好きな曲たち-たのしい音楽

 みなさんがとても好きな曲は何でしょう?

 私の場合でいえば〈唄う〉としたらザ・ブルーハーツの「リンダリンダ」、RADWINPSの「正解」などいくつも上がってきます。

「リンダリンダ」の『どぶねずみみたいに美しく生きたい』というフレーズ、
 

「正解」の中の『あー、答えのある問いばかりを教わってきたよ。僕たちが知りたかったのはいつも正解など、まだ銀河にもない・・・』というフレーズは、私の心の奥の方に大切にしているともし火をゆらし、熱唱しながら涙を浮かべてしまいます。

〈聴く〉作品で大好きな曲は〈最も好きな曲〉と〈その次に好きな曲〉が一つずつ決まっています、どちらもクラシックです。といっても私はクラシックに造詣(ぞうけい)が深いわけでは全くありません。

「この宇宙で最も好きな曲はこれです」と近しい人たちには伝えてあって、私がいなくなってひっそり小さな葬儀をする時に、その曲を流してほしいと伝えてあります。焼いた後の灰を海に撒いたり森に撒いたりする時にはこの宇宙で二番目に好きな曲をたのみたいのでイベント企画書みたいなものを書いておかなきゃいけませんね。

 三番目となるといくつか拮抗する作品が出てきます。その一つがバッハさんの〈平均律〉という、面白みのなさそうなタイトルの曲集のはじめ〈平均律クラヴィーア曲集 第1巻 1.プレリュード〉、このはじまりの2~3分、短い曲です。

 みなさんももきっと耳にしたことがあると思います。

 それにしても、バッハが名付けた「平均律」という特徴のないようなネーミングが気になります。「平均」という特徴のないネーミングは、けっこう斬新でした。少し音楽の理論的な話になります、ここはとばしてかまいません。

 〈律〉というのは何か? ギターが弾ける人は〈チューニング〉だとイメージするとよいでしょう。
 ChatGPTに聞いてみましょう。

 音楽における「律」は、特定の音階や調を作るために、音のピッチをどのように調整し、整理するかに関わる概念です。

音楽では、特に西洋音楽の文脈で、様々な音程の配列や調整方法が考案されてきました。これらの方法は「律法」と呼ばれ、音楽の調和、表現力、そして演奏の利便性に大きく影響を与えます。

律法の例としては以下のようなものがあります:

  1. 純正律(Just Intonation): 自然界の倍音列に基づく音程の調整方法。非常に調和の取れた和音を生むが、全ての調に対応することはできない。

  2. 平均律(Equal Temperament): すべての半音間隔を均等に分割することで、どの調でもほぼ同じ品質で演奏できるようにした律法。現代のピアノや他の鍵盤楽器で一般的に使用されている。

  3. 中全音律(Meantone Temperament)ヴェルクマイスター律(Werckmeister Temperament) などの不均等律: 純正律と平均律の中間的な特性を持つ律法。特定の調での演奏に適しているが、全ての調には対応しない。

音楽の歴史を通じて、これらの律法は時代や地域、音楽のスタイルに応じて変化し、音楽の発展に大きな役割を果たしてきました。律法は、音楽の理論的側面だけでなく、楽器の製造や演奏技術にも影響を与えています。

 

この〈不均等律〉だけでもいろいろな種類があります、これもChatGPTから。

不均等律(Unequal Temperaments): これらの律法では、純正律の原則を一部維持しつつ、特定のキーでの演奏を容易にするために、若干の調整が加えられました。これには、中全音律(Meantone Temperament)、ヴェルクマイスター律(Werckmeister Temperament)、キルンベルガー律(Kirnberger Temperament)などがあります。これらの律法では、純正律よりは多くのキーでの演奏が可能になりますが、依然としてすべてのキーで均等に美しい和音が得られるわけではありませんでした。

 では、それらのたくさんの〈律〉の中で《平均律》は何が素晴らしかったのか?

全ての調での演奏が可能: 平均律は、すべての半音を完全に均等に分割することで、どの調でもほぼ同じ音質で音楽を演奏することを可能にしました。これにより、作曲家はすべての調で自由に作曲することができるようになり、音楽の表現の幅が大きく広がりました。ChatGPT

 全ての半音を完全に均等に分割したので、どの調でもほぼ同じように演奏することができるすばらしさが〈平均律〉、バッハのクラヴィーア曲集はその平均律で構成したわけです。

 音楽はどの国々にも在ります、人間はリズムを刻むのが好きなのですね。

 私は締切ものに追われるなかもたのしさを感じることができます。そもそも書くことは苦痛ではなく私にとって快楽ですから、音楽がなくても大丈夫なんだろうけど、大好きな曲を聴きながら、のんびり執筆していくと、やわらかい美しい時間が流れていきます。

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評価感想が決定的に重要/次号メルマガの内容と最近の評価感想の紹介

 次号メルマガに伊良波先生が初めて書いたレポートを紹介しようと、本人に確認をとっています。

 私は当たり前のように講演やワークショップ、授業などの評価感想をとっているのですけど、その重要性を伝えてくれたのは伊良波さんであったことも、そのレポートから再認識することができました。

