たのしいカウンセリング・PEALカウンセリング/無意識とは言語化する前の意識のこと/野田俊作先生のこと

 今回は最新号のメルマガから反響が大きかった一つから少し紹介します。

 私にアドラー心理学カウンセリングの免状を授けてくれた野田先生は天才型でしたから「こう考えることが正しい」と言い切ることがたくさんありました。

 それに対して私は科学的な見方・考え方を根底にする〈板倉聖宣〉の弟子としての顔が随所に顔を出します。

「野田先生、もしそれが正しいとするとコレコレこういうことも同時に成り立つことになります、すると今野田先生が語っていたこととずれていきませんか?」

という失礼な質問を何度もしてきました。

 そういう時野田先生は少し考えてから

「それがアドラー心理学の考え方なんだ」と返していました。

 けれどきっとその後、自分でも考え直した可能性があります、そのことに関して言い切ることがなくなっていった気がするからです。少なくとも私がいる前で同じ様なことをいうのありませんでした。

 今回紹介する野田先生の話も〈断定〉がとても気になる部分に関しては趣旨が変わらない範囲で、私いっきゅう文責で手を入れておきました。

 それでも〈?〉と感じる部分があるかもしれませんい、そういう時には「これも一つの見方・考え方だ」という視点で読み進めてください。

 ただしここで野田先生が語っている
「無意識の中に行動の目的が潜んでいることが多い」
ということに関しては、たくさんのPEALカウンセリングを実施してきた今でも正しいと思っています。

「無意識」についてはいろいろな解釈があるのですけど、PEALカウンセリングでいう無意識は〈自分ではっきり言語化できていない段階の意識〉のことです。

 いろいろな人のいろいろな行動、たとえば最近はよく休日に海に行くという行動には

・私たちのDNAに刻まれている原始時代からの流れとしての喜びを求めている
だけでなく
・仕事の呪縛から逃げたい
・美味しい食べ物を美味しく味わいたい
・彼女ともっと仲良くなりたい
・波の音を聞きながら本を読みたい
                ほか

 その時のその人のたくさんの目的が言語化されないまま、つまり意識されないまま潜んでいる可能性があるのです。

 こういう見方・考え方をすることはPEALカウンセラーの基本です。
 心の奥の方にある自分の目的を言葉で表現できる様になった時、カウンセリングがはっきりと動きはじめます。

 興味ある方は私のカウンセラー講座などで体感してみてください。

 今回のテーマも、みなさんのものの見方・考え方の幅が広がるだろうと思います。

 たのしく読んでみてください。

野田

 われわれは自分の行動の本当の理由を知らない、これが今の心理学の一番基本的な考え方です。

だから

「なぜあなたはそんな行動をするのですか」

と聞かれてもわからないんです。

 学校に行かない子どもに向かって「なぜ学校に行かないの?」って聞いてもわかるわけないんです。

 だって学校に行かない理由は無意識なんですから、子ども自身も意識していないんです。

 では本当の目的はどうやったらわかるかというと、本人の言葉ではなく〈本人のやっていること〉を観察すればわかる…

野田俊作「続アドラー心理学トーキングセミナー」
から抜粋・編集 文責〈きゆな〉

 一部抜粋なのですけど、大きなイメージは伝わるのではないでしょうか。

 PEAL教育カウンセラー養成講座もいよいよ後半に入り、講師の私もますますたのしくなってきています。受講者の満足度(楽しさ度数・よくわかる度数)も最高値が続いています。合格すれば二年間PEAL教育カウンセラーとして活躍することになります、そうやってじっくりのPEALカウンセリングが教育の世界、カウンセリングの世界をゆっくり変えていくと思います。

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たのしいPEALカウンセリング入門/人間の悩みに対するアドラー心理学の見方・考え方

 PEALカウンセリングはカウンセリングの名人であった野田俊作先生から直接手ほどきを受けたアドラー心理学カウンセリングと板倉聖宣先生から学んだ科学史の視点からみた科学の真理探究の方法と私の長年のカウンセリングから生まれた独自の実践とを融合させたカウンセリングです。

