「朝の連続小説」はシンプルで効果的なたのしい読書指導

前回、一冊の教育雑誌『たのしい授業』創刊0号(1983年 仮説社)
との出会いを書きました。
その記事の中に「朝の連続小説」という実践がありました。
朝の連続テレビドラマではありませんよ。

         (編集部 画像添付と補注)たのしい授業 創刊0号の目次 ※クリックで開きます
          「朝の連続小説」は左下に小さく出ていますスクリーンショット 2014-08-04 7.27.05
どのクラスにも本を読むことが苦手で読書が嫌いな、
先生の読書指導がうまくいかない児童生徒がいますよね。

この方法は、初任者の先生でも児童生徒の両親でもできる方法です。
この方法は、とてもシンプルで子どもたちを読書好きにすることができます。

その「朝の連続小説」とは、読み聞かせなんですね。
教師が毎朝、5~8分程度本を読んで聞かせるのです。

雑誌の中で紹介されていた実践には『窓際のトットちゃん』を
新学期スタートから読んだとありましたので、
私も本屋さんにその本を買いに行きました。

担任になり、すぐに実践しました。
読み進めるうちに、子どもたちは集中していていきます。
その時間は、充実していて手応えを感じました。

読み聞かせは、自分で読むのが苦手な子でも集中して聞いてくれますね。
年度末の子どもたちの感想文には、「朝の連続小説」の評価がかなり高く、
「読書は嫌いだったけれど好きになりました」という感想文を読んだときには、
こみ上げてくるものがありました。

以後、学級担任になったときは、必ず実践する定番になりました。
一年間でかなりの本が読めます。単純に計算してみると、
年間の授業日数が200日としたら200×5分=1000分(約17時間)

読書好きにするには、読書の楽しさを体験させてあげることですね。
その方法として、オススメします。
もちろん、家庭では「夜の連続小説」ということで実践すると
子どもは喜ぶことでしょう。                (琉太郎:記)
(編集部 附記)琉太郎さんが連続で書いた「朝の連続小説」がまとめられて仮説社から出版されています。

「たのしい授業」との出会いが人生を変えた

琉太郎です。
久しぶりに投稿しますね。

突然ですが、あなたは、本との出会いで人生が変わった、
という体験がありますか。

幸いに、私には、その体験があります。

大学を卒業し、4月からの採用が決まったとき、
那覇の本屋さんで、これからの教育実践に役立つ本はないのかと
教育関連の書棚を眺めていました。

雑誌コーナーに立ち寄ったとき、運命の本との出会いがありました。
タイトルがとても気になったんですね。
すぐに購入し、帰宅すると一気に読み終えました。

教壇に立った経験のない私が、読んでいるうちに、
これなら僕にも実践できると思えた記事があったのです。

その本とは、創刊したばかりの『たのしい授業』(仮説社)
という月刊の教育雑誌です。
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これなら、僕にもたのしい授業ができるにちがいないと
思わせてくれた記事がわずか1ページの「朝の連続小説」なんです。

その時には、これからの教育実践を決定づけてくれることになるとは、
思いもしませんでした。
気づけば、あれから30年あまりがたちました。
(続く)
たのしい授業 2014年 08月号 [雑誌]

たのしい授業 2014年 07月号 [雑誌]

沖縄のたのしい教育の重要人物 伊良波さんが やってきた!

「たのしい教育」とwebで検索をかけると、私たちの「たのしい教育研究所」がトップに出るくらい有名になってきました。
すると、研究所の代表である私 きゆな が、沖縄の「たのしい教育」の魁であると考える人もいるかもしれません…違います。
沖縄で「たのしい教育」という社会的実験を始めたのは「伊良波 正志:いらは まさし」その人です。

彼が1984年にその活動を開始しなければ、たのしい教育研究所もまだ無かったし、今の様に、沖縄に「たのしい教育」が普及する事もまだまだの状態だったと思います。

その伊良波さんが、研究所にやって来てくれました。二人で二〜三時間、とてもとても濃い話をしました。
充実した一日となりました。スクリーンショット 2014-08-02 17.25.55 

アドラー心理学を流行にするのではなく大切に守りそだてる|沖縄 カウンセリング

前に少しかいたけれど、アドラーから学んだカウンセリングについて来週、実技講座を開きます。
大きなフレームが出来て、少し広く整理しようとwebでアドラーを検索しながら驚いた。
アドラー心理学がブームになっている、というのです。

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日本の書籍でアドラー関係書籍「嫌われる勇気」が1位。
村上春樹よりも、永遠のゼロより売れているのだと…

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)
アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉

私は20年以上アルフレッド・アドラーの心理学を学んできました。
その頃は、沖縄で学べる場所は皆無で、何度も何度も県外に足を運びましたから、かけたお金はかなりのものです。実はそれらの場で、「嫌われる勇気」の著者の岸見さんとも席を同じくして学んでいたので、何度もお話ししたことがあります。

 それらが実を結び、仲間たちと協力して全国的なアドラー心理学会を沖縄で開催することができたました。講座や勉強会も200回以上開いてきた御陰で、私のカウンセリングの独自の骨子も出来上がりなりました。

「それならブームを歓迎したらよいのに」と言われてしまいそうですど、本気で心配しているのです。 index

 どれだけ力のある人物でも従うしかないものがあって、それが科学的法則です。これを前にすると、生物も生物以外の全てのものが従うしかない。

「社会の科学についての法則」は、「自然の科学の法則」に比べてとても少ないけれど、幾つかはあります。

 その一つ…まだ「科学レベルの法則」と言い切るには疑問もありますけど、「急激に発展したものは急激に滅びる」という傾向が存在するのです。
 ブームというのはつまり急激に発展するという事です。急速に発展するものは、周りのものとの摩擦が大きくなります。さらに、その中身に惚れたのではなく、ブームだから学んでいる、という人たちも多く出てくるので、そういう人達を媒介として伝わっていくものは骨太な部分が少なくなっていく傾向にあるということもあります。そうやって、急速に伸びたものは急速に滅びてしまうということがあるのです。

 だから、じわりじわりと足場をしっかり固めつつ進む事がとても大切で、私が信頼を寄せる「仮説実験授業」はまさにそうやってゆっくりと確かな成長をとげてきているモデルです。たのしい教育研究所も仮説実験授業をモデルにしています。

 さて、先に書いた様に、アドラー心理学流行のきっかけとなったといわれている「嫌われる勇気」の岸見先生とは何度もお話をしたり、メールのやりとりをした事があります。小柄な方ですけど、モノの本質を真摯に問う、いかにも「哲学者」という雰囲気の方で、私も「そのものの本質」を求める学び方をしているので、岸見先生の語る言葉にとても共感を覚えたものです。

 大切にしているアドラーの思想、技法を伝えて行くためには、ブームではなく、確かな時代の変革のきっかけとなるものにしなくてはならないと思います。そのためにも、その骨太の部分が伝わる講座にしなくてはいけません…そのためにも講座などには、もっと時間をかけて準備をしようと考えている今日この頃です。1日一回の「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか-〈人気ブログ〉いいねクリック⬅︎ジャンプ先のページでもワンクリックお願いします

 沖縄にはアドラーブームがきませんように。

「楽しいカウンセリング たのしいカウンセリング」