川先生にお会いしたのは私がJAXAの選考を通過して日本の教師代表としてヒューストンで授業することになる過程のことでした。
 宇宙航空開発の中枢にいながらきっぱりこう語っていました。
「宇宙開発のこととか日本の将来のこととか、いろいろなことが気になるんだけど、私がもっとも大事にしたいのは、こども達の未来です」

 様々な異論を突破して、的川先生は日本宇宙航空研究所(JAXA)に「宇宙教育センター」を設立しました。

 

 さらに活動を広げるために、その後 ku・ma(クーマ)を立ち上げて〈宇宙の学校〉を全国展開します、ku・maはたのしい教育研究所がモデルにしているNPOで、ku・ma現会長 並木道義さんも応援団に名を連ねてくださっています。

 的川先生からたくさんのことを学ばせていただいたのですけど、私が
「教師を辞めて、たのしい教育研究所を設立したいと考えています」
と話した時、
「そうですか、とても大切な活動になりますね、応援します!」
と力強い言葉で背中を押してくださいました。

 設立の時のパンフに言葉を寄せてくれた的川先生の言葉は今でも宝物にしています。

的川泰宣 まとがわ やすのり
JAXA宇宙科学研究所名誉教授/公益法人 Ku-ma代表理事

 

 かねてから私たち「Ku-ma 子ども・宇宙・未来の会的川先生matogawa(公益法人)」と意を同じくし、沖縄で積極的に活動してきた仲間たちが、今度新しく「たのしい教育研究所」を立ち上げる事となりました。

「宇宙」や「科学」を始めとして<たのしい教育活動>に全力を尽くすという事で、私もとてもたのしみにしています。

 代表の喜友名さんとは数年前一緒にNASA で開催された宇宙探査教育者会議に参加した頃からの付き合いです。

 彼は日本の教師を代表して世界各国から参加した宇宙教育関係者へ授業を実施し高い評価を受けた方です。

 私も何度か彼の授業を受けた事がありますが、たのしい授業の腕は折り紙付きです。

 今回の沖縄のパワーが、日本各地に広がる事を期待して、心 からエールを送りたいと思います。

https://tanokyo.com/suisen

 

 みなさんのおかげでたのしい教育研究所は日々、充実した活動を推進しています。その中で一つ、的川先生との約束が果たせていないものがあります。

「いつかきゆなさんが本を書いた時には、私が本の帯に推薦の言葉を書きましょう」

といってくれた言葉です、ずっと心の中に刻まれています。
 たの研の仕事がヒマになるとすぐにまとめられそうなのですけど、なかなかうまくいきません。というよりうまくいっているということもできますね。
 的川先生は私よりずっと忙しい日々を過ごしながら宇宙関係の本を日本一たくさん書いています。
 それからすると、的川先生の偉大さを強く感じます。
 がんばろう。

 さて今日、一つの大仕事を終えたので、沖縄からお祝いの品物を送ろうとみんなでたのしくアイディアを出し合っています。読者のみなさんで何かおもしろいアイディアがあれば教えてください。

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野山は花屋さん(2)センス・オブ・ワンダーの扉

 前回、かるく池田武邦さんの紹介をしてからこの内容に入ろうと思っていたのですけど、どっしりと触れてしまいました。

 自然に感動できる心は大切です、レイチェル・カーソンの〈センス・オブ・ワンダー〉の世界は私たちのすぐ近くで扉を開いてくれています。

 最近歩いた時の植物たちの様子を紹介させてください、広いフィールド草木の間にポツリと咲いている花たちは、花屋さんの様に密集してたくさんの彩りをみせているわけではないのですけど、私にとって大きな花屋さんにいるようです。

 傘をさしてフィールドを歩いた時の一枚です。ビニールハウスのそばに花開いた美しい花がありました、蘭の様な彩りで、目を引きます。
 お店の花屋さんのたくさんの花の中に置かれていたら、みとれることもなかったと思います。フィールドの広がる空間の中でこその素晴らしさの一つです。

 調べてみると、いろいろな呼び名がある様です。
 和名では〈ルリハナガサモドキ〉、ところが私は個人的に〈~モドキ〉という名称が嫌いです、その生物に失礼だと思っています。
 学名で覚えようと思ったら、〈もどき〉を意味する〈pseudo/スードー〉とつくので困っています。気に入りの呼び名が見つかるまで覚えるのはひかえておこうかな。

 これも同じ日に見つけた鮮やかな紅の花、〈ベニツツバナ〉です。

 夏の盛りから終わりにかけてよくみる〈サルスベリ〉の花も満開です。

 やわらかないろあいで好きな花の一つです。

 沖縄では野生の〈ランタナ〉の花をたくさんみることができます。
 元気に咲いていました、イシガケチョウが蜜を集めています。

 お店の花屋さんではこういうシーンは見ることができませんね。

 サンダンカ・サンタンカも見つかりました。
 これも鮮やかな紅色を見せています。

  沖縄ではサンダンカと呼ばれ、植物図鑑では〈サンタンカ〉とあります。
 気になって調べてみると、こうありました。
 沖縄には古い和語が残っているという話を時々しているのですけど、その足跡の一つですね。

