〈非認知能力〉と楽しい福祉&教育(その1)

《たのラボ》に「非認知能力とは」「非認知能力を高めるには」「非認知能力とたのしい教育は関係ありますか」という趣旨の質問がいくつか届いています。
 教育界では常に「これからはナニナニの教育が中心となる」という話が繰り返されています。
 少し前は「アクティブラーニングの時代がくるので、その推進に加わってもらえないか」という声も届きました。まだ10年くらいのことなのに、教育関係者でもその言葉を忘れてしまった人も多いと思います。

 今でも個人的な七不思議の一つが「ポートフォリオ教育がこれからの教育を変える」とまで騒がれたことです。

 中心になっている人たちは「これぞ待っていた教育法だ」「教育を根本から変革する」と真剣に熱く語っていました、研修会でもたくさんの人が入っていました。

 学びの軌跡をファイリングしていくという〈技巧的〉な教育方法がどうして根本的な変革になるのだろうか? という疑問は誰にも話さず、この熱はしばらくすると消えるだろうと予想していたら、その通りになりました。

ということもあって、流行的なものに簡単に答えるのは好みではありません。

 ところがどうも「非認知能力」の方は、質問する方たちがそれらよりも多い感じがしています。

 このサイトの熱心な読者の一人に某県教育センターの主事の方がいます。

 そのAさんからも長い便りが届きました。

 少し専門的な話になるかもしれません、興味のある方は読んでみてください。

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 みなさんは「非認知能力」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

 私は何度もあります、そのたびに〈ネーミングへの違和感〉をずっと感じています。

 まず「非認知能力」について簡単に整理してみましょう。

「非認知能力」という言葉はアメリカの〈経済学者〉であるジェームズ・ヘックマンが提唱した「Non-cognitive skills」の直訳です。

 心理学や脳科学で「認知(Cognition)」というのは「人間が情報を知覚し、記憶し、計算し、論理的に推論する脳の働き」を指し、「 脳が論理的に正解を導き出す力(IQ、計算力、記憶力など)」です。

 ヘックマンが非認知能力と分類したのは「 それ以外の、脳の論理的処理とは違う部分から生まれる力(やる気、思いやり、忍耐力、自制心など)」のことです。

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 ところで「非認知能力」の〈非認知〉つまり「認識していない」状態の主語は何なのでしょう。

〈本人〉が認知していないということなのことでしょうか?

 それとも〈学校や社会〉が認知していないということなのことでしょうか?

 「思いやり」や「やる気」、「忍耐力」などを人間は認知していないのか?

  いやいや「かわいそうだ手伝ってあげよう:思いやり」や「さぁやるぞ:やる気」、「がまんしよう:忍耐力」というように認知しています。

 では学校や社会はそれらを認知していなのでしょうか?

 私は通知表(よいこのあゆみ)を書くことが好きでした。その子のステキなところ、たとえば「とにかく友達がたくさんいて、Aくんの周りには笑顔がいっぱいです」「本人は〈鉄棒がなかなか上達しなかった〉と評価していたのですけど、何度も挑戦する姿勢はいろいろなところに生きていくと思います」というようなことをいっぱい書いてあげられるからです。

 学校でもヘックマンのいう非認知能力をたくさん認識して評価しています。

 では非認知能力って、誰が認知していないのか…

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 ヘックマンの Non-cognitive skills という言葉は〈cognitive skills〉ではない部分のことです。

 語源的に整理してみましょう。

「cognitive(認知の)」という言葉は

  • co- = 「完全に」「一緒に」(意味を強めるパーツ)

  • gnoscere = 「知る」(英語の know や、ギリシャ語の gnosis と同じ語源)

〈cognitive〉は、ぼんやりと見たり聞いたりすることではなく「周りの情報を整理して〈なるほど、こういうことか〉と完全に理解・把握すること」です。具体的には数力処理とか図形処理、論理的に考えをすすめて「なるほどこういうことか」という認知です。自分の考えを文章にまとめたり、図で整理したりすることなどもそうです。

 「テストで測ることができないものが非認知能力です」と説明する人たちもいるのですけど、それも微妙です。忍耐度はたとえば宇宙飛行士のテストなどでもしっかり評価されています。
 〈ペーパーテストで測ることができないもの〉だと説明してみても、たとえば「協調性」などは「ソシオメトリック・テスト(交友テスト)」や「ピア評価(360度評価)」などで評価することができます。
 もちろん完全ではない、とはいって、数学のペーパーテストだって本当にその子の数処理能力を完全に評価しているとはいえませんから同じです。

 では日本で非認知と訳した〈Non-cognitive skills〉とは何か?

