たのしい教育研究所の強さの秘密

〈たの研〉には「協力してほしい」という依頼だけではなく、あえてぼかして書きますが「名前を使わせてもらいたい」という趣旨の打診も来ます。もちろん、そういう依頼にOKすることはできません。

 このサイトを丁寧に読んでいただければわかると思うのですけど、〈たの研〉は「自分たちを大きくしていこう」ではなく「着実に育てていく」という活動をすすめている組織だからです。

 着実に育てていくという取組に関して〈たの研〉のメンバーの力はとても高いものがあります。

 たとえば先日の秋の講座を例にとって紹介しましょう。

 講座のプログラムは何度もアイディア検討会を重ねて、より高みに向かってその時の最高の状態にもっていきます。

 たとえば大好評の〈野草天ぷら〉のプログラムについても、開催の日の夜遅くからこういうやりとりが交わされていました。
 3日前には決まっていた〈場の配置〉について「よりたのしんでもらえるためのテーブルの位置」について思いついたメンバーが、講座開催の半日前に「これがよいと思うので検討してもらえませんか」と打診してきました。

 わずかな違いですけど、空気の流れ的にはかなり違ってきます。
 もちろんメンバーが「これは無理」とか「やってみましょう」という様に意見を交わしていきます。

 結果的に「これでいきましょう」となり、講座当日は新しい提案通りの設定でたのしんでもらいました、結果は予想通りいい空気の流れでした。

 

 それからさらに時間がすすみ、講座当日の01時ごろにはこういうやりとりが交わされていました。
 クイズ大会の〈問題の出し方〉について思いついたメンバーがいて「みんな寝ているだろう」と思いつつも「問題の出し方はやはりこんな感じがよいと思います」と打診してきました。

 講座のプログラムはすでにこども達に実験済みで「これで喜んでもらえる」という信頼度は確認されているのですけど、これだけ熱をいれて考えているメンバーの頭に浮かんでくることは、それからさらに一歩前にすすんでいることがほとんどです。
 すぐに数名が既読となり「いいね」という話になりました、もちろん「異議あり」と感じた時にはそう発言してきます。
 提案通り実施した当日は、それまでのスタイルより大盛り上がりでした。
 それを確かめる様に「講座後に学校でためして盛り上がったです」という便りも届いています。

 こういう活動は「強制」されたり「いやいやながらやっている」ということでも成り立つでしょう。
 ところがこういう取組が10年以上続いています、そしてみんな同じメンバーです。
 いやいややっていて続くでしょうか?

 終わってからも実施メンバーから
「みなさんの授業がとてもとてもよくて、私自身刺激、勉強になりました!
 まだ余韻に浸ってます!」

という様なやりとりが続いていました。

 メンバーは涼やかにやっているのでそうは見えないかもしれませんけど〈情熱集団〉です、これが〈満足度100%〉を生み出し続ける「たのしい教育研究所」の強さです。

 思いを同じくして一緒にやりたいと言ってくれる方が増えていってくれることを期待しています。

 さて、このサイトの読者には先生たちだけでなく〈保護者〉の方がいたり〈歯医者さん〉もいます、〈農業をしている〉という方もいます。
 もし真剣に〈何か新しい行動を起こしたい〉と考えた時には、仲間づくりが鍵を握ります。
 人間一人の力は高が知れています、私が影響を受けてきたアップルのスティーブ・ジョブスにもウィズニアックという最強の相棒がいました。
 板倉聖宣にも、学生時代から支えた玲子さんがいました、そして仮説社を設立した竹内三郎さんという最強の人物がいました。

 かけがえのない仲間たちをみつけること、それが何かことを為す時に成功するカギです。

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おいしい環境教育-アイディア続々/あずきの発芽・バタフライピー

 前々回の記事でもお届けしましたが、先日おこなわれた〈秋の講座〉で、予想していた通り「おいしい野草てんぷら」も大ヒットしました。FBでも「センダングサセンダンの木は違うのですか」「どこを食べるのですか」という質問などが届いて、やりとりしているところです。

 野草てんぷらも〈たのしい環境教育〉をテーマにしたプログラムの一つです、ところで私たちが住んでいるこの環境を守り豊かにしていく活動は、特に必要ないのか、少し必要なのか、必須なのか?

 皆さんはどういう立場でしょう?

 レジ袋有料化が必要なのかは別にして、海や山でいろいろな生き物たちが住みづらくなっているだけでなく、開発によって山の土が海の表面を広く真っ赤に染めている姿を眺める日々、原子力発電所の事故、悲惨な戦争etc. 環境の保護・豊かにする活動はやはり必須といってよいでしょう。

 それも〈たのしさ〉つまり「その取組を苦しみながら続ける」のではなく「意義を感じて生き生きと、つまりたのしく取り組む」人たちが突破していく課題の一つだと考えています。

 こども達が「環境を守る、環境を豊かにする活動ってたのしい」と感じてくれたら、それを伝える先生たちもそれがたのしいと感じてくれたら、きっと未来は今よりよくなると思います。

 そのプログラムは〈たのしい教育研究所〉にたくさんあります。

 けれどそういうプログラムを使わなくても学校でたとえば、台所にあるアズキが発芽することに驚くこと、これは⬇︎ 水を含ませたティッシュにアズキをおいて三日目の状態。

 

