知的好奇心と創造性と優等生

新年号のメールマガジンを書き始めています。
わたしの大きなたのしみの一つです。

メルマガは「おすすめたのしい教育実践編」「映画はやめられない」と「たのしい教育の発想法」の三部構成です。

その「たのしい教育の発想法」の中に取り上げたものを少し紹介致しましょう。

「たのしい教育研究所」の応援団の一人、仮説実験授業の生みの親である板倉聖宣(現日本科学史学会会長)と、水道方式の生みの親である遠山啓が、今から45年前に毎日新聞社の要請で行った対談です。

「科学と学校教育」というシンプルなテーマですけど、中身はとても刺激的です。

読みやすくするため、文意を変えない程度に手を入れています。

板倉
私が最近考えていることに、教育でいう〈優等生とは何か〉という問題があります。
優等生というのは、権威ある他人に自己を順応させることのうまい生徒のことです。
既成の価値観に自己を合わせる生徒。
これは世界的に共通な現象ですね。

一方「研究しよう」という原動力になるものは何かと考えますと、どうも個人の知的好奇心だけではないように思います。自分もそれを知りたいと同時に、多くの人もそれを知りたがっているという世論的なものが、おそらく研究を推進する力になるのではないかと私は思います。

 

遠山
先生の顔色を見るのが上手な子が優等生になって・・

 

板倉
創造性がないんですね。

創造性とは自分の価値基準を示すことです。

ところが学校の優等生というのは誰かの価値基準に自分を合わせる子のことですから。
遠山
先ごろ毎日新聞の連載「現代学問論」の中で、湯川、坂田、武谷三氏が話し合っていましたが、その中で「愚聞が非常に大事だ」というところがありましたね。結局、原則的な問題を問うということは、愚問のような形をとるわけですよね。いまの人聞はみんな賢問しかできないんですね。

板倉
「空はなぜ青い」なんてのは、愚問のうちに入っている(笑)。
いまの優等生には愚問ではなく、賢問しかできなくなっているんです。

 

誰かの価値基準に合わせて生きるのではなく、自分の興味関心を大切にして、さらにたくさんの人達の好奇心をも担って創造的に生きることができる子ども達を育てる。

わたしの言葉で語ると、それは
『それが好きで好きでたまらない』そして『周りの人達の笑顔が大好きだ』という子どもを育てるということです。

もちろん、ごく普通の子どもも、優等生も、勉強は嫌いだという子どもも、全ての子ども達が、たのしい教育研究所の対象です。

今年も新春から全力投球しています。

 

知的好奇心の高まりを本質的な学力向上につなげる
たのしい教育研究所です

たのしい自由研究のすすめ/自由研究こそ本物の研究!「花の給水実験」2-きのこも同じかな?/植物のからだの研究のきっかけとして

自由研究の題材/自由研究のネタ として書いてみます。私が小学校の頃やったことがある実験で、たのしい教育の伝統としてぜひ受け継いでいきたい内容です。

以前に書いた

「実験に失敗はない  予想が外れただけ」https://tanokyo.com/archives/6235

の続きです。
そこでは植物の着色実験(給水実験)をしました。普通に見られる植物と、キノコの色のつき方(給水)が違う結果が出ています。

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いつもの様に忙しいさなか
「身近にあるキノコで試してみると変化のスピードが速くてわかりやすいのではないか?」
という、かるい気持ちで試してみると、たしかに予想した通り、変化のスピードは速かったのですけど、色のつき方(給水の仕組み)でハッキリとした違いがある。という事を知ったわけです。

落ち着いて考えると、色のつき方が違うのは、当たり前なことなのです。
でも、実験をしてみたおかげで、自分でもそれをハッキリ認識することができた、というわけです。

だから

「どっちに転んでもシメタを探せ」座右の銘

なのです。

その後、学校の先生方への授業の時に、キノコの茎を二つに割いて、色の染み込み方を調べてみました。

30分くらいで、この様に変化していきます。
先生たちも、興味をもってくれました。
一回の授業の間で見せてあげられると思います。

スクリーンショット 2015-07-03 9.20.14 スクリーンショット 2015-07-03 9.20.21 スクリーンショット 2015-07-03 9.20.30

どうして、そういう色のつき方になったのか?

キノコなどの菌類と、普通にみられる植物との身体のつくりが違うのです。

よく見られる植物は「維管束(いかんそく)」といって、水の通る道や、作ったデンプンなどを通す道がちゃんとできています。
人間の血管の様なイメージです。

この写真をみると、色水が通っていく場所がハッキリとしますね。
スクリーンショット 2015-07-03 9.29.00

ところがキノコなどの菌類は、そういう仕組みが身体の中にできていません。
ですから、ティッシュや脱脂綿が水を吸い込んでいく様に、全体的に染み込んでいくのです。

スクリーンショット 2015-07-03 9.20.14

「キノコの様なからだをもっている生物と、バラの様なからだの仕組みをもっている生物(植物)たち、そしてその中間の様な生物(植物)たち」

そういう視点で調べてみる。

また

キノコは植物といって良いのか?/キノコは何類?

という視点で「分類の基礎」からまとめていくということも、たのしい研究の一つになると思います。

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実験に失敗は無い 予想が違っただけ「自由研究 花の給水実験」はおもしろい

自由研究の相談がいろいろ来ているので、花の色付け実験を開始しています。
わたしが小学校の頃にやって、とても感動した実験です。

ところがこの実験は、子どもがやるにはお金がかかります。
これはバラですけど、1輪200円くらいします。

スクリーンショット 2015-06-21 23.28.19

ということで、身近なもので試せないかといろいろ探しています。
スーパーで買い物しながら思いついたのが、きのこです。

1パック90円。
これでうまくいくなら、かなり安上がりです。

スクリーンショット 2015-06-26 22.32.07

インクにつけて、翌日みると・・・
すごい色です。
スクリーンショット 2015-06-26 22.32.14みている分にはおもしろいのですけど、あまりにも激しく着色されて、バラの様な感じにはなりません。
別なものを探しましょう。

それにしても、普通の植物の様に、道管・師管もないので、全体がこんなに激しくそまるのですね。

それはそれで、たのしい教材になる可能性があります。

実験の予想は外れましたが、どっちに転んでもシメタです。

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沖縄の、たのしく元気で賢い学力の向上、たのしい実力のある先生方の育成、実践型カウンセリング、その他、たのしく学ぶ方たちを本気で応援する「たのしい教育研究所」です。

授業評価-指導主事の評価と現場の教師の評価の違いは?

rp_ffd588bdc702a97676d95e78089050d6-150x150.pngいろいろな処からの要請で教育関係者向けの講座を担当させて頂く事がよくあります。
学校現場の先生方が多いのですけど、たいていは行政の場で指導主事をしている方も受講してくれます。

某月某日の教育関係者向けの講座の感想があります。
2人の方の感想をご覧下さい。
書き方の差こそあれ、評価が全く同じ、感想もほぼ同じことを書いてくれます。

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スクリーンショット 2014-08-28 19.41.24 後半が指導主事の方の感想です。
この一例だけで、というわけではなく、これまで私の授業を評価してくれた方達の感想を読むと、誰が主事で誰が学校現場の方なのかほとんど区別がつかないのです。

たのしさは次第に立場を超えつつあるのだと思います。

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