花咲く日々@楽しい面白い自由研究「ハナミズキの花は花ではない? イヤ、花でしょ!」

 県外の方から嬉しい春のたよりがとどきました、写真も添えられています。

 桜の花のような彩りです、枝ぶりをみると〈ウメ/梅〉だというのがわかります。
 いい香りもただよっているのでしょう。

 ちなみに梅(ウメ)と蝋梅(ロウバイ)は名前がとても似ているのに、ぜんぜん違う種です。
 そもそもファミリー(科)が違います、梅も桜も桃もバラ・ファミリー(科)で、蝋梅(ロウバイ)はロウバイ・ファミリー(科)です。

 老梅ではなく蝋燭(ロウソク)の蝋、蝋梅です。その名の通り蝋細工(ろうざいく)のように透き通った花びらをしています。沖縄で目にしたことはありません。実に美しい。

ハナミズキが開く前のつぼみの写真もありました。

 こういうキレイな花が咲きます。

 沖縄でハナミズキをみることはないので、ここからは私個人の〈楽しい面白い自由研究〉をまじえて紹介しましょう。

 どうみても、うす紅(べに)色の花びらの中に蕊(しべ)があって、一つの花のように見えてしまうハナミズキ、実はそれは普通にいう花とはつくりが違っています。

 ハナミズキの花に見えている部分は、花たちをつつむ苞(ほう)の中にたくさんの小さな花が密集している姿です。ハナミズキの中央にブーケ(花束)のように見える部分がありますね、それが花たちの束(たば)、まさにブーケです。

 中央の部分を大きくしてみましょう、おしべ・めしべのまわりに〈花びら〉が4枚開いていますね。

サイト「学芸の森」に感謝して引用させていただきます https://www2.u-gakugei.ac.jp/~planttgu/dokodemo/pc/061.htm

※少し詳しく(受験生用)⇨ 黄色い部分が「やく」:オシベの先で花粉をたっぷり含んでいます。その中央に〈メシベの柱頭〉がみえます。ハナミズキは4枚の花びらと4つのオシベ、一つのメシベでできています

 実やタネができるためには、おしべの花粉がめしべの柱頭につく必要があります。マツやスギなどのように、風に運んでもらうタイプの植物もあれば、リンゴやモモなどのように虫たちに運んでもらうタイプもあります。
 ハナミズキは虫たちに花粉を運んでもらうタイプです。
 ※少し詳しく(受験生用ほか)⇨ リンゴ、モモ、ハナミズキのようなタイプ:虫媒花(ちゅうばいか)/ マツやスギのようなタイプ:風媒花(ふうばいか)

 ちなみに春に流行する花粉症はスギが大量の花粉を風に運んでもらっていて、それがスギの花にとどけばいいのに、人間のハナに入ってしまって悪さをしている現象です。

 虫たちにきてもらうには小さな花では目立たないので、花たちをくるんでいる苞(ほう)が進化してきて、まるで花びらのような役割をになってきたわけです。

 いろいろなサイトに「ハナミズキの花は花ではない」と書いてあります、でもそれはおかしいでしょう。苞が虫たちを導く花びらの役をになって、その中央には花たちがたくさんあるわけですから。

 子ども感覚でいえば「ハナミズキの一つの花のように見えている部分は、たくさんの小さな花たちの集まり。苞が大きな花びらの役割りを担っているので、全体として花の役割をしている」というように理解した方がよいと思います。

 地球という星は生き物たちの宝庫です、歩くたびにいろいろな生物たちに心動かされます。
 みなさんが心うごかされたものをぜひ、送ってください、お待ちしています。

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人生が自由研究@野菜を育てるHさんの自由研究成果を美味しくいただく

 3月に入って暖かい日、〈楽しい農業〉のスペシャリストHさんがやってきてくれました。驚くほどの野菜の量です。

 一つ一つの野菜たちが、みずみずしく実がぎっしりしています。

 Hさんは農業だけをしているわけではありません、専門の仕事を持ち、空いた時間で畑仕事をしています。それでこれだけの量を、いろいろな人たちにおすそわけできるのですから、その実力と時間のかけ方のすごさがわかると思います。

 Hさんのすばらしいところは、それだけではなく、自由研究しながらたのしんで農業をしているところです。

 その様子を全部紹介するには、サイトの誌面ではぜんぜん足りません。

 Hさんがまず初めに話してくれたのが、このニンジンについてです。

 同じタネを同じ時にまいて、同じように水やりをして育てたのに、こんなに大きさが違っています。

 日当たりが違っていたからでしょうか?

 土の硬さが違っていたのでしょうか?

 いいえそうではありません。

 ではどういうワケか?