 それからこれは⬇︎ 育てて約一ヶ月くらいのバタフライピー。
 

 とても鮮やかな青、青ムラサキに発色してくれるハーブです。


 ブルーベリーのようにアントシアニンが多く含まれていて、例えば眼が疲れた時、眠れない時、利尿作用を求める時、血の巡りを求める時
などに多く飲まれているとあります。

 こども達が育てて家族に美味しくて健康によいティーを作ってあげるというのは、母の日、父の日、敬老の日のたのしいプレゼントになるでしょう。

 ところで前々からこのネーミングに不思議な感じがあったので調べてみました。

〈ピー〉は豆を表していて、バタフライは〈蝶〉のことです。

花が開いたときに蝶に似ているマメ科の植物ということで、英名で〈バタフライピー〉、和名はそのまま〈蝶豆〉です。

ちなみに学名はClitoria ternatea (クリトリア・ターナティー)

 それにしても、マメ科の花はもともと〈蝶型の花〉なので、特にバタフライピーだけ蝶型というわけではないのだけどな・・・

 

 そういうことも「勉強しなさいテストに出るよ型」の授業をしてきた人たちには難しいでしょう、自分の興味関心で調べよう学ぼうという気持ちがなかなか育たないからです。

 たのしいから学ぶ、たのしいから環境を豊かにする、そういう人たちをどんどん育てていきたいと思います。

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たのしい秋の講座たのしく開催−教員試験対象年齢延長とたのしい教育

 先日、県が発表した「教員採用試験の受験対象を59才まで延長する」という方針が教育現場に波紋を広げています、教員不足解消への対策ということなのですけど、耳に届くのは疑問や否定的な見解がほとんどです。

 開催された秋の講座で、久しぶりに出会った先生たちからも「いっきゅう先生、どう思います?」という声がありました。

 たのしい教育研究所は評論家集団ではなく実践のプロフェッショナル集団です。

 現場で疲れている先生たちが元気になる、こども達が「先生、たのしい。先生が担任してくれてよかった」と感じてくれる、保護者のみなさんも笑顔になる、そういう教育が普通になっていく中で「教師を続けたい」という先生たちが増えていくのです。
 こども達も「先生になりたい」と感じてくれる、そして保護者の皆さんも先生を応援してくれるでしょう。
 それは理想の話だと思考停止する人が多いかもしれません、けれどそういう根本的な構造に向けて取り組んでいるのが〈たのしい教育研究所〉です。

 今回の講座も満足度100%の高評価でした。

 「これはゲームでたのしく」のコーナーで〈リングキャッチ〉をたのしんでいるところです。

 これは〈おいしい環境教育〉をテーマに「野草てんぷら」を味わってもらっているところです。

 詳しくはいずれYouTubeで動画配信する予定です、ご期待ください。

 もっと食べたいと、おかわりしにくる参加者がいっぱいです。

 他にも「たのし読み語り」を「絵本からひろがるものづくり」、「宇宙から地球をながめてみると」などたっぷりの内容でした。

 毎回、受講満足度は100%です、今回もその数字が更新されたのですけど、中にこういう評価感想が残されていました、少し書き抜きます。

教師は人気のない仕事になっていますが、今日の講師の先生たちがたのしそうに授業している様子に、こんな楽しい職場なら人気がでるのになぁと思いました。

 〈たの研〉が目指しているのは、まさにそういう姿です。

 応援よろしくお願いいたします。

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たのしいブックレビュー/たのしい読み語り〈Life ライフ〉くすのきしげのり

 今日は、たのしい秋の講座です。環境教育をテーマに、たのしんでいただける内容盛りだくさんです。準備も整い、スタッフ一同わくわくしながらまっているところです。

 今回は、その講座の読み語りで利用しようかと思っていた、私が好きな絵本を今回は紹介させてください。

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『life ライフ』   
   くすのきしげのり 作 瑞雲社 1430円
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お店の名前は「Life (ライフ)」
お客は「ライフ」をのぞいて、必要なものや気にいったものがあれば持って帰ります。
その代わり、自分が使わなくなったものや、誰かに使ってもらいたいものを置いていくんです。

おばあちゃんは、おじいちゃんが亡くなってひとりぼっちになり、花を育てる気にもなれず、春に蒔く予定だった花の種を小袋に分けてもってきます。「おじいさんは花を育てることが大好きでした。おじいさんが用意していた春にさく花の種です」というメッセージを添えて。そして「想い出はいつまでも」とメッセージの書かれた写真立てを持って帰りました。

男の子は、自分がとても楽しんだ絵本を持ってきて、花の種を持って帰ります。
「今年こそはお父さんやお母さんにてつだってもらわないで、花をそだてたい」と思っているようです。

 

 若いふたりは、ペアのコーヒーカップと花の種をもらって、レターセットを置いていきました。
 メッセージが微笑ましいです。
「わたしたちは、これからずっといつでも話すことができるようになりました」。
結婚するようです、お幸せに!

 

ほかにも、いろいろなひとがやってきて、それぞれに気に入ったものと花の種を持って帰り、いろんなものをおいていきました。

そして、春になりました。
おばあちゃんが今度は、夏に植える種を持ってきたとき、
・・・
なんと、
種を持って帰った人たちが、おじいさんの花がをたくさん咲かせてくれていたのです。

「おじいさんの花を二人で育てました。来年は三人になりそうです」
「ぼくがさかせたおじいさんの花だよ。すごいでしょ」
「おじいさんの花のさく庭で、毎日子供達が元気に遊んでいます」
・・・
ライフの中のたくさんのあたたかいメッセージだけでなく、
外に出てみると、あちらこちらにおじいさんの花が咲いているのを見ました。

悲しみに沈んで元気をなくしていたおばあさんのこころが、明るいあたたかい気持ちでいっぱいになります。夏に咲く花の種の半分は持って帰って、自分で植えることにしたんです。
おばあさんが元気になってくれたことにホッとすると同時に、
人の気持ちのあたたかさに、私のこころにも明るい風が吹いたようでした。

 みなさんも読んでみませんか。

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