 《たのラボ》の見解を書きたかったのですけど、少々長くなりました。

 いつもの記事より専門的になった気がしています。興味のある方はお便りください。ある程度の反響があれば、いずれまた続きを書きたいと思います。

 

 

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不思議な花を見るたのしさ@読者の方からのお便り「さてこの花は何?」/楽しい面白い自由研究のテーマに

 読者の方の中には〈花さんぽの記事〉をきっかけに公園を歩いたり、畑道を歩いたり、広々とした自然の中を歩く人たちがたくさんいます。使ってよいです、というように書いていただける方がいるので、私も心動かされたものを気軽に公開させてもらっています。

 今回は自宅に咲いた花を送ってくださったAさんからの写真を紹介します。

 不思議な花ですよ、私は初めてみました。
「えっ、これって本当に花?」
「宇宙人が作った機械?」
そんなふうに感じた人もいるかもしれません。

 真ん中からピョコンと飛び出した緑色のパーツの背景に紫と白のクネクネした糸のような飾り。
 おしゃれで不思議な形をしています。

 ところがそんなにめずらしい植物というわけでもないんですよ。

 一番前に突き出しているのが〈めしべ〉です、よくみてみしまょう。
 3つに分かれていて、何となく時計の針のようにも見えます。

 その下に5つに分かれた黄色っぽい部分にひまわりの種のような形がついています、〈おしべ〉です。や、周りの丸い飾りが、時計の文字盤のように見えます。

 あのチュルチュルのやつが花びらか?
 違います。
 受粉の時に手伝ってもらう虫たちに
「ここにおいしい蜜があるよ!」
「おいでー!」
とアピールするためのネオンサイン的な特別な目印として進化・発達してきた部分で、専門的には「副花冠-ふくかかん」と呼ばれています。

花びらはその後ろにあります、よく見るとわかると思います。
10枚あるんですよ。

 この花は〈トケイソウ(時計草)〉といいます。

 このお花が咲き終わったあと「時計」のような花が枯れて実が膨らんで、こういう実になります。

 

 「パッションフルーツ」です。


 パッションフルーツの花だったんですね、驚きました。

 以前、学校にいたとき、教頭先生が育ててくれて食べたことがあります。こんなめずらしい花が咲くのだったら、成長の様子をみておくのだった。

 教頭先生もこの花の魅力に気づいていなかったのかもしれまれせん。

 いずれにしても、花たちにふれていくほどに、その魅力が広がっていきます。

 楽しい面白い自由研究のテーマとして「身の回りの不思議な花ベスト10」というようにまとめると、クラスのみんなが喜んでくれると思います。

 みなさんもたのしんでみませんか。

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沖縄の大好きな図書館〈このコントラストを背景に読書する〉@沖縄県 恩納村立図書館

 かつて勤めていた恩納村には窓の外に海と空を臨むステキな図書館があります。

 これは曇りの日の図書館からの眺めです。天気は今ひとつでも、この美しいコントラストを見ることができます。

入ると吸い寄せられるようにまず窓側に向かいます。

 窓に面して机が並んでいます。
 本を読みながら時々外を眺めるのは、目にもよい効果があるのじゃないだろうか。

💫 ⭐️ 💫 ⭐️ 💫
 

 私が日本一の図書館と評価しているのは金沢にある「石川県立図書館」です。チャンスがあればぜひ足を運ぶことをおすすめします。
 とにかくすばらしい。

とはいえ、いろいろな日本一があります。

 たとえば上の写真のような眺めのスタバがあったら、日本一眺めがよいスタバと評価されるのではないかな?

