たのしいカウンセリング/PEAL教育カウンセラー養成講座の様子/学べば実践できるシンプルで真髄が身につくカウンセリング

 本格的なPEALカウンセリングの講座が始まりました、今回は〈教育カウンセラー養成〉の講座です。PEALカウンセリングはシンプルで真髄が伝わるものとして生み出した画期的なカウンセリングです。

 私はいろいろな流派のカウンセリング研修を受けてきたのですけど、カウンセリングの名人でアドラー心理学界の初代会長 野田俊作先生の講座を別にして〈実技をしっかり学べるもの〉には巡り会えませんでした、〈◯◯カウンセラー養成講座〉と銘打たれているにもかかわらずです。
 某流派のカウンセラー免許をもらい、初級をすぎて次の段階まですすんでも、実技をしっかり教えてもらう機会がありませんでしたから驚いてしまいました。

 私はそれまですでに野田先生から教えてもらっていたのでカウンセリングはできたのですけど、その流派で私と同じ段階の人たちが〈カウンセリング可能です〉と胸をはって言える様になったかというと、とても疑問です。

 カウンセラー資格を持った人たちはどんどん増えているのに、例えば学校現場に「カウンセリングできます」と言える先生たちが出てこないのは、こういうところに大きな要因があるのだろうというのが私の予想です。

「いや、うちはどんどん実践をとりあげています。初級でもしっかりカウンセリングできる様になります」という流派があったらぜひ教えてください、スピリチャル系、その理論が科学的なものから遠く離れているもの、私がこれまで学んできた流派以外ならぜひ受けてみたいと思います。

 これは私の感覚だと断った上で、野田先生から学ばせていただいた頃のことを書かせてください。
 野田先生から実践的に教えてもらったとはいえ、〈体系〉立てて教えてもらった感じは残念ながらありませんでした。

 ただしそういう進め方をすると、大抵の場合、技を高めるまでに至ることが難しくなります。記憶違いでなければ、私がはじめて参加した〈アドラー心理学カウンセラー養成講座〉は再受講の方たちが何人かいて、合計10名前後だったと思うのですけど、その時に合格したのは私を含めて2~3人だったと思います。 

  野田先生のは先に書いた様に〈カウンセリングの名人〉でしたから、その時その時の事例に合わせて独自の閃きと、それまでの経験則とを合わせてすすめていた様に思います。
※ちなみにその後、野田先生は催眠を積極的に取り入れていき、私も初めのうちはそれを学んでいたのですけど、私の中の感覚を優先して、それを深く学ぶことをやめまた。なので、PEALカウンセリングの根幹には、私が〈これはいい〉と感じた野田俊作先生がとても勢いがあった頃のカウンセリングが脈づいています

 それまで教えてもらってきたアドラー心理学の技法と思想、基本前提をさらに実践的な解釈で教えてもらってから「じゃぁ次はきゆなさんやってみて」という様にスポーツの試合の様にカウンセリングを学んでいき、そのカウンセリングの全体構造を「こんなイメージですよ」というように見せてもらったことはありませんでした。
 なので〈キミの今の流れは、ここからコースアウトしているね〉とか〈その流れでいくとよいよ〉ということを全体構造の中でアドバイスしてもらったことはありませんでした。

〈はじめは情報収集するんだ〉〈認識反射が読める様にするんだ〉〈勇気づけが大事だ〉という重要な項目はわかるのですけど、さてそうやって対話しながらも、そのカウンセリングの風をどう受けて、どの方向にすすめていけばよいのかというのは、なかなかつかめません。
 カウンセリングを進める中でクライエント役の方が泣いてしまうこともあったり、調子よくいろいろなことを話してくれたりするのですけど、そうしながらカウンセラーの私の頭の中には「いったいこの船はどこに流れていくのだろう」という不安がありました。

 それを克服したのがPEALカウンセリングだということもできます。
 私が野田先生から教えていただいたこと、その時の疑問を解くものになっています、野田先生が生きていたらきっと喜んでくれたことでしょう。

 PEALカウンセリングはアドラー心理学を起点に板倉聖宣先生から学んだ近代科学の理論を融合させて、これまでの私のカウンセリングの成果を組み込んで仕上げたもので、とても実践的なカウンセリングです。

 基本的に四つの構造で流れていきます、この構造がカウンセリングのカギを握ります。

 
 とてもシンプルで根幹的な体系でまとまっていますから、この構造を頭に入れながらカウンセリングという帆船を岸に向かって走らせていくのは難しくありません。

 養成講座は20時間くらいやりますから、必ずうまくなっていくでしょう。

 

  養成講座の中でまず伝えたいのは〈カウンセリングはたのしい〉ということです。どうして相手の悩みと付き合うカウンセリングがたのしいのか?
 これはなかなか文字では伝えられないので割愛させてください。

