自然をたのしむ先生とこども達/インターネットや本からは学べない世界+予想を立ててものごとをみていく大切さ

 たのしい教育を学んでいる先生から、お便りが届きました。授業で校庭に出て、いろいろな虫たちを探している写真や動画もありました。
 みんなとてもいい顔をしています。

 この写真の左側の男の子の手には、生まれて少ししかたっていないカマキリの赤ちゃんがのっています。

 たくましい子です。  

 
 クモがアミにかかったバッタを糸でグルグル巻きにしているところをみて驚きの声をあげている子どもたちもいました、なかなか目にする機会のない貴重なシーンです。

 本やネットからもいろいろな情報が手に入ります、もちろんそれも貴重です。アメリカまで行かなくてもアメリカのことがわかるというのは素晴らしいことですよね。

 けれど図鑑で見ていたバッタが実際に目の前でジャンプする時の、あの素晴らしい跳躍感、ひと飛びする距離が自分の体長の何十倍も距離である驚き・・・

 それは目の前で見て感じることに勝るものはないでしょう。

 勉強していく時にも人生の課題を解決していく時にも、実際の経験が多い人はは、知識先行の人よりも、もっと生き生きしたアイディアが生まれていくと思います。

 生きた学力というのはそういうことだと思います。

 ただし単に体感することが素晴らしいといっているわけではありません。

 コペルニクスが提唱しガリレオが決定的証拠をみつけるまで、何度見ても〈太陽が動いている〉としか思えませんでした。
 〈予想を立てて確かめる〉思考の流れがないまま、単にいろいろ見るといいというわけではないからです。

 たのしい教育は、体感すること+予想をもって確かめる思考の流れも、どちらも大切にしていく教育です。

 

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たのしいアウトドア入門ー危険な処に入るときのスタイルなど

「午前零時にこのサイトを読むのがたのしみです」という方が前回の記事を読み、さっそく「多彩な記事を綴っているので偏った読者層ではなくいろいろな人たちが読んでくれているからこその読者数の伸びだと思います、毎回退屈しません」という嬉しい便りがありました、ありがとうございます。

「たよりをくれるのは教育関係や子育て中の方たちが多いので、その意味では偏っているのでは」とも思ったのですけど〈読者層のほとんどの方たちがたよりをくれる〉ということではないので、その方のいうように、いろいろな興味関心を持ってくれている方たちが、このサイトを読んでくださっているのかもしれません。

「クツの話、興味があります。そのほかにどういう格好で危ないところにも入るのか教えてほしいです」という趣旨の便りがありました、教育関係の方の雰囲気は感じられませんでしたから〈読者の方たちの偏りはあまりないのでは〉と思わせる印かもしれません。

 さて、クツの話から。

 10年ほど前の東北大震災の時、倒壊した建物にも入っていくことを想定していたので慎重に靴を選びました、ボランティアに行って病院のお世話になったというのはでは〈迷惑をかけにいった〉ことと同じですから。
  高熱や打撃、釘踏み抜きにも耐える靴があります、確か二万円以上したと思います。


 今回の沖縄体感トレイルコースは倒壊した建物に入るわけではないので、そこまでの装備はいりません。

 小さな釘やガラス、危険生物に気をつければよいので、ワークマンで〈鉄芯入り〉の作業靴を買ってきました、靴さきに金属が入っているので強い圧力がかかっても足先を守ってくれます。ちょっとした釘くらいなら指に届くこともありませんから足で探る様に前にすすめば大丈夫です、税込で1980円だったと思います(2022.8現在)。

 見えないところを探ったり川の深さなどを探るための棒も必要です、私は虫取りアミをよく利用します。それからもちろん暑くても〈長袖・長ズボン〉です。

 もちろん帽子も必須です、つば広のハットをおすすめします。

 あとは〈水〉があれば足りるでしょう。

 野山などに入る時には参考にしてください。

 なにかたのしい情報があれば教えてくださいね。

 そうそう、前回のトレイルワークの時にサンダンカ(サンタンカ)をみつけました。おにぎりもアウトドアで食べると美味しさが増します、花たちも、こうやってフィールドで見かけるととても輝いてみえます。

「単に歩いているだけではないか」と思う人たちもいることでしょう、けれどこういう中でたのしい自由研究(本物の研究)が進み、学びをすすめる力(学力)も高まっていくのです。

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公式サイトのアクセス数上昇中、読者のみなさんに心から感謝/アクセス数の自由研究/たのしい沖縄トレイルコース探索

 最近「〈たの研〉の公式サイト再開したんですか?」という声を耳にしました、今回はたのしいアクセス数の自由研究の話からはじめます。

 1年数ヶ月前、今よりたくさんの読者の方たちがこのサイトをたのしみに読んでくれていた頃、サイトのボリュームに比べてプロバイダー(ネット接続業者)のセキュリティが不安定だったのでしょう、突然サイトがダウンしてしまい「そのサイトは存在しません」という表示が続きました。

