笑顔の底にあるもの/カウンセリング入門

カウンセリングをしている時、クライエントの「笑顔」は重要な指標です。

スクリーンショット 2015-03-17 15.56.25相談をしにやってくる方達は、苦しさの中にいるので笑顔を見せることは稀です。
逆に、涙を浮かべることがよくあります。

2回、3回とカウンセリングが進むと、笑顔が見えるようになります。
それはうまくいっているサインです。

何がその人の笑顔を生んだのでしょう?

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それは、「自分の力でなんとかやっていけそうだという兆し」である場合が、よくあります。

実はクライエントの場合だけではありません。

最近、「笑顔」について話をする機会があって、「笑顔はその人のその時の生き方と、深い部分で結びついている」ということを伝えたことがあります。

例えば何か失敗をして、誰かに謝罪する時、苦しい顔で謝る人、泣きそうな表情で謝る人、無表情で謝る人、いろいろなタイプの人がいます。
そして、まるで笑顔を浮かべているのではないかという様に涼やかに謝る人がいます。
その人は、その失敗から逃げるのではなく、自分の力で責任を取る、そしてさらにプラスの効果を得ようという構え・姿勢・覚悟が自分の中に出てくると、「すみません」という謝罪の言葉に、「この失敗をカバーして余りあるものにします」という気持ちを載せて、清々しい表情を見せることができるのだとおもいます。もちろん100パーセントそうだというつもりはありませんが。

カウンセリングの時にクライエントが見せる「先生、大丈夫のような気がしてきました…自分の力で、今の状況をプラスの方向にもっていけそうです」という気持ちが見せる笑顔ととても似ています。

たのしいカウンセリング・LEAPカウンセリングに全力投球の「たのしい教育研究所」です

死を思う時 観ておきたい 映画15作品の一つ 「the ROSE」

久しぶりに映画について、このサイトに書いてみたいと思います。

長年カウンセリングをしていると、時に「自殺」をほのめかす方との相談をすることがあります。
いつか時間ができたら
「死を思う時 観ておきたい映画 15作」
をまとめておきたいと思っていました。
「死は、この15作を観て、それでもと思う時に考えるといい」
という映画シリーズです。

今週のメルマガにもとりあげようと思っている作品
「the ROSE」
は間違いなく、その中にいれるひとつです。

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駆け出しのミュージシャンだったベッド・ミドラーが、伝説のロック歌手 ジェニス・ジェプリン をモデルにした主人公を演じきった名作です。

その年のアカデミー賞が誰だったのかは問題ではなく、彼女ベッド・ミドラーがアカデミー主演女優賞を受賞しなかったのは間違いなくアカデミー協会の汚点です。
仮にライバルとしてメリル・ストリープやヘレン・ミレンがあがっていたにしろ、ベッド・ミドラーの演じきったローズ以上の演技はできたはずはありません。

身体と心をボロボロにしながら、好きな唄と恋にかけていく主人公ローズの姿は、観ていて痛いほどです。
最後に流れる「ROSE」を聞きながら涙を流した人は数知れないでしょう。

感動は濁った心を洗い流してくれるのだといいます。
悲しみの中にも、ふるえる感動を与えてくれるこの作品は、たくさんの人に見てもらいたい作品です。

エンドで流れる曲「ローズ」も名曲です。
久しぶりに自分で訳したくなりました。
メルマガにはいっきゅう訳を載せようと思います。

“The Rose”

Some say love, it is a river
that drowns the tender reed.
Some say love, it is a razor
that leaves your soul to bleed.
Some say love, it is a hunger,
an endless aching need.
I say love, it is a flower,
and you its only seed.

It’s the heart afraid of breaking
that never learns to dance.
It’s the dream afraid of waking
that never takes the chance.
It’s the one who won’t be taken,
who cannot seem to give,
and the soul afraid of dyin’
that never learns to live.

When the night has been too lonely
and the road has been to long,
and you think that love is only
for the lucky and the strong,
just remember in the winter
far beneath the bitter snows
lies the seed that with the sun’s love
in the spring becomes the rose.