 今回の受講者は全員がこれまで別な流派のカウンセリング講座を受けてきて、その流派のカウンセラー免許を持っている人たちもいます。ある方が「PEALカウンセリングはこれまでのいろいろなカウンセリングの中の最先端にいると思います」と話してくれました。

 私は武道をずっと学んできたので〈実力が高まるか〉どうかはとてもシビアにみることができます。自分が作り出したPEALカウンセリングが実践で使えないものならいつでも看板を下ろさなくてはいけません。しかしPEALカウンセリングの有効性はどんどん確かめられています。

 今回の講座の中ではカウンセリングコーディネーターとして、私自身のカウンセリングの技もどんどん見せてあげたいと思います。

 こうやっていくうちにいつか「実践的なカウンセリングといえばPEALカウンセリングですね」と言われる様になるでしょう、そのためにも、実力ある人たちを少しずつ少しずつ育てていきたいと思います。

 こういう様にカウンセリングの体系をまとめたのは長いカウンセリングの歴史の中でPEALカウンセリングが初めてでしょう。そうやってPEALカウンセリングのシンプルで真髄的なカウンセリングが広まっていくと、いろいろな流派が「そうか、こういう様に構造をまとめて指導するとよいのか」と気づくでしょう。それと同時に「そういう流れはうちも考えていたことで、じっさいやってきましたよ」と語る流派が出てくるでしょう。「ほら、こんなふうに」と、もしかすると以前出した資料などを出してみせることもあるでしょう。
 しかしその流派が「この構造を根幹として教えてきました」ということでなくては、それは私がここで語ってきたこととはズレています。

 まぁしかし、それもまた〈発展・進化〉の中で法則的に起こることですから、しかたありません。

 フロイトが開発した心理療法・カウンセリングが長い歴史の中で洗練され、やっとPEALカウンセリングが生み出される段階まできました、PEALカウンセリングがカウンセリング全体に貢献できる方がずっと大切です。

 すでに〈単発のカウンセリング講座〉はありませんか、という問いあわせもきています。
 興味のある方はお問いあわせください。
 PEALカウンセラー資格を取得できる濃さでの実施は難しいのですけど、クラスでこどもの相談に乗るとか、保護者の方の相談にのることはできるでしょう。
 〈たの研〉には学校側からの相談もいろいろ届くのですけど、それは問題が炎上してからのことがほとんどです。
 そういうことにならず、保護者も一緒に課題の解決にあたることができる様な教育相談の力がついていく人たちが増えることで炎上の数も少しずつ減ってくることは間違いないと思います。

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どうして自分に向かって光の道ができるのか?/たのしい科学はいろいろな扉を開く

 今週のメールマガジンの授業の章に、こども達にみせてあげたい簡単実験「ひっくりかえる矢印」を書きました、コップを通すと矢印が左右逆になるあそびで、知っている人もいると思います。

 

 そこに、理科の時間によく出てくるこういう図を載せて説明したのですけど、読者のAさんから「これまでなんども見てきたのですけど、はじめてこの図が重要なのだとわかりました」という嬉しい便りが届きました。

 
 この図については〈たのしい教育メールマガジン〉に書いたのでおくとして、Aさんは〈この図でのコップの後ろにある物体が逆の方向からみえる現象〉がはじめてわかったことに感動したそうです。

 見えるというのは、実際の物体がそこにあるのかどうかではなく、私たちの目の中にどう入ってくるかなんですね。

 と書いてくれました。

 そうして「ものが見える」という不思議さに感動したAさんは、「太陽などで自分のところに光の道ができるのもわかってきました」と続けます。
 読んでいて「なるほど感動すると、いろいろなものごとのとびらがひらくのだな」と嬉しくなりました。
 レンズを通して逆向きに映る不思議さが理解できたために、レンズでなく、たとえば鏡などの反射もスッと頭の中にイメージできるようになったわけです。

 太陽の光の道は手元にないのですけど、満月の時の光の道の写真はあります、みなさんはこの映像、不思議に感じませんか?
 どうして自分だけに向かって光の道がやってくるのでしょう。

 月の光は地球にいる私だけでなく、月を向いている地球の面にいるいろいろな人に、いろいろな処にとどいています、自分だけに道ができるというのはなぜなんでしょう。

 この写真には〈月から直接とどく光〉と〈月の光を水面が反射した光〉の両方が映っています、私たちの目にそう映るわけです。

 水面は月からとどくたくさんの光をいろいろなところに反射させています。そのうちの〈自分の目と月とを結ぶ一筋の光だけ〉が私たちの目に入ってくるだけだからです。別な向きに反射している光はたくさんあっても、それは私たちの目には入ってこないのです。

 Aさんも、そういうように理解したのではないでしょうか。

 そうやって、いろいろな人の知的な深まりがすすんでいくことは、たの研にとって嬉しいことです。

 きっとAさんはいつか自分の感動を周りの人に伝えてくれるでしょう。

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プリンタインク折り染め・折染め作品の写真が届きました/たのしいものづくり

