水ロケットのスピードの研究⇨水ロケット・ペットボトルロケットの名前をかえる日②

 前回、水気ロット発射直後の様子を画像で見ていただきました、今回はまずそのスピードの分析からはじめましょう。

 みなさんは水ロケットが打ち上がるスピードはどのくらいだと思いますか?

 車の平均時速である60km/h(時速:一時間で60kmすすむ速さ)くらいでしょうか?
 100km/h(時速)くらいはあるのでしょうか?
 世界最速の車〈ブガッティ・シロン〉が出した420km/hのスピードはあるのでしょうか。

 もっと早くて、たとえば音速340m/S(秒速:1秒で340mすすむ速さ)くらいはあるのでしょうか、音速はマッハといいます、時速にすると1224kmになります。

 では予想してみてください。

 今回〈たの研〉で実験した水ロケットの発射の時のスピードは?

 ア.車の一般道での平均スピード60m/hくらい

 イ.高速道路の制限速度100m/hくらい ※沖縄の制限速度は80m/h

 ウ.最高速の車420m/hくらい

 エ.音速320m/Sくらい

 オ.その他

どうしてそう思いましたか?

 

⬇︎

予想してからね

⬇︎

予想してからね

⬇︎

 では私が動画を編集する時に使っているソフトを使って分析してみましょう。
 ただしこの研究はスピードの研究用に残した画像ではなく、打ち上げを概観するための画像を解析したものです。正確なデータではなく〈おおよそこう考えられる〉という内容だと了解して読み進めてください。

 左側に数字がでていて〈時間;分;秒;フレーム数・コマ数〉の順に示されています、フレームは1秒を60に分けています。1フレームは〈約0.017秒〉ごとに刻まれます。

 水ロケットが打ち上がりだしたコマがこれです、左下に1分44秒52コマ目とあります。確認してください。

 同じ1分44秒の57コマ目がこれです、ペットボテルは雲と重なってしまっているのですけど、スタッフの体躯から概算して3mくらいは上がっているでしょう。


 

 5コマでですから 0.017 X  5 = 0.085秒 です。
 1秒ではなく0.085秒でこんなに高く上がっているわけです、目の前で見ているとあまりの速さにびっくりします。

 0.085秒で3mということは1秒では

0.085秒:3m = 1秒:X m

 X m=3÷0.085
   ≒35m   
秒速35m、1秒あれば35mすすむ速度です。

 時速に直すと X60 X60で〈126000m〉 時速126Kmになります。
 高速道路の制限速度を超えるスピードで一気に上昇しています。

 私は目の前で見ていて、もしかすると音速並みかと思っていたのですけど、そこまでは達していません。

 とはいえこんな簡単な水ロケットが、発射から1秒程度で時速100km越えのスピードに到達するというのはすごいことだと思うのですけど、どうでしょう。

 その後のスピードがどうなっていくかは、さらに別な動画が必要になるので、ここでスピードの解析は一息つきましょう。

 さて、タイトルに戻って〈水ロケット〉と呼んできたこのロケットの名称を変える必要があるという話にいきましょう、次回がこのシリーズの区切りです。

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徹底的にこども中心の立ち位置で/たのしい教育の発想法 仮説実験授業研究会初代代表 板倉聖宣が語ったこと

 メルマガ並の内容はこのサイトにはハードかと思いつつ、最近はそういうこってりした内容の時にアクセス数が何千件にもアップしたので、そういう内容を読みたい人たちも多いのだと思います。とはいえ軽く読み進めることのできるものを求めている方達も多いので、バランスを見ながらにしたいと思います。

 今回はたのしい教育の根底にある〈こども中心主義〉についてです。

 たの研に来てくれる人たちの多くはこども達をもっと高めたい、こども達との関係を良くしたいと考えている人たちです。
 もちろんPEALカウンセリングや各種スーパーヴィジョンもありますから〈87:13〉の割合かな。

 つまり〈たの研〉はこども達の笑顔と知的好奇心を高めることが大きなテーマになります。

 その理論的なものが師の板倉聖宣が語ってくれた言葉に示されています。
仮説実験授業研究会編集「科学教育No.2」1970年11月初版からです。

板倉

 授業書づくりの原則について書いているうちに、一つ「授業書づくりの大原則」といってよいものがうかびあがってきたようである。

 それはほかでもない。

原則1

 授業書は子どもたちの知的(ならびに技能的?)興味を満足させることを至上の目的としてつくられなければならない。

 

 ここでは大原則だとか「原則1」などと偉そうな書き方をしたが、もしかするとこれよりさらに上にたつ大原則が存在するのかもしれない。たとえば「子どもの知的興味など少しぐらい犠牲にしても、結果においてかれらがよりかしこく、より有能になりさえすれぱよいではないか」「少しぐらいきらわれてもドリルをやらせろ」などというのである。

 しかし、私は今のところ楽観的である。

 というのは子どもの知的好奇心(知識欲)を満足させずに「結果においてかれらをよりかしこく有能にする」などということはできないと信じきっているからである。

 ただし、どんな場合でも、子どもの知的興味の程度というものを教師やおとなが勝手におしはかってきめてしまってはいけない。「どんなものに知的興味をもつか」というのは、おとなが「どんなものに知的興味をもたせたいか」ということとはちがうのである。

 板倉先生の「子どもの知的好奇心(知識欲)を満足させずに〈結果においてかれらをよりかしこく有能にする〉などということはできないと信じきっている」という言葉は50年以上経った今も、たのしい教育研究所の骨格として生きています。