 サンタンカが日本にやってきたのは江戸時代中期で、当初は三段花(さんだんか)と呼ばれていました。大陸から琉球経由での渡来と言われます。ちなみに沖縄では露地でふつうに見られる花木で、オオゴチョウ、デイゴと並び沖縄三大名花のひとつに数えられています。

植物の育て方図鑑

http://www.yasashi.info/sa_00003.htm

 ※

  なんとビックリ、八月後半なのに梅雨時5月後半~6月の花〈イジュ〉の花が咲いていました。時々、こういう姿にも巡り会えます、これもまたフィールドこその出逢いです。

 長くなりました。

 まだまだ見てほしい写真がたくさんあるので、機会をあらためて紹介させてください。

 環境問題を真剣に考えていろいろな知恵を出し、たくさんの生物が共存する社会を作っていくことも、こういう体験がベースにある人たちが増えていくことで実現するのだと思います。
 それがたのしい学力・たのしい学習で生きた力になるのでしょう。そういうことを自由に研究していく人たちを増やしていきたいと考えています。

 ぜひみなさんも近くにあるセンスオブワンダーの宝庫へ足を運んでみてください。

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野山は花屋さん(1)建築家 池田武邦の思想

 教育とは畑違いの場にいたので知らない人も多いと思うのですけど〈池田武邦/たけくに〉という建築家がいます。
 自分が命をかけてきた〈軍人〉としての生き方、江戸時代のシステムの素晴らしさを讃えるところなど、相容れない部分もあるのですけど、気骨と哲学ある人物で、学ぶところも大きく、私がとても注目している人物です。
四年ほど前にこのサイトでも取り上げたことがあります ➡︎ https://tanokyo.com/archives/23322

 1967年、地震大国日本では未知の世界であり、国内からも海外からも日本では無理だという見解や批判のあった〈超高層ビルの設計建築〉のリーダーとして腕を振るい、それを成功させた人物です。
 彼の手による超高層建築〈霞が関ビル〉〈京王プラザホテル〉〈新宿三井ビル〉などは、今でも揺るがず空に向かってそびえています。

 池田武邦の自然に対する見方・考え方には共感するものが多いので、今回はその話を書かせてください。

池田
 私は自分で設計した新宿三井ビルの50階に、自分のオフィスを置いて仕事をしていました。
 そのビルは74年に完成していましたが、75年の冬のある日のことです。

 その日の朝、出勤した時は曇っていました。

「今日は一日中曇りだ」と思いながら仕事を終わって、夕方下に降りると、下はもの凄い吹雪で周囲は真っ白でした。
 五十階にいると外界と遮断されているから判りません。五十階は地上200メートルになるから雲の中に入っているのと同じで、外を見ても何も見えません。だから今日は一日中曇りだと思っていたのですが、実は下界は雪の世界だったのです。
 仕方がないからその雪の中にウイシャツのまま飛び出して行ったのですが、そのとき何ともいえない安らいだ気持らになったのです。
 身体は冷たいのです。周りも冷たいのですが空を仰いで非常な開放感を味わったのです。「アレッ」と思いました。
 やはり人間は自然の中の一部だったのです。人工的な最も理想的な温度や湿度の中にいた時よりも自然の吹雪の中にいた方がずっと安らぐというのは何だろう。

 それから私の疑問が始まりました。
 http://www.naniwa-navy.com/senki-ikeda-76kouen1.html

 

 その後、池田武邦は超高層ビルの世界から身を引いて、長崎オランダ村やハウステンボスなど〈環境循環型・共生型〉のテーマパークの設計に携わります。
 それまで崩れてきた長崎の大村湾の環境も劇的に改善され、無償で地方の限界集落の再生や町づくりにも尽力してきました。

 池田武邦さんのことを知ったのは〈たの研〉がとても忙しい時期でした。
 仕事が落ち着いたら会いに行きたいと、長崎県の大村湾にある自宅への行き方も詳しく調べてあったのですけど、そろそろいけるぞ行こうと考えた頃には本人が体調を崩し、それが叶わないまま、今年2022年5月15日〈98年〉の人生を終えました。

 興味のある方はこの動画も合わせてご覧ください。

 自然に近いところで生きていく、それは何よりとてもたのしいことだということ、快感であるということ。そういう中で本質的な賢さ、学力も高まるということ、そういう思想はきっと池田さんの思想と親和性が高いことでしょう。

 アインシュタインの様な思考実験も素晴らしく、ガリレオの様な室内実験もすばらしい。そしてファーブルがやったように地面に這いつくばって時間を忘れて虫たちと戯れることも素晴らしいことです。

〈花弁〉〈雄しべ〉〈雌しべ〉〈柱頭〉〈胚〉がどれなのか、テスト等で間違いなく答えることは問題集をこなせば可能です。

 ところが花の美しさ精巧さ、たとえばこんな小さな一本で全体が釣り下がっている花のつくりに感動することは、実物を見るにこしたことはありません。できれば自然の中でどういう状況にあるのかも一緒に体感した方がよいでしょう。

ツリフネソウ(キツリフネ)/撮影いっきゅう 東京

 そういうことに感動した人たちの中からSDGsといわれる〈環境循環型社会〉の形成も広がっていくと思います。

 池田さんの話にかるく触れてから実践編を書こうと思っていたのですけど、やはり長くなりました、回を分けて綴りたいと思います。

                              つづく

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