 それはいつか皆さんで楽しく自由研究してみてください。

 たのしい教育は、いろいろな方たちの応援で、着実に広がっています。

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段ボールレンガの自由研究 学校に広がっていく/楽しい環境教育@楽しい自由研究

 以前書いた、段ボールレンガ(レンガ風段ボール)が好評です。自由研究で独自に段ボールで作ったボールをたのしんでいる子がいるというので、O小学校の先生が、〈たの研/たのしい教育研究所〉の段ボールレンガを借りに来ていました。

 段ボールを濡らしてからミキサーにかけ、型枠である程度固めます。

 その後、天日干しでずっと乾かすと、〈たの研〉で段ボールレンガと呼ぶブロックになります。

 A先生は〈たの研〉の段ボールレンガを手にして、予想以上の硬さに驚いています。A先生のクラスの子もきっと、このレンガ風ダンボールに触発されて、さらにいろいろな自由研究をすすめてくれるでしょう、たのしみです。

 私としては、上からおもりで抑えてもっと圧縮して硬くしなくてはと思っているところです。

 こういうものが楽しい環境教育で、楽しい自由研究です。
 そしてこういう力が本物の学力だと言い切ってよいでしょう。

 興味のある方は気軽にお問い合わせください。

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とっても簡単 和紙(和紙風の紙)づくり@紙づくりはシンプル2工程/とっても楽しい自由研究

 学校に和紙づくり/紙づくりの外部講師がやって来たり、和紙づくり専門の先生がいたりして、何度かそれを体験したことがあります。

 和紙を作るなら、これこれの植物の皮を準備して

  • 樹皮を剥いで乾燥させた後、水で戻し、アク抜きや煮沸を行う
  • 水◯Lに原料をつけて一昼夜置く
  • この段階で不要な成分を取り除く
  •  繊維をほぐし、均一なパルプ状にするために叩いて砕く

というのが前段で、さらに複雑な工程がいくつも出てきました。

 平らな紙にする過程はまるで「自分だからできるんだ」くらいの説明をどんどん加えていくので、とても授業でやろうという気持ちにはなりませんでした。

 その後転勤したいくつかの学校に「とっても簡単に、牛乳パックで和紙風の紙を作ることがてきる」という外部講師が二、三回やってきました。

 県などの事業で派遣された方でした。
 ご存知のように学校の先生たちは忙しくて、誰も引き受けようとしないので、私が引き受けたりしました。

 本人たちは「簡単だ」とはいうのだけど、整理するとこんな工程になります。

  1. 牛乳パックを集める

    • 使用済みの牛乳パックを用意し、内側がコーティングされたものを集めます。
  2. パックを洗浄・乾燥

    • パックをしっかり洗い、中の残留物を落とします。完全に乾かしておきます。
  3. パックを解体

    • パックを切り開き、平らに広げます。縁を切り落として1枚のシート状にします。
  4. コーティング剥がし

    • 内側の薄いプラスチックコーティング部分を可能な限り剥がします。この工程で紙の質感が変わるため、丁寧に作業します。
  5. パックを小さく切る

    • ハサミやカッターを使い、パックを細かいチップ状に切ります。細かくすることで次の工程がスムーズになります。
  6. パルプ化(解繊)

    • 切り刻んだパックを水に浸し、一晩から1日程度柔らかくします。その後、ミキサーやフードプロセッサーで攪拌し、繊維をバラバラにします。これにより、ドロドロのパルプが完成します。
  7. 水槽準備

    • 水を入れた容器を用意し、そこにパルプを入れて全体を均等に混ぜます。
  8. 簀桁(すけた)ですくう

    • 自作の簀桁(すけた)や平らな網を水中で動かし、パルプを薄く広げてすくい上げます。これにより、紙の形が出来上がります。
  9. 水分を除去

    • 簀桁から紙の原型をそっと外し、布や新聞紙にのせて押し付け、余分な水分を吸い取ります。これを繰り返し、できるだけ乾いた状態にします。
  10. 乾燥・仕上げ
    風通しの良い場所で完全に乾燥させます。乾燥したら、紙を慎重に剥がし、必要に応じて形を整えたり装飾を加えたりします。

 私も子どもたちと受講しながら「なんて複雑な工程なんだろう… 昔の人たちはもっと簡単に紙をつくっていたに違いない」と考えていました。

たとえば今なら〈紙をミキサーでくだいて液状にする〉→〈伸ばして乾かす〉で紙になるんじゃないの?

 それから十数年過ぎて、楽しい環境教育の質問がいろいろ届き始め、その中であの頃の疑問、予想わ試してみました。

 さて、どうなったでしょう。

「そんな簡単にはいかないよ」でしょうか、「超簡単だった」でしょうか。

 これがその実験です。

 捨てる紙をミキサーで水とまぜてドロドロにする。

 

それを伸ばして1日乾かすと・・・

できあがり!

 インクがまざって灰色の紙になりました。
 味わいのある紙になっています。

 

 これは同じように作った段ボール和紙です。

   味のある和紙風の紙がとても簡単に出来上がりました。

 枠に流せば四角い紙にすることもできます。

 ノリもいりませんよ。

 白い部分が多い紙ごみを使えば白い紙ができあがります。

 細かい複雑な過程はとばして、まず人間がそれを発見した時の作り方を伝える、それが感動につながります。

 チャンスがあればたのしい教育Enjoy-Cafeで紹介しようと思います。

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