 野田先生も板倉先生もそれぞれの分野の魁として根幹となる組織をつくりリードして来た人物ですから、勢いのあった熱い想いがPEALカウンセリングに生きています。考えてみると歴史的にも意義のある重要なカウンセリングだと思います。

 もちろん〈たのしい教育の思想〉が元になっていますからシンプルで実践しやすいものになっています。

「PEAL教育カウンセラー養成講座」がスタートしているので、久しぶりにPEALカウンセリングの構造について全体を整理する中で、過去のいろいろな資料も目に通しています。
 公式サイトの読者の皆さんにも役に立つのではないかというものがいくつもあるので、その一つを紹介させてください。

 野田先生がよく語っていた「原因ではなく目的を扱う」ということ、そして「タテの関係からヨコの関係へ」というアドラー心理学の根本的な立ち位置に関わることです。
  途中の文章を書きぬいてあるので、趣旨がより伝わる様に文章を整えてあります。

野 田

 アルフレッド・アドラーは「人間の問題とはすべて対人関係の問題である」というふうにいっております。

 では、よい人間関係とはどんな人間関係なのか?

 それを一言でいうと〈タテの関係をやめてヨコの関係に入ることだ〉というふうにアドラー心理学ではいっております。
 通常の人間関係、この世の中にありますほとんどの人間関係は縦の関係です、すなわち上下関係であり、競争の関係です。
 誰が上で誰が下であるか、誰が勝ちで誰が負けであるかということを原理にして組み立てられた関係です。
 アドラー心理学ではこのような縦の人間関係のあり方こそが、われわれの精神的な健康を損なう最も大きな要因だというふうに考えています。
 人間関係を何としてもヨコの関係にもって行かなければならない。真のヨコの関係が実現しますと、その共同体の構成員である個人にも、健康なパーソナリティーが実現することになります。
 ところがこのヨコの人間関係をつくることが、なかなか容易ではない。
 というのもすぐに怒りや不安といった感情が出てきて邪魔をするからです。
 怒りが人を支配しようとするために使われる感情であることは第一章でも話しましたが、それは「行動にはすべて目的がある」ということです。

つづく

 PEALカウンセリングはアドラー心理学カウンセリングそのままではありません。しかし、その根幹のかなりの部分は大切に残しています。
 すでに絶版になっている様ですけど、興味のある方は生の本を読んでみてください。

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沖縄の秋のはじまりの様子をおとどけします/〈テキスト・画像〉と〈動画〉両方でお楽しみください

 季節の風を感じながら散歩をするのが好きで時間をみつけて野山を歩いている様子を時々このサイトやメルマガでも紹介しています。嬉しいことに、いろいろな反響も届きます。
 先日の様子を紹介しましょう。

 沖縄でイジュという名で呼ばれている〈ヒメツバキ〉の木があります。

 沖縄本島の北半分くらいで見られる植物です、紅葉がほとんど見られない沖縄で、部分的とはいえあざやかな彩りをみせてくれます。

 〈ギンネム〉の木はいつの季節でも若葉の様な彩りをみせてくれます。

 サヤに入ったタネもいっぱい見えます。

 特別な場所を歩いているのではなく、おきなわの今日この頃、道端に車を止めて少しあるけばこういう景色をみることができるんです。

 さて、前にも少し書いたのですけど、読者の中のたくさんの方たちから「動画配信してほしい」という要望が届き続けています。

 スタッフで相談して、この秋から配信実験してみようということでYoutube 動画の作成をすすめています。

 このサイトの様にテキストと画像で構成された良さもあります。映像だけでは伝えられないことや、その時の想いなども伝えられるからです。それを自分の好きなスピードでゆっくり味わい、時には戻って確認する。大きくしたりコピーして利用したりも簡単です。
 動画で味わう良さもあります、その画面に没入してまるでその場にいる様な感覚を味わったり、風の香りを感じたりできるからです。

