思わず笑ってしまう言葉たち/笑いについて考える たのしい発想法入門

 以前、うるま市に〈レクセンター〉という公共施設がありました。そこで仮説実験授業の生みの親 板倉聖宣先生や実践的なアドラー心理学を日本に広めた野田俊作先生を招いてよく講座を開催していたのですけど、入り口にこういう立て看板がありました(記憶図)。

 それを見た野田先生がポツリと「犬は文字、読めないんだけどなぁ・・・」とつぶやき、それに吹き出してしまったことがありました。

 以前、空港でこの張り紙を見たときも笑ってしまいました、「本気か!」

 インターネットを利用しているとこういったチェックボックスが出てくる様になったのはいつからだろう・・・

 人間である私がサイト管理者に「私はロボットじゃありませんので許可してください」といってたのんでいるわけです、実際にそう会話している場面を想像すると笑ってしまいます、他の人はおかしさを感じないのかなぁ…

笑いの定義

 お笑いの人だったか学者だったか忘れたけれど、テレビで
「結局〈笑い〉というは、誰かを下に見る、バカにする時に出てくるものですよね」と真剣に語っているのを聞いて
「一部の笑いを全体に当てはめて定義するなんて困ったことだ」
と思ったのだけど、周りの出演者たちはうなずきながら「たしかに!」と共感していて、さらに困ったことだと感じたことがあります。

 たとえばここに出した三つの笑いはどれも、誰かを下に見ているわけでも、バカにしているわけでもありません。

 好きな落語家だった〈桂 枝雀:かつら しじゃく〉は
「笑いの根底には〈緊張と緩和〉があって、緊張の中でそれが緩和された時にフッと笑いが出るんです」
と語っていました。

 枝雀の落語は好きだったけど、彼の定義も笑いの一部でしかないでしょう、上にあげた三つは、どれも緊張状態がゆるんだ時の笑いではありません。

笑いは感情の一つ

〈笑い〉というのも感情の一つです。

 感情というのは、頭でああだこうだと考えて生み出すのもあるかもしれないけれど、ほとんどは無意識的にパッと出てくるものです。

 そういう感情を定義するというのはとても難しいことです。

 たとえば〈好き嫌い〉を定義しようとしても大変だろうと思うのだけど、どうだでしょう。
 ためしに好きな食べ物について〈自分はこういう食べ物が好きなんです〉という様に一言で説明できるかどうか考えてみてください。
 できますか?

 ・自分は甘いものが好きだ⇨辛いものは?
 ・自分は高い食べ物が好きだ⇨高ければよいの?
 ・自分は肉系が好きだ⇨アイスクリームは?

 恋愛中の人物に「なぜ相手を好きになったのですか」という質問に明確に答えるのも難しいでしょう。
〈背が高いから〉〈目がキリリとしているから〉〈収入が安定しているから〉〈健康だから〉etc. いろいろあげていっても、ではそれに適合する他の人でもよかったのかとなると、かなり怪しい。
「双子なんだからどっちでもいいでしょう」なんていったら人権問題です。
 結局〈好きだから好き〉としか答えられない状態になる気がするのだけどどうでしょう。

感情とは

 感情というものは、理論的に考えをすすめて出てくるものもほんのわずかにあるとはいえ、そのほとんどは、人類の長い歴史の中で蓄積されてきたものたちを刻みつけた〈DNA〉という莫大な量のデータ蓄積があって、さらにその人が人生の中で蓄積していくたくさんの〈知識や経験〉、そこから生まれてくる〈想い〉や〈理想〉などもどんどん重なって、とてつもない量のデータベースからフッと生み出されていくものです。そのとてつもない量のデータベースを元にしたものを「無意識」と名付けることもあります。

 笑いも感情の一つです。
 懐かしい友人と会った時になぜか笑いが込み上げてきたりetc. 説明できない笑いは数え切れないくらいあって、それもその人固有のそういう無意識のシステムの中から生まれてくるものでしょう。

 いろいろなところで授業していると、たくさんの笑いが生まれます。いろいろな人たちの心の奥をゆさぶった証でしょう。
 するとそれを見た私にも笑いが生まれてきます。

 先に紹介した〈他人を見下す笑い〉というものが、ものの数に入らないくらい、そういう気持ちよい笑いを増やしていきたいと思う今日この頃です。

① この〈いいね〉クリックが「たの研」をもっと強くする!

② たのしい教育をより深く学び、より強く応援するための〈たのしい教育メールマガジン〉を一年間購読してみませんか。カウンセリングや講座、文章ドクター等の割引、教材購入の割引等の特典もあります

たんぽぽの花とタネ-楽しい学習・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 虫を探してあるいていると元気に伸びているたんぽぽの綿毛をみつけました。

 たんぽぽの綿毛とたんぽぽの花をくらべると、綿毛の軸の方がずっと長く伸びています。

 見えにくいのですけど花のそばで閉じた花の軸が横たわっています、こんな感じです。

 さてこの倒れた軸はその後どうなるでしょう?