 たの研のメンバーでかなり前から研究、実験を重ねてきた〈プリンタインク折染め〉は、たくさんの人たちに広まって、定期的にインクセットの注文・問合せが届きます。

 以前それを入手してくれたOさんから、仲間と作った折染め作品の写真が送られてきました、みるとたくさんの作品が広がっています。

 私いっきゅうが〈折染め〉に触れたのは、教師になってすぐの頃、関西で実施された「たのしい授業体験講座」だったと思います。すると、もう35年くらい前になります。
 このあいだスタッフのAさんとその話をしていたら「35年前ってすごいですね」と、とても昔のようなニュアンスで話していたのだけど、私にとって〈昔〉という言葉は浦島太郎の話くらい前の感覚で、35年とか40年いっても古い感覚はありません。

 以来たくさん作ってきた中で、準備のめんどうさや、染料自体が比較的高価なこと、「複雑折り」などネーミングがこども感覚を遠ざけることetc.〈たのしい教育感覚〉でどんどんブラッシュアップして来たのが、今の〈たの研式プリンタインク折染め〉です。

 染まってあとの定着度、水に濡れた時の色のにじみなども少ないので、今のところこれ以外の染料は考えられません。

 じわじわと人気は上昇中です。

 以前、県外に住む方(Sさん)から「和紙づくりをしている者ですけど、和紙でも染まりますか? 染まるなら〈たの研式折染め〉を学びたいです」という問い合わせがありました。

「経験上、染まったのですけど、作っている和紙を送っていただけたら試してみましょう」

 ということで、予想通りの結果が出たので、はるばる沖縄までやって来てくれました。

 Sさんは「折染めが和紙の良さを広めるきっかけになる」と考えているようでした。

 この項を綴ろうと検索してみたら、新しい期日で、和紙・折染めの記事が何件も見つかります、Sさんが和紙業界でいろいろ広めてくれたのかもしれません、そうだとすると嬉しいことです。

 たの研の秋の講座のテーマは、もしかすると〈たのしいSDG’s〉になるかもしれません、廃棄してしまうものを折染めで復活させたり、新しいものに変えたりできるかもしれません。いろいろ頭が動きはじめています。

 たの研式の折染めインクは、薄めて使うタイプより、そのままの濃さで使えるようにした各色500mlサイズのものが好評です。送るとなると送料の方が高くなるので、直接お渡しできる場合に注文を受け付けています。興味のある方はお問い合わせください。

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気になるオブジェ/名人のたのしい折り紙/秋の講座11月後半予定

 たのしい教育研究所(たの研)には、応援してくださる方たちから食べ物だけでなく魅力的なものがいろいろ届きます。

 小さくて色的にもあまり目立たないけれど、とても気になるオブジェがこれです。

 数年前から、たの研第3研究所の一角に置かれていて、数々変わっていく教材たちの中にあっても、その存在感はずっとおとろえません。

 牛乳パックで作ってくれました、あの厚い紙をたくみに折り曲げて作成されています、接着剤などは使われていません、たのしいSDG’sともいえますね。

 これだけのものを作ることができるということは、きっとさらにたくさんのオブジェを生み出してきたことでしょう。

 人間は、それがたのしくなると、どんどん先へ先へとすすんでいって、こういうすごいものができるようになるんですね。

 〈たの研〉にはたくさんの教材プログラムがあって、そのうちの〈ものづくり〉はいろいろな先生たち、こどもたちがマネできるようなものを取り上げています。

 必然的にこういう複雑な工程を必要とする名人級の作品をプログラム化することはないのですけど、個人的に興味があるということなら〈おりがみスーパーヴィジョン〉を組むことも可能だと思います、お問い合わせください。 ※名人が対応可能かわかりませんが、たの研のマッキー先生もかなりの腕です

 さてこの怪獣、なんて名前なんでしょう。

 ジャミラ的な雰囲気ですけど明らかに違います。

 私がリアルタイムでみていたウルトラマンシリーズでは出てこない怪獣かもしれません。画像をみているとこれが近いかなぁ、背中と腕の感じが違うとはいえ・・・ウルトラマン・ティガに出てきた〈ガゾート〉。

 さて、今日この頃のたの研は〈秋の講座〉に向けて動き始めています。
11/19(土)か11/26(土)いずれも午前の予定です。

 年に3回の大きめの講座です、興味のあるみなさんは今からカレンダーにチェックを入れていてください。私いっきゅうも久しぶりに授業する予定です。
・本格的なたのしい授業プログラム
・たのしものづくり
・なかよくたのしく簡単ゲーム
・たのしい読み語り
 etc.
親子、親類のこどもたちと一緒に参加可能です。

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