 こういう表示が数日つづいただけで〈ブログは閉鎖した〉と考えるのが普通でしょう、それが〈2ヶ月〉続くことになりました。

 その後サイト管理者の伊良波さんが、これまでのデータを全て整理して安全度の高いプロバイダに引っ越すという大変な作業をしてくれて、やっと再開できました。それが今みなさんが読んでくださっているこのサイトです。

 2ヶ月後に復活したとはいえ、以前の読者の方たちが「今日は再開したか」とずっとチェックしてくれることは考えられません、また一からの出発になりました。

 おそらく今のこのサイトの読者のみなさんの多くは、新しく読んでくれる様になった方ではないでしょうか。みなさんのおかげでまた順調にサイトの人気が高まってきています、感謝しています。
 以前の読者のみなさんがまた見てくださっていたとしたら、閉鎖の時のお詫びと、戻ってきてくださったことへの感謝を伝えさせてください、ありがとうございます。

 さて再開したこの〈たのしい教育研究所 公式サイト〉は順調にアクセス数を伸ばしています。
「サイトの内部について数字をあげるのはNGです」と言われているのでかけないのですけど、このアクセス数のグラフの断片から〈伸び方〉を確認できると思います。


 アクセス数の多さが全国的にトップレベルであることは、私が時々取り上げている〈たのしい学力向上〉の記事をたくさんの人たちが読み、それに伴ってGoogleやYahooのサイト評価が高まって、そのキーワードで検索するとトップになっていることからもわかると思います。

 いろいろな県や学校の記事、雑誌等の記事をかきわけてトップに出て来ます。

 ところで、人気のある〈ブログ〉は1日どのくらいの人たちが読むと思いますか?

 何千人、何万人?

 Youtubeなどの動画は1日で何万人もの読者がつくことがあります、しかし文章中心のブログはそれよりずっと少数です。活字離れはどんどん進んでいるといいますから、これから下降していくことも十分予想されます。

 一時期いろいろな人たちがブログで発信していた頃と違って、今はSNSやYouTubeが人気ですから、ブログの解析などをすることもなくなってきたようです。ブログアクセスの最新が2013年のデータでした、ご覧ください。

 数あるブログの約半数が1日数名のアクセス数です、1日50人以上の読者を集めることができたとしたら、上位20%に入ります。
 古いデータとはいえ、ブログ人気が高かった頃のデータですから、今はこのハードルがさらに低い数になっているはずです。

 具体的には言えませんが、このたの研公式サイトのアクセス数は《上位◯%》の位置にあるといって間違いありません。とするとサイトがダウンする以前は《上位0.◯%〉という頂上付近にいたことになります、そういうことを考えるゆとりがないまま走り回っていた頃でした。

 毎日読んで応援してくださっている皆さんの中で、記事のラストにある〈全日本ブログランキング〉に一票投じてくださっている方たちがいます。
 そこでは〈教師教育〉や〈生涯学習〉〈理科教育〉などのジャンルで「1~3位」という結果をみることができます。「教師教育」で一位、「生涯学習」では2位です。

 それはとても高い数字なのですけど、あらゆるブログの中で〈上位◯%〉に入るほどの人気サイトの〈たのしい教育研究所〉のサイトが「単に〈生涯学習〉というジャンルで二位というのはおかしいのではないか」と思う人もいるのではないでしょうか。

 それはこのサイトの読者を〈1/3ずつの数にして〉それぞれ3つの分野で評価してもらっているからです。

 つまりこのサイトの読者数を1/3の数に減らしても、理科教育ジャンルでトップ、生涯学習ジャンルで二位というわけです。

 たの研のブログが〈全国トップ◯%〉に入るレベルだということは、読者のみなさんが支えてくれているおかげです。心から感謝の気持ちを伝え、今後の記事にも力を入れていきたいと考えています。


 今日は〈沖縄トレッキングコース探索〉の様子を書こうと思っていました、家族や友人たちと歩いて沖縄を体感できる画期的なコースです。
 その安全性を含めた探索の3回目、今回は草むらや川に入ってみました。

 私の影が敬愛するファーブルさんみたいだなと、写したのがこの一枚です。

 3.11の直後ボランティアに入った時、慎重に選んだのは釘を踏んでも大丈夫な〈クツ〉でした。

 今回は危険生物のことも考えて〈金属入り〉の長靴にしました。

  伸び放題の草道や道でないところにも足を入れて危険なものがないか確かめて、

 川の〈ぬめり〉なども確認しました。増水も予測して、こどもだけで入らない様な対策が必要です。

 あと何ヶ所か確かめた後、実際に何人かの先生たちに歩いてもらってから〈沖縄体感ウォーキングコース〉として、広めていきたいと思います、観光客のみなさんにもたのしんでもらえることでしょう、おたのしみに。

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外来種を敵の様に語ることがあるけれど、私たちを含めてほぼ全てが外来種/たのしい環境学の見方・考え方