                               いっきゅう

カウンセリング と ニュートン力学 「運動の第一法則」 慣性の法則

2e4a15b0381fe97559308b9dced22ee9「ニュートン力学」は運動法則を三つに整理して、この世界の運動を明確に説明しています。
素粒子などの運動までは説明できませんが、地上から天体までを含む、ほとんどの運動を説明する科学上の偉大な体系です。
その運動法則の一番目に来るのが『慣性の法則』です。
科学は苦手だという人も、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
             —————
すべての物体は、外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける -慣性の法則-
             —————

スクリーンショット 2014-12-09 17.53.25科学者たちは、例えば「力学」で、この世の全ての「力」を説明したいと考えています。「生物学」でこの世の全ての生物を説明したいと考えています。
ですから、「慣性の法則」も、単に「だるま落とし」を説明したいわけでもありません。
この世の全てを相手にしているのです。
カウンセリングでも、この『慣性の法則』は重要なテーマです。
人間は、自分の活動スタイル、考え方の流れ、今の状況といったものをそのまま維持したいのです。
人間の活動(運動)のスタイルが、そうなのです。
まさに『慣性の法則』です。

わたしの元にカウンセリングを申し込む人たちは、今の状況を何とか変えたい、という人たちです。
それにもかかわらず『慣性の法則』がかなりを占めるのです。
ましてや、そうではない人たちは推して知るべしですね。

「今の状況を、よりよい状況にもっていきたい」と相談に来る方たちと確認する重要なポイントが

A「今までのやり方で、こういう状況がつくられた」と考えるかどうか
 これにYesだとするなら

B「これまでのやり方を具体的に変えていく覚悟はあるか」
ということです。

Bはつまり『慣性の法則』に抗う覚悟はあるか、ということです。

「教員採用試験に今度こそ合格したい」
という目標を持つなら、これまで落ちてきた自分の活動・運動スタイルを変える勇気と、実際の労力を注げるかです。

これまでのLEAPカウンセリングで、ABいずれにも「No」と言われた経験はありません。

簡単そうに思えるかもしれません。
しかしカウンセリングでとても難しいところです。
このあたりをいい加減にすすめると、治療抵抗といって、表面上は「はい、そうしてみます」といいながら、実はやっていない、ということが起こるのです。お金も時間も、そして気持ちの問題としても、とてももったいないことです。

おわり

選びたくない選択肢 ・選んで試せる選択肢  LEAPカウンセリング

LEAPカウンセリングに興味を持ってくださる方たちがゆっくりと増えてきています。
とてもシンプルに体系化されていて、実際の効果も高いので、わたしも大切に育てていかなくてはいけないと思っています。
といいつつ、忙しいままに日々が過ぎて、webサイトにカウンセリング関連の内容をUPしていないことに反省。

LEAPカウンセリングの重要な流れの中に
「クライエントと協力して選択肢を創りだす」
という作業があります。

LEAPカウンセリング前半で、
「その悩みの目標」を探ります。
ではその目標に迫ることができる可能性がある「選択肢を創りましょう」という流れです。

donguri例えば具体的事例でいくと
「家族に反対されないで済む形で今の就職先(仕事)をかえる」
という目標が設定されました。

そのための選択肢を一緒に考えていくわけです。
さて選択肢が幾つか創られて行く段階で、クライエント側に「こういう事(選択)はできない。したくない」という感情が働きます。
これを無視して選択肢を設定していっても無駄な努力となります。
※ここはクライエントさんの言葉の抑揚や身体の構え、息遣いなど、カウンセラーの技量が試されていきますが、それは空手の組手(試合)の様なものですから、実技で伝えるしかありません。必要な方は私の個人レッスンを受けてください

「クライエントが勇気をもって選びとり、自分の生活の中で実験する(試す)ことができる選択肢を複数創りだせるか」という事がLEAPカウンセリングの成功のカギの一つを握ります。