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納得いかないことに従うことは〈教育〉からとても遠いこと/人間はコンピュータよりずっと賢い

 納得いかないことに従うことは〈教育〉からとても遠いことです。「石はやわらかい」と覚えてくださいといわれるとコンピュータは何の疑いもなくメモリー(記憶)してしまいます。しかし人間はそういわれても納得しません、それはコンピュータよりずっと賢いからです。

 長い情熱教師生活の経験上「学校教育の中でなかなか勉強が覚えられない」という人たちは〈つべこべ言わずに覚えよう型〉の優等生より本質的な賢さは上だという可能性が少なくないと思います。
 楽しい教育・たのしい教育は勉強が進まないという人たちだけでなく、つべこべ言わずに覚えることが得意な優等生の本質的な才能も伸ばすことができる教育です。

 さて前項で「ヨウカンは羊羹」だと書きました。

 というのは〈あつもの〉と読みます、〈熱い汁もの・お吸い物〉という意味です。

 羹(ヨウカン)はつまり〈ひつじの熱い汁もの、お吸い物〉という意味です、本来のイメージでいえばこういう湯気のたった汁もののことなのです。

  ところが私たちはヨウカンというとこれをイメージしますね。

 その由来を調べてみると・・・

 鎌倉時代から室町時代にかけて羊羹は中国の禅僧によって日本に伝わったのですが、日本の禅宗ではお肉を食べることが禁止されていたため、精進料理として羊肉をあずきと見立てて作られるようになりました。これが日本の羊羹のはじまりです。

初期の羊羹は小麦粉や葛粉を使う蒸し羊羹が主流でしたが、材料がとても高価でしたので、一般的には甘葛が用いられ、それがやがて砂糖を加えた現代のお菓子へと移り変わっていきました。

 他にも、羊の肝臓のかたちをした「羊肝こう」という中国のお菓子が日本に伝来した時に「肝」が「羹」となったという説があります。どちらにしても日本のスイーツの顔・羊羹は中国で生まれたものだったなんて、びっくりですよね。https://news.1242.com/article/144520

羊羹に“ヒツジ”がいる由来は昔の作り方に関係があった!

 とありました、いろいろ調べてみてもこういう説明しか目にすることはできませんでした。

 さてみなさんがもし国語の時間に「ヨウカンの由来に」としてこういう内容を教えられたとします。

「本当は羊の肉の汁料理だったんだけど、日本では羊の肉をあずきにかえて、今のヨウカンの形になりました、不思議ですけど覚えておきましょう」
 そういう言われて
「は~い!」
と声を上げる人の一人でしょうか。

 それとも「・・・」と黙ってしまうタイプ?
 あるいは「つまらない」と感じてたとえば運動場で体育をしている人たちの方を向いてしまう人でしょうか?

 私はそういうことを言われたら「つまらないし、そんなの信じられない」と感じるこどもでした。

 信じられないことを信じたふりをするのではなく、「そんなの信じられない」というタイプの人間のまま教師になり、30年くらい勤め、その後フリーとなって自分の授業の腕で勝負できるようになりました。

 いろいろな先生たちが学びに来てくれます、日々たのしく暮らしています。

 教育がいろいろなこども達の興味関心を高めて本質的な学力を高めていくものになる、それがたのしい教育研究所のテーマです。

 かつての私のようなこども達が学校や家庭で辛い思いをしないようにすることは、たのしい教育の普及と比例します。
  読者のみなさんも一緒に活動していただけると幸いです。
 簡単な活動が「このサイトいいよ」と周りの人たちにすすめていただくことです、よろしくお願いします。

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アウトドアワーク:草はらをたのしもう 最新のYouTube動画から

 YouTube動画の作成も順調にすすんでいます、たの研にはこどもの感覚をもった大人がたくさんいるので、実践家・モデルはたくさんいます。
 作りたいコンテンツも次々と増えていて編集がおいつかない状態です。
 まず10本完成させると、作り手の感覚も安定してくると思うのですけど、それまでの作品は荒削りでも新鮮な感覚が伝わるのではないかなぁ。

 〈アウトドア〉⇨〈ものづくり〉⇨〈アウトドア〉⇨〈ものづくり〉と来たので最新は〈アウトドア〉、自然をたのしむ内容です。

 タイトルは「〈沖縄 秋の草むらさんぽ〉虫たち編 」、たの研の近くの公園の映像を使っています。

 私が小学校で理科を担当しているとき、こども達とよく散歩にいきました、もちろん授業中です。
 散歩というのは実に学びが大きくたのしいワークです。
 子ども達と外に出かける時に語りかけていた言葉もいくつかおりこんであります。

 すぐに動きまわらず外の風、自然の彩りに身体を慣らしていくのが肝心です。
 たとえば〈みどり〉と一口に言っても、自然の中には実にたくさんの緑があるんです。

 そうやって慣れていくと、たとえばこの中にいるバッタが見えたりします。写真だと難しいと思うかもしれませんね、でも自然の中の方がもっと見つけにくい気がします。

 動画は8分版なので手軽に利用できるとおもいます、授業のはじめに、家族で公園にいく前に見るのはどうでしょう。

 こうやって動画を作っていて強く感じたのは「こんなにもたのしい」ということです。
 皆さんの心動かされるものを増やしていくことで、たのしい教育も広がってくれるでしょう。時間はどれくらいかかるのかなぁ・・・

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