 海外から沖縄に連れてこられたマングースたちが今は駆除されている悲しさについて書いた記事 https://tanokyo.com/archives/35643 もいろいろな反響が届き嬉しく思っています。こういうセンシティブなことに関しては、たのしい教育研究所として発言しているのではなく、私いっきゅう個人の見解として書いています。

マングース いっきゅう撮影2022

「ではどうしたらよいのだろう」と語る方たちへアイディアのはじめとして「せめてマングースを殺していくのではなく不妊化(子どもができない様にする)していって減らすという方法は取れないのだろうか・・・」という話をしています。

 わかります!
 その間〈ヤンバルクイナはどうする〉〈穀物がかじられる被害はどうする〉という声が大きく、怒られてしまうのも。合わせて〈そういうことができるのか〉という技術的なものを疑う人たちもいるでしょう。

 ただしそういう状況下で、すでにマングースは恩納村や金武町の山で私自身が普通に見かける様になっています。
 行政先導でハブ対策用にマングースを連れて来たのです。もちろん挑戦には失敗もあります、それが失敗だったという結果が出たなら、新しい方法を試して抜本的な解決が可能か試みることは大切だと思うのですけど、どうでしょうか。

 マングースの不妊化については素人(しろうと)の安易な思いつきでいっているのではありません、岐阜大獣医学部の国永先生が〈マングースの否認かワクチン〉の研究を公表してくれています、興味のある方はごらんください。

https://repository.lib.gifu-u.ac.jp/bitstream/20.500.12099/77959/2/vk0528.pdf

 
 それと並行して行政と民間、ボランティアが協力して管理できる範囲の山を〈ヤンバルクイナ保護地区〉に設定して、見つけたヤンバルクイナたちをつれてきて保護するのは不可能か?

 穀物等の保護に〈マングースガード/柵〉に助成金を出すというのは無茶なことか。

「完全ではない」「○○したらどうする」etc.
 反対意見はたっぶりあることを想定しつつ、マングースたちも大切な生命であることもあえて記したいと考えています。

生態系を守る

「生態系を守る」とか「外来種を減らす」という言葉が私たちの周りにあふれています。以前〈緑化活動〉に協力していた頃「とにかくそこにある植物はそのままにしなくてはならない、15m以上移動させてはいけない」と声を荒げて語る人たちがいることを知り、驚きました。

 そういう考え方もあるし、そう語る方たちに十分な根拠があることも認識した上で、まず落ち着いて考えてみたいのです。

 たとえば沖縄で育てている米(イネ)はもともと沖縄にあったものでしょうか?

 1000年くらい前に沖縄に入ったという話です、諸説あるとはいえ、海を越えて持ち込まれたもの、外来種だということは間違いありません。

 サトウキビは沖縄にもともとあっただろう、と考える人もいるかもしれません。

 いいえ、インドからいろいろな国々を経て渡って来たものです。

〈固有種〉という言葉があります、「ヤンバルクイナは沖縄固有の種だ」といわれたりします、けれどそれを〈沖縄で誕生した〉かのように考えてはいけません。

 沖縄はもともとユーラシア大陸と陸続きでした。

 それがプレートの活動によって切り離されて今の様に島としての姿になりました。その頃、陸続きので大陸に住んでいた生き物たちの中に沖縄に取り残された生き物が出てきたわけです。

 沖縄の固有種だといわれている生き物たちは、長い年月の中でも絶滅せずに残ったり、独自に進化をすすめてある程度姿形をかえていったものたちです。

 たとえばヤンバルクイナは沖縄の固有種だと言われています。しかしヤンバルクイナに近い種はたくさんいます。17番がヤンバルクイナで16番が〈ニューブリテンクイナ〉です。

 
 私たちの目にする生物は、ダーウィンが教えてくれた様に「すべて進化という線〈生命の樹〉でつながっている」のです。

 そして歴史的に見る〈生物の移動〉という視点をクエ悪と、ほぼ全ての生物は外来種だといってよいと思います。

「もともとそこに住んでいた種を守るために外来種を駆逐する」という発想の〈もともとそこに住んでいた種〉自体、長い歴史の目でみると、他所からはいってきたものたち、外来種です。

 先に来た者たちは後に来た者たちを排除する権利があるのでしょうか?

 私たち人間だってアフリカから渡ってきた外来種です。

〈すべてが外来種だ〉という認識で環境、生態系、そして人間同士の紛争を含めて考えていくことで明るくたのしく優しい未来を育てていけるのではないか、そういうことを考えています。

 暑い夏の日々はたくさんの生物たちが勢いをもつ時期でもあります。みなさんも一度、生態系を守る、外来種を減らす、ということについて本質的な部分から考えてみませんか。可能な方は親子あるいはクラスで「先に来た生き物たちが後から来た生き物たちと仲良くしていく方法はないだろうか」という話をしてみてはどうでしょう。たのしい教育メールマガジンのボリュームになるのでここではかけないのですけど、〈いじめ〉を含む重要な視点がたくさん出てくるテーマになると思います。

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