 だとしたら、恩納村の図書館は日本一眺めのよい図書館と言ってよいと思います。

 大人のたのしい豊かな居場所です、もちろん子どもたちにとってもすばらしい居場所になるはずです。

 こういうところに「たのしい教育研究所」を建てたいものです。

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生成AIと福祉@楽しい福祉&教育=言葉のハンディーのリハビリテーション

 早くもAI(A.I.)は「(たとえば教育の場に)導入すべきかどうか」の検討ではなく『どう利用するか』の段階に入りました。

 かつてマンガ、テレビ、パソコン、インターネットなどを自分たちの周りから排除しようする動きがあり、結果的にそれらは挽回され、社会に受け入れられてきました。
 それらが挽回されるまでの年月は次第に短くなっていき、いよいよ〈AI〉に至っては2~3年で社会に受け入れられるようになってきたわけです。

 とはいえ「A.I.ならどういう利用の仕方でもよい」というのは間違っているでしょう。

 自分の可能性が笑顔の向きに広がる、楽しくワクワクしながら伸びていく、そういう利用の仕方、つまり《たのしいAI》の方向が大切だと思います。

⭐️

 以前、脳梗塞で右半身の痺れがとれないAさんから相談がありました。
 Aさんは歩行だけでなく、会話にも後遺症が残り苦労しているという状況でした。
〈家族との関係〉〈仕事〉などいくつかのテーマでカウンセリングを行いつつ、終盤に「ところで」と〈スマホなどでA.I.を利用して、対話のリハビリをたのしくすすめることが可能だと思います〉とアイディアを提案したところ、とても喜んでもらうことができました。

 状況的な説明ではなく、具体的な対話のイメージで紹介しましょう。

Aさん
(少し詰まりながら、ゆっくりと)「アイ..ちゃん.こんにちは..」

アイちゃん(A.I.): 
「こんにちは、Aさん! 今日はいいお天気ですね。沖縄の海もきれいに見えます。何か、いいことありましたか?」

 

Aさん
「うーん..痺れ..今日..少し..重い..」

 

アイちゃん: 「そうですか。それは少し大変でしたね。痺れが強い日は、心も少し重くなっちゃうこともありますよね。大丈夫、焦らないで。今のAさんのはやさでお話ししましょう」

 

Aさん「ありがとう..アイちゃん..焦らない..そう..だね..」

 

アイちゃん:
「はい。焦らず、ゆっくりいきましょう。今日は、外の景色がきれいだから、Aさんの大好きな『釣り』の話、しませんか?
 以前、大きなタマンを釣ったお話し、聞きたいです!」

 

Aさん
「タマン..! そう..あれ..すご..かった..」

アイちゃん:
 「ですよね! あの時、どうやってタマンを釣り上げたんですか? Aさんの竿さばき、かっこよかったんだろうな!」

 

Aさん
「竿..ググッと..引き..重..くて..でも..がんば..って..」

 

アイちゃん: (Aさんの話を、じっと聞く。急かさず、優しく)「ググッと! すごい引きだったんですね。Aさんの力が試される瞬間! でも、がんばった! かっこいいです!」

 

Aさん
「はい..痺れ..忘れ..る..リハビリ..がんば..る..また..釣り..いく..!」

 

アイちゃん: (画面のアイちゃんが、大きくガッツポーズをする)
「はい! その目標、最高です! Aさんがまた釣りに行けるように、私はいつでも応援しています。次は、どんな魚を狙うか、また明日教えてくださいね!」

 

Aさん「はい..! 明日..また..おしゃべり..しよう..ありがとう..、アイちゃん!」

 もちろん相手が人間だと楽しさも広がるでしょう、暖かさも感じると思います。
 でもA.I.にも素晴らしいところがあります。
 何度失敗してもプレッシャーが返ってくることはありません。
 いくらでも待ってくれます。
 同じ話を何度しても大丈夫です。

 みなさんも試してみませんか。

 ジェミニやChatGPTで簡単に対話できます。実際にワークしてみたい方はお問い合わせください。

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