 文章を綴るのは慣れている方ですけど、YouTubeのような動画は初心者です、準備運動的に軽く2分くらいの動画で作成してみました、両方味わってみてください。

 教育系によくある〈わかりやすさ〉より〈音楽を聴きながら軽やかにみてもらえるもの〉を目標にしています。
 この下の窓の〈再生▶︎ボタン〉を押して下のバーに出てくるYouTubeをクリックして〈大画面〉でご覧ください。

 作り始めですからまだまだというところもあると思います、長い目でお付き合いください。
 YouTubeの中でのコメントの対応は私自身が不可能ですから、そのスペース無しでUPしています。メール等でコメントいただけると幸いです。

 よろしければ今のうちにチャンネル登録していただけると嬉しいです。

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たのしいカウンセリング/PEAL教育カウンセラー養成講座の様子/学べば実践できるシンプルで真髄が身につくカウンセリング

 本格的なPEALカウンセリングの講座が始まりました、今回は〈教育カウンセラー養成〉の講座です。PEALカウンセリングはシンプルで真髄が伝わるものとして生み出した画期的なカウンセリングです。

 私はいろいろな流派のカウンセリング研修を受けてきたのですけど、カウンセリングの名人でアドラー心理学界の初代会長 野田俊作先生の講座を別にして〈実技をしっかり学べるもの〉には巡り会えませんでした、〈◯◯カウンセラー養成講座〉と銘打たれているにもかかわらずです。
 某流派のカウンセラー免許をもらい、初級をすぎて次の段階まですすんでも、実技をしっかり教えてもらう機会がありませんでしたから驚いてしまいました。

 私はそれまですでに野田先生から教えてもらっていたのでカウンセリングはできたのですけど、その流派で私と同じ段階の人たちが〈カウンセリング可能です〉と胸をはって言える様になったかというと、とても疑問です。

 カウンセラー資格を持った人たちはどんどん増えているのに、例えば学校現場に「カウンセリングできます」と言える先生たちが出てこないのは、こういうところに大きな要因があるのだろうというのが私の予想です。

「いや、うちはどんどん実践をとりあげています。初級でもしっかりカウンセリングできる様になります」という流派があったらぜひ教えてください、スピリチャル系、その理論が科学的なものから遠く離れているもの、私がこれまで学んできた流派以外ならぜひ受けてみたいと思います。

 これは私の感覚だと断った上で、野田先生から学ばせていただいた頃のことを書かせてください。
 野田先生から実践的に教えてもらったとはいえ、〈体系〉立てて教えてもらった感じは残念ながらありませんでした。

 ただしそういう進め方をすると、大抵の場合、技を高めるまでに至ることが難しくなります。記憶違いでなければ、私がはじめて参加した〈アドラー心理学カウンセラー養成講座〉は再受講の方たちが何人かいて、合計10名前後だったと思うのですけど、その時に合格したのは私を含めて2~3人だったと思います。 

  野田先生のは先に書いた様に〈カウンセリングの名人〉でしたから、その時その時の事例に合わせて独自の閃きと、それまでの経験則とを合わせてすすめていた様に思います。
※ちなみにその後、野田先生は催眠を積極的に取り入れていき、私も初めのうちはそれを学んでいたのですけど、私の中の感覚を優先して、それを深く学ぶことをやめまた。なので、PEALカウンセリングの根幹には、私が〈これはいい〉と感じた野田俊作先生がとても勢いがあった頃のカウンセリングが脈づいています

 それまで教えてもらってきたアドラー心理学の技法と思想、基本前提をさらに実践的な解釈で教えてもらってから「じゃぁ次はきゆなさんやってみて」という様にスポーツの試合の様にカウンセリングを学んでいき、そのカウンセリングの全体構造を「こんなイメージですよ」というように見せてもらったことはありませんでした。
 なので〈キミの今の流れは、ここからコースアウトしているね〉とか〈その流れでいくとよいよ〉ということを全体構造の中でアドバイスしてもらったことはありませんでした。