 〈たの研〉創立期から強く応援して下さった板倉聖宣先生の著書に「花と実のなぞ」という絵本があります、名著です。

 絶版で今は古本で入手できます。

中にこうあります。

 タンポポの実のついている軸は、ふつう花のついている軸よりも、ずっと長く伸びてとびでています。

 タンポポは、つぼみがふくらんで花がさくころになると、まっすぐに上にのびます。

 ところが、花がさいたあと、花をつたけいた軸は、横にねたような形になってめだたなくなります。

 けれども、たねがだんだんじゅくしてくると、こっそり軸もどんどん長くなります。実をひらくようになるときには、またまっすぐ上にのびるのです。

 きれいにひらいたタンポポの実に強い風がふくと、たねをつけた毛が空中にまいあがります。

 タンポポのたねは、風にのって空中旅行をはじめるのです。

 寝ている軸はのびていって、またすくっと立ち上がるわけです。

 みなさんも、身近なタンポポをじっくりながめてみませんか。

① この〈いいね〉クリックが「たの研」をもっと強くする!

② たのしい教育をより深く学び、より強く応援するための〈たのしい教育メールマガジン〉を一年間購読してみませんか。カウンセリングや講座、文章ドクター等の割引、教材購入の割引等の特典もあります

 

自然の中を歩くことが楽しい-自然の中でもいろいろなことに頭や感覚が動かされるー楽しい学習・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 東京などに行くこともたまにあって、その時には雑踏の中からでも〈人々の思考や要望、悩み、好み・流行、先端の文化etc.〉、人間が生み出す様々なものを能動的に受動的に感じとります。

 師の板倉聖宣も野田俊作もそういう中で人々の中で知恵と思考を磨いてきたのですから、人類が発展することにとって大切な場所なのでしょう。

 Googleの検索窓に「東京の面積」と打つと〈2,194 km²〉と表示され、「沖縄の面積」と打つと〈2,281 km²〉と表示されます。あまり知られていないのですけど沖縄と東京の面積はほとんど同じなのです。ちなみに私の大好きな山がたくさんある長野県の面積は〈13,560 km²〉です、かなり違うことがわかりますね。

 同じように「東京の人口」と打つと〈1396万 (2021年)〉、「沖縄の人口」と打つと〈145.7万 (2020年2月2日)〉と表示されます、沖縄に暮らす人たちは東京の1/10くらいです。

 必然的に、東京のように〈人間〉由来のものごとはとても減ります。それは直線的な増減ではなく指数カーブ的な増減だと思うので、単純に1/10ということではなく、1/100とか1/1000かもしれません…

 人間がたくさん集まる東京型のところにも、住んでいる人の少ない沖縄型のところにもよいところがあって、沖縄型の場所にもよいところがあります。人間が少ないと、雑踏の中での自然ではなく、周りに誰もいない場所で自然に触れ合うことはとても簡単です。

 〈たの研〉から歩ける場所でも静かに桜をたのしめる場所があって、10分くらい車を走らせると知っている人は少ないだろうと思える自然も味わえます。これは先日山歩きした時に、立ち止まり見とれた桜の木です、周りには野菜畑があって、きっと畑をやっている人が植えたものでしょう。小雨が落ちていたのですけど、きれいな花でした。

 もう少しあるいたら、これまで見たことがない真っ赤な木の実をみつけました、みなさんは見たことがありますか?

 どうにも気になって草をかき分けて近づいてみました、あとで調べてみると〈ベニノキ〉という植物でした。

 沖縄型の場所では植物園や科学館などに行かなくても「こんなの見たことない」という自然に巡り合うチャンスがあります。
 そして、そういう自然を通して頭脳や感覚が揺さぶられることもたくさんあります。

 寒い時に味わえる自然もたくさんあります、みなさんもぜひ車をとめて近くの自然の中を歩いてみませんか。

① この〈いいね〉クリックが「たの研」をもっと強くする!

② たのしい教育をより深く学び、より強く応援するための〈たのしい教育メールマガジン〉を一年間購読してみませんか。カウンセリングや講座、文章ドクター等の割引、教材購入の割引等の特典もあります

たのしく土と遊び、たのしく野菜と対話していると年を忘れるー応援団の方からの野菜がとどく/楽しい学習・楽しい学力・楽しい教材・楽しい学力向上

 いつも元気なHさんが、太陰太陽暦のあいさつにととれたての野菜をもってきてくれました。
 とっても美味しそうな野菜が二箱にたくさんつめられています。

 〈たの研〉に来てくれた先生たちがいたのですでに持っていってもらった後ですけど、こんなに残っています。

 Hさんはすでに退職する年齢になったとのこと、でも何歳も若く見えます。

どうしてそんなに若く見えるのか不思議で
「たのしく野菜とつきあっているからわかいんですかね」
と尋ねると
「たのしく土と遊び、たのしく野菜と対話しているからですねか」
とのこと。

「今回は〈サラダ菜〉で、次は〈サニーレタス〉、〈玉ねぎ〉も育っていますからね」

 とのこと、また持ってきてくれるというので、先生たちもみんな喜んでいます。

 今度「たのしい野菜の育て方ワークショップ」を開きたいなというアイディアが出てきました。

 2023年太陰太陽暦〈新年〉、たのしい教育研究所の周りの 人たち元気です。

 今年もたのしく全力投球したいと思います。
① この〈いいね〉クリックが「たの研」をもっと強くする!

② たのしい教育をより深く学び、より強く応援するための〈たのしい教育メールマガジン〉を一年間購読してみませんか。カウンセリングや講座、文章ドクター等の割引、教材購入の割引等の特典もあります