 メルマガはまだ発信していないので、最近わたしの授業を受けてくれた方(親子)の評価・感想を文意を変えない程度に少し手をいれて紹介いたします。

 いっきゅう先生のお話を聞いて、型を切って作るもので、飛行機みたいに飛べたので、とってもすごいと思いました。

なので、これからも科学について知りたいなぁと思いました。

いっきゅう先生のお話はとってもおもしろかったです。

またこういう授業をうけたいなぁと思いました。

**

袋に熱風をためて空にうかんでいくのが、みていてとても面白かったです。

子ども達が目をキラキラさせて講座をみていて、たのしさがとても伝わってきました。
たのしい授業、ありがとうございました。 母

 教師がたのしい授業にのめり込むのか、「まぁこういう授業も、いろいろな方法の一つだよね」程度でとらえるのか、それは、こういう子どもたち受講者の評価を丁寧にとって読んでいくことで決定的に違ってくるでしょう。

 自分ではうまくいったと思っていても、子どもたちの評価が低ければ、それはうまくいったとはいえません。

 授業中の子どもたちの表情や発言などから「今回はあまりもりあがらなかったな」と思っていても、評価感想をとると、とても嬉しいことがたくさん綴られていることもあります。
 教師は子どもたちの心の中を読み取ることができると思っていても、実は書いてもらわなくてはわからないことがたくさんあります。

 そういうことも、日頃から気軽に子どもたちに書いてもらう中で実感していくでしょう。

 教師の上達論という視点でいえば、評価感想を取ることは必須だといって間違いありません。

 私が教師を辞めフリーとなって成功することができたのも、そういうことを日頃からすすめてきたからだといっても過言ではないでしょう。

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楽しい読み語り「アルフィーのいえで」お勧めブックレビュー

 2ヶ月前の秋の講座(2023年)でさくら先生がとりあげた『アルフィーのいえで』は読み語りにおすすめの一冊です。

 気に入りの赤い靴をお母さんが「処分しましょう」というので、反抗したアルフィーが「それならボク家出する」といい出すところから始まる絵本です。
 これはアルフィーがカバンに家出用の荷物を詰めているところ。

 当然のごとく
「アルフィーのお母さんはとても困ってしまいました」
 と話が進むと思ったら…

 このお母さん、なかなかの人物です。

 ぜひ展開のおもしろさに触れてみてください。

 子どもたちもきっとハラハラしながらのめり込んでくると思います。

 私はさくら先生の読み語りで4~5回味わったのですけど、何度聴いてもいい気持ちになる作品でした。

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行くなという処には行かない、行きなさいという処には行く、そういう子ども達を育てるのが教育の目標か?

「行っては行けないと言われたら行かない子を育てるのが教育か?」という言葉は最新メルマガの発想法の章の中の言葉です、さっそく反響がいろいろ届いています。

 発想法の一部を加筆して紹介しましょう、章のやや後半の部分です。

 今回の石川県の災害ボランティアのことでも強く考えることがあります。
 SNSなどで流布されている「石川県側がボランティアは迷惑だと言っている」という情報の真偽はすでに書いたのですけど、それとは別に「行くなと言われているところには行かない子を育てるのが教育の目的」なのか考えてみましょう。
 みなさんはどう思いますか?

 小学校で「川や池に近寄らないようにしましょう」という安全指導があって、それを守らないとキケンです。

 けれど中学、高校と進むうちに川へ行き魚釣りしたり、池でザリガニ獲りするようになる人もいます。大人になったら自分の子どもを連れて川や池に行くこともあるでしょう。
 いつまでも小学校の安全指導を守っているという人はほとんどいないでしょう、たぶん。

 成長段階でも違うとはいえ、そもそも「言われたことを守る子どもを育てる」という目標はどれだけ重要なのか考えてみてください。
「行くな」ではなく「行きなさい」はどうでしょう?
「行きなさい」と言われたら行く子を育てるのが教育の目標でしょうか?
 上からあるいは周りから言われたことに従うことが教育の目標だとしたら怖いことです。
 今から数十年前の日本では「戦争に行きなさい」と言われたら従う子ども達を育てることが当たり前のことでした。
 その結果「飛行機で敵軍の戦艦に突っ込みなさい」といわれたら行く人たちがたくさん育ちました。
 私たちはそういう悲惨な社会実験から学ばなくてはいけません。

 上から言われたこと周りから言われることには基本的に反対するということもおかしいのですけど、言われたことに従うということも恐ろしい・・・

 今はボランティアに行ってはいけない、現地に入ってはいけないと言われたら行かない。
 みんなでボランティアに行ってください、と言われたら行く、そういう人間を育てるのが教育だとは思えないのですけど、みなさんはどう考えるでしょうか。

 教育の目標は、誰かの声に従って行動を決める人間を育てることではなく、自分の頭で考えて(予想して)判断する人間を育てることだと、私は考えています。

 今回の石川県の災害ボランティアを起点に考えてきたのですけど、そろそろまとめましょう。

 偽情報に騙されない、見切ることが大切だということと同時に、誰かから言われたことで自分の行動を決めるのではなく、それを〈選択肢〉の一つとして、自分の頭で考え予想を立てて行動していける子ども達を育てることが大切なのだと私は考えています。
 そういう子ども達を育てるためにも、私たち自身がそうあることが大切でしょう。
 とはいってもなかなか難しいかもしれません、特に優等生で育ってきた人たちはそうでしょう。
 そういう中でまず一つ、たとえば〈クラスの平均点を上げること〉が重要なのか〈点数の前に子どもたちの知的好奇心を高めること〉が重要なのか、自分の頭で考えて「こうではないか」と予想を立てる、そして実践(実験)していくことが大切になってくるでしょう。

ここまで

 たのしい教育は〈おもしろおかしい見せ物〉ではありません、子ども達の笑顔と賢さを広げる本格的な教育です、一緒に力を合わせていただけると幸いです。

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