〈はじめは情報収集するんだ〉〈認識反射が読める様にするんだ〉〈勇気づけが大事だ〉という重要な項目はわかるのですけど、さてそうやって対話しながらも、そのカウンセリングの風をどう受けて、どの方向にすすめていけばよいのかというのは、なかなかつかめません。
 カウンセリングを進める中でクライエント役の方が泣いてしまうこともあったり、調子よくいろいろなことを話してくれたりするのですけど、そうしながらカウンセラーの私の頭の中には「いったいこの船はどこに流れていくのだろう」という不安がありました。

 それを克服したのがPEALカウンセリングだということもできます。
 私が野田先生から教えていただいたこと、その時の疑問を解くものになっています、野田先生が生きていたらきっと喜んでくれたことでしょう。

 PEALカウンセリングはアドラー心理学を起点に板倉聖宣先生から学んだ近代科学の理論を融合させて、これまでの私のカウンセリングの成果を組み込んで仕上げたもので、とても実践的なカウンセリングです。

 基本的に四つの構造で流れていきます、この構造がカウンセリングのカギを握ります。

 
 とてもシンプルで根幹的な体系でまとまっていますから、この構造を頭に入れながらカウンセリングという帆船を岸に向かって走らせていくのは難しくありません。

 養成講座は20時間くらいやりますから、必ずうまくなっていくでしょう。

 

  養成講座の中でまず伝えたいのは〈カウンセリングはたのしい〉ということです。どうして相手の悩みと付き合うカウンセリングがたのしいのか?
 これはなかなか文字では伝えられないので割愛させてください。

 今回の受講者は全員がこれまで別な流派のカウンセリング講座を受けてきて、その流派のカウンセラー免許を持っている人たちもいます。ある方が「PEALカウンセリングはこれまでのいろいろなカウンセリングの中の最先端にいると思います」と話してくれました。

 私は武道をずっと学んできたので〈実力が高まるか〉どうかはとてもシビアにみることができます。自分が作り出したPEALカウンセリングが実践で使えないものならいつでも看板を下ろさなくてはいけません。しかしPEALカウンセリングの有効性はどんどん確かめられています。

 今回の講座の中ではカウンセリングコーディネーターとして、私自身のカウンセリングの技もどんどん見せてあげたいと思います。

 こうやっていくうちにいつか「実践的なカウンセリングといえばPEALカウンセリングですね」と言われる様になるでしょう、そのためにも、実力ある人たちを少しずつ少しずつ育てていきたいと思います。

 こういう様にカウンセリングの体系をまとめたのは長いカウンセリングの歴史の中でPEALカウンセリングが初めてでしょう。そうやってPEALカウンセリングのシンプルで真髄的なカウンセリングが広まっていくと、いろいろな流派が「そうか、こういう様に構造をまとめて指導するとよいのか」と気づくでしょう。それと同時に「そういう流れはうちも考えていたことで、じっさいやってきましたよ」と語る流派が出てくるでしょう。「ほら、こんなふうに」と、もしかすると以前出した資料などを出してみせることもあるでしょう。
 しかしその流派が「この構造を根幹として教えてきました」ということでなくては、それは私がここで語ってきたこととはズレています。

 まぁしかし、それもまた〈発展・進化〉の中で法則的に起こることですから、しかたありません。

 フロイトが開発した心理療法・カウンセリングが長い歴史の中で洗練され、やっとPEALカウンセリングが生み出される段階まできました、PEALカウンセリングがカウンセリング全体に貢献できる方がずっと大切です。

 すでに〈単発のカウンセリング講座〉はありませんか、という問いあわせもきています。
 興味のある方はお問いあわせください。
 PEALカウンセラー資格を取得できる濃さでの実施は難しいのですけど、クラスでこどもの相談に乗るとか、保護者の方の相談にのることはできるでしょう。
 〈たの研〉には学校側からの相談もいろいろ届くのですけど、それは問題が炎上してからのことがほとんどです。
 そういうことにならず、保護者も一緒に課題の解決にあたることができる様な教育相談の力がついていく人たちが増えることで炎上の数も少しずつ減ってくることは